6月はLGBTQ+の権利向上をアピールし,クィアな人々を祝福する「プライド月間」だ。
今回4Gamerでは「プライド月間特集」と題し,クィアゲームに関する3本の記事を公開する。クィアについてよく知らないプレイヤーには,この機会に新たな視点と出会ってほしいし,ゲームについてよく知らないクィアにも,ゲームカルチャーの豊かさに分け入ってみてほしいと思う。
第3回は,ライター・まきちゃんさんによる「クィアなアクションゲーム」の紹介だ。クィアが出てくるというだけでは終わらない,クィアかつアクションゲームとして完成度の高い作品群を,ぜひプレイしてみてほしい。
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[2024/06/22 11:00]
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LGBTQ+の祝祭,プライド月間を記念して,5月に書籍「フェミニスト、ゲームやってる」を上梓した美術史研究者・近藤銀河さんと,有志翻訳者の鳥の王国さんによる対談を開催。ゲームというメディアが持つ特質性について,クィアの観点からたっぷりお話いただきました。
[2024/06/28 08:00]
「クィアネスそのものが主題ではない,クィアなキャラが活躍する作品が見たい」。クィアなエンタメを
追っている
人間のコミュニティのなかで,こうした
声を
見聞きすることが
増えてきた。
クィア――
性的マイノリティの
存在を
扱う
作品はあらゆる
媒体で
増加している。クィアな
人々の
苦しみ,
喜びや,これまでマジョリティ
向け
作品のなかで
描かれてこなかった
存在や
感情を
描くようなすばらしい
作品が,ここ
数年で
多く
出てきている。
しかし,
純エンタメ
的な,
例えば「ジャンル
映画」と
呼ばれるようなアクション
映画や,それに
類するノリの
作品のなかで,クィアたちがマジョリティと
同じ
土俵に
上がれているかというと,
それはおそらくNOだろう。フィクションのなかで,クィアな
人々やその
人生は,
良くも
悪くも
シリアスなものとして
扱われがちである。
だが,
ビデオゲームに限っては状況が少し違う。近年のインディーゲームのムーブメントのなかで,クィア
当事者やそのアライ(クィアに
関する
権利の
支持者)による,
クィアを主人公とした「シリアス」でないゲームが
増えているのである。
今回はそんな,クィアでゲイな
人々が
剣を
持ち,
魔法を
放って
大暴れするようなアクションゲームを
紹介していこうと
思う。この
記事で
紹介するのは「クィアが
出てる! サイコー!」で
終わるものでなく,
しっかりとアクションゲームとして面白いものばかりである。どれもユニークで
楽しいゲームなので,
気になったものがあればぜひプレイしていただきたい。
Timespinner
本作の
主人公である
ルーネは,
時を
超える
装置「タイムスピナー」の
守り
手の
一族。
彼女は
一族の
使命を
果たす「
時の
使者」に
選ばれるために
訓練を
重ね,みごとその
称号を
与えられた。
だが,
「時の使者」になったことを
祝福するその
日に
彼女の
集落は
帝国の
襲撃を
受け,
共に
暮す
人々も,
家族もみな
失ってしまう。しかしルーネだけは
母親の
手によって
難を
逃れる。タイムスピナーによって
過去へ
飛ばされたのだ。
過去を
変えれば,
帝国によって
支配された
未来も
変えることができる。
皆を救うためのルーネの旅が始まる……というのが
本作の
導入である。
本作はジャンルでいえば
「メトロイドヴァニア」系のゲームである。メトロイドヴァニアは
「メトロイド」シリーズと
「悪魔城ドラキュラⅩ 月下の夜想曲」が
由来のジャンルだ。このジャンルは
多くのゲームが
元ネタを
強く
意識しているのだが,
本作はほかのタイトルよりもずっと
直接的に「
月下の
夜想曲」とその
後継作の
雰囲気をなぞっている。ビジュアルも
音楽も,
遊んでみるとすごく
90年代の空気を
感じるのだ。
もちろん,
本作がそのまま
元ネタを
模倣しているだけ,ということはない。
本作ではストーリーでもゲームプレイでも,
時を
操る
要素が
強くフィーチャーされている。
時を
止めて
敵を
足場にしたり,
