「ヴィジュアルプリズン」|今、幕を開けるヴァンパイアの宴!注目のヴォーカルユニット・O★Z、LOS†EDEN、ECLIPSEの秘密に迫る

10月8にちにスタートするオリジナルTVアニメ「ヴィジュアルプリズン」。「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズや「せんひめ絶唱ぜっしょうシンフォギア」シリーズでられる上松あげまつはんかん原作げんさくつとめ、東京とうきょう・ハラジュクを舞台ぶたいに、音楽おんがくあいするヴァンパイアたちによる“ヴィジュアルけいライブバトル”がえがかれる。作中さくちゅうにはO★Z、LOS†EDEN、ECLIPSEという趣向しゅこうことなる3つのヴォーカルユニットが登場とうじょう。いずれも上松あげまつがけた3くみのテーマソングは、放送ほうそうさきがけて10がつ6にちにリリースされた。

コミックナタリーではこれを記念きねんして、ヴィジュアルけい中心ちゅうしん執筆しっぴつするライター・藤谷ふじたに千明ちあきによる3きょくのレビューをおとどけ。さらにO★Z、LOS†EDEN、ECLIPSEそれぞれへのインタビューもおこなった。アニメにさきがけてかくユニットの魅力みりょく楽曲がっきょくめたおもいをかんってほしい。

取材しゅざいぶん / 藤谷ふじたに千明ちあき構成こうせい / 柳川やながわ春香はるか

introduction

たか知性ちせい美貌びぼうそなえ、永遠えいえんいのちゆうする存在そんざい・ヴァンパイア。人間にんげんたちは、おおくのアーティストが“ひとならざるモノ”であるとはらぬまま、かれらの音楽おんがく熱狂ねっきょうしてきた。
“ヴィジュアルけい”と呼称こしょうされる様式ようしきもそのひとつであった。

周囲しゅうい馴染なじめず、うちつよ孤独こどくかかえた少年しょうねんゆいまれアンジュ。天涯孤独てんがいこどくになったかれ故郷こきょうはなれ、かつてあこがれのアーティストが活躍かつやくしていた東京とうきょう・ハラジュクをおとずれる。
そこでアンジュは、人気にんきのヴィジュアルけいユニット・ECLIPSEとLOS†EDENのライブバトルに遭遇そうぐう。そのステージに圧倒あっとうされるなか突然とつぜんはげしいいたみにおそわれて……。

もっとうつくしいうた”を“あかつき”にささげたもの強大きょうだいちからさずかるという、としいちのヴァンパイアのうたげ“ヴィジュアルプリズン”。
ねがいをかなえるため、おのれ音楽おんがくしめすため、あいするひとのため……さまざまな思惑おもわくかかえたヴァンパイアたちがハラジュクにつどう。

review 主題歌「残酷シャングリラ」「BLOODY KISS」「玉座のGEMINI」

残酷ざんこくシャングリラ」

O★Z ゆいまれアンジュ、ギルティア・ブリオン、イヴ・ルイーズ、ロビン・ラフィット) [CV:千葉ちばしょう也、古川ふるかわまこと七海ななうみひろき、堀江ほりえまどか

「残酷シャングリラ」ジャケット

物憂ものうげなギターの調しらべからはじまり、ピアノの旋律せんりつみちびかれるようにギルティア、イヴ、ロビン、アンジュ、それぞれのこえ個性こせいせつけるような展開てんかいものをO★Zの世界せかいんでくる。はげしいリズムと疾走しっそうかんのあるギター、ドラマティックなピアノとともになみはしするようなヴォーカルじん印象いんしょうてきなロックチューン。やみなかから希望きぼうへとばす、そんなつよ意志いしめた歌詞かし、そして「孤独こどく」を「アローン」、「ゆめ」を「ラヴ」、「理想郷りそうきょう」を「シャングリラ」とむこだわりにも、かれらの美意識びいしきかんじさせる。まだO★Zのキャリアはスタートしたばかりだが、このシーンへらいつこうとする意志いし覚悟かくごちたいちきょくだ。

「BLOODY KISS」

LOS†EDEN (サガ・ラトゥール、ミスト・フレーヴ、ヴーヴ・エリザベス、ジャック・ムートン) [CV:江口えぐち拓也たくやしま﨑信ちょう永塚ながつか拓馬たくま矢野やのすすむわれ

「BLOODY KISS」ジャケット

「インディーズの帝王ていおう」とばれるLOS†EDENが一手いっては、ライブの光景こうけいかぶようなハードなナンバーだ。イントロは凶悪きょうあくなギターからはじまり、ミスト、エリザベス、ジャックのラップパートでしんつかまれたかとおもえば、それにつづくサガのセリフ「あいしてやろうか?」……この高圧こうあつてき姿勢しせいがファンにはたまらないのではないだろうか。重厚じゅうこうなリズムと好戦こうせんてきなギターサウンド、野性やせいあじあふれるセクシーさを全面ぜんめんしたヴォーカルじん。そして妖艶ようえん歌詞かしにも注目ちゅうもく。「…ついてきたいやつだけにKissを」という言葉ことば象徴しょうちょうされるように、かれらがだれにもなびかない孤高ここう存在そんざいであることを証明しょうめいするいちきょくだ。

玉座ぎょくざのGEMINI」

ECLIPSE (ディミトリ・ロマネ、ハイド・ジャイエ) [CV:増田ますだ俊樹としきあおい翔太しょうた

「玉座のGEMINI」ジャケット

このシーンで圧倒的あっとうてき人気にんき確立かくりつしているECLIPSEの「玉座ぎょくざのGEMINI」は、荘厳そうごんなクワイアをバックにした弦楽器げんがっきとロックサウンドを融合ゆうごうさせ、それをたたけるようしてもの圧倒あっとうしてくる。そんな格調かくちょうたかさとアグレッシブさとあわったシンフォニックなナンバーだ。ハイドとディミトリによるうつくしきツインヴォーカルが耽美たんび世界せかいかん構築こうちくし、「王冠おうかんきた代償だいしょうかみとしたひつじおう」「はなにははなかたひとにもおなじことがえよう」など、どこかの神話しんわのような歌詞かしがその世界せかいかんるぎないものにしている。たたずまいはつきのようにエレガントだが、そこにめられた熱意ねつい太陽たいようのよう。ぜひともかれらの信念しんねん(オンガク)にれてほしい。

記事きじ初出しょしゅつ、「残酷ざんこくシャングリラ」のレビューない歌詞かしあやまりがありました。おびして訂正ていせいいたします。

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O★Z インタビュー


2021ねん10がつ6にち更新こうしん