「映画えいがプリキュアミラクルリープ みんなとの不思議ふしぎな1日にち」のスタッフトーク付つき上映じょうえい会かいが本日ほんじつ11月がつ5日にちに東京とうきょう・新宿しんじゅくバルト9で行おこなわれ、深澤ふかざわ敏則としのり監督かんとく、脚本きゃくほんの村山むらやま功いさお、キャラクターデザイン・作画さくが監督かんとくの板いた岡おか錦にしき、内藤ないとう圭けい祐ゆうプロデューサーが登壇とうだんした。なお当とう記事きじには映画えいがのネタバレが含ふくまれるためご注意ちゅういを。

当初とうしょの公開こうかい予定よていだった3月がつから2度どの延期えんきを経へて、10月31日にちに念願ねんがんの公開こうかいを迎むかえた「映画えいがプリキュアミラクルリープ」。今いま作さくで初はじめて「プリキュア」シリーズに携たずさわった深澤ふかさわ監督かんとくは「率直そっちょくにすごくうれしいです。7カ月かげつ近ちかく、ずっと肩かたに『ミラクルリープ』を背負せおって過すごしてきたので」と感慨かんがい深ふかげに述のべ、「（24時じからの）最速さいそく上映じょうえいのある日ひは、早はやめに寝ねようとしたんですが寝ねられなくて。結局けっきょく2時じくらいに目めを覚さまして、朝あさまでエゴサして（笑）。すごくいい反応はんのうだったので、ようやく肩かたの荷にが下おりて寝ねられました」と、緊張きんちょうとともに迎むかえた公開こうかい日びを振ふり返かえった。作画さくが監督かんとくの板いた岡おかは「個人こじん的てきには、公開こうかいは無理むりだと覚悟かくごはしてました」と当時とうじの胸中きょうちゅうを明あかし、「でも、デカいスクリーンで観みてもらうために描えがいたものだから、本当ほんとうによかったです。自分じぶんたちはあまりに近ちかくでこの作品さくひんを観みてきたので、本当ほんとうに面白おもしろいか判断はんだんしかねるんですよね。みんなが面白おもしろいって言いってくれるまで『面白おもしろいですよね』とは言いえなかったので、本当ほんとうにありがとうございます」と改あらためて観客かんきゃくに感謝かんしゃを述のべた。

“永遠えいえんに明日あしたがこない世界せかい”に変かえようと目論もくろむ敵てき・リフレインにより、プリキュアが同おなじ1日にちを繰くり返かえす今いま作さく。いわゆるタイムリープものになった経緯けいいについて、内藤ないとうプロデューサーは「春はるに公開こうかい予定よていの映画えいがだったので、一抹いちまつの寂さびしさを内包ないほうする季き節ぶしに、それでも前まえに進すすもうよっていうメッセージを乗のせたいと考かんがえました」と話はなし、「本編ほんぺんが約やく60分ふんなので、その中なかで各かくキャラクターの個性こせいを引ひき出だすと考かんがえたとき、リアル脱出だっしゅつゲームのような、決きめられた時間じかんの中なかで、閉とじ込こめられた環境かんきょうを打破だはする、というのが面白おもしろいんじゃないか」とその着想ちゃくそうを明あかした。板いた岡おかが「よく引ひき受うけましたね」と深澤ふかさわ監督かんとくに投なげかける通とおり、同おなじ場面ばめんを繰くり返かえし描えがく必要ひつようがあるタイムリープものを短みじかい尺しゃくの中なかでやることは、決けっして簡単かんたんではない。村山むらやまは「作画さくがが楽らくになるかと思おもったんですが、結局けっきょくこの2人ふたり（深澤ふかさわ監督かんとく、板いた岡おか）がめっちゃ描えがいてるから関係かんけいなかった（笑）」と制作せいさくを振ふり返かえり、深澤ふかさわ監督かんとくは「チャレンジだったんですが、結果けっかとしてうまく見みせることができたかなと。劇場げきじょうに行いったときに、1ループ目めで時間じかんが戻もどった場面ばめんで、子供こどもが『あ、戻もどった』って言いうのが聞きこえて、ちゃんと子供こどもにも伝つたわったんだなと思おもいました」と喜よろこびを語かたった。

映画えいがオリジナルキャラクターである“明日あした”をつかさどる精霊せいれい・ミラクルンと、“昨日きのう”をつかさどるリフレインの誕生たんじょう秘話ひわも明あかされた。「シナリオ打うちに興味きょうみ本位ほんいでくっついていったら、あんまりやることがなかったから村山むらやまさんの横よこで落書らくがきしてて、『こんなの思おもいついたんですが』って出だしたのがミラクルンです」と板いた岡おかが説明せつめいすると、そのときに描えがかれたミラクルンについて村山むらやまは「天才てんさいだと思おもいました」と評ひょうする。一方いっぽうのリフレインは「僕ぼくの中なかにイケメンの引ひき出だしがなかったので、最初さいしょはハゲのマッチョだった（笑）」と板いた岡おか。深澤ふかさわ監督かんとくも「見みた目めから強つよさを出だしたかったんですが、マッチョが社内しゃないで全ぜん否定ひていをくらったんです（笑）」と、現在げんざいのキャラクターに至いたるまでの紆余曲折うよきょくせつを明あかした。

板いた岡おか描えがき下おろしの色紙いろがみをプレゼントする抽選ちゅうせん会かいも行おこなわれ、「そろそろお時間じかんが……」と司会しかい者しゃが締しめくくろうとするも、板いた岡おかが「とっておきの話はなしを用意よういしてきたんだけど」と切きり出だし、観客かんきゃくは大おおきな拍手はくしゅで後押あとおしする。無事ぶじに許可きょかを得えて話はなし始はじめた板いた岡おかは、「仕事しごとに向むかう途中とちゅうで青山あおやま（充たかし）さんに会あったんですよ。僕ぼくが『キャラクターが多おおくて大変たいへんですねー』なんて言いったら、『どのくらい出でるんですか』って聞きかれて、13人にんですと。そしたら青山あおやまさんが『まあね、13人にんならね』って（笑）」と、「プリキュアオールスターズ」シリーズの数々かずかずで作画さくが監督かんとくを務つとめてきたアニメーター・青山あおやま充たかしとのエピソードを披露ひろうし、ファンを喜よろこばせた。そんな板いた岡おかに深澤ふかさわ監督かんとくは「でも、板いた岡おかさんが第だい2の青山あおやまさんになるんじゃないかと思おもいますよ。アクション描えがけるし、手てが速はやいし、プリキュア大好だいすきだし」と言いうと、板いた岡おかは「僕ぼく、手てが速はやいんじゃなくて、会社かいしゃにいる時間じかんが長ながいんです」と返かえして笑わらいを誘さそった。

最後さいごに深澤ふかさわ監督かんとくからも、とっておきの話はなしが。「実じつはこの作品さくひんはコロナの影響えいきょうでセリフを直なおしたりカットを切きったりして、再さいダビングをしていて。再さいダビングをしたことで、音おとが各かく段だんによくなったんです」と明あかす。自身じしんも既すでに3回かい劇場げきじょうで鑑賞かんしょうしているという深澤ふかざわ監督かんとく。「そういうのを劇場げきじょうで体感たいかんすると本当ほんとうに気持きもちいいので、ぜひ何なん回かいも劇場げきじょうに足あしを運はこんで観みていただけたらなと思おもいます」と呼よびかけた。