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QPS研究所、小型SAR衛星5号機「ツクヨミ-I」打ち上げは12月15日以降に
2023.12.14 12:32
佐藤信彦
小型の合成開口レーダー(SAR)衛星を開発、運用するQPS研究所(福岡市中央区)は、「QPS-SAR」衛星5号機の「ツクヨミ-I」をRocket Labの「Electron」ロケットで日本時間12月15日以降の午後1時~3時に打ち上げる予定と発表した。
QPS研究所は、従来のSAR衛星に比べ質量が20分の1、製造コストが100分の1という小型SAR衛星を開発する企業。現在、夜間や天候不良時でも高分解能かつ高画質に観測できるSAR画像を提供している。
今後、衛星を毎年複数機打ち上げ、2025年以降を目標に36機体制の小型SAR衛星によるコンステレーションを構築する計画。実現すれば、平均10分ごとの「準リアルタイム地上観測データサービス」の提供が可能になるという。
5号機は2023年初頭に打ち上げる予定だったが、契約していたVirgin Orbitの事業停止で実施不可能に。新たにRocket Labと打ち上げ契約を結び、ニュージーランドの同社施設から打ち上げることになった。
この打ち上げは、5号機のみを打ち上げる専用ミッション。そのため、月の神「ツクヨミ(月読、月夜見)」という衛星の愛称にちなんでミッション名「The Moon God Awakens」(月の神の目覚め)が選ばれた。
打ち上げの様子は、Rocket Labが打ち上げの20分前からライブ配信する。
QPS研究所は現在、1号機「イザナギ」、2号機「イザナミ」、6月に打ち上げた6号機「アマテル-III」の3機を運用中。3号機と4号機は、2022年10月の「イプシロン」ロケット6号機の打ち上げ失敗で失われてしまった。
既存の3機が太陽同期軌道(SSO)で周回中なのに対し、5号機は中傾斜の傾斜軌道に投入される予定。
関連リンク
QPS研究所プレスリリース
Rocket Labプレスリリース