3. 荒野に墜落した4機目
東部ニュージャージー州ニューアークからサンフランシスコに向かっていたユナイテッド航空93便。離陸46分後の午前9時28分、犯行グループが中西部オハイオ州上空で操縦室を乗っ取り、機体を南東に旋回した。
「機内に爆弾がある。空港に引き返す」。犯人たちは虚偽の放送を繰り返したが、携帯電話で外部と連絡を取った乗客らがWTCへのテロを把握した。約30分後、後部に集められていた乗客らが操縦席の奪還を狙い突入すると、犯人たちは機体を揺らして抵抗した。
午前10時3分、同機は東部ペンシルベニア州シャンクスビルの荒野に墜落し、犯人4人を含む乗員乗客44人全員が死亡。米国を旅行中だった早稲田大2年の男子学生も犠牲となった。首都ワシントンのホワイトハウスか連邦議会が標的だったとみられるが、乗客らの抵抗によって阻止された。