グルメ雑誌ざっし「dancyu（ダンチュウ）」元もと編集へんしゅう長ちょうで宇都宮うつのみや市し出身しゅっしんの植野うえの広ひろ生せいさんが3月がつ10日とおか、イタヤホテル（宇都宮うつのみや市し大通おおどおり2）で講演こうえんを行おこなった。主催しゅさいは宇都宮うつのみや市し商工しょうこう会議かいぎ所しょ食品しょくひん業界ぎょうかい交流こうりゅう会かい。

会場かいじょうの様子ようす

　植野うえのさんは2024年ねん4月がつに「宇都宮うつのみや市しブランドアンバサダー」に任命にんめいされて以来いらい初はつとなる講演こうえん会かいで、当日とうじつは約やく30人にんが参加さんかした。現在げんざいは食しょくを中心ちゅうしんとしたプロデュースを行おこなう「ウインドアス」の代表だいひょうを務つとめる。

　講演こうえんのテーマは「食しょくが人生じんせいを豊ゆたかにする」。宇都宮うつのみやはギョーザというコンテンツがあるが、これは日帰ひがえりコンテンツで、今後こんごは「移住いじゅう資源しげんとするための仕掛しかけが求もとめられる」とし、さまざまなアイデアを提唱ていしょうした。「普段ふだん当あたり前まえに食たべている食材しょくざいや料理りょうりの素晴すばらしさを見直みなおし、もっとおいしく楽たのしくなる暮くらしについて、まずは市民しみんが知しることが大切たいせつ」とも。

　植野うえのさんは「食しょくが価格かかくだけを取とっても両極端りょうきょくたんになってきている。普通ふつうでおいしいという感覚かんかくが難むずかしくなってきている。だからこそ伝つたえる価値かちが出でてきている」と力ちからを込こめる。「伝つたえるためにはリアリティー（普通ふつうであること）、言語げんご化か（目指めざすものがあること）、気付きづき（感動かんどうの共有きょうゆう）が必要ひつよう。伝つたえることより、伝つたわることの大切たいせつさがより重要じゅうようになっている」と話はなす。

　講演こうえんは質疑しつぎ応答おうとうの時間じかんを含ふくめ、約やく90分ふん行おこなわれた。最後さいごにナポリタンの食たべ方かた、天てんぷらそばやコロッケそばの食たべ方かたで、植野うえのさん流りゅうの食たべ方かたを伝授でんじゅし、参加さんか者しゃの笑わらいを誘さそった。

　講演こうえん後ご、植野うえのさんは「『宇都宮うつのみやには何なにもない』と、かつては地元じもとの人ひとが言いっていた。現在げんざいは観光かんこう資源しげんがあるし、地元じもともそれを誇ほこりに感かんじていると思おもうが、『観光かんこう資源しげんがある』ということだけでは街まちは発展はってんしない。観光かんこう資源しげんを複ふく合あい的てきあるいは発展はってん的てきに進化しんかさせることで全国ぜんこくから注目ちゅうもくされるようになり、人ひとが集あつまり、移住いじゅうのきっかけになる。そのために地元じもとが集結しゅうけつし、対外たいがい的てきにしっかり伝つたわれば」と期待きたいを込こめる。