昼ひるも夜よるもなく、一いち日にち中ちゅう夕暮ゆうぐれに染そまっている
黄昏たそがれホテル。
そこは、あの世よに行いくか現世げんせいに戻もどるか、行いき先さきを決きめかねている魂たましいたちが
羽はねを休やすめるために存在そんざいする生なまと死しの狭間はざまのホテル。

主人公しゅじんこう塚原つかはら音おと子こは、自分じぶんが何者なにものなのかどうしてここにいるのか、
記憶きおくを想おもい出だせないまま「黄昏たそがれホテル」に彷徨ほうこういつく。

従業じゅうぎょう員いんの先導せんどうで、宿泊しゅくはく部屋へやに案内あんないされることに。