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連載れんさい断熱だんねつしん時代じだい
やまくみさん正方形
山本やまもと 久美子くみこ
2024ねん6がつ27にち (木)もく

2024ねんまいのトレンドワードは「断熱だんねつしん時代じだい」! しょうエネ、健康けんこうめんからニーズたかまり、学校がっこう断熱だんねつ改修かいしゅう・DIY・等級とうきゅう6以上いじょう高性能こうせいのう住宅じゅうたく普及ふきゅうなど断熱だんねつつぎのステージへ

2024年住まいのトレンドワードは「断熱新時代」! 省エネ、健康面からニーズ高まり、学校断熱改修・DIY・等級6以上の高性能住宅の普及など断熱は次のステージへ
画像がぞう/SUUMOジャーナル編集へんしゅう
近年きんねんリクルートでは、さまざまな分野ぶんやの「トレンド予測よそく」を発表はっぴょうしているが、リクルートのまい領域りょういき調査ちょうさ研究けんきゅう機関きかんである「SUUMOリサーチセンター」が2024ねんのトレンドキーワードを発表はっぴょうした。それによると、トレンドを予測よそくするキーワードは「断熱だんねつしん時代じだい」だという。
今週こんしゅうじゅうかつトピック】
「SUUMOトレンド発表はっぴょうかい2024」/SUUMOリサーチセンター

住宅じゅうたく性能せいのうのなかでも関心かんしんたかまっているのが「断熱だんねつ性能せいのう

なかでカーボンニュートラルがもとめられ、住宅じゅうたく断熱だんねつ性能せいのうなどの基準きじゅんたかめるうごきが加速かそくしている。もちろん、こうした政府せいふ取組とりくみなかうごきがある一方いっぽうで、 “住宅じゅうたく”は個人こじん所有しょゆうぶつなので、最後さいごひとが、住宅じゅうたくをどうしたいかがカギになってくる。

SUUMOリサーチセンターによると、いま、住宅じゅうたくひとたちの断熱だんねつ性能せいのうへの関心かんしんたかまっているという。その理由りゆうは、おもみっつ。

断熱だんねつ性能せいのう注目ちゅうもくされる理由りゆう(1)
断熱だんねつせいひくいと冷暖房れいだんぼう効率こうりつわるい ⇔ 断熱だんねつせいたかいと冷暖房れいだんぼうきが

住宅じゅうたくかべゆか天井てんじょうかこまれ、かべにはおおくのまどがある。断熱だんねつざいかべゆか天井てんじょうをしっかりおおい、まど断熱だんねつ性能せいのうたかめることで、外気がいきあつさむさにたいして、ねつ出入でいりがすくなくなる。つまり、断熱だんねつ性能せいのうたかいほどエアコンなどの冷暖房れいだんぼう効率こうりつくなり、室内しつない温度おんどたもちやすくなるのだ。

エアコンの使用しようなによりになるのが、電気でんきだい高騰こうとうだ。政府せいふによる補助ほじょきんがなくなったことで、冷房れいぼう必要ひつような6・7がつで、前年ぜんねんよりも電気でんきだいたかくなる。SUUMOのリリース資料しりょうによると、たとえば、東京電力とうきょうでんりょく圏内けんない一般いっぱん家庭かていの7がつ請求せいきゅうぶん電気でんきだい前年ぜんねん同月どうげつより1544えんたかい、8930えんになるという。九州電力きゅうしゅうでんりょくいたっては、2300えんたかくなるというので、かなりの痛手いたでだ。

岸田きしだ政権せいけんが、唐突とうとつに「酷暑こくしょ緊急きんきゅう支援しえん」として8~10がつ電気でんきだい補助ほじょおこなうと発表はっぴょうしたが、補助ほじょがなくなれば毎月まいつき電気でんきだいアップがかさなることにわりはない。

東京都内にZEH水準よりも上の断熱等級6相当のYさん邸(写真撮影/片山貴博)

