ただ今いま、開催かいさい中ちゅう

第だい70回かい青少年せいしょうねん読書どくしょ感想かんそう文ぶん全国ぜんこくコンクール課題かだい図書としょ

2024年とし6月つき5日ひ（水みず）より

日時にちじ

2024年ねん6月がつ5日にち（水みず）2024年ねん8月がつ31日にち（土ど）

場所ばしょ

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第だい70回かい青少年せいしょうねん読書どくしょ感想かんそう文ぶん全国ぜんこくコンクールの「課題かだい図書としょ」が決きまりました。

読書どくしょの感動かんどうを文章ぶんしょうに表現ひょうげんすることを通つうじて、読書どくしょの楽たのしさや素晴すばらしさを体験たいけんし、考かんがえる力ちからを育はぐくみましょう。

ぜひ、特別とくべつな1冊さつを探さがしてください。

※電子でんし書籍しょせきを読よんでの応募おうぼは不可ふかとなります。

小学校しょうがっこう低てい学年がくねんの部ぶ

　北きたの海うみの氷こおりの上うえでうまれた、タテゴトアザラシのアニュー。お母かあさんのお乳ちちを飲のみ、数日すうじつで毛けの色いろが黄色おうしょくから白しろに。１週間しゅうかんもすると体重たいじゅうはうまれた時ときの３倍ばいになり、10日とおか経たつとお母かあさんは、海うみの中なかで泳およぎ方かたを教おしえてくれた。
　２週間しゅうかんが経たったある日ひ、毛けの色いろがグレーになったら北きた極きょくを目指めざすようにと言いって、お母かあさんはアニューを残のこして北極ほっきょくに行いってしまった。
　独ひとりぼっちになってから２週間しゅうかん、いよいよアニューの北極ほっきょくへの冒険ぼうけんが始はじまる。

　大好だいすきなおばあちゃんと、しばらく一緒いっしょに暮くらすことになったはなちゃん。最初さいしょは良よかったが、あいさつをしっかりすることやおやつの後のちの歯磨はみがき、お風呂ふろ上あがりも注意ちゅういされて、モヤモヤしてしまう。遊あそびに来きた友ともだちにまで注意ちゅういされて「おばあちゃんなんて、きらい」と言いってしまった。
　おばあちゃんが家いえに帰かえる日ひも、謝あやまれないまま。しばらくして、おばあちゃんが病気びょうきで入院にゅういんしてしまった。謝あやまれないままのはなちゃんは、決心けっしんしてお見舞みまいに。

　学校がっこうや図書館としょかんでもおちびさん扱あつかいされる小ちいさな女おんなの子こテンは、おちびさんじゃないと前向まえむき思考しこうである。
　今日きょう、マルという男おとこの子こが転校てんこうしてきた。テンより身体しんたいが小ちいさそうだ。昼休ひるやすみの食堂しょくどうで、テンは、マルに意地悪いじわるを言いういじめっ子こを注意ちゅういする。すると、「ちーび」とい返いかえされた。テンは、ひるまずに大おおきな声こえでい返いかえす。
　「あたしはちびじゃないっ！！」
　いじめっ子こが去さった後のち、テンは、マルからの素晴すばらしい一言ひとことを聞きく。

普段ふだん、お店みせで目めにするチョコレートだが、どのように作つくられているのかはあまり知しられていない。
　海外かいがいで栽培さいばいされる原料げんりょうのカカオの実じつは驚おどろく大おおきさ。カカオ豆まめと呼よばれている種たねを取とりだして、乾燥かんそうさせてから輸入ゆにゅうし製造せいぞう工場こうじょうへ。皮かわをむいて、砂糖さとうを加くわえ機械きかいですりつぶし、型かたに入いれたらいつも見みている板いたチョコの姿すがたになった。
　たくさんの人ひとの手てを経へて出来上できあがる過程かていが、つぶさに描えがかれる。板いたチョコを使つかって独自どくじのチョコも作つくってみよう。

