DNA型、自分のルーツ探る…広島国泰寺高で5校合同実験
真剣な表情で実験を進める生徒たち(県立広島国泰寺高で)
理数教育を強化する文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールに指定されている広島県立広島国泰寺高で、県内5高校の生徒らが自身のDNAの型を調べる体験学習をした。
体験学習には生徒約20人が参加し、10月31日と11月1日の2日間にわたって行われた。広島国泰寺高の三浦淳子教諭が、生徒らは日本人の細胞内のミトコンドリアのDNAは祖先が日本列島に到来した時期やルートによって16に分類できることや、細胞内のミトコンドリアのDNAが母から子へ同一の型のものが引きつがれるため、それを調べることでルーツが分かることなどを説明。
生徒たちは、ほほの内側をブラシでこすってDNAを採取し、酵素や専用の薬品と混ぜて増殖させ、紫外線を当てるなどしてDNAの型の特定に挑戦した。
うまく特定できなかった生徒が多い中、日本に北方から渡って来て「暑がりの人が多い」とされるDNA型と判明した県立廿日市高2年の吉川遼さん(17)は「高度な装置を使うことができて面白かった」と話していた。
広島国泰寺高はスーパーサイエンススクールに指定されているため、通常の高校にはない実験設備が備えられている。今年度から、それらの装置を使い、他校の生徒も招いて一緒に実験などを行う取り組みを始めた。
(2009年11月8日 読売新聞)