水の
上を
移動できたり,
過去を
変えることで
未来も
変わったり……。こうした
時間に
関係するギミックはゲーム
全体で
数多く
登場する。
……と
説明してみるとかなりシンプルなアクションゲームのようで,
実際「きっちりとした『
悪魔城』
風ゲーム」という
作りなのだが,
本作はとてもクィアだ。
ほかのクィアフレンドリーなゲームでは,クィアなキャラクターがフィーチャーされつつも,マジョリティはシスヘテロで,
クィアなキャラクターたちも結局はマイノリティ……ということが
多い。しかし
本作は
クィアがマジョリティの世界を
舞台にしていて,
集落の
人々も
当たり
前のようにポリアモリーや
同性婚の
関係を
構築している。
道中で
出会うサブキャラクターたちにもクィアな
人物が
多い。そのなかにはトランス
女性もいて,
彼女とのロマンス
展開もある。サブキャラクターとの
交流はちょっとした
寄り
道程度のもので,これを
目的にするほどフィーチャーされているわけでもないのだが,
本作のようなオーソドックスなアクションゲームがすごくクィアフレンドリーなのはとても
嬉しい。
本作の
元ネタである
「月下の夜想曲」や
現代の
名作「Hollow Knight」など,メトロイドヴァニアの
名作には
長大なタイトルが
多いが,
本作はクリアまで6
時間程度と,
かなりコンパクトなのも
特徴である。
大作ゲームの
合間に
気楽に
遊べるアクションゲームとして,「Timespinner」はとてもいい
選択肢になるだろう。
Going Under
価格 |
2050円(PC/Nintendo Switch/Xbox One),2090円(PS4),すべて税込 |
対応機種 |
PC/Nintendo Switch/PS4/Xbox One |
メーカー |
Team17 |
公式サイト |
https://aggrocrab.com/Going-Under |
2021
年にリリースされた「Going Under」は,あるスタートアップ
企業にインターンとして
配属された
新卒の
女性,
ジャッキーが,
オフィスの地下にあるダンジョンに
潜って(!?)モンスターたちを
倒していく,ローグライク
系のアクションゲームだ。
挑戦ごとにアンロックされる
新たな
装備やスキルで
自らを
強化し,トライ&エラーを
繰り
返しながら
攻略を
進めていく……という
流れはローグライクアクションとしてはかなりオーソドックスだが,
本作はそれ
以外の
部分がかなりユニークだ。
賑やかでカラフルなビジュアル(キャラクターモデルのもっちり
感!),
軽快なサウンドトラックなど,
少しプレイしただけで
独特さを
感じ
取れると
思うが,いちばんユニークなのは,ふんだんに
盛り
込まれたビジネスシーンの
風刺やパロディの
数々だろう。
たとえば,
地下のダンジョンは
過去に失敗したスタートアップ企業であるという
設定だ。ゴブリンたちのギグワークアプリ,サキュバスやインキュバスのマッチングアプリ,ガイコツたちの
仮想通貨の
鉱山(
「マイニング」というわけだ!)などが
登場し,
失敗した
企業の
亡霊たちがプレイヤーを
待ち
構えているのである。
ほかにも,
主人公ジャッキーが
配属される
会社のCEOは
組合が
嫌いであると
堂々と
叫び,
大企業のAI
戦略は
最悪だったりする。
本作の
世界やストーリーはこうした
ベンチャー企業に関する小ネタの組み合わせでできている。
プレイヤーが
手に
入れるスキルにも,こういったジョークは
盛り
込まれている。
例えば「
卒業生の
呪い」というデバフ
状態では,「
次の3
回の
戦闘でプレイヤーは
奨学金を
返済する」という
説明がされている。そしてプレイヤーは
足に「
奨学金」と
書かれた
鉄球を
鎖でくくりつけられた
状態で
戦うのだ。
こういったジョークは,2024
年現在も
強く
現実との
関連性を
感じられて
面白い。
だが,あまりにもダークで苦々しいものでもある。
本作では,
主人公であるジャッキーと
誰かのクィアなロマンスが
特別にフィーチャーされることはない。しかしマッチングアプリをテーマにしたステージでは
道中の
敵とデート(
共闘)ができるし,オフィスの
先輩たちも
堂々とクィアだ。
マッチングアプリで
同性と
出会うことの