小学校しょうがっこう中学年ちゅうがくねんの部ぶ

　ある夏なつの日ひ、みくとゆきなは図書館としょかんに向むかう途中とちゅうで迷子まいごのおばあさんに出会であう。「あたしは、関根せきねすず。９さい！」。自分じぶんは９歳さいだと言いうおばあさん。誰だれかと体からだが入いれ替かわってしまったと考かんがえた２人ふたりは、おばあさんの本当ほんとうの体からだをさがそうと共ともに町まちを歩あるき回まわる。町まち全体ぜんたいが見渡みわたせる景色けしきを目めにしたすずは、「これは、夢ゆめ？戦争せんそうはどうなったの？」とつぶやく。
　そして後日ごじつ、２人ふたりは意外いがいな場所ばしょで「彼女かのじょ」と再会さいかいする。それはすずがかつて描えがいた夢ゆめの絵え「いつかの約束やくそく」だった。

　筋きんジストロフィーのかっちゃんと、山やまちゃん、シューちゃん、ぼくの４人にんは、天神てんじん集落しゅうらくの４年生ねんせい。「４年生ねんせいの夏休なつやすみを、最高さいこうの夏休なつやすみにしよう」と提案ていあんしたのは、かっちゃん。テーマは、冒険ぼうけん。熊吉くまきちつぁんの伝説でんせつを確たしかめること、天神橋てんじんばしからのとびこみ、おばけトチノキを見みに行いくこと。さまざまな体験たいけんを通とおして、４人にんの絆きずなが深ふかまっていく。
　夏なつのにおいが濃こく立たちこめる山やまあいの村むらで、いのちを謳歌おうかする少年しょうねんたちの姿すがたをみずみずしく描えがく。

　五ご千せん年ねん以上いじょう前まえの古代こだいシュメール人じんは、ビールを美味おいしく飲のむために、中なかが空洞くうどうになっている葦あしを使つかい始はじめる。これが紙かみ製せいになり、その後ご、プラスチックの新あらたな使つかい道みちとしてストローが大量たいりょうに作つくられ、消費しょうひされることになった。
　2011年ねんに9歳さいの男おとこの子こが始はじめた「ストローをなくそう」キャンペーンから、ストローを紙かみや生せい分解ぶんかい性せいの物ものに変かえる流ながれが動うごき出だす。これからは3Rに加くわえてもう一ひとつのR、Refuse(リフューズ)（必要ひつようないものをことわる）も心掛こころがけたい。

　人間にんげんにも、動物どうぶつにも、耳みみが２ふたつあるのはどうして？本書ほんしょは、「音おと」「聞きく」といった私わたしたちが日々ひび経験けいけんしていることを、科学かがく的てき視点してんから見みることの面白おもしろさを教おしえてくれる。
　音おとの波なみの伝つたわり方かたやステレオ効果こうか、「耳みみ小骨こぼね」「蝸牛かぎゅう」といった専門せんもん用語ようごも、説明せつめいは易やさしすぎず、難むずかしすぎず、知的ちてき好奇心こうきしんが大おおいに刺激しげきされ、シンプルで美うつくしい絵えが理解りかいを助たすけてくれる。読よみ終おえると、いつもの見慣みなれた日常にちじょうがくっきりと見みえてくる。

小学校しょうがっこう高学年こうがくねんの部ぶ

　広島ひろしまに住すむ小学校しょうがっこう５年生ねんせいのリョウタは、祖父そふの兄あにミノルが原爆げんばくで亡なくなったことを知しる。遠とおい昔むかしの出来事できごとが、祖父そふの被爆ひばく体験たいけんを聞きき、ミノルの足跡あしあとをたどることで身近みぢかになった。
リョウタの先輩せんぱい、レイ。彼女かのじょの曽そ祖母そぼタヅも、原爆げんばくで息子むすこを亡なくした。記憶きおくが曖昧あいまいになり息子むすこを捜さがし歩あるくタヅを、レイは心配しんぱいしていたが、ある日ひ迷子まいごになってしまう。
　原爆げんばくで大切たいせつな人ひとを亡なくした人ひとたちの想おもいと祈いのり、それを受うけ取とる子こどもたちが描えがかれる。

