セガが
開発・
運営を
行っているオンラインRPG
「PSO2 ニュージェネシス」(
PC /
PS4 /
Switch ※
以下,NGS)が,2024
年6
月9
日に3
周年を
迎えた。
同月最初のアップデートでは,
ストーリーの第7章が
配信され,
新フィールド「ネームレスシティ」も
追加されている。
「NGS」は,2
周年のタイミングで
行った
大型アップデート「NGS ver.2」にて,
自由度の
高いサンドボックス「クリエイティブスペース」と,キャラクターの
質感をアニメ
調に
一変させられる
革新的な
機能「トゥーン
表示」が
追加され,
大きな
話題となった。
そして
今年は,6
月にプレイヤー
待望の
新ストーリーと
新フィールドが
配信されたほか,7
月にはゲーム
内で
遊べる
カードゲーム「ラインストライク」を
実装。7
月末には,
新アクションの「M.A.R.S.」も
登場する
予定だ。
4
月に
配信された
公式番組「NGS ヘッドライン」にて,
突如発表された「ラインストライク」はもちろん,
今後も
気になるコンテンツが
多い「NGS」。3
周年という
節目のタイミングで,シリーズプロデューサーの
木村裕也氏と,シリーズディレクターの
濱崎大輝氏にインタビューを
行い,
詳しい
話を
聞いてきた。
![画像集 No.024のサムネイル画像 / [インタビュー]3周年を迎えた「NGS」。木村シリーズプロデューサーと濱崎シリーズディレクターに,この1年と新コンテンツについて話を聞いた](https://www.4gamer.net/games/521/G052100/20240524050/TN/024.jpg) (左)シリーズプロデューサー・木村裕也氏,(右)シリーズディレクター・濱崎大輝氏 |
「NGS」3周年を迎えて,この1年の振り返り
4Gamer:
本日はよろしくお
願いします。
まずは3
周年,おめでとうございます。2
周年のタイミングでは,「NGS ver.2」という
大規模なアップデートが
行われましたが,この1
年間はどういったことを
目標としてきたのでしょうか。
濱崎大輝氏(以下,濱崎氏):
この1
年は,クリエイティブスペースやクエストの「ルシエル
探索」など,
長く
楽しんで
頂けるようなコンテンツの
追加を
目標として,アップデート
計画やコンテンツの
立案・
開発を
行ってきました。
この2つのコンテンツのほか,「ダークファルス・ソウラス」や「ダークファルス・ダリオン」との
戦いも
高い
評価を
頂いており,ある
程度は
目標を
達成できたのではないかと
考えています。
木村裕也氏(以下,木村氏):
去年の4
月頃に「ルシエル」とストーリー
第5
章の
配信を
行いました。ここでサービス
当初に
計画していたアップデートが
一通り
終わったこともあり,「ver.2」
以降は,アップデートの
方針を
変えました。
半年に1
度,
大きなアップデートで
新フィールドとその
関連コンテンツを
追加するのではなく,もっと
短いスパンでクエストやイベント,キャンペーンを
配信して,
毎週新しい
楽しみがあるようなアップデートを
心がけてきたのですが,そこは
達成できたと
思っています。
4Gamer:
1
年の
間で,
特に
反響の
良かったアップデートは
何ですか。
濱崎氏:
反響の
良かったものだと,やはりクリエイティブスペースでしょうか。
実装から1
年経った
今でも,
多くの
方に
遊んでいただいています。
SNSに
投稿されたクリエイティブスペースも
見させてもらっているのですが,クオリティの
高いものが
非常に
多くて,
開発スタッフとしても,「ここまでできるのか!」と,
皆さんの
創造性に
驚かされています(笑)。
またルシエル
探索も,
配信から1
年近くが
経過しているのですが,
複数回のアップデートと「
全シップマッチング
機能」の
実装のおかげもあってか,プレイヤーの
参加率もかなり
高く,
皆さんに
楽しんでいただいている
点は
非常に
良かったと
思います。
4Gamer:
逆に,
反響が
悪かった
点も
教えてください。
濱崎氏:
悪かったものとしては,
初期のルシエル
探索やダークファルス・ソウラスが
挙げられます。
参加条件が
厳しく,
配信されるコンテンツが
高難度に
寄っていた
点については,
不満が
出ていた
部分だと
考えています。
また
昨年の11月
頃までは
報酬面の
不満も
多く,
反省すべき
点だと
