震災しんさい機きに解散かいさん、ボランティアになった暴走ぼうそう族ぞく

 巨大きょだい地震じしん

　茨城いばらき県けん大洗おおあらい町まちを拠点きょてんに活動かつどうしていた暴走ぼうそう族ぞくの解散かいさん式しきが１７日にち、水戸みと署しょで行おこなわれた。今後こんご、津波つなみで大おおきな被害ひがいを受うけた同町どうちょうの復興ふっこうのため、がれきの後あとかたづけや浜辺はまべの清掃せいそうなどを行おこなうボランティアチームとして再さい出発しゅっぱつする。

　解散かいさんしたのは、同町どうちょうの高校生こうこうせいなど１５人にんで構成こうせいされた「全日本ぜんにほん狂きょう走はし連盟れんめい愚連隊ぐれんたい大洗おおあらい連合れんごうミスティー」。メンバーが入いれ替かわりながら約やく３０年間ねんかん、同町どうちょうや水戸みと市しなどで、集団しゅうだんでバイクを乗のり回まわし、爆音ばくおんを響ひびかせてきた。

　解散かいさんのきっかけは東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい。避難ひなん所しょなどで「敵てき」と思おもい込こんできた近所きんじょの大人おとなや警察官けいさつかんから「飲のむ水みずはあるのか」などと気遣きづかわれ、「暴走ぼうそうなんかしている場合ばあいじゃない」という気持きもちが強つよくなったという。泥どろまみれになった町まち役場やくばの清掃せいそうに参加さんかするメンバーも現あらわれた。

　解散かいさん式しきでは、暴走ぼうそう族ぞくの少年しょうねん総長そうちょう（１６）が「今いままで地域ちいきの人ひとに迷惑めいわくをかけた。今後こんご、暴走ぼうそう行為こういは行おこなわない」などと宣誓せんせい書しょを読よみ上あげた。「族ぞく旗き」も水戸みと署しょ大洗おおあらい交番こうばん所長しょちょうに手渡てわたし、同町どうちょう職員しょくいんや警察官けいさつかんらから拍手はくしゅが送おくられていた。総長そうちょうは「これからは同おなじ境遇きょうぐうの少年しょうねんたちも巻まき込こんでボランティアとして頑張がんばりたい」と誓ちかった。