炎のゆれるようすや、パチパチと薪のはぜる音が心地よい薪ストーブ。昔は別荘や山小屋で使われる暖房器具というイメージがあったが、最近は一般住宅で導入する人も多い。また、電気を使わないという点でも注目が集まっている。
■料理をする。湿気をとる。使い方はいろいろ
実は、薪ストーブは冬の暖房器具としてだけでなく、さまざまな楽しみ方ができる。だから、どう使いたいかによっても選び方が違ってくるという。
薪ストーブ・暖炉などの販売・施工を行う専門店「サカシタペチカ」のショップアドバイザー・坂下恵子さんは「主暖房として使いたい、暖房器具はすでにあるので憧れのインテリアとして設置したいなどお客さまのニーズもさまざまです。主暖房として使う場合はあたためたい空間の広さや、建物の気密性・断熱性によって適した大きさが違ってきます。インテリアとして置くのであれば好みのデザインや大きさのものを選べばいいのですが、でも、ストーブの上にお鍋やヤカンを置いたり、炎を使って料理をしたりできることを知ると、いろいろ楽しめるような大きさや形のものを選びたくなる方が多いようですね」という。ほかにも、梅雨時期に少しだけ火を入れることで室内の除湿をするという、意外な使い方もあるのだとか。
「炎を眺めるだけでいいから」と小さなタイプを選んだものの、数年後、買い替える人もいるそうだ。薪ストーブは煙突の位置によって上に鍋やヤカンを置けないもの、大きめのピザやチキンを焼くには庫内のスペースが物足りなくなるものなど、デザインによって少しずつ違いがある。自分は薪ストーブをどんな風に使いたいのかを考えて、購入の際にはカタログなどで簡単に選ぶのではなく、現物を見ながらお店のスタッフに相談するのがオススメ。
■新築時でもリフォームでも設置OK。ただし注意点は?
薪ストーブは一戸建てであれば木造でも鉄筋コンクリート造でも施工でき、住宅街でもOKだ。ただし、「隣家との距離が近い場合は煙突を高くしたり、匂いや煤がほとんど排出されないような機種選びと上手な焚き方をしたりなどの配慮が、ご近所づきあいのうえでも大切です」(坂下さん)
気になる費用だが、薪ストーブ本体は20万~60万円超とさまざま。施工費用は、本体の2~3倍が目安といわれているが、設置する位置によって煙突の出し方や長さ、取り付け方法が違ってくるためケースバイケースだ。
薪ストーブがある生活を実現したいと思ったら、使用方法やメンテナンスも含めて教えてもらえる実績豊富な販売店や施工店に問い合わせてみるといい。
サカシタペチカ
北海道札幌市白石区南郷通10丁目北1-22
TEL:011-863-6600
営業時間:月~土 9:00~18:00
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定休日:年末年始、ゴールデンウィーク、お盆などの大型連休
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