思っています。そこに
対しては,イベントの「
超・
創世祭」や,その
後の
報酬のドロップ
設定の
見直しを
行って,
解決に
向けて
取り
組んできました。
4Gamer:
現在は,
報酬面に
対する
不満の
声は
出ていないのでしょうか。
濱崎氏:
SNSの
投稿なども
確認しているのですが,
改善できて
来ている
認識ですね。
4Gamer:
現在出ている
要望などで,
対応予定のものはありますか。
濱崎氏:
検討中の
段階ですが,ルシエル
探索以外のクエストへの
全シップマッチング
機能の
追加や,
装備強化の
緩和などを
考えています。
4Gamer:
少し
話題が
逸れますが,
昨年の12月にクラスレベル
条件を
達成するともらえる「ラジャンティエ」シリーズの
装備が
配信されました。これを
今でも
使い
続けているプレイヤーは
結構いるのでしょうか。
濱崎氏:
最近は,「ロウゼラム」シリーズや「コルボ」シリーズに
置き
換えたり,
季節イベントの
報酬である「エオン・ディケリオン」シリーズ
武器を
利用しているプレイヤーが
多いですね。
装備にメセタ(ゲーム
内通貨)をかけたくないといった
理由で,ラジャンティエを
使い
続けている
方もいるようです。ただ,
多くはない
印象です。
「ラジャンティエ」シリーズは,
高難度クエストのダークファルス・ダリオンなどをプレイするには
戦闘力が
足りないと
思いますが,
期間限定クエストなどをプレイする
分にはある
程度十分な
性能になっています。プレイの
復帰直後や
装備が
揃うまでは,
同シリーズなどの
配布されている
装備やシーズナルポイント
交換ショップで
入手できる
武器を
使っていただき,プレイのペースに
合わせて
装備の
更新をしてもらえればと
思います。
クリエイティブスペースについて
4Gamer:
クリエイティブスペースですが,
頻繁に
遊んでいるプレイヤーは,どのくらいいるのでしょうか。
濱崎氏:
クリエイティブスペースを
遊んでいるプレイヤーは,ほかのプレイヤーのスペースに
訪問するだけの
方と,
実際に
編集している
方の2
種類に
分けられます。
ほかのプレイヤーのスペースに
訪問するだけの
方は,
全アクティブユーザーの5
割くらいです。また
熱心に
編集しているプレイヤーは,
全体の2
割ほどですね。
コンテンツに
対するアクティブ
率も
安定しており,
熱心なプレイヤーにはずっと
遊んでいただけるような,
息の
長いコンテンツになったと
感じています。
4Gamer:
積極的にクリエイトしている
方が2
割もいるのは
凄いですね……。
現状スペースを
持てる
数は
最大で6つですが,プレイヤーから,
数が
足りないとの
声は
出ていないのでしょうか。
木村氏:
新しいテーマのスペースが
追加されるたび,ACを
消費して
借りられるレンタルスペースの
枠は
追加しているのですが,
課金をしたくないという
方には
足りないかもしれません。ただ,
無条件にスペースを
増やしてしまうとサーバー
負荷につながってしまうので,
現状の
制限はご
理解いただければと
思います。
4Gamer:
今月のアップデートで
和風テーマのスペースが
追加されましたが,これまでのエアリオ,リテム,クヴァリスで
一番人気が
高かったのではどれなのでしょうか。
濱崎氏:
エアリオを
選択されているプレイヤーが9
割ほどと,
多いですね。
初期テーマということもありますし,
最初に
作ったものを
残しておきたくてキープしている
状態,というのもあるかなと
思います。リテムとクヴァリスは
同数ぐらい,といった
感じです。
4Gamer:
個人的にかなり
衝撃だったのですが,6月のアップデートで,
別のスペースに
移動できるビルドパーツ
機能が
追加されましたよね。
今後も,ビルドパーツ
関連で
大きな
機能を
持ったものを
実装する
予定はありますか。
木村氏:
このビルドパーツは,
自分のスペースからチームスペースに
飛んだり,
複数の
部屋を
繋げることで,
擬似的にスペースを
広く
使えるようにしたりするものです。
実は,クリエイティブスペースの
実装時からずっと
入れたいと
思っていたのですが,ようやく
追加できたという
経緯があります。
濱崎氏:
特殊な
機能を
持つビルドパーツとしては,カードゲーム「ラインストライク」を
遊ぶための
対戦台などを
実装する
予定です。「ラインストライク」で
遊ぶスペースを
作るのはもちろん,
大会を