東京とうきょう都内とないにZEH水準すいじゅんよりもうえ断熱だんねつ等級とうきゅう6相当そうとうのYさんてい写真しゃしん撮影さつえい片山かたやま貴博たかひろ

夫婦在宅ワークでも春~秋の電気代は7500円~1万円程度

夫婦ふうふ在宅ざいたくワークでもはるあき電気でんきだいは7500えん~1まんえん程度ていど。1~3がつ電気でんきだいやく1.8まんえん~2.3まんえん、UA0.42W/m2・K、C0.28cm2/m2、Q1.25W/(m2・K)、BEIしょうエネルギー性能せいのう指標しひょう)0.59(提供ていきょう/Yさん)

断熱だんねつ性能せいのう注目ちゅうもくされる理由りゆう(2)
まいさがしでの断熱だんねつへの関心かんしんたかまっている

まいさがしをするさいに、SUUMOのサイトで「ZEH」「しょうエネ」といった文言もんごんふくわせが、平均へいきんてきわせすうよりも「新築しんちくマンション」で1.6ばい、「新築しんちく一戸建いっこだて」で1.5ばい、「賃貸ちんたい」で1.8ばいになったり、「ZEH」[しょうエネ]といった文言もんごんふく物件ぶっけん掲載けいさいすう増加ぞうかしたりといった傾向けいこうられ、関心かんしんたかさがうかがえる。

断熱だんねつ性能せいのう注目ちゅうもくされる理由りゆう(3)
いまんでいる住宅じゅうたく断熱だんねつ改修かいしゅうひとえそう?

リフォームで重視じゅうししたい項目こうもくくと、「断熱だんねつ」「しょうエネ」を選択せんたくしたひとえているほか、YouTubeでは、市販しはんキットを使つかって断熱だんねつDIYする様子ようす紹介しょうかいした動画どうがおお掲載けいさいされているなど、んでいる住宅じゅうたく断熱だんねつ改善かいぜんへの興味きょうみたかさがうかがえる。

長野県上田市で開催された「断熱DIYワークショップ」の様子。市民の方も多く参加され、断熱に対する関心の高さがうかがえる。(写真撮影/嘉屋恭子)

長野ながのけん上田うえだ開催かいさいされた「断熱だんねつDIYワークショップ」の様子ようす市民しみんほうおお参加さんかされ、断熱だんねつたいする関心かんしんたかさがうかがえる(写真しゃしん撮影さつえいよしみ恭子きょうこ

なんと、いぬっている家庭かていでZEHへの関心かんしんたか

そして、筆者ひっしゃもっと注目ちゅうもくしたのは、いぬっている家庭かていでZEHへの関心かんしんたかいことだ。SUUMOリサーチセンターの調査ちょうさによると、ライフステージべつではどものいる家庭かていで、ペット関連かんれんではいぬっている家庭かていで、今後こんご賃貸ちんたい住宅じゅうたくさが場合ばあいに、ZEH賃貸ちんたい住宅じゅうたくを「家賃やちんがっても検討けんとうしたい」と回答かいとうした比率ひりつたかかった。

「SUUMOトレンド発表2024」発表会資料より

「SUUMOトレンド発表はっぴょう2024」発表はっぴょうかい資料しりょうより

これは、共働ともばたらきがえたこともあって、いえ留守番るすばんをするいぬのために、エアコンをつけたままで外出がいしゅつする家庭かていおおいからだろう。電気でんきだいのことをかんがえると、家賃やちんがっても電気でんきだいにせずに賃貸ちんたい住宅じゅうたくいとかんがえたのだとおもう。

断熱だんねつ性能せいのうたかめるメリット、電気でんきだい快適かいてき居住きょじゅう空間くうかんだけでなく「健康けんこう」にも注目ちゅうもく

住宅じゅうたく断熱だんねつ性能せいのうたかめるメリットとしては、「すくないエネルギーで快適かいてきらせる」、つまりエアコンの冷暖房れいだんぼう効率こうりつく、快適かいてき室温しつおんたもてることにある。ほかにも、住宅じゅうたくローン減税げんぜい減税げんぜいがく子育こそだてエコホーム支援しえん事業じぎょう補助ほじょがくげられるなど「優遇ゆうぐうおおきい」こともある。