　読よみ聞きかせが大好だいすきな10人にんの子こどもたちは、先生せんせいが読よみ聞きかせてくれた本ほんについて、作家さっかのことやお話はなし作づくりなど知しりたいことがたくさん出でてきたので、作家さっかの家いえを訪たずねることに。
　作家さっかの家いえには、有名ゆうめいな本ほんの国々くにぐにからできている「コスモポリタン連邦れんぽう」に続つづくドアがあり、パスポートと有効ゆうこうなビザがあればドアを通とおれるという。子こどもたちは行いきたい国くにのビザを相談そうだんしながら作つくるうちに、自分じぶん自身じしんを見みつめ、友ともだちのことを理解りかいし、受うけ入いれ合あうようになっていく。

　第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん中ちゅうのロンドンから祖母そぼを亡なくした12歳さいのウイリアム、11歳さいのエドマンド、９歳さいのアンナは学童がくどう疎開そかいに行いくことになる。弁護士べんごしが疎開そかい先さきで後見人こうけんにんとなってくれる家庭かていをさがすことを提案ていあんしたのだ。
　戦時せんじ下かのイギリスを背景はいけいに描えがかれる厳きびしい疎開そかい生活せいかつの中なかで、３人にんの心しんの拠よりどころは公共こうきょう図書館としょかんだった。大好だいすきな本ほんと司書ししょのミュラーさんの細ささやかな心遣こころづかい。お互たがいに認みとめ合あい成長せいちょうする３人にんの姿すがたも温あたたかい。

2011年ねん３月がつの東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいは、岩手いわて県けんの大沢おおさわ小学校しょうがっこうにも大だい地震じしんと津波つなみをもたらした。子こどもたちは小学校しょうがっこうでの避難ひなん所しょ生活せいかつが続つづく中なか、自分じぶんたちでできることを考かんがえた。それは、学校がっこう新聞しんぶん「海うみよ光ひかれ」を作つくり、全校ぜんこう表現ひょうげん劇げき「海うみよ光ひかれ」を上演じょうえんし続つづけることだった。新聞しんぶんは被災ひさい者しゃの大人おとなたち、救援きゅうえん活動かつどうを続つづける大人おとなたちを元気げんきづけ笑顔えがおにした。
　学校がっこう新聞しんぶんコンクール受賞じゅしょう常連じょうれん校こうの新聞しんぶん委員いいん５人にんと先生せんせいが、閉校へいこうにより最終さいしゅう号ごうを発行はっこうするまでを伝つたえるノンフィクション。

中学校ちゅうがっこうの部ぶ

　築ちく百ひゃく年ねんの靴くつ屋や往来おうらい堂どうは看板かんばんも昔むかし通どおりに右みぎから読よむ。そのオーダーメイドシューズの４代目だいめマエストロは夏希なつきの祖父そふだ。
　ところが、５代目だいめになる修業しゅうぎょうを放ほうり出だし兄けいが突然とつぜん、家いえを出でていってしまった。祖父そふの靴くつを愛あいするお客きゃくさん同様どうよう、夏希なつきだって靴くつが好すきでマエストロを尊敬そんけいしている。でも、夏希なつきがやりたいのは…。往来おうらい堂どうの将来しょうらいが夏希なつきの心しんを重おもくする。
　ひょんなことから、クラスメイトの宗そう太ふとしが見習みならいに来くることに。なぜ、往来おうらい堂どうの靴くつは愛あいされるのか。

　中学生ちゅうがくせいのアーネストは、亡なくなった祖父そふに、屋根裏やねうら部屋へやの整理せいりを託たくされていた。学校がっこうではいじめっ子このトミーに立たち向むかおうとして、ライアンに助たすけられる。二人ふたりは難なんを避さけ森もりに入はいり、い伝いつたえにある願ねがいごとをかなえる井戸いどにつながるほら穴あなをみつける。
　期きせずしてクラスメイトや町まちの人ひとの願ねがいごとを聞きいて起おこした行動こうどうが、祖父そふから託たくされた屋根裏やねうら部屋へやのものとからみ、通称つうしょう「残念ざんねんな町まち」に奇跡きせきのようなことを引ひき起おこし、思おもいやりの連鎖れんさが人々ひとびとの思おもいを救すくっていく。

