実力じつりょく派は女子じょしキャンパーが冬ふゆキャンプで愛用あいようするグッズ５選せん。テント内ないの「おこもり時間じかん」が充実じゅうじつする

キャンパー森もり風ふう美びインタビュー後編こうへん
「冬ふゆキャンプの楽たのしみ方かた」

冬ふゆはキャンプのオフシーズンと思おもいきや、寒さむさ対策たいさくやリスク管理かんりをしっかりとできればじつは魅力みりょく的てきな季き節ぶしで、熱心ねっしんなキャンパーたちの人気にんきも根強ねづよい。冬ふゆキャンプの魅力みりょくとは？　ハイレベルな"女子じょしキャンパー"としてさまざまなメディアで活躍かつやく中ちゅうの森もり風ふう美び（もり・ふうみ）さんに、冬ふゆキャンプの楽たのしみ方かたや防寒ぼうかんのおすすめグッズを聞きいてみた。　前編ぜんぺんから読よむ＞＞

冬ふゆキャンプの楽たのしみ方かたについて語かたった森もり風かぜ美よしさん

──まず、冬ふゆキャンプの魅力みりょくを教おしえてください。　

森もり風かぜ美よし（以下いか、森もり）　虫むしが少すくない。空気くうきが澄すんでいて、星ほしがきれいに見みえる。夏なつに比くらべるとキャンプ場じょうの利用りよう者しゃが少すくなくて静しずかか......というのが魅力みりょくだと思おもいます。私わたしは季き節ぶしを問とわずいつでもキャンプをしていたいから冬ふゆも行いくのですが（笑）。冬ふゆでもキャンプをすることを諦あきらめたくなくて、行いくためにはどうしたらいいのかを考かんがえる感かんじですね。

──どうしたらいいという結論けつろんになったのですか？　

森もり　寒さむいと、耐たえ忍しのぶだけのキャンプになってしまいますが、逆ぎゃくに言いうと暖あたたかくさえできれば、冬ふゆでも楽たのしめるということ。夏なつは涼すずしくできないけど、冬ふゆは暖あたたかくできるから！　本当ほんとうに初心者しょしんしゃで、ギアがほとんどそろっていないなら、冬ふゆからキャンプを始はじめるのはつらすぎるし、危険きけんですのでやめたほうがいいけれど......。きちんと暖あたたかくするためのグッズを用意よういすれば、楽たのしめますよ。

──冬ふゆキャンプで気きをつけることは何なにでしょう？　

森もり　とにかく暖あたたかく！　寒さむさを甘あまくみてはいけません。適切てきせつな服装ふくそうや寝袋ねぶくろの準備じゅんびはもちろん、家いえにある羽毛うもう布団ふとんや暖房だんぼう器具きぐなどを持もって行いけるならしっかり活用かつようしてほしいですね。薪たきぎストーブなど火ひが出でる暖房だんぼう器具きぐを使つかうなら、火事かじや一酸化いっさんか炭素たんそ中毒ちゅうどくには細心さいしんの注意ちゅういを払はらってください。あと、忘わすれがちなのがスケジューリングの重要じゅうよう性せい。冬場ふゆばは日照ひでり時間じかんが短みじかいので、あらかじめ日没にちぼつ時間じかんを調しらべて、キャンプ場じょうへの到着とうちゃくや設営せつえいにかかる時間じかんのシミュレーションをしておくことが大切たいせつです。

──キャンプで「暖だんをとる」といえば、焚たき火びですよね。　

森もり　暖あたたかいのはもちろん、見みていて飽あきないし、いい火ひを育そだてるのが楽たのしいんです。薪たきぎを組くみ直なおしながら、自分じぶんの思おもったように火ひの形かたちを変かえたり、調理ちょうり用ようのおき火びにしたり。焚たき火びが終おわりかけのひとときも好すきで、炎ほのおを楽たのしんだあと、最後さいごにまたたくメラメラ感かんを愛めでたいんです。あぁ、終おわっちゃうなって。線香せんこう花火はなびの最後さいごみたいな感かんじですね。

　そんな焚たき火びを一番いちばん満喫まんきつできるのが、冬ふゆ。暑あつい時期じきだと、熱あつくてちょっと距離きょりが必要ひつようじゃないですか。冬ふゆは炎ほのおに近ちかづいて暖あたたかい。幸しあわせです。

　.....とはいえ、焚たき火びだけでは寒さむさの限界げんかいがくるんです！　だから、開ひらき直なおって「外そとで、中なかで過すごす」。つまり野外やがいにいてテントの中なかで過すごす、おこもり時間じかんを充実じゅうじつさせるのもひとつの手て。心地ここちいい時間じかんを過すごせる、冬ふゆキャンプのおすすめグッズをご紹介しょうかいします。