さらには、室温しつおん安定あんていすることで、ヒートショックや熱中ねっちゅうしょうのリスクを軽減けいげんできる。まどかべ断熱だんねつ性能せいのうたかいと屋外おくがい冷気れいき影響えいきょうけにくくなるので、まどガラスの結露けつろ発生はっせいしづらくなる。結露けつろ放置ほうちするとカビの原因げんいんにもなるので、健康けんこう被害ひがいこす可能かのうせい軽減けいげんできる。このように、健康けんこうめんでもメリットがおおきいのが、断熱だんねつ性能せいのう特徴とくちょうだ。

今回こんかい、SUUMOリサーチセンターが注目ちゅうもくしたのは、断熱だんねつ性能せいのうによる健康けんこうめんのメリットが、高齢こうれいしゃにとどまらずすべての世代せだいひろがることだ。

WHO(世界せかい保健ほけん機関きかん)は2018ねんに「まいと健康けんこうかんするガイドライン」を公表こうひょうし、さむさによる健康けんこう被害ひがいから居住きょじゅうしゃまもるための室内しつない温度おんどとして18℃以上いじょうつよ勧告かんこくした。一方いっぽうふゆ在宅ざいたくちゅう平均へいきん居間いま室温しつおんが、WHOが勧告かんこくした18℃をたしているのは、慶応大学けいおうだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ伊香いか俊治しゅんじ作成さくせい資料しりょうによると、北海道ほっかいどう新潟にいがたけん神奈川かながわけんのわずか1みち2けんで、それ以外いがい都府県とふけんは18℃を下回したまわるという結果けっかもある。

室温しつおんひくすぎると血圧けつあつ上昇じょうしょうするなど、さまざまな健康けんこうリスクをこす。断熱だんねつ改修かいしゅうによって、ふゆあたたかくたもたれた部屋へや居住きょじゅうしゃでは、血圧けつあつ上昇じょうしょう抑制よくせいされたり、心電図しんでんず異常いじょう所見しょけんすくなくなったりといったデータもある。また、健康けんこうリスクが懸念けねんされる高齢こうれいしゃだけでなく、どもや女性じょせい健康けんこうにとっても、室温しつおん維持いじ重要じゅうようであることがわかったという。

冬暖かく保たれた部屋の人ほど健康数値が高い結果に

※6 実測じっそく調査ちょうさ参加さんかした646世帯せたい子供こども1,041にんのうち、居間いま床上ゆかうえ1m室温しつおん19.7℃以上いじょうあたたかさ得点とくてんだかぐん室温しつおん平均へいきん)の285世帯せたい、414にん子供こども対象たいしょうとして分析ぶんせき
※7 有効ゆうこうサンプル(女性じょせい)における知覚ちかくぬるひやかん各室かくしつ室温しつおん平均へいきん対応たいおうは、温暖おんだんぐん居間いま室温しつおん19.9℃、居間いまゆか近傍きんぼう室温しつおん17.8℃、脱衣だついしょ室温しつおん17.1℃にたいし、寒冷かんれいぐん居間いま室温しつおん19.6℃、居間いまゆか近傍きんぼう室温しつおん16.0℃、脱衣だついしょ室温しつおん15.4℃であった(「SUUMOトレンド発表はっぴょう2024」発表はっぴょうかい資料しりょうより)

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室温しつおん18未満みまん健康けんこう寿命じゅみょうちぢむ!? 脳卒中のうそっちゅう心臓しんぞうびょうにつながるリスクはどもや大人おとなにも。いえ断熱だんねつがマストな理由りゆうしょうエネだけじゃなかった

スーパーだか断熱だんねつ部分ぶぶん断熱だんねつ技術ぎじゅつ進歩しんぽかぜ

近年きんねんは、住宅じゅうたく工法こうほう建材けんざい設備せつび進化しんかによって、よりたか断熱だんねつ性能せいのう向上こうじょう期待きたいできるようになったこともかぜになっている。たとえば、HEMS3.0(使用しようりょうえる遠隔えんかく操作そうさくわえ、自動じどう制御せいぎょによってエネルギー消費しょうひ最適さいてき可能かのう)を活用かつようすることできわめてたかい“スーパーだか断熱だんねつ仕様しよう”を実現じつげんすることができたり、居住きょじゅう時間じかんなが部屋へやだけを断熱だんねつ改修かいしゅうする“部分ぶぶん断熱だんねつ改修かいしゅう”を実現じつげんできたりする。