困難を
嘆く
女性社員のキャラクターはクィアでありつつも,
企業文化に
順応してしまっている
部分がある。そのようなほろ
苦さもまたユニークである。
「Going Under」は
同じジャンルの
「Hades」のように,
厳密にデザインされたスマートで
隙のないゲームではないのだが,ビジュアルやテキストの
明るいノリ,たくさんのジョーク,
明示的にクィアフレンドリーな
雰囲気が,
競争相手の
多いジャンルのなかで
本作を
際立たせている。
Unsighted
この
記事のテーマは「クィアが
暴れるアクションゲーム」だが,クィアな
人々はゲームの
中でのみ
暴れているのではない。
クィアたちはゲームの外,開発のシーンでも大いに活躍している。その
事実は「Unsighted」のようなゲームをプレイすると
大いに
感じることができる。
本作の
開発元の
PixelPunkは,ブラジルのトランス
女性ふたり
組のスタジオだ。「Unsighted」はそんな
彼女たちのデビュー
作。
主人公であるアンドロイドの
アルマが,
人間とアンドロイドの
戦いを
経て
荒廃した
世界のなか,アンドロイドたちの
集落や
恋人の
女性アンドロイドを
救うために
戦いの
旅に
出るのである。
本作はメトロイドヴァニアや
「ゼルダの伝説」系の,
探索をフィーチャーしたアクションゲームで,アルマは
新しい
装備と
新しいアクションを
入手しながら
新たな
道を
切り
開いていく。
手に
入る
装備はみな
武器としても
探索のツールとしても
優秀で,
種類も
多彩だ。プレイヤーは
様々な
装備を
組み
合わせ,
自分の
好みのスタイルで
戦える。
そして
開発者によると,
本作のキャラクターたちは全員が同性愛者かトランスだという。非白人,
車椅子,
高齢女性のキャラなども
多い。
主人公アルマとその
恋人のストーリーもかなりゲイで,
作品にはクィアなエネルギーが
満ち
溢れている。
本作には,
他の
探索系アクションゲームにないユニークなシステムがある。
登場するアンドロイドたちには,
「アンサイテッド」と
呼ばれる
自我のない
暴走・
機能停止状態になるまでの
制限時間が
設定されているのだ。
人間との
戦争のなかでアンドロイドのエネルギー
源である「アニマ」はほぼ
枯渇しており,アンドロイドたちは「アンサイテッド」になるのを
待つ
状態にある。
道中で
手に
入るアニマによって
彼らの
制限時間を
延ばすことは
可能だが,それはざくざく
手に
入るわけでもないし,プレイヤーのアルマにも
時間は
設定されているしで,
全員にアニマを
分け
与えるわけにもいかない。
この寂しさ,悲しさは独特のものがある。
もうひとつ,
面白いのが
「ニューゲーム+」だ。ゲームをクリアしたあとにクリア
時の
装備やレベルなどを
引き
継いで
最初からプレイを
始める,この
手のゲームの
多くに
採用されているモードだが,
本作のそれは
本当に
面白い。
移動用のツールなどもすべて
引き
継いで
始められるので,
序盤からめちゃくちゃなショートカットができる。普通のプレイとは
逆の
順番でボスを
倒していくことも
可能で,かなり
爽快だ。
無法な(しかし,
綿密に
設計された)ショートカットでマップを
飛び
回り,
敵を
倒し,NPCたちを
救っていく……。「Unsighted」は
一周目と
二周目で
全く
違う
顔をプレイヤーに
見せてくれるのである。
クィアなレプリゼンテーション(
注)を
求めている
人間にはもちろん,
探索とパリィたっぷりの
戦闘が
大好きなアクションゲームファンにもオススメな
快作だ。
注:リプレゼンテーションとは,
主に
自己を
代入しうる
性質を
持った
表象を
指す。マイノリティにとっては,メディアの
中にどのような
形でリプレゼント(
表象)されるかという
点が,マジョリティ
以上に
問題になる。
Prey
※2006
年と2017
年に
同名作品がリリースされており,2017
年版はリブート
作品。
上記の
情報は2017
年版のものである。
クィアなゲームを
熱心に
追っているはずの
自分が,
どうして「Prey」を今までやってこなかったんだろう? こんなにはっきりとゲイやアジア
系の
人々の
権利を
叫び,
祝福しているゲームをどうして
無視していたんだろう?
