試合後のナインのほとんどは無表情だった。中日に3連敗で、今季ワーストの4連敗。順風満帆だった阪神の最初の試練だろう。真弓監督も「打線は、ちょっと湿りがちというか、調子を落としているね」と顔をしかめた。
中日の先発中田賢に散発4安打。1点も奪えなかった。唯一のチャンスだった二回無死一、二塁で、金本に続き、凡打に終わった城島は「自分が情けないです」と絶句。
守りも精彩をかいた。「6番目の先発」と期待された左腕小嶋は4回3失点で降板と、今季2度目の先発でも結果を出せず。六回には1死満塁から小田のゴロを処理した三塁手の新井が本塁に悪送球し、2失点。八回にもブラゼルがタイムリーエラーと「打てないことで試合の流れも悪くなってしまった」と指揮官も頭を抱えた。
ここ4試合の得点はわずか3。打撃を看板にしているチームが、打てなくなったときに、ありがちな「負の連鎖」だ。
真弓監督は「夏のロードを勝ち越して、甲子園に帰りたいね」と出発前は威勢がよかった。投打とも好調だっただけに、敵地で巨人、中日が相手とはいえ、1勝5敗スタートは誤算だろう。
「しばらく我慢? しばらくはできへんよ。休み明け(10日の広島戦から)は、しっかりといきますよ」。冷静な指揮官が、少しいらついて見えた。(三木建次)