施工前、施工後の間取り図

60だいのご夫婦ふうふ将来しょうらいは1かいだけで生活せいかつすることをかんがえ1かい一部いちぶのみ部分ぶぶん断熱だんねつリノベを実施じっしゆかかべ天井てんじょう解体かいたいし、まど樹脂じゅしサッシに交換こうかんゆか断熱だんねつかべ断熱だんねつ天井てんじょう断熱だんねつくわえ、床下ゆかした外周がいしゅう隣室りんしつとのあいだには気流きりゅうめを施工しこう。リフォームのLDKは、ふゆでも暖房だんぼうで17~18℃ほど。なつ冷房れいぼうきが格段かくだんがり、電源でんげんをOFFにしてもしばらくすずしい状態じょうたいつづくのだとか(「SUUMOトレンド発表はっぴょう2024」発表はっぴょうかい資料しりょうより)

また、近年きんねんしょうエネ基準きじゅん義務ぎむやZEH住宅じゅうたく推進すいしんなどをけて、地元じもと工務こうむてん断熱だんねつ施工しこう技術ぎじゅつ向上こうじょうしていることも、断熱だんねつ性能せいのう向上こうじょうひろがる要因よういんにもなっている。

夢・建築工房のコンパクトな部分断熱リノベ

夢・建築工房のコンパクトな部分断熱リノベ

ゆめ建築けんちく工房こうぼうのコンパクトな部分ぶぶん断熱だんねつリノベ。60だい夫婦ふうふ将来しょうらいは1かいだけで生活せいかつすることをかんがえ、1かい一部いちぶのみに部分ぶぶん断熱だんねつリノベを実施じっしした施工しこうれい写真しゃしん提供ていきょうゆめ建築けんちく工房こうぼう

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学校がっこうよ、おまえもか」。学校がっこう公共こうきょう施設しせつ断熱だんねつ改修かいしゅうすす

断熱だんねつ性能せいのうへの関心かんしん住宅じゅうたくにとどまらない。というのも、年間ねんかん熱中ねっちゅうしょうのうち4.7%(総務そうむしょうれいねん(5がつから9がつ)の熱中ねっちゅうしょうによる救急きゅうきゅう搬送はんそうじょうきょう」より)は、教育きょういく現場げんば発生はっせいしているからだ。また、夏季かき教室きょうしつ体感たいかん温度おんどたか学校がっこうほど、体調たいちょう不良ふりょううったえや集中しゅうちゅうりょく欠如けつじょ発生はっせいりつがるが、断熱だんねつ改修かいしゅうなど環境かんきょう改善かいぜんおこなうことで、これらの数値すうち改善かいぜんすることがわかっているという。

とく学校がっこうでは、事業じぎょうしゃおこな断熱だんねつ改修かいしゅうだけでなく、「断熱だんねつDIYワークショップ」など、どもたちが参加さんかしてワークショップ形式けいしき断熱だんねつ改修かいしゅうDIYイベントもおこなわれているという。

断熱ワークショップマニュアル

学校がっこう断熱だんねつネットワーク信州しんしゅうでは地球ちきゅう温暖おんだん問題もんだいや、実際じっさいったDIYをモチーフに手順てじゅんなどもくわしく紹介しょうかいした「教室きょうしつ断熱だんねつワークショップマニュアル」を発行はっこうしている(出典しゅってん学校がっこう断熱だんねつネットワーク信州しんしゅう

長野県・上田染谷丘高校では生徒が主体となり、断熱ワークショップを実現(撮影/窪田真一)

長野ながのけん上田うえだ染谷そめやたかし高校こうこうでは生徒せいと主体しゅたいとなり、断熱だんねつワークショップを実現じつげん(撮影さつえい窪田くぼた真一しんいち)

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おくれている日本にっぽん断熱だんねつしょうエネ制度せいどにも変化へんかが…

