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NASA長官、「アルテミス」では中国との競争よりも安全を優先させると発言
2024.05.27 17:00
塚本直樹
米航空宇宙局(NASA)長官のBill Nelson氏は現地時間5月23日、NASAが主導する月面探査計画「Artemis (アルテミス)」は、中国との競争よりも安全を優先させると発言した。
Artemisはアメリカ人を再び月面に立たせる計画で、2021年12月に無人ミッション「Artemis I」を実施。しかし、それに続く「Artemis II」「Artemis III」は2025年9月と2026年9月に延期されている。
海外メディアのSpace.comによると、上院の2025年度予算公聴会に出席したNelson氏は、John F. Kennedy元大統領による「Apollo(アポロ)」計画の演説を引用して、「月に行くのは簡単だからではなく、難しいからだ」と語った。
Nelson氏はさらに、NASAが安全かつ迅速に月に到達しようとしている理由として、地政学的緊張があることを認めた。Reutersは、中国は2030年までに月の南極に宇宙飛行士を着陸させる計画だと報じている。
中国が主導する月面基地計画「International Lunar Research Station(ILRS)」にはロシアやベラルーシ、パキスタン、アゼルバイジャン、ベネズエラ、南アフリカ、エジプトなどが参加を表明しているが、国レベルの誘致に苦戦しているとみられている。
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Space.com
Reuters