【加熱かねつのプロ監修かんしゅう】生焼なまやけ・パサパサを防ふせぎ美味おいしい「魚さかなの塩焼しおやき」のコツ5つ

魚さかなを塩焼しおやきにする時ときに悩なやむのが、塩しおをふるタイミング。10～20分ふん前まえが目安めやすです。

魚さかなに塩しおをふるのは余分よぶんな水分すいぶんと一緒いっしょに臭くさみをとるためです。塩しおをふって水分すいぶんが魚さかなの表面ひょうめんに出でてくるのに必要ひつようなのがこの時間じかんです。

塩しおをふるタイミングは10～20分ふん前まえを目安めやすに、魚さかなの種類しゅるいや大おおきさ、好このみによって加減かげんしましょう。焼やく前まえに水気みずけをふきとるのを忘わすれずに。

塩焼しおやきの失敗しっぱいでよくあるのは、「焼やき過すぎ」です。

焦こげるのを心配しんぱいして弱火よわびで長時間ちょうじかん焼やいてしまうと、魚さかなの水分すいぶんが失うしなわれて身みがパサパサになってしまいます。

炭火すみびで焼やいたようにカリッと香こうばしく、身みはふんわりとしてジューシーな焼やき上あがりにするには、「グリルの強火つよび」、「短時間たんじかん」で焼やき上あげるのがポイントです。

ガスコンロのグリル庫こ内ないの空気くうきは300度ど～400度どにもなります。そのため、短時間たんじかんで食材しょくざいの中なかまでしっかり火ひを通とおします。

食材しょくざいの内部ないぶまでじっくり加熱かねつするオーブンと、外側そとがわに焼やき色しょくをつけるトースターの両方りょうほうの特徴とくちょうを併あわせ持もつのが、「ガスコンロのグリル」。魚さかなを焼やくならガスコンロのグリルがおススメです。

魚さかなを1尾びまるごと焼やく場合ばあいは、頭あたまを奥おくにしてグリルに並ならべましょう。
一般いっぱん的てきに、グリルの手前てまえ側がわのほうが火ひのあたりが弱よわいので、焦こげやすい尾おが手前てまえになるように並ならべます。

火ひが通とおりにくい頭部とうぶ分ぶんはしっかり火ひが通とおり、尾おが焦こげるのを防ふせいできれいな焼やき上あがりになりますよ。

焼やき過すぎと同おなじくらいやりがちな失敗しっぱいが「生焼なまやけ」。

冷蔵庫れいぞうこで保存ほぞんしていた魚さかなは、温度おんどが下さがっています。

塩しおをふるタイミングで冷蔵庫れいぞうこから出だしましょう。このひと手間てまで、身みの内部ないぶまで火ひが入はいり、生焼なまやけを防ふせいで美味おいしく仕上しあがります。

魚さかなを美味おいしく焼やくために、焼やきあがり時間じかんの目安めやすを知しっておきましょう。
焼やき上あがり時間じかんの目安めやすは、グリルのタイプや魚さかなの種類しゅるいによって異ことなります。

片面かためん焼やきグリルの場合ばあい

予熱よねつが充分じゅうぶんされているかどうかが出来上できあがりを左右さゆうします。焼やく前まえにグリルを5分ふんほど温あたためておき、その間あいだに下したごしらえをしてしまいましょう。

焼やき時間じかんの目安めやすは、アジの場合ばあいは表側おもてがわを7分ふん、裏側うらがわをさらに5分ふん焼やき、サンマなら表側おもてがわを5分ふん、裏側うらがわをさらに4分ふん焼やきます。どちらも「予熱よねつの5分ふん」が重要じゅうようです。

両面りょうめん焼やきグリルの場合ばあい

予熱よねつもひっくり返かえす必要ひつようもありません。

アジは強火つよびで8〜9分ふん、サンマは7〜8分ふんほど焼やきましょう。

裏返うらがえす必要ひつようがない両面りょうめん焼やきグリルは、魚さかなを焼やくときにとっても便利べんりです。

水みず入いれ不要ふよう&上下じょうげのバーナーは両面りょうめん同時どうじに焼やき上あげるから、裏返うらがえす手間てまもなく、調理ちょうり時間じかんは片面かためん焼やきの約やく2/3になります。

魚さかなの形態けいたい（姿すがた焼しょう・切身きりみ・干物ひもの）と焼やき加減かげん（強つよめ・標準ひょうじゅん・弱よわめ）を設定せっていするだけで、微妙びみょうな火加減ひかげんや焼やき時間じかんを自動じどうで調節ちょうせつし、消火しょうかまで自動じどうで行おこなう「オートグリル機能きのう」がある機種きしゅでは、焼やき魚ざかなも自動じどうでおまかせだから失敗しっぱい知しらずです。

身みが崩くずれるのを防ふせぎ、きれいに焼やきあげるコツはいくつかあります。

まず、下したごしらえの段階だんかいで「飾かざり包丁ぼうちょう」を入いれます。盛もり付つけた時ときに表ひょうになる面めんの真まん中なかに、斜ななめの線せんを1～2本ほん、または十文字じゅうもんじの切込きりこみを入いれます。これで身みにしっかり火ひが通とおるだけでなく、焼やいた時ときに皮かわが縮ちぢんで破やぶけるのを防ふせぐことができます。

また、尾おヒレや背せビレが焦こげてしまいそうな場合ばあいには、その部分ぶぶんにアルミホイルを巻まいておけば大丈夫だいじょうぶ。
尾おヒレをぬらして塩しおをたっぷりつける「化粧けしょう塩しお」でも焦こげを防ふせぐことができます。見みた目めも本格ほんかく的てきでおススメです。

焼やく時ときに、どちらの面めんから先さきに焼やくかどうかもポイントです。

片面かためん焼やきグリルで上うえ火ひで焼やく場合ばあい（炎ほのおや熱源ねつげんがグリル「上部じょうぶ」についている場合ばあい）、盛もりつける時ときに「裏うらになる面めん」を上うえにして先さきに焼やき始はじめます。

両面りょうめん焼やきグリルで焼やく場合ばあいは、盛もりつける時ときに「表ひょうになる面めん」を上うえにして焼やき始はじめます。

魚さかなの美味おいしさがそのまま味あじわえる「焼やき魚ざかな」。旬しゅんの魚さかなを焼やくだけで、立派りっぱな一品いっぴんになるのが魅力みりょくですね。基本きほんを押おさえればもっと美味おいしく仕上しあげることができます。ぜひ参考さんこうにしてみてくださいね。

出典しゅってん：東京とうきょうガス株式会社かぶしきがいしゃ小西こにし雅子まさこ監修かんしゅう「肉にく料理りょうりと魚さかな料理りょうりの100のコツ」株式会社かぶしきがいしゃ青春せいしゅん出版しゅっぱん社しゃ