Summer Game Fest 2024に先立ち,アメリカ・ロサンゼルスにて,Tencent(Level Infinity)がアクションRPG「Path of Exile 2」(PC / Mac / PS5 / Xbox Series X|S)のメディアイベントを開催した。会場では,アナウンスされたばかりのPlayStation 5版をプレイすることができた。
2013年,ニュージーランドのGrinding Gear Gamesが世に送り出した「Path of Exile」と言えば,30本を超えるDLCをリリースし,ライブサービスとして根強い人気を誇るアクションRPGだ。2019年には大型アップデートをアナウンスするものの,その規模が大きくなったことから,2023年にスタンドアローンの新作「Path of Exile 2」として発表した(関連記事)。
2024年末にアーリーアクセス版の公開が予定されている。
「Path of Exile 2」は前作以上に膨大なコンテンツを抱え,キャンペーンは全6章の構成だ。前作の6クラス(モラウダー,デュエリスト,レンジャー,シャドウ,ウィッチ,テンプラー)に,モンクやドルイド,ハントレス,ソーサレス,マーセナリー,ウォーリアーを加えた計12クラスとなる。それぞれにアセンダンシークラス(上位進化型クラス)が用意されたことで,槍やクロスボウ,フレイルといった新しい武器タイプも登場することになった。
「Path of Exile 2」は総合的にグラフィックスやアニメーションのクオリティが向上し,アクションのスピード感も増している印象だ。最大の特徴と言えそうなのが,前後左右のロールができるようになったことだろう。さまざまな攻撃手段を持つボスたちに対し,「DARK SOULS」のように間合いを取って相手の攻撃を回避しながら反撃の機会をうかがうという戦い方が加わっている。
プレイヤーが最初に到達するハブは,鍛冶職人のレムリー(Remly)やウーマ(Uma)という女性がいる小さな村,The Clearfell Encampmentだ。前作同様,セーフゾーンではほかのプレイヤーも確認できるが,屋外に出るとインスタンス化されている。キルされるようなことがあれば,屋外マップの配置も微妙に変化する。
ともかく,この村でレムリーやウーマからミッションをもらい,The Old ForestやThe Red Valeといった地域をアンロックしていくという流れは,「ディアブロ」シリーズなどでもお馴染みだ。
今回のイベントでは,Grinding Gear Gamesの創設メンバーの一人であり,ディレクターとして「Path of Exile」シリーズの開発を統括するジョナサン・ロジャース(Jonathan Rogers)氏に各国のメディアと一緒に話を聞くことができた。その内容を紹介しておこう。
Griding Bear Gamesのディレクターであり,創設者の一人として「Path of Exile 2」を開発しているジョナサン・ロジャース氏
――「Path of Exile 2」はPlayStationとXboxプラットフォームでも同時ローンチを予定しています。さらに,カウチCo-opをサポートする意義を教えてください。
ジョナサン・ロジャース(以下,ロジャース氏):
しっかりと念を押しておきたいのは,「Path of Exile」がPCゲームだったからと言って,コンシューマ機のゲーマーを下級市民のように扱いたくはないということです。コンシューマ機は何が楽しいかというと,やはりフレンドとオンラインでつながるだけではなく,テレビの前に一緒に座ってプレイできることではないかと思ったのです。
――Free-to-Play型のビジネスモデルを採用されている理由は?
ロジャース氏: 我々が拠点にしているニュージーランドはアジアにも近いですが,Grinding Gear Gamesが設立された2006年にはF2Pのビジネスモデルを採用しているPCゲームがそれほど珍しいものではなく,「Path of Exile」をリリースするにあたって大きな決断をしたという実感はありません。
まだ駆け出しでしたが,とにかく自分たちのゲームを作りたいと思って起業したので,「良いビジネスをしたい」ではなく「良いゲームを仕上げたい」というのがモチベーションになりました。それは今も変わりません。面白いアクションRPGで楽しい時間を過ごしたい,それだけだったんです(笑)。
年内にはアーリーアクセス版のリリースが予定されている「Path of Exile 2」だが,公式サイトは日本語版として運営しており,ローンチから日本語でプレイできる見込みだ。Steamストアページも公開されているので,気になる人はウィッシュリストに追加しつつ,コンシューマ機版のリリースも楽しみにしておこう。