開くスペースを
作りたい,というプレイヤーに
利用していただきたいと
思っています。
またオフィシャルのクリエイティブスペースにも,「ラインストライク」をプレイするための
会場を
配信する
予定です。
今後も,
新しいコンテンツを
遊ぶための
場所として
活用できるようなアップデートをしていきたいと
思っています。
4Gamer:
先ほど,
和風テーマのスペースの
話をしましたが,
今後もリージョン
以外のテーマを
追加していくのでしょうか。
濱崎氏:
利用状況を
見て,
好評であれば
検討したいですね。
4Gamer:
ビルドパーツですが,かなり
数が
増えてきました。
新規や
復帰プレイヤーからすると,
集めるのにかなり
時間がかかるように
感じますが,
入手緩和などは
予定していないのでしょうか。
木村氏:
今のところはまだ
予定していないですね。ビルドパーツの
交換に
必要なジェネシスポイントは
入手しやすくなってきたことと,
入手したものは
一覧から
消えていくので,それほど
分かりづらくはないのかなと
思っています。ただ,
今から
集め
始めることを
考えると,
確かに
数が
多いかもしれないですね。
4Gamer:
要望の
多そうなビルドパーツの
一括操作などは,やはり
実装が
厳しいのでしょうか。
濱崎氏:
ビルドパーツの
一括操作については
要望を
多くいただいています。しかし,おっしゃるとおり「
実装が
難しい」というのが
正直なところです。
新フィールド「ネームレスシティ」について
4Gamer:
3
周年のアップデートで。
新フィールド「ネームレスシティ」が
追加されました。
今後,このエリアが
拡張されることはあるのでしょうか。
木村氏:
ネームレスシティは3つの
区画に
分かれていて,6月のアップデートでは2
区画のみ
実装しました。8月には,3
区画目を
配信する
予定です。
新アクション「M.A.R.S.」について
4Gamer:
続いて,
新アクションの「M.A.R.S.」について
聞かせてください。ネームレスシティは,ストーリーに
関連したエリアでしたが,「M.A.R.S.」もストーリーに
紐づいているのでしょうか。
木村氏:
7
月31
日に
実装を
予定している「M.A.R.S.」ですが,ストーリーの
新章を
進めないと
使えないといったことはありません。
濱崎氏:
ストーリーで,「それとなく
開発してます」みたいな
話が
出てくるのですが,そこまで
進めなくても
使用可能になります。
新しく
始められる
方でも,
早めに
触れられるような
開放条件にしてますので,ご
安心ください。
4Gamer:
「M.A.R.S.」の
使い
方ですが,サブパレットに
追加して
発動させるようなアクションになるのでしょうか。
濱崎氏:
そうですね。サブパレットから
発動するアクションとして
実装しています。
「M.A.R.S.」は,
専用のゲージを
消費することで
使用できます。ゲージは
時間経過のみで
溜まっていくので,
運用としては,クラススキルに
近いものになると
考えていただければ
分かりやすいかと
思いますね。
ゲージが
最大になるまで
約9
分かかるのですが,25%を
越えると
発動可能になります。
実際には,クエストをプレイしながら,25%を
越えたタイミングで
使っていただく
形になるかなと。
乗り
降りのタイミングは
自由なので,「
乗ってすぐ
攻撃対象がいなくなった!」みたいな
状況でも,ゲージが
無駄にならないような
仕様になっていますね。
4Gamer:
「M.A.R.S.」から
降りると,ゲージの
消費は
止まって,また
溜まっていくということですか。
濱崎氏:
そうです。「
溜める」と「
使う」を
適宜切り
替えてマネージメントしていくようなアクションになっています。
最大までゲージを
溜めると,2
分間乗り
続けられます。
4Gamer:
「PSO2」の「ダークブラスト」に
近いイメージでしょうか。
敵に
与えるダメージは,
既存クラスより
高いんですよね。
濱崎氏:
使い
方としてはダークブラストに
近いかもしれないですね。
加えて,
基本的には
既存クラスよりもダメージが
出るという
認識で
問題ないです。
ただダークブラストと
違い,「M.A.R.S.」には4
種類のメイン
兵装と3
種類のサブ
兵装があって,そこから2つのメイン
兵装と1つのサブ
兵装を
組み
合わせて
戦うとことになります。
また,ダークブラストは
