現在,セガはニンテンドー3DS
用ソフトを
対象とする
「セガ 3DSファイナルセール」をニンテンドーeショップで
開催している(
期間は2023
年3
月28
日まで)。3DSのニンテンドーeショップは3
月28
日9:00をもってサービスを
終了するため,
文字通りの
最終セールであり,
貴重な
購入チャンスでもある。
関連記事
セガは本日,ニンテンドー3DS用29タイトルが対象の「セガ 3DSファイナルセール」を,ニンテンドーeショップで3月2日から3月28日8:59まで開催すると発表した。期間中は,ファンタジーRPG「セブンスドラゴンIII code:VFD」が75%オフ,パズルRPG「ぷよぷよクロニクル」が84%オフで販売される。
[2023/02/24 12:59]
このセールの
対象タイトル29
本の
中には,2012
年から2016
年にかけて
展開された
「セガ3D復刻プロジェクト」シリーズ
作品が
含まれている。
単体ソフト17
本と,
複数のソフトを
収録した
「セガ3D復刻アーカイブス」2
本だ
※。
本稿では,
往年の
名作を
蘇らせた「セガ3D
復刻プロジェクト」について,その
魅力や
注目タイトルをあらためて
紹介してみたい。
※「アフターバーナーII」「セガ3D復刻アーカイブス3 FINAL STAGE」はダウンロード販売を終了しているため,セール対象外です
■「セガ 3DSファイナルセール」対象タイトル■
タイトル |
通常価格 |
セール価格 |
割引率 |
初音ミク Project mirai でらっくす |
¥5,478 |
¥1,500 |
72% |
ぷよぷよテトリス |
¥3,289 |
¥800 |
75% |
ぷよぷよクロニクル |
¥3,289 |
¥500 |
84% |
ソニック ロストワールド |
¥4,924 |
¥500 |
89% |
ソニックトゥーン ファイアー&アイス |
¥5,489 |
¥500 |
90% |
ソニックトゥーン アイランドアドベンチャー |
¥5,478 |
¥500 |
90% |
ヒーローバンク |
¥5,133 |
¥300 |
94% |
ヒーローバンク 2 |
¥5,653 |
¥300 |
94% |
セブンスドラゴンIII code:VFD |
¥3,289 |
¥800 |
75% |
STELLA GLOW |
¥3,289 |
¥800 |
75% |
セガ3D復刻アーカイブス2 |
¥4,939 |
¥1,500 |
69% |
セガ3D復刻アーカイブス |
¥4,378 |
¥1,300 |
70% |
3D スーパーハングオン |
¥628 |
¥150 |
76% |
3D ガンスターヒーローズ |
¥880 |
¥200 |
77% |
3D ソニック・ザ・ヘッジホッグ2 |
¥880 |
¥200 |
77% |
3D ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌 |
¥880 |
¥250 |
71% |
3D パワードリフト |
¥880 |
¥250 |
71% |
3D ぷよぷよ通 |
¥880 |
¥150 |
82% |
3D 獣王記 |
¥628 |
¥200 |
68% |
3D ファンタジーゾーンIIダブル |
¥838 |
¥200 |
76% |
3D ギャラクシーフォースII |
¥838 |
¥150 |
82% |
3D ソニック・ザ・ヘッジホッグ |
¥628 |
¥200 |
68% |
3D サンダーブレード |
¥1,019 |
¥200 |
80% |
3D スペースハリアー |
¥628 |
¥150 |
76% |
3D ファンタジーゾーン オパオパブラザーズ |
¥838 |
¥200 |
76% |
3D アウトラン |
¥838 |
¥200 |
76% |
3D ベア・ナックル 怒りの鉄拳 |
¥628 |
¥150 |
76% |
3D ザ・スーパー忍II |
¥628 |
¥150 |
76% |
3D エコー・ザ・ドルフィン |
¥628 |
¥150 |
76% |
3D立体視によって,セガの名作が魅力を増す
セガのクラシックタイトルを
家庭用ゲーム
機に
復刻する「SEGA AGES」や「バーチャルコンソール」「ドリームキャスト
復刻」といったプロジェクトの
延長線上にあるものとして,「セガ 3D