つい
最近「Prey」をクリアして,
強くそう
思った。つまり
「Prey」はめちゃくちゃクィアなゲームである,ということである。
本作の
舞台はケネディが
暗殺されなかった「もしも」の
歴史,2030
年。ニューロモッドと
呼ばれる
技術を
研究開発する
企業「トランスター」の
幹部である
モーガン・ユーが,
宇宙ステーション「タロス1」で
起こった
混乱に
対処し,
解決策を
見つけていくというのが
本作のあらすじだ。
ステーションを
混乱の
渦に
巻き
込んだ
宇宙生命体「ティフォン」の
謎,
夢の
技術であるニューロモッドの
裏の
闇,
映画「
遊星からの
物体X」のような
疑心暗鬼の
感覚など,
SFホラー好きにはたまらない雰囲気がゲーム
全体に
漂っている。
ゲームプレイの
面では,
道中の
困難に
対する
対処法の
多彩さが
面白い。
たとえば,
部屋の
入口が
大きな
貨物で
塞がれているとする。プレイヤーは
筋力を
強化するスキルで
貨物を
手で
持って
動かしてもいいし,
周囲の
物体を
分解する
爆弾を
投げてもいいし,
離れたところにあるメンテナンス
用の
通路を
見つけてそこから
部屋に
入ってもいい。
プレイヤーの強化の方向性によって,まったく違うアプローチで障害を突破できるのである。
では,
本作のどこがクィアなのだろうか。まず,
主人公モーガン・ユーはゲーム
開始時に
性別を
選べる。ストーリーのなかで
主人公モーガン・ユーの
元恋人の
女性が
登場するので,
女性主人公だと同性カップルになる。
アジアにルーツを持つクィアな女性としてゲームをプレイできるのは,2017
年の
大作ゲームとしては
非常にマイノリティフレンドリーな
部類だろう。
もうひとつ,メインストーリーのなかで,プレイヤーはある
目的のために
特定の
人物の
音声ログをステーション
内で
集めることになるのだが,その
対象の
女性とその
恋人の
女性の
関係が
音声ログのなかでしっかり,たっぷりと
語られるのだ。
カップルの
片方は
「ダンジョンズ&ドラゴンズ」風のTRPGのオタクで,ふたりはいっしょにTRPGをプレイしている。どちらもおそらくアジア
系女性で,ふたりはかなりイチャイチャしていてとてもかわいい。
「Gone Home」風味のこのパートは,
ゲイな雰囲気に満ちていて最高だ。
さて,
本作のようなゲームは
「イマーシブシム」と
呼ばれる。
「Dishonored」や
「デウスエクス」のような,ある
課題に
対して
多種多様なアプローチを
取れるようにデザインされたゲームがそう
呼ばれるのだが,
「このジャンル自体がすごくクィアなのではないか?」と
自分は
最近考えている。
イマーシブシムは,
失敗とオルタナティブな道についてのゲームジャンルだ。マジョリティ
的な「
正しさ」に
適応せず,
失敗し
続け,
困難に
正面を
切って
挑まない
感じには,クィア・フェミニズム
的読解の
余地が
強くあると
感じている。
実際に,
「Brush Burial」や
「Spectra」など,ジェンダークィア/トランスのゲーム
開発者がイマーシブシムを
開発している
流れもあったりする。
「Prey」はそういった
構造的な
意味でも,すごくクィア
的で
面白い
作品である。
様々な
語り
方のできる
作品なので,
多くのゲームファンに
試してほしい。
Hades
価格 |
2750円(PC),2860円(PS5/PS4),2800円(Nintendo Switch),2900円(Xbox Series X/S/Xbox One)※すべて税込・PS5とPS4はDL版の価格 |
対応機種 |
PC/PS5/Xbox Series X/S/Nintendo Switch/PS4/Xbox One |
メーカー |
Supergiant Games |
公式サイト |