EU諸国しょこくでは、EPC(Energy Performance Certificates)という共通きょうつう基準きじゅんもうけ、20ねんちかまえから住宅じゅうたく断熱だんねつしょうエネをきびしく運用うんようしている。イギリスでは2020ねんからてい品質ひんしつ住宅じゅうたく賃貸ちんたい禁止きんしされたほどだ。おくればせながら日本にっぽんでも、住宅じゅうたく性能せいのう表示ひょうじ制度せいどにおける断熱だんねつとう性能せいのうで2022ねん4がつから「等級とうきゅう5」=ZEH水準すいじゅん、10月から「等級とうきゅう6・7」が新設しんせつされた。

住宅性能表示制度の省エネ等級

「SUUMOトレンド発表はっぴょう2024」プレスリリースより

さらに、欧米おうべいでは一般いっぱんてきな、住宅じゅうたくしょうエネレベルを不動産ふどうさん広告こうこく表示ひょうじする「しょうエネ性能せいのう表示ひょうじ制度せいど」が、日本にっぽんでも2024ねん4がつにスタートした。
くわしくは、とうサイトの「2024ねん4がつスタートのしん制度せいどは、住宅じゅうたくしょうエネ性能せいのうを★のかず表示ひょうじ」を参照さんしょう

Mさんが神奈川に建てた家は2022年に新設された断熱性能高水準の等級6。60平米の1LDKと30平米のロフト部分をエアコン1台で管理(撮影/桑田瑞穂)

Mさんが神奈川かながわてたいえは2022ねん新設しんせつされた断熱だんねつ性能せいのう高水準こうすいじゅん等級とうきゅう6。60平米へいべいの1LDKと30平米へいべいのロフト部分ぶぶんをエアコン1だい管理かんり撮影さつえい桑田くわた瑞穂みずほ

こういった背景はいけいけて、SUUMOでは、しょうエネの観点かんてんおおきかったこれまでとはことなり、健康けんこう快適かいてきらしなど身近みぢか住宅じゅうたく断熱だんねつ性能せいのうかんじられる、あたらしい時代じだい断熱だんねつしん時代じだい」がやってくると予測よそくしているのだ。

断熱新時代

「SUUMOトレンド発表はっぴょう2024」発表はっぴょうかいよう資料しりょうより

トレンド発表はっぴょうかいでは、記者きしゃから断熱だんねつ性能せいのうげるには投資とうし必要ひつようとなるが、どうかんがえたらよいかという質問しつもんがあった。これにたいして、発表はっぴょうしゃ笠松かさまつ美香みか『SUUMO』ふく編集へんしゅうちょうは、「断熱だんねつ等級とうきゅう5から6にげるには、サッシの性能せいのうげることになるので80まんえん程度ていどコストアップするが、メリットがおおきいので投資とうしえてするというかんがかたひろがりつつある」と回答かいとうしていた。

たしかに、断熱だんねつ性能せいのうたか住宅じゅうたくてたり改修かいしゅうしたりするには、それなりに費用ひようもかかる。しかし、断熱だんねつ性能せいのう向上こうじょうさせると、そこにひと日々ひび快適かいてきせい電気でんきだい軽減けいげん健康けんこう維持いじなど、さまざまな恩恵おんけいけられる。くに自治体じちたいしょうエネせい向上こうじょうちからをいれており、減税げんぜい補助ほじょきんなどの優遇ゆうぐう措置そちっている。

トレンドキーワードどおりに、日本にっぽん場合ばあいいま転機てんきとなって、断熱だんねつせいたか住宅じゅうたくたりまえ時代じだいがやってくるのかもしれない。

https://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2024/06/icon.jpg
連載れんさい 断熱だんねつしん時代じだい 住宅じゅうたく性能せいのうなかでも、おおきく関心かんしんたかまっているのが「断熱だんねつ性能せいのう」。技術ぎじゅつ進化しんかによりエコ貢献こうけんがアップデートされ、健康けんこうごすために必要ひつようという認識にんしきたかまりました。断熱だんねつ重要じゅうようし、れるうごきがいま加速かそくしています。
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