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居酒屋女将 「文学界」デビュー : 出版トピック : 本よみうり堂 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
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出版しゅっぱんトピック

居酒屋いざかや女将おかみ 「文学ぶんがくかい」デビュー

大阪おおさか都島みやこじま鈴木すずきさん 同人どうじん雑誌ざっしひょう優秀ゆうしゅうさく

写真しゃしん拡大かくだい自作が掲載された「文学界」を手に、「日常の出来事から物語を紡ぎ出すのが好き」と話す鈴木さん(大阪市都島区で)
自作が掲載された「文学界」を手に、「日常の出来事から物語を紡ぎ出すのが好き」と話す鈴木さん(大阪市都島区で)
自作じさく掲載けいさいされた「文学ぶんがくかい」をに、「日常にちじょう出来事できごとから物語ものがたりつむすのがき」とはな鈴木すずきさん(大阪おおさか都島みやこじまで)

 大阪おおさか都島みやこじまでたこ居酒屋いざかやよしてる(みき)」をいとな鈴木すずき郁子いくこさん(48)の小説しょうせつ「ウロボロスのかめ」が、同人どうじん雑誌ざっしひょうで46作品さくひんなかから優秀ゆうしゅうさくえらばれ、発売はつばいちゅう雑誌ざっし文学ぶんがくかい」(文芸春秋ぶんげいしゅんじゅう)11がつごう掲載けいさいされた。鈴木すずきさんは、みせおとずれるきゃく観察かんさつしてイメージをることもあったといい、「同人どうじん活動かつどうひろってもらうきっかけになれば」とよろこんでいる。

 鈴木すずきさんは、アルバイトをしていた27さいころ小説しょうせつこうとおもち、私塾しじゅく大阪おおさか文学ぶんがく学校がっこう同市どうし中央ちゅうおう)にはいった。2年間ねんかん、プロの作家さっかから表現ひょうげん手法しゅほうまなび、卒業そつぎょう同校どうこうOBの同人どうじんグループ「せる」に所属しょぞく西村にしむら郁子いくこのペンネームで、やく10作品さくひんどうグループ発行はっこう同人どうじんしてきた。

 選出せんしゅつさく舞台ぶたい大阪おおさか下町したまち。「ニム」というあだ女性じょせい主人公しゅじんこうに、専門せんもん学校がっこう同窓どうそう男性だんせいや、その交際こうさい相手あいてからだにたくさんのきずがある女性じょせい登場とうじょう。ニムが男性だんせいきかきらいかからなくなったり、女性じょせいわりになりたくて自身じしんからだきずけたりする場面ばめんえがかれる。作品さくひんめいは、みずからのをかんでになったへび「ウロボロス」からり、「わりもはじまりもない」などの意味いみめた。

 仕事しごとまえ午前ごぜんちゅう執筆しっぴつて、やく3かげつ原稿げんこう用紙ようしやく60まいぶんげたという鈴木すずきさん。仕事しごとちゅう登場とうじょう人物じんぶつ生活せいかつあたまかぶこともあったといい、「現実げんじつ架空かくう世界せかいふたつの人生じんせい同時どうじ経験けいけんしている感覚かんかくたのしかった」。

 離婚りこん経験けいけんした女性じょせい恋愛れんあい模様もようえが新作しんさく同人どうじんちか発表はっぴょう予定よていで、「なにでもけるのが小説しょうせつ魅力みりょく。これからも、だれいたことのないような作品さくひんきたい」と意気込いきごむ。

 同人どうじん雑誌ざっしひょうは、文学ぶんがくかいで1951ねんはじまった企画きかくで、様々さまざま同人どうじん掲載けいさいされた作品さくひん審査しんさ今年ことしから文芸ぶんげい雑誌ざっし三田みた文学ぶんがく」(三田みた文学ぶんがくかい)が審査しんさぎ、としかい優秀ゆうしゅうさくを1さくずつえらんでいる。

(2009ねん11月6にち  読売新聞よみうりしんぶん)