https://www.supergiantgames.com/games/hades/ |
今回紹介するゲームのなかでは,
本作が
最も
有名なのではないだろうか。「Hades」は2021
年に
発売された,
ギリシャ神話をモチーフにしたローグライクアクションだ。
挑戦ごとに
新たな
能力と
経験を
得て,
少しずつ
進んでいく……という,
上で
紹介した「Going Under」と
同じようなタイプのゲームである。
本作のユニークなところは,
死とリトライがストーリーのなかに
完璧に
織り
込まれている
点である。
通常,このジャンルでの
死・リトライというのはゲームシステムのひとつでしかなく,それがストーリーやキャラクターにとっての
重要な
要素になることはあまりない。リトライのたびに
一度倒した
敵がまた
同じように
襲ってくる
理由は
特にないし,
全体的に「このジャンルってそういうもんでしょ?」という
感じで
進んでいく。
しかし「Hades」は,
死をストーリーやキャラクターの掘り下げのための重要な要素として扱っているのだ。プレイヤーの
死ごとに
会話テキスト(なんとフルボイス)が
更新され,
一度倒したボスとも
次の
出会いでは
全く
別の
会話をする。
これによって
生まれる
豊かな
作品世界は
世界中を
驚かせ,
最高のSF
作品に
贈られる「ヒューゴー
賞」と「ネビュラ
賞」を
受賞している。
アクションゲームとしての
質の
高さも
相当なものだ。
開発元の
Supergiant Gamesについて,「Hades」
以前は「
雰囲気はめちゃカッコいいけど,ゲームプレイはまぁまぁかな」という
印象を
持っていたのだが,
本作はかなり
楽しい。
軽快で派手で,動かしていて心地いい。
挑戦ごとに
変わるビルドと,それによる
派手な
立ち
回りは,
多くのプレイヤーを
魅了した。きっと「あと
一回だけ」で
世界のゲーマーたちが
睡眠時間を
削られたはずだ。
そして何と言っても,ゴージャスでセクシーでホットな神々がすばらしい!!!
アートディレクター
Jen Zee氏によるデザインの
神々の
存在は,
世界中の
ゲイマー(ゲイなゲーマーのことだ)たちを
沸かし,そしてその
熱は
今になっても
冷めていない。
女性の
神々のデザインが「
若く
美しい
女性」
風のものに
限られていなかったり,
肌の
色などの
身体特徴も
多様だったりするのもすごく
嬉しい。
キャラクターのクィアネスもハッキリと
描かれる。
主人公ザグレウスと
タナトス(
同性同士)のロマンスも,ザグレウスの
師匠である
アキレウスのロマンスもしっかりとボカされることなく
描写される。
このあたりは
現在アーリーアクセス
中の
続編「Hades Ⅱ」ではさらにパワーアップしているようだ。
Ⅱではより
女性の
神々にスポットが
当てられており,ホットな
女性がこれまたたくさん
出てきて,ゲイなシーンもたくさんあるという。
現在,世界のゲイマーたちがファンアートを描きまくっている。
もうひとつ,
個人的な
本作のお
気に
入りポイントとして,
雰囲気の明るさが
挙げられる。
死や
神話が
題材と
聞くと,どうしてもダークなムードを
想像してしまうが,
実際のところ
本作の
雰囲気はとても
明るい。
豪快な
叔父さんの
ポセイドン,
生き
返ったザグレウスを
毎回のんびりと
迎える
ヒュプノス,
照れ
屋の
メデューサ……。キャラクターたちが
みな気さくなのである。
彼らはいつもザグレウスに
明るい
言葉をかけてくれる。みんなザグレウスのことが
大好きだし,ザグレウスも
彼らのことが
大好きなのだ。このポジティブな
雰囲気は,
繰り返し挑戦する際のモチベーションを高め,作品をとても親しみやすいものにしている。
アクションが
苦手なプレイヤーのための
補助機能も
充実しているので,アクションゲームに
苦手意識を
持っているプレイヤーも
楽しめるはずだ。