形態ごとにアクションが
決まっていましたが,「M.A.R.S.」は
武器の
組み
合わせによってコンボルートが
複雑に
変わっていくような
仕様になっています。
そのため,
最大限のシナジーを
生み
出そうとすると,
結構やりこみが
必要になってくるので,
複雑なアクションが
好きな
方や,コンボルートを
探って
楽しみたい
方にも
応えられるようなものに
仕上がっていると
思います。
4Gamer:
カスタマイズ
要素みたいなものがある,ということでしょうか。
濱崎氏:
育成要素として,スキルツリーのようなものがあり,クエストで
獲得できるアイテムをポイントに
変換して,スキルを
開放できます。それぞれの
武器に
対応するスキルがあるので,
自分がよく
使う
武器を
強化して,カスタマイズができるという
仕様です。
ポイントの
振り
直しについても,
現在のクラススキルツリーと
同様に
簡単にできます。いろいろ
試して,
自分に
合ったものを
探したり,コンテンツに
合わせたカスタマイズを
楽しんだりできると
思いますね。
4Gamer:
アクションの
内容としては,かなり
特殊なものになるのでしょうか。
濱崎氏:
特殊兵装に
換装して
戦うので,
普段のプレイヤーのアクションとはガラッと
変わったものになります。
慣れるまでは
時間がかかると
思うので,
練習用のクエストも
用意しています。
4Gamer:
「M.A.R.S.」は,
使用エリアの
制限などはないのでしょうか。
濱崎氏:
戦闘が
発生する
場所であれば,
今のところ
制限は
設けない
予定です。
新フィールドのネームレスシティはもちろん,
既存の
探索セクションや
戦闘セクション,クエストでも
使えますね。
4Gamer:
撮影エリアでも
大丈夫ですか。
濱崎氏:
使えますよ。ゲージが
溜まるまで
時間はかかりますけど(笑)。
4Gamer:
それは
楽しみです。モバイルキャノンなんかは,
基本的にクエスト
中でしか
使えないじゃないですか。
撮影するのが
大変で。
濱崎氏:
モバイルキャノンは,スティアのトリガークエスト
辺りで
撮ることができますけど,「オープンフィールドで
撮りたいじゃん!」ってことですよね(笑)。「M.A.R.S.」はアクションもかっこいいので,ぜひいろいろな
場所で
撮影を
楽しんでください。
カードゲーム「ラインストライク」について
4Gamer:
先ほども
少し
話が
出ましたが,4
月の「NGS ヘッドライン」で
発表された
新コンテンツの「ラインストライク」は,どのようなものになるのでしょうか。
木村氏:
まずカードのイラストを
見ていただくと
分かるかと
思うのですが,「PSO2」のキャラクターをモチーフにしたものになっています。というのも,
実装する
今年の7
月が「PSO2」の12
周年にあたるので,それに
合わせた
記念コンテンツという
位置づけになっているんですよ。
濱崎氏:
システムとしては,「PSO2」カジノのように
独立したミニゲームになっていて,クエストの「
拠点防衛」をモチーフに
開発しました。
2人プレイ
用で,
両方のプレイヤーがそれぞれ3つの
拠点を
持っています。
手持ちのカードを
使ってバトルを
行い,
相手の
拠点を2つ
破壊すれば
勝利というシンプルなルールになっています。
バトルモードは,シップ
内のほかのプレイヤーとレートを
競う「レートバトル」と,
同じくシップ
内のほかの
対戦希望プレイヤーとレートを
参照しないランダムマッチを
行う「アンレートバトル」,フレンドや
周囲のプレイヤーと
遊べる「フリーバトル」がメインになるかなと。ほかにも,NPCとバトルしてデッキを
回すようなモードも
用意しているので,いろいろ
楽しんでいただけるかと
考えています。
4Gamer:
ラインストライクもアップデートしていくのですか。
木村氏:
実装時に,カードを
合計で100
枚配信しますが,その
後も
新しいカードを
追加していく
予定です。タイミングは
定期的にというわけではく,みなさんのプレイ
状況を
見ながら
考えていこうかなと。
4Gamer:
ラインストライクは,どのようにプレイを
開始するのですか。
濱崎氏:
「レートバトル」と「アンレートバトル」は,メインメニューの「コミュニケーション」から「ラインストライク」を
選ぶと,マッチングが
始まります。
同じシップ
内にいる
全プレイヤーとマッチングさせる
処理の
都合,
対戦時にエアリオリージョンに
