最近、
周囲に
鬱を
患っている
人が
多い。
告白を
受けた
人だけでもそれなりにいるわけだから、
実際はもっと
多いのだろう。
知り
合って20
年になる
後輩Aは
誰もが
知っている
優良企業に
勤め
年収も
私の3
倍以上はある
羨ましい
身分。
先日、そんなAから
電話で
泣きながら
鬱とアルコール
依存症であることの
告白を
受けた。
何年か
前は
飲んで
上司や
私の
友人にまで
悪態をついても、
私にそれをすることはなかった。しかし、
近年、
飲むと
私にも
悪態をつくようになっていた。
告白を
受ける
一週間ほど
前にはトンデモナイ
失礼なメールを
夜中にいただいたりもした。
彼から
精神状態を
告白された
時「
会社で
挨拶しても
一人の
女子社員に
徹底的に
無視されることが
大きなストレスになっていて、どうしたら
良いのでしょうか?」と
相談された。その
時、
玄侑
宗久氏が
書いた「
挨拶の
力」というエッセイを
思い
出した。
著者の
玄侑
宗久氏は
東北の
禅寺の
現役副住職。
数年前に
芥川賞を
受賞。この
作品は
京都天龍寺僧堂で
修行していた
若き
日の
話をユーモラスに
描いた
結構軽めのエッセイである。どのくらい
軽いかといえば
内藤良くらいの
軽さである。(わかるかな〜? わかんね〜だろ〜な〜)。しかし、ところどころに
目からウロコのような、
人生観変わっちゃうよというくらいの
話が
載っている。「
挨拶の
力」もそのひとつ。
修行道場の
管長さんが
毎朝散歩する
時、
挨拶するも3
年間無視し
続けた
老人がいた。
管長さんは、その
老人に
立腹するわけでもなく、
説教するわけでもなく、
自然体で
挨拶し
続けたようだ。そして3
年経ったある
日‥‥。
私はAにも、
挨拶を
無視し
続ける
女子社員に
対して、
立腹するのでもなく、
説教するのでもなく、
嫌味でもなく、
自然体で
挨拶し
続けることを
勧めた。そして、
結果が
出るとか
出ないとかも
気にしないようにと。また、
規則正しい
生活を
送った
方が
精神的には
良いので、
会社は
辞めないようにと
進言した。
電話を
切った
後、
書店に
急ぎ
宅急便でも2
日かかるところに
住んでいるAに
同書を
送った。
Aは
学生時代、
近所の
禅寺に
下宿していた。
私は
当時悩み
多き
青年で、たまに
早朝座りに
行っていたことがきっかけで
知り
合ったのだ。Aがどの
程度の
期間で
鬱から
脱することができるか
私にはわからないが、
本書が
彼にとって
福音の
書になればと
心から
願っている。
(おすすめ度:ネタバレ書評? とんでもない。奥は深いのであとは書店でど〜ぞ)
(個人的評価:★★★★)