約やく90万まん円えんのBESSのログ小屋こや。キーワードは外そととつながって楽たのしむ！

未経験みけいけんでも建たてられる！ シンプルなログ小屋こや

訪たずねたのは、ログハウスをメインに木きの家いえを手掛てがけるBESSの代官山だいかんやま展示てんじ場じょう。2016年ねん8月がつにログ小屋こやを発表はっぴょう、その際さい、社員しゃいんたちが自みずから小屋こやを建たてたというので、実物じつぶつを見学けんがくに行いったのだ。展示てんじ場じょうに入はいるとすぐ左手ひだりてに、まさに「可愛かわいい」という表現ひょうげんがぴったりのシンプルな小屋こやが2つ並ならんでいる。どちらも面積めんせきは確認かくにん申請しんせいが不要ふようなサイズの約やく6畳じょう（約やく10ｍ²）で本物ほんもののログ仕上しあげ。コンクリートの基礎きそはプロによる施工しこうだが、2棟むねのうち1棟むねは壁かべや屋根やねはDIY経験けいけんの浅あさい若手わかて社員しゃいんたちによるセルフビルドとのこと。

そもそもログハウスは在来ざいらい工法こうほうのように、柱はしらを立たて断熱だんねつ材ざいを入いれ、壁紙かべがみを張はるわけでなく、ログ材ざい（丸太まるた）を積つみ上あげることで建物たてものが完成かんせいする。

このログ小屋こやは部材ぶざいがすべてキット化かされている商品しょうひん。そのため基礎きその上うえに土台どだいを置おき、ログ材ざいにあらかじめ書かかれた番号ばんごうを図面ずめんに照てらし合あわせその通とおりに積つみあげ、木き槌づち（きづち）でダボを打うち込こみ固定こていしていくことでカタチになる。ブロックを積つみ上あげるのに近ちかいイメージだ。

ログ材ざいの厚あつさは7cm×13.7cmとあつかいやすいサイズ。積つみ上あげるログは全部ぜんぶで14～18段だんある。ログの組くみ立たてが未経験みけいけんで、最初さいしょはとまどっていても要領ようりょうをつかめば、あとはスムーズ。若手わかて社員しゃいん5、6人にんで組くみ上あげ、屋根やねがけ、塗装とそうを行おこない、サッシやドアも図面ずめんを見みながら自分じぶんたちで取とり付つけたとのこと。

【画像がぞう１】コンプリートキットのログを積つんでダボを打うちこむ。作業さぎょうをしているのは小屋こやづくり初心者しょしんしゃのBESS社員しゃいんたち。みんなで力ちからを合あわせてつくり上あげる時間じかんも小屋こやづくりの面白おもしろさといえる（写真しゃしん提供ていきょう／BESS）

こもり部屋へやではない！ 外そととつながる約やく6畳じょうのログ小屋こや

そもそもなぜ今いま、小屋こやをつくろうと思おもったのだろうか？

創設そうせつ30年ねんを迎むかえるBESSは、丸太まるた小屋こやを住宅じゅうたく地ちにも建たてられる「家いえ」にしてきた歴史れきしを持もっている。それは断熱だんねつ性せい、耐震たいしん性せい、防火ぼうか性せいを兼かね備そなえたログ自体じたいが、住宅じゅうたくにふさわしい性能せいのうと周知しゅうちしてきた歴史れきしともいえる。そしてログハウスは住宅じゅうたくとしても自然しぜんのなかの遊あそび基地きちとしても、使つかい倒たおして楽たのしむのが似合にあう家いえ。

今回こんかいはもう一度いちど“自然しぜんのなかの遊あそびの基地きち”としてログの良よさをもっと多おおくの人ひとに知しってもらい、もっと楽たのしんでもらいたいとコンプリートキット仕立したてのログ小屋こやが生うまれたという。

発売はつばいされた2つの小屋こやは外観がいかんに違ちがいがある。1つは奥行おくゆきが2.1ｍ、間口まぐち4.7ｍの長方形ちょうほうけいで屋根やねは片流かたながれ。4.7ｍの間口まぐちにワイドな4枚まいサッシの開口かいこうが設もうけられており、商品しょうひん名めいは「IMAGO－R」。展示てんじ場じょうでは開口かいこう部ぶ側がわにデッキ代かわりの枕木まくらぎ、軒下のきしたには日ひよけシェードが張はられ、アウトドアが意識いしきされている。小屋こやの中なかから外そとの景色けしきを楽たのしむのにもちょうどいい。
もうひとつの小屋こやは2.8ｍ×3.5ｍと四角形しかっけいに近ちかいタイプで屋根やねは切妻きりづま。まさにスモールハウスのデザインで商品しょうひん名めいは「IMAGO－A」。この2つの小屋こやのコンプリートキット価格かかくは89.9万まん円えん（2017年ねん3月がつ末まつまでの特別とくべつ価格かかく）だ。