アフリカ・ウガンダで色いろ鮮あざやかなバッグの工房こうぼうを営いとなむ仲本なかもと千津ちづさん。貧まずしい現地げんちのシングルマザーに輝かがやきながら働はたらける場ばを提供ていきょうし、自立じりつを支援しえんする。
　「人ひとの命いのちを救すくう仕事しごとがしたい」というのが子こどもの頃ころからの夢ゆめ。医師いし、国連こくれん職員しょくいんと、目指めざす道みちを探さがし続つづけた。いったんは大手おおて銀行ぎんこうに就職しゅうしょくしたものの、夢ゆめはあきらめず、アフリカ支援しえんの活動かつどうに身みを投とうじた。「社会しゃかい起業きぎょう家か」という生いき方かたを選えらんだ女性じょせいの歩あゆみをたどる。

高等こうとう学校がっこうの部ぶ

　さまざまな事情じじょうを抱かかえ、東新宿ひがししんしゅくにある都立とりつの定時ていじ制せい高校こうこうに通かよう生徒せいとたちが、理科りか担当たんとうの教師きょうし藤ふじ竹ちくに誘さそわれて、ディスレクシアが原因げんいんで勉強べんきょうがうまく行いかなかった岳人たけひとを筆頭ひっとうに、アンジェラ、佳よ純じゅんで科学かがく部ぶを結成けっせいすることになった。
　火星かせいのクレーターを再現さいげんし、学会がっかいで発表はっぴょうするという目標もくひょうに向むかって、日々ひび実験じっけんを繰くり返かえす彼かれらであったが、そこにはもう一ひとつの実験じっけんが隠かくされていたのだった。
　年齢ねんれいも境遇きょうぐうも違ちがう個性こせい豊ゆたかな面々めんめんが、困難こんなんにぶつかりながら、ともに成長せいちょうしていく青春せいしゅん小説しょうせつ。

　主人公しゅじんこうは、韓国かんこくの名門めいもん進学校しんがくこうに入学にゅうがくした男子だんし高校生こうこうせい１年ねんのジュノ。成績せいせきトップ30名めいだけが自習じしゅうできる「正せい読室」を利用りようできる優等生ゆうとうせいだが、勉強べんきょうに明あけ暮くれ、常つねに成績せいせきに振ふり回まわされる生活せいかつに辟易へきえきしている。
　やがてジュノは、親友しんゆうゴヌと一緒いっしょに入部にゅうぶした時事じじ討論とうろんサークルで、実直じっちょくなユビンや博識はくしきのボナ先輩せんぱいと出会であう。自由じゆうに話はなし合あえる仲間なかまを通とおして、周まわりを気きにせず、自みずから判断はんだんして行動こうどうするようになり、自分じぶんを取とり戻もどしていく。

　大だいの動物どうぶつ好すきの著者ちょしゃは「野生やせい動物どうぶつを守まもる」夢ゆめをかなえたくて、南みなみアフリカ政府せいふ公認こうにんのサファリガイドに。ライオン、ゾウからアリ、カタツムリに至いたるまで、大だい自然しぜんの生いき物ものたちに接せっし、驚おどろきに満みちた生態せいたい系けいにひきつけられる。
　一方いっぽうで、生息せいそく地ちの消滅しょうめつや変容へんようは、地球ちきゅう規模きぼで進すすむ深刻しんこくな環境かんきょう破壊はかいを映うつし出だしている。野生やせい保護ほごと人間にんげんの地域ちいきコミュニティの線引せんひきも容易よういではない。多様たような現実げんじつと向むき合あい、住民じゅうみんも参加さんかする保護ほご活動かつどうを模索もさくし続つづけている。