シンスペクティブ、4機目の小型SAR衛星「StriX-3」軌道投入に成功--アンテナも展開

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シンスペクティブ、4機き目めの小型こがたSAR衛星えいせい「StriX-3」軌道きどう投入とうにゅうに成功せいこう–アンテナも展開てんかい

2024.03.13 14:15

　小型こがたの合成ごうせい開口かいこうレーダー（SAR）衛星えいせいを開発かいはつ、運用うんようするSynspective（東京とうきょう都と江東こうとう区く）は、同社どうしゃとして4機き目めとなる小型こがたSAR衛星えいせい「StriX-3」の打うち上あげを成功せいこうさせた。正常せいじょうな軌道きどう投入とうにゅう、試験しけん通信つうしんの成功せいこう、アンテナ展開てんかいも確認かくにんされている。

　StriX-3は、ニュージーランドのマヒア半島はんとうにあるRocket Labの発射はっしゃ場じょうから「Electron」ロケットで現地げんち時間じかん3月がつ13日にち午前ごぜん4時じ3分ふん（日本にっぽん時間じかん3月がつ13日にち午前ごぜん0時じ3分ふん）に打うち上あげ、高度こうど561kmの太陽たいよう同期どうき軌道きどうに投入とうにゅうされた。

　今後こんご、数カ月すうかげつかけて観測かんそくやデータ取得しゅとくなどの機能きのう検証けんしょうを実施じっししていく予定よてい。

StriX-3を格納したElectronロケットのフェアリング（出典：Rocket Lab） — StriX-3を格納かくのうしたElectronロケットのフェアリング（出典しゅってん：Rocket Lab）

　Synspectiveは、自社じしゃ開発かいはつの小型こがたSAR衛星えいせい「StriX」（ストリクス）から得えられるデータを販売はんばいするとともに、多様たような衛星えいせいやIoTのデータなどを機械きかい学習がくしゅうやデータサイエンスを組くみ合あわせた、さまざまな地上ちじょう観測かんそくサービスを提供ていきょうしている。高こう頻度ひんど観測かんそくを可能かのうにするため、2020年代ねんだい後半こうはんに30機き体制たいせいの衛星えいせいコンステレーションを構築こうちくする計画けいかく。

　StriXシリーズの衛星えいせいは、重おもさが従来じゅうらいの大型おおがたSAR衛星えいせいの約やく10分ぶんの1である100kg級きゅう、開発かいはつと打うち上あげの費用ひようが大型おおがたSAR衛星えいせいの約やく20分ぶんの1という。大型おおがたSAR衛星えいせいと同等どうとうに近ちかい性能せいのうながら小型こがた化か、軽量けいりょう化かで低てい価格かかく化かを図はかることで、多数たすう機き生産せいさんが可能かのうと説明せつめいする。

小型SAR衛星のStriX（出典：Synspective） — 小型こがたSAR衛星えいせいのStriX（出典しゅってん：Synspective）

　これまでStriX衛星えいせいは、2020年ねん12月に技術ぎじゅつ実証じっしょう機き「StriX-αあるふぁ」、2022年ねん2月がつに技術ぎじゅつ実証じっしょう機き「StriX-βべーた」、2022年ねん9月がつに商用しょうよう実証じっしょう機き「StriX-1」を打うち上あげ、軌道きどう投入とうにゅうに成功せいこうしている。StriX-3の設計せっけいはStriX-1と同様どうようで、従来じゅうらいに比くらべ撮像さつぞう頻度ひんどを高たかめられるため顧客こきゃくに提供ていきょうできるデータ量りょうを大幅おおはばに増ふやせるという。

これまでに3機を軌道投入（出典：Synspective） — これまでに3機きを軌道きどう投入とうにゅう（出典しゅってん：Synspective）

　StriX-3の打うち上あげミッション名めいは「Owl Night Long」。地球ちきゅうを「夜通よどおし（All Night Long）」観測かんそくできるStriX衛星えいせいの特徴とくちょうを伝つたえると同時どうじに、フクロウの学名がくめい「Strix uralensis」から名付なづけたStriXにちなみ「All」を「Owl（フクロウ）」に変かえた。StriXという衛星えいせい名めいは、聴覚ちょうかくと視覚しかくに優すぐれ暗闇くらやみでも獲物えものを捕とらえられるフクロウが由来ゆらいだ。