BESSのログ小屋こやの特徴とくちょうを聞きいてみた。
「今いままで小屋こやというと自分じぶんの趣味しゅみのものを収納しゅうのうしたり、アトリエや作業場さぎょうばにしたり、自分じぶんが楽たのしめるための場所ばしょというのが一般いっぱん的てき。でも今回こんかいのログ小屋こやは、自分じぶんも楽たのしめ、人ひとも楽たのしめる基地きちになれる小屋こやを目めざしてつくりました」とBESS事業じぎょう本部ほんぶBI本部ほんぶ長ちょうの木村きむらさん。

「IMAGO－R」は場所ばしょの魅力みりょくを大だい開口かいこうから存分ぞんぶんに取とり入いれられるデザインであることから、自分じぶんの気きに入いった場所ばしょにおいて使つかう。一方いっぽうの「IMAGO－A」は場所ばしょの状況じょうきょうにかかわらず、小屋こやが置おかれることでその場ばの活用かつようが進すすみ、周まわりの価値かちを高たかめることにつながるという。「いずれも自分じぶんの空間くうかんを創つくりました、ではなく、外そとと必かならずつながることを目的もくてきにしているのが、従来じゅうらいの小屋こやと異ことなるところです」（木村きむらさん）

【画像がぞう2】外そとの景色けしきと一体化いったいかして楽たのしめる「IMAGO-R」。IMAGOはラテン語らてんごで、英語えいごの想像そうぞうする「imagine（イマジン）」の語源ごげん。RはレセプターのRからとっている（写真しゃしん提供ていきょう／BESS）

【画像がぞう3】小屋こやが置おかれることで場ばの活用かつようが進すすみ、外そととの価値かちを高たかめる「IMAGO-A」。Aはアクティベーターから命名めいめい（写真しゃしん提供ていきょう／BESS）

「自分じぶんも楽たのしめ、人ひとも楽たのしめる」具体ぐたい的てきなログ小屋こやの使つかい方かたとは？

数すう人にんの仲間なかまが集あつまってセルフビルドで小屋こやづくりをはじめることもできるだけに、最初さいしょの1歩ほから「仲間なかまとともに空間くうかんから生うまれる時間じかんを楽たのしんでもらいたい」という「IMAGO」の目的もくてきにかなっているといえるが、具体ぐたい的てきにどんな使つかい方かたがあるのだろう？

「自然しぜんを楽たのしめる場所ばしょに置おいて、例たとえばアウトドアの基地きちにする、野菜やさいづくりやガーデニングの休憩きゅうけい所しょ兼けんキッチンにする、コミュニティスペースにするなどいろいろ使つかえます。

またIMAGOは異い業種ぎょうしゅの方ほうとのタイアップも進行しんこう中ちゅうです。具体ぐたい的てきには今いま、農業のうぎょうベンチャーのマイファームと体験たいけん農園のうえんで農業のうぎょう教育きょういくなどの複ふく合あい的てきな農業のうぎょうサービスとIMAGOがタイアップして新あたらしく農のうを楽たのしむ“トコロ”を提供ていきょうできないか検討けんとうしています。そのほか、「DIY FACTORY」でDIY人気にんきをリードする大だい都ととは、ログ小屋こやをつくるのに必要ひつような工具こうぐ一式いっしきのレンタルサービスを始はじめます。そういった取とり組くみでIMAGOを楽たのしんでもらえる裾野すそのを広ひろげようとしています」（木村きむらさん）。

BESSではログ小屋こや「IMAGO」を第だい三さんのトコロと称しょうしている。第だい一いちが自宅じたく、第だい二にが仕事場しごとば、そして第だい三さんのトコロ。約やく6畳じょうの小ちいさな空間くうかんから生うまれる大おおきな時間じかん、楽たのしい時間じかんに期待きたいしたい。

【画像がぞう4】小屋こやの奥行おくゆきは2.1ｍだが、大おおきな開口かいこう部ぶを通つうじてアウトドアの魅力みりょくを楽たのしめる「IMAGO－R」内観ないかん（写真しゃしん提供ていきょう／BESS）

【画像がぞう5】ファームキッチンのように使つかえる「IMAGO－A」の内観ないかん（写真しゃしん提供ていきょう／BESS）