FCC、ネット規制のための作業開始を全会一致で可決
米連邦通信委員会(FCC)は米国時間10月22日、投票により、インターネットのオープン性を維持するための規則の策定に乗り出すことを全会一致で決めた。
22日の公開での会議中にFCC委員長Julius Genachowski氏が行った提案に従って規則策定作業を進めることに、5人の委員全員が賛成票を投じた。
FCCの3人の委員が民主党系であることを考えると、Obama米大統領からFCC委員長に指名されたGenachowski氏が規則策定を推し進めるのに十分な票を集めるのは意外ではない。だが、こうした規制に反対していた共和党系の2人の委員も、作業を進めることに賛成票を投じたのはいささか意外だった。
共和党系の2人の委員、Meredith Attwell Baker氏とRobert McDowell氏は、規則策定作業を公開することに賛成票を投じたが、規制の「中身」には反対だと述べた。両委員は、データの収集作業を開始することに賛成したと語り、最終的に提案される規制に賛成票を投じるかどうかは明らかにしなかった。
Baker氏はコメントの中で、インターネットのオープン性が脅かされているとは考えていないので、特別な規則が必要だとは思わないと述べている。McDowell氏は、こうした規制をかける法的権限をFCCは議会から与えられていないと思うと述べた。
2人の共和党系委員の意見は、一部の大手インターネットサービスプロバイダーの考えと同じだ。そして、FCCの投票が行われるまでの数日間に、議論は白熱して最高潮に達した。ネット中立性支持派や(Googleなどの)インターネット企業、ベンチャー投資家はこぞって、ネットのオープン性を維持するための規則が必要だと主張し、一方でブロードバンドサービスプロバイダーは、行き過ぎた規制に反対するよう議員に働きかけた。(CNET Japan)
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(2009年10月23日 読売新聞)