移動しますが,エントリーはアークス
拠点であればどこでも
可能な
作りですね。
フリーバトルとNPCバトルは,アークス
拠点かクリエイティブスペースであればどこでもその
場でプレイできるようになっています。
オフィシャルのクリエイティブスペースにラインストライク
用の
対戦場所を
用意しますので,そちらを
利用して,ほかのプレイヤーと
交流し,「
対戦しましょう!」といった
流れで
対戦していただければとも
思っています。
4Gamer:
ラインストライクは,プレイすることで
何か
報酬が
貰えたりするのでしょうか。
濱崎氏:
報酬は
用意していますが,すごく
強い
武器や
装備が
手に
入るということはないですね。
各バトルモードをプレイすると,「カードスクラッチ
補助券」を
入手できます。それを
集めてカードスクラッチを
引いて,
報酬を
得る
仕組みです。
報酬はラインストライクで
使用するカードなので,
繰り
返しバトルをしてカードスクラッチを
引き,
手元のデッキを
強化する,といったラインストライク
内で
完結するプレイサイクルを
楽しむ
形になります。
なお
重複したカードは,
専用のリサイクルバッヂに
変換してスリーブやプレイマットと
交換できるようになっています。その
辺りで,
少し
自分の
個性を
出していくこともできるかなあと。
4Gamer:
プレイ
開始時は,
何枚のカードを
持っているのでしょうか。
濱崎氏:
1デッキ
分の15
枚が
初期状態です。
最初の
手持ちカードは,プレイヤー
全員が
同じものになります。
先ほど
話した
通り,カードはカードスクラッチで
増やしていくのですが,スタートダッシュを
決めたい
方や,
特定のカードが
欲しいという
方もいると
思うので,ACで
購入できるスターターデッキのようなカードセットも2
種類用意しています。
補助券もACで
購入できるので,それらを
利用すれば
早めにカードプールを
増やせます。
もちろんACでの
購入は
必須ではありません。
対戦していけば
十分にカードを
入手できる
作りになっているので,プレイスタイルに
合わせて
選んでください。
4Gamer:
「PSO」シリーズファンが
気になっていることだと
思うので
聞いておきたいのですが,「ファンタシースターオンライン エピソード3 カードレボリューション」(
以下,PSO:EP3)を
意識した
部分はあるのでしょうか。
![画像集 No.003のサムネイル画像 / [インタビュー]3周年を迎えた「NGS」。木村シリーズプロデューサーと濱崎シリーズディレクターに,この1年と新コンテンツについて話を聞いた](https://www.4gamer.net/games/521/G052100/20240524050/TN/003.jpg) 「ファンタシースターオンライン エピソード3 カードレボリューション」は,2003年11月27日に発売されたニンテンドーゲームキューブ用ゲームソフト。「PSO」のIPを使ったカードゲームとして人気を博した |
木村氏:
ゲームルールとしては,「PSO:EP3」を
意識した
部分はないです。ただ,「NGSでカードゲームってアリかナシか」という
議論の
中,「PSO:EP3があったからナシじゃないよね!」というのは,
僕たちにとって
判断材料のひとつとしてありましたね(笑)。
「PSO」の
時代を
知らない
方からすると,
突然カードゲームが
出てきて「なんで?」っていう
疑問もあったと
思うんです。でも,
旧来のファンから「いやな,
大昔にPSO:EP3っていうものがあってな……」というプレイヤー
同士の
会話もあったようです(笑)。
4Gamer:
「NGS」には,
古くからのシリーズファンも
多いですからねえ。
木村氏:
ゲーム
性は「PSO:EP3」のそれとはまったく
違うものになります。ただ,「ラインストライク」の
開発者の
中には,
当時「PSO:EP3」を
遊んでいた
人間も
多く,「
何とかして,
少しでもPSO:EP3の
要素を
入れたい!」というような
意見があったんですよね。
なので,「PSO:EP3」のカード
裏面デザインをモチーフにしたスリーブがあったり,BGMも「PSO:EP3」を
踏襲したものが
入っていたりします。
4Gamer:
それはめちゃくちゃ
嬉しい
要素ですね。ちなみ,「PSO2」にもトレーディングカードゲームがありましたが……。