復刻プロジェクト」は2012
年にスタートした。
第1
弾「3D スペースハリアー」が
発売されたのは2012
年12月26
日だった。
同年7
月にニンテンドー3DS LLが
発売となり,11月には
任天堂から「とびだせ どうぶつの
森」が
登場。3DS
市場が
大きな
盛り
上がりを
見せていた
時期である。
「セガ 3D
復刻プロジェクト」
全タイトルの
開発はエムツーが
担当している。
移植作品に
定評のある
同社が
手がけたシリーズ
作品は,その
完成度はもちろん,3DSならではの
付加価値として“
立体視”に
対応していたことが
大きなポイントだ。
ただ
見栄えが
良くなっただけではなく,
奥行きのあるアーケードゲームの
画面は
空間認識がしやすくなり,ある
意味,オリジナルより
遊びやすいと
言える。
 3D パワードリフト |
 3D アウトラン |
立体視の
恩恵を
受けたのはアーケードゲームに
限らない。
例えば「ベア・ナックル」シリーズ2
作品は“
敵味方の
居場所が
視認しやすい”というベルトスクロールアクションには
嬉しいメリットがあり,2Dアクションやシューティングは
背景とオブジェクトの
視差により,
画面が
見やすくなっている。
 3D ベア・ナックル 怒りの鉄拳 |
 3D ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌 |
2016
年2
月に
立体画面をオミットしたニンテンドー2DSが
発売されたように,やがて
立体視の
存在感は
薄くなっていったが,「セガ3D
復刻プロジェクト」
開発陣は
最後まで
立体視にこだわりを
持ち,すべての
収録タイトルを
立体視に
対応させている。
これまでの移植作品にはない,追加要素が豊富
「セガ 3D
復刻プロジェクト」は
各タイトルの
追加要素も
面白い。
例えば「3D スペースハリアー」をはじめとするアーケードの
体感ゲームには,ゲーム
筐体を
意識した「ムービング
筐体モード」が
搭載されている。ゲーム
筐体と
同様,
操作に
合わせて
画面が
動くというモードだが,
実機から
収録したという
筐体の
作動音を「
環境音」として
鳴らせるといった
必要以上のこだわりが
見られる。
ムービング筐体モード
 |
 |
タッチスクリーンやジャイロセンサーを
使った
操作,
下画面を
使ったゲーム
情報の
表示など,
各タイトルに
合わせて3DSの
機能を
活用した
要素も
多彩だ。
セガ3D復刻アーカイブス
 |
タイトルはそれぞれ
単体で
配信されているが,
複数のソフトをセットにした「セガ3D
復刻アーカイブス」も
見逃せない。
基本的にタイトル
自体は
単体版と
同じものだが,ボーナスタイトルが
追加されているため,この
機会にまとめて
購入したい
人にはセットのほうがオススメだ。
セール
対象の「セガ3D
復刻アーカイブス」には
「スペースハリアー3D」と
「アウトラン3D」を
収録。また,「セガ3D
復刻アーカイブス2」には
「ファンタジーゾーンII(オリジナル版)」と
「メイズウォーカー」が
収録されているうえ,3DS
本体に「セガ3D
復刻アーカイブス」の
購入履歴があれば,
セガ・マークIII版「ファンタジーゾーン」も
遊べるようになる。
上記のボーナスタイトルはセガ・マークIII/セガ・マスターシステムで
発売されていたものだ。そのうち3タイトルは
周辺機器「3D-グラス」を
使った
立体視に
対応し,それまで
移植される
機会はほとんどなかったが,
立体視を
搭載する3DSだからこそ
移植が
実現したと
言える。
知っている
人には
懐かしく,
知らない
人には
歴史を
感じられるタイトルだろう。
ちなみに「セガ3D
復刻アーカイブス」3
作品はパッケージ
版も
発売されているが,
現在は
生産を
終了。
中古価格はプレミア
化している。
筆者の激推し! 傑作5タイトル
ここからは「セガ3D
復刻プロジェクト」を
全タイトル,
遊び
込んでいる
筆者のオススメを
紹介しよう。
今回のセール
対象の
中から,3DSでの
稼働率が
高いタイトルを5
本ピックアップしているので,
参考にしてもらえれば
幸いだ。
「3D スペースハリアー」
1985
年にリリースされた「スペースハリアー」は,さまざまなハードに
移植されているアーケード
体感ゲームの
金字塔であり,「セガ3D
復刻プロジェクト」の