●冬ふゆキャンおすすめグッズ（１）「こたつ」

テント内ないに置おいたこたつに入はいって自由じゆう気きままな時間じかんを過すごす

森もり　この冬ふゆ、新あらたに導入どうにゅうしたアイテムでポータブル電源でんげんを使つかって稼働かどう。キャンプ場じょうなのにこたつでゴロゴロしている、その相反あいはんする感かんじは夢ゆめのよう。ゲームをしたり漫画まんがを読よんだり、みかんを食たべたり（私わたしは苦手にがてなので食たべないですけど）、家いえと同おなじダラダラ感かんをあえてするのがぜいたく！　私わたしのこたつは天てん板ばんが60cm×60cmのミニサイズだから、ソロテントにもぴったりです。

●冬ふゆキャンおすすめグッズ（２）「湯ゆたんぽ」

冬ふゆキャンプで持もっていると心強こころづよい湯ゆたんぽ。低温ていおんやけどには十分じゅうぶん注意ちゅういを

森もり　寝ねる時ときや外そとでごはんを食たべる時ときに、足あしやお腹なかなどをピンポイントで温あたためられるのが、湯ゆたんぽのいいところ。極寒ごっかんだと寝袋ねぶくろに入はいっていても足あし先さきが冷ひえてくるので、これを足元あしもとに入いれるのがお気きに入いりです。直ちょく火ひOKタイプや電気でんきタイプもありますが、私わたしはお湯ゆを注ちゅういで使つかうゴム湯ゆたんぽ派は。軽量けいりょうコンパクトで持もち運はこびしやすいです。

●冬ふゆのおすすめグッズ（３）「電気でんきブランケット」

電気でんきブランケットはキャンプ中ちゅうのさまざまな場面ばめんで活躍かつやく

森もり　羽織はおったり広ひろげて掛かけたりとユーティリティに使つかえる電気でんきブランケットは、本当ほんとうに便利べんり。私わたしは、座すわっている時ときは腰巻こしまきに。寒さむい時ときは下したから冷気れいきがくるので、断熱だんねつすることが大切たいせつ。マットや座布団ざぶとんなどと併用へいようしつつ、お尻しりまわりをしっかり温あたためておきます。就寝しゅうしん時じは寝袋ねぶくろの下したに敷しくと、ぬくぬくですよ。

●冬ふゆのおすすめグッズ（４）「プロジェクター」

小型こがたのものが便利べんり。テント内ないで投影とうえいしてキャンプの夜よるを充実じゅうじつさせよう

森もり　冬ふゆは日ひが暮くれるのが早はやく、必然ひつぜん的てきに時間じかんが長ながくなる夜よるはヒマになるんです。だから、小ちいさなプロジェクターを使つかっておこもり時間じかんを楽たのしみます。おしゃれな映画えいがを見みると言いいたいところですが、最近さいきんの私わたしはもっぱらユーチューブでのeスポーツを観戦かんせん（笑）。スマホで観みるより、テントに投影とうえいすると雰囲気ふんいきがいいんですよ！　グループキャンプなら、ボードゲームもおすすめです。

●冬ふゆのおすすめグッズ（５）「ポータブル電源でんげん」

ひとつ持もっておくと有用ゆうようなポータブル電源でんげん。災害さいがい時じの備そなえにも

森もり　電源でんげんつきのキャンプサイトではなくても電化でんか製品せいひんが使つかえるので、季き節ぶしを問とわず、最近さいきんのキャンパーの必需ひつじゅ品ひん。冬ふゆは電化でんか製品せいひんが増ふえがちなので、活躍かつやく度どが高たかまります。もしもの災害さいがい用ようにもなるから、いざというときの備そなえとキャンプでの実用じつよう性せいを考慮こうりょして、ひとつ持もっておくといいですよ。

（終おわり）

【Profile】　
森もり風かぜ美よし　もり・ふうみ　
年間ねんかん100日にちはキャンプ場じょうにいるキャンパー。女性じょせい向むけアウトドアウェブメディア『なちゅガール』の編集へんしゅう長ちょうをはじめ、テレビ・雑誌ざっし・イベント出演しゅつえんなど幅広はばひろい分野ぶんやでキャンプの魅力みりょくを発信はっしん。著書ちょしょに『はじめよう！ソロキャンプ』（山やまと溪谷社けいこくしゃ）がある。