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[2017/12/01 15:23]
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[2019/07/24 10:00]
木村氏:
「PHANTASY STAR ONLINE 2 TRADING CARD GAME」(
以下,PSO2 TCG)ですね。
実のところ,「ラインストライク」のカードイラストは,「PSO2 TCG」のものをそのまま
使っています。
発表時の
映像を
見て,「TCGのやつだ!」と
気付いた
方もいたようです。
「ラインストライク」
発表の
際,「メインのアップデートにかまけてラインストライク
作ってたんじゃないの?」というふうに
感じる
方もいたと
思います。ただ
開発の
経緯としては,なんとか
空き
時間を
捻出して,
少しずつ
作ってきました。カードイラストも
描き
下ろしたわけではなく,
過去のものを
流用しているので,そこも
時間がかかっていないコンテンツなんです。
4Gamer:
「ラインストライク」は,
最初から「NGS」に
実装しようという
話で
始まったんでしょうか。
木村氏:
最初からではないですね。「NGS」がサービスインする
少し
前に,
開発内でミニゲーム
的な
要素を
入れたいというざっくりとしたビジョンがあり,
具体的な
案を
決めるためにチーム
内でコンペを
行ったんです。
その
時に
出てきたアイデアの
中に,
防衛戦らしい
要素もある
現在の「ラインストライク」の
案があったんですよ。その
後の
開発は,「NGS」のメインコンテンツのアップデートを
優先しながら,カードゲーム
好きや
新しいことや
変わったことに
挑戦したい
有志のメンバーが
集まってちょっとずつ
作っていた,という
感じですね。
4Gamer:
「ラインストライク」だけをスマホアプリとして
遊べるようにすることは
考えていないんでしょうか。
木村氏:
今は
考えていないですね(笑)。ポンと
別のアプリにできるような
設計になっていないので,
難しいんです。ただ,これだけで,1
本のゲームとして
成立するぐらいの
遊びごたえのあるゲームにはなっていると
思います。
4Gamer:
「PSO2es」に
代わるアプリになるといったことは……。
木村氏:
それも,
今のところ
予定にないです(笑)。ちなみに「PSO2es」といえば,
今年の5月で10
周年を
迎えました。プレイヤーや
応援してくれている
皆さんのおかげです。ありがとうございます。
4Gamer:
「PSO2es」は。やはり
根強いファンがずっと
付いているという
感じなんでしょうか。
木村氏:
すごく
安定してますね。
周年や
新しいチップの
実装などでプレイヤーが
戻ってくることはあるんですが,
大きなアクティブユーザーの
変動はないです。
「PSO2es」では「PSO2」
仕様のアバターしか
着用できないんですが,「NGS」のスクラッチも「PSO2es」から
引くというプレイヤーが
一定数いまして。
課金の
窓口としても
機能しているのかなと
思いますね。
4Gamer:
NPCのジェネは,いまだにフィギュアも
出ていますよね。
特に「
水着は
必ずフィギュアが
出る!」っていう(笑)。
木村氏:
やっぱり,IPとしては
根強い
人気がありますね。
4Gamer:
「ラインストライク」のようなコンテンツは,
今後も
出していくのでしょうか。
木村氏:
「やりたいかやりたくないか」だと「やりたい」になるんですが,「ラインストライク」も
相当長い
期間をかけてじっくり
作ってきたので,なんとも
言えないです。
「ラインストライク」も,
開発を
始めた
頃は
本当に
完成に
至るのかの
確証もなくて。
実装できたのも,メンバーが
頑張ってくれたおかげだと
思っています。ですので,
新しいコンテンツをまた
出したいとは
思うのですが,お
約束はできないんですよ。
4Gamer:
コンペで
決めた
企画だということですが,
初期段階からゲームシステムは
大きく
変わったりしたのでしょうか。
木村氏:
企画書の
出来がかなり
良かったので,9
割ぐらいはそのまま
作っています。ちなみに,デジタルゲームだからこそ
成立するような
設計ではあるんですが,「カードゲームはアナログから!」という
思いがあり,
最初はアナログで
似たような
仕組みのボードゲームを
作ったんですよ。
4Gamer:
わざわざアナログでですか?