記念すべき
第1
弾である。
ワイドになった
立体画面の
奥から
迫る
敵や
障害物の
迫力は,どの
移植作品でも
味わえなかったもので,
前述したとおり,
奥行きの
距離感もつかみやすい。アナログのスライドパッドで
操作するハリアーは,
指を
離すとセンターに
戻るというアーケードと
同じ
仕様だが,
十字ボタンならデジタル
入力の
操作も
可能だ。
第1
弾ということで,
以降のラインナップより
技術的に
劣っていたところもあったそうだが,「セガ3D
復刻アーカイブス」に
収録されている
同作はゲーム
内容にアップグレードが
施されている。
単体版と
両方を
購入して,
比較してみるのもいいだろう。
「3D ギャラクシーフォースII」
「スペースハリアー」とはひと
味違うプレイフィールのスペース3Dシューティングだ。
無数のスプライトを拡縮して
描かれる
宇宙空間を
立体視で
体感できる。
惑星ごとに
異なる
屋外のシーンと,
狭い
通路をくぐり
抜けていく
要塞のシーンでは,ガラリと
雰囲気が
変わるのも
印象深い。
本作は,3DSの
周辺機器「
拡張スライドパッド」や,Newニンテンドー3DSのCスティック
操作にも
対応している。
自機を
加減速するスロットルの
操作をこれらに
割り
当て,ショットやミサイルをL/Rボタンに
設定すれば,アーケード
版に
近い
感覚でプレイできるのだ。
「3D ファンタジーゾーン オパオパブラザーズ」
名作シューティング「ファンタジーゾーン」を
立体視に
対応させただけでなく,
完全新規のモードを
追加しているのが
大きな
魅力だ。
入手したコインを
貯金して
次回のゲームに
持ち
込める「コインストック」や,オパオパの
弟であるウパウパが
主人公となり,
任意の
武器を
使うとコインストックの
貯金から
天引きされる「ウパウパモード」といった
新要素が
名作に
新たなエッセンスを
与えている。
同作のセガ・マークIII
版に
登場したボス「ウルトラスーパービッグマキシムグレートストロングトット」「dz・デノ・ローマ」が,アーケード
版準拠のエクストラボスとして
登場する
設定も
実に
楽しい。
続編である「ファンタジーゾーンII オパオパの
涙」を3Dリメイクした「3D ファンタジーゾーンII オパオパの
涙」と
一緒に
楽しんでほしい。
「3D サンダーブレード」
「サンダーブレード」はトップビューで
進行していくシューティングゲームだが,ヘリコプターならではの
高度調整がゲームデザインに
直結しているため,
深度のある
立体視でプレイすることで
魅力が
増している。3DSで
同作の
面白さに
目覚めた
人も
少なくないだろう(
筆者もその
1人だ)。
ゲームクリア
後には,
独自に
調整されたゲームバランスやシステムで
楽しめる「スペシャルモード」がアンロックされる。アーケード
版には
存在しなかったステージやボスを
追加し,「サンダーブレード」の
魅力をさらに
追求している
内容なので,こちらも
要チェックだ。
「3D ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌」
前作から
大幅に
進化を
遂げたベルトスクロールアクションの
名作だ。キャラクターが
大きく
表示されるようになり,
入力による
技も
豊富になったことで
爽快感が
高くなっている。アクセル(プレイヤーキャラクターの
1人)の
通常攻撃をヒット
後,
必殺のグランドアッパーにつなぐコンビネーションに
酔いしれたゲーマーは
多いはずだ。
前述の
通り,
立体視によってベルトスクロールアクションならではの
軸合わせがしやすくなり,オリジナルからさらに
遊びやすくなっている。
敵をダウンさせると
倒せる「ノックダウンモード」や,4
人のキャラクターが
残機となりミスをするとキャラクターが
交替する「カルテットモード」といった
新要素も
搭載している。ローカル
通信による
2人同時プレイも
可能だ。
セガとエムツーの
情熱により,3DSの
歴史に
名を
残した「セガ 3D
復刻プロジェクト」。
今回のセールでは
配信中の
全タイトルがオトクになっており,19
本すべて
購入しても5950
円。これは
格安だろう。3DSユーザーで
未プレイだという
人も,
入手していないタイトルがあるという
人も,この
最後の
機会にセガの
名作と
立体視が
織りなす
体験を
楽しんでほしい。