(Translated by https://www.hiragana.jp/)
老朽化するハッブル宇宙望遠鏡、NASAが運用計画を発表–30年以上も運用 - UchuBiz

老朽化するハッブル宇宙望遠鏡、NASAが運用計画を発表--30年以上も運用

ニュース

老朽ろうきゅうするハッブル宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう、NASAが運用うんよう計画けいかく発表はっぴょう–30ねん以上いじょう運用うんよう

2024.06.07 08:00

塚本つかもと直樹なおき田中たなか好伸よしのぶ編集へんしゅう

facebook X(旧Twitter) line

 べい航空こうくう宇宙うちゅうきょく(NASA)は現地げんち時間じかん6がつ4にち、ハッブル宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう(Hubble Space Telescope:HST)の将来しょうらいてき運用うんよう計画けいかくについて発表はっぴょうした。

 1990ねんげられたハッブル宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょうだが、2023ねん11月に姿勢しせい制御せいぎょするジャイロスコープに問題もんだい発生はっせい。その、ジャイロスコープのうち1だいのみを使用しようすることで科学かがく運用うんよう継続けいぞくしている

 今回こんかいのNASAの発表はっぴょうによれば、不具合ふぐあい発生はっせいしたハードウェアは修理しゅうり不能ふのうであり、ハッブル宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょうの6だいあるジャイロスコープのうち機能きのうしているのは2だいだけとなる。そのため、1だいのジャイロスコープを実際じっさい運用うんように、もう1だい予備よびとして使用しようすることになる。

 NASA科学かがくミッション本部ほんぶ天体てんたい物理ぶつりがく部門ぶもんでディレクターをつとめるPatrick Crouseは「ハッブル宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょうすくなくとも1だいのジャイロスコープが2035ねんまで稼働かどうする可能かのうせいは70%以上いじょうある」とかたっている。ただし、1だいのジャイロスコープでは、観測かんそく目標もくひょうえるのに時間じかんがかかるため、スケジュール効率こうりつが12%低下ていかする可能かのうせいがある。観測かんそく時間じかんかんする柔軟じゅうなんせい低下ていかするとべている。

1999年12月に3回目の整備ミッションを終えてスペースシャトル「ディスカバリー号」から宇宙に放出されたハッブル宇宙望遠鏡(出典:NASA)
1999ねん12月に3かい整備せいびミッションをえてスペースシャトル「ディスカバリーごう」から宇宙うちゅう放出ほうしゅつされたハッブル宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう出典しゅってん:NASA)

 ハッブル宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう当初とうしょ、15ねん程度ていど運用うんよう計画けいかくされていたが、さまざまなハードウェアトラブルを経験けいけんしながらも、30ねん以上いじょう運用うんようつづけられている。

 2022ねん9がつに、Space Exploration Technologies(SpaceX)の宇宙船うちゅうせん「Dragon」で軌道きどう修正しゅうせいできるか検討けんとう開始かいし。2023ねん1がつに、地球ちきゅう周回しゅうかい高度こうどたかめて延命えんめいするための技術ぎじゅつアイデアを公募こうぼした

 軌道きどう高度こうどやく540kmだが、空気くうき抵抗ていこうから高度こうどすこしずつ低下ていかしており、大気圏たいきけんさい突入とつにゅうする可能かのうせいがあるためだ。軌道きどう修正しゅうせいプロジェクトについて、NASAは資金しきん投入とうにゅうしないことを明言めいげん軌道きどう修正しゅうせい民間みんかん企業きぎょう担当たんとうする可能かのうせいがあるとしている。

 ハッブル宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょうは、シューメーカー・レヴィだい9彗星すいせい木星もくせい衝突しょうとつする様子ようす観測かんそく太陽たいよう以外いがい恒星こうせいまわりに惑星わくせい存在そんざいする証拠しょうこはじめてとらえるなどの成果せいかをもたらした。宇宙うちゅう膨張ぼうちょう速度そくど加速かそくしているという現在げんざい宇宙うちゅうモデルもハッブル宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう観測かんそく結果けっかによるものだ。

関連かんれん情報じょうほう
NASA発表はっぴょう
Space.com

Related Articles