木村氏:
カードゲームって,
実際に
遊んでみないと
面白いか
面白くないか
分からないじゃないですか。なので「ラインストライク」は,デジタル
挙動の
部分を
頭の
中で
補完しながらアナログで
遊んでみて,
面白くなりそうだという
感触がありました。
初期のバランス
調整なんかもアナログでやって,そこからゲーム
内で
動くようなサンプルを
作ったりと……,いろいろ
試しながら
作っていったんです。
開発スタッフたちも
楽しそうでしたね。
みんなが気になるキャラクタークリエイトのお話
4Gamer:
自由度の
高いキャラクタークリエイトが
売りでもある「NGS」ですが,メイク
枠の
増加やアクセサリコスト
上限の
開放は
実現しづらいのでしょうか。
木村氏:
根本的な
設計の
部分になるので,やってしまうといろんなところが
破綻してしまうんですよ。
非常に
多くの
要望をいただいているのですが,カバンは
突然大きくはならない,というか……。
濱崎氏:
最初の
時点で,かなり
無理をしてコスト
上限を
上げている
状態なんですよね。だから,この
部分を
伸ばすのはとても
難しいんです。
4Gamer:
個人的には,メイクの
枠が
少ないと
感じています。チークとリップを
着けたらもう
埋まってしまって,ほかのものが
着けられないんですよ。
例えば,
実装されている2つのメイクを1つに
合体したようなものは
実装できませんか。
![画像集 No.004のサムネイル画像 / [インタビュー]3周年を迎えた「NGS」。木村シリーズプロデューサーと濱崎シリーズディレクターに,この1年と新コンテンツについて話を聞いた](https://www.4gamer.net/games/521/G052100/20240524050/TN/004.jpg) みんな,ハデナメイク/Bとグラデリップ/B2の合体を望んでいる……そうでもない? |
木村氏:
それは
可能なんですが,
人によって
組み
合わせたいものがまったく
違うと
思うんですよ。
誰もが「これとこれを
組み
合わせたい!」という
意見があればいいんですけど。「
明確にこれはセットだよね!」というものがあればやってもいいかもしれないですね。
4Gamer:
組み
合わせが
多いものであれば,
合体したものが
出るかも,と。
木村氏:
まずはデータを
取ってみてからでしょうか。
濱崎氏:
ただ,メイクは
濃さの
問題もありますからねえ。
木村氏:
合体時すると
個別に
濃さを
調整できなくなりますし,
本当に
難しいですね。
濱崎氏:
アクセサリは,コスト
上限を
増やすのは
難しいのですが,
枠数を
増やすことはできそうです。アップデートで,こちらの
改善は
予定しています。
4Gamer:
少し
前に,NPCのキャラクリデータが
配布されました。ただ,セントラルのオペレーターであるオランジェなど,
一部キャラなどがまだ
配信されていないですよね。
配信の
予定はないのでしょうか。
木村氏:
実は,
今配信されていないキャラクターたちは,
仕様的な
都合で
出せていないんです。
当初はキャラクリデータ
配布することを
想定していなかったこともあり,
再現できるデータを
用意しようとすると
不都合が
出てしまうんです。
4Gamer:
キャラクタークリエイトで
近いところまでは
再現できるけど,
完全に
再現することができない
仕様になっていると。
木村氏:
そういうことです。キャラクタークリエイトで
再現できるようにNPCのデータを
変えると,イベントシーンもすべて
作り
直す
必要がありますから,
配布は
難しいですね。
4Gamer:
ロビーアクションやモーションですが,
先日に
配信されたACスクラッチで,
反転したものや
別バージョンなどのアレンジ
版をまとめたものが
販売されました。
今後も
同じようなスクラッチを
出す
予定はありますか。
