牛丼チェーンの「松屋」を展開する松屋フーズは26日、「牛めし」などの主力メニューを12月3日から最大60円値下げすると発表した。円高で輸入牛肉などの原材料調達コストが低下したのを追い風に、客の低価格志向に対応する。他の大手チェーンも値下げなどのキャンペーンを実施しており、低価格競争が激しくなりそうだ。
現行380円の「牛めし」並盛りを320円に、同480円の大盛りは420円に値下げする。競合チェーン「すき家」より並盛りで10円安くなる。「豚めし」並盛りは30円引き下げ290円にする。
今月上旬に期間限定で値下げした際は売上高が15%程度増えたため、値下げで客数の増加が見込めると判断した。松屋では、牛肉は米国、豪州、豚肉は米国、カナダ、メキシコから輸入しており、円高で調達コストは低下している。さらに、利益率の高いセットメニューを店頭でPRし、値下げ分を穴埋めしたい考えだ。
大手牛丼チェーンでは、「すき家」が12月7日までの期間限定で、牛丼並盛りを299円に値下げしているほか、「吉野家」も今月中旬まで、3杯食べて1杯が無料になるキャンペーンを実施し、低価格競争が過熱している。【窪田淳】