地方の味つけ、食卓に 「ご当地調味料」人気
青森発「焼き肉のたれ」 石垣島発「ラー油」
地域のメーカーがつくり、その地域を中心に販売されている「ご当地調味料」に、全国的な人気が高まっている。ちょっと珍しい調味料を、ネット通販などで取り寄せて使えば、毎日の食卓が楽しくなりそうだ。(経済部・福森誠)
ご当地調味料は、原料の一部にその地域特産の食材をいかして地方のメーカーが造っている調味料。その地域独特の味の商品が多いのが特徴だが、口コミなどによって全国的にファンを抱える商品もある。
例えば、上北農産加工農業協同組合(青森県十和田市)の「スタミナ源たれ」(410グラム、473円)=写真=は、青森県産のリンゴやニンニクなどを使用した焼き肉のたれ。「青森の家庭の冷蔵庫には一家に1本は入っています」(大山安博・事業部長)という青森の定番商品。その一方で、東京にある同県のアンテナショップ「あおもり北彩館 東京店」でも、取り扱う約1000商品の中でトップクラスの売れ行きを誇る。東京でも隠れた人気商品なのだ。
また、沖縄県石垣市のペンギン食堂が製造する「石垣島ラー油」(90グラム、800円)は、石垣島産の黒糖やウコンなどを使用して辛みを抑えたラー油で、インターネットなどで爆発的な人気となった。同店による通信販売は、予約しても「1年待ち」の状態だ。本店での直接販売でも1日100〜300個が約1時間で売り切れる。
そのほかの、主なご当地調味料を表にまとめた。
こうした人気に目をつけ、コンビニ大手ファミリーマート系の食品通販サイト「ファミマ・フードパーク」は、「全国ご当地『調味料』東西人気番付」を設け、約50の調味料を扱っている。サイトを運営するファミマ・ドット・コムの橋本正有・総合企画部長は「あまり知られていない調味料を見つけると料理が楽しくなり、少しぜいたくな気分も味わえます」と話している。
(2009年10月24日 読売新聞)