![画像集 No.006のサムネイル画像 / [インタビュー]3周年を迎えた「NGS」。木村シリーズプロデューサーと濱崎シリーズディレクターに,この1年と新コンテンツについて話を聞いた](https://www.4gamer.net/games/521/G052100/20240524050/TN/006.jpg) 993「ロッドポーズRev」 |
木村氏:
今回は「
出してみたら
需要あるのかな?」ということで,
試験的に
販売しました。
思った
以上に
反響があり,シンメトリーで
合わせたりという
遊びなども
楽しんでいただけているようなので,
需要があると
感じています。
次の
予定は
決まっていませんが,
今回で
全部出しきってもいないので,
今後もやる
可能性は
高いですね。
4Gamer:
少し
話が
変わりますが,クリエイティブスペースには,「アークスデコイ」を
使って
自分のキャラクターを
表示できますよね。その
際,ポーズは
待機モーションしか
選べませんが,ロビーアクションを
割り
当てることはできないのでしょうか。
木村氏:
ロビアクは,その
場に
待機するものと,
移動を
伴うようなものもあり,それを
判定して
分けるのが
難しいんですよ。
待機モーションはシンプルな
仕様なので
出せるんですが,それ
以外は
厳しいです。
濱崎氏:
使えるロビアクとそうでないロビアクがあると,それはそれで
混乱すると
思うので,
待機モーションで
一本化している,というところですね。
3周年以降のアップデートについて。オフラインイベントなどの実施は
4Gamer:
4〜5月には3
周年を
記念したアップデート。
夏には
新アクションの
追加やエリアの
拡張が
予定されていますが,それ
以降の
予定で
話せることがあれば
教えてください。
木村氏:
今の
段階では,まだお
見せできないものばかりというのが
正直なところです。6
月末にロードマップを
公開する
予定なので,そこで
少し
話を
出せるかなと
思います。
濱崎氏:
8
月に
実装されるネームレスシティの
新区画は,
新アクション「M.A.R.S.」を
活かせるようなステージ
構成になっているので,まずはそこまでに
育成して
楽しんでいただければと
思います。
4Gamer:
ゲーム
外でのオフラインイベントは
予定していますか。
木村氏:
考え
始めているところですね。ただ
大規模なものではなく,
小規模なものになると
思います。プレイヤーが
集まれるようなものを
何かやりたいな,という
話をしています。
4Gamer:
ポップアップストアやコラボカフェなどは
行わないのでしょうか。
木村氏:
具体的に
発表できるものはないですが,
可能性がないわけではないですね。
4Gamer:
ゲーム
外のコラボですが,
話はセガから
持ちかけるんでしょうか。
木村氏:
サブカルとコラボするアパレル
系の
企業さんも
最近は
多いと
思うんですが,
基本的には
間に
代理店さんに
入っていただくんです。「PSO2」も,そういった
経緯でコラボさせていただくことが
多いんですが,「100
時間カレー」だけはウチから
声をかけました。お
店を
展開しているのが,ARCS(アークス)さんだったので(笑)。
4Gamer:
100
時間カレー,
早いタイミングでコラボが
終わるところが
多くて
大変でした。
木村氏:
僕は,
始まってすぐに
神田へ
行きましたね。
濱崎氏:
僕は
柏まで
行きました(笑)。
電話して「あります!」って
言われて,すぐ
向かいました。
4Gamer:
今後のゲーム
内のコラボは,どういったものを
予定しているのでしょうか。
木村氏:
あまり
言えることは
多くないのですが,9
月ぐらいまでは,
毎月アニメ
系のコラボを
予定しています。
4Gamer:
コラボをすると,やはりその
作品のファンが
新規プレイヤーとして
入ってくるのでしょうか。
木村氏:
新規プレイヤーもゼロではないのですが,どちらかと
言うと,
休眠していたプレイヤーが
戻ってくることが
多いです。コラボは,「ファンタシースター」シリーズのファンに
刺さりそうなIPを
選んでいるという
面もあるので,
既存ユーザーと
休眠ユーザーの
反応が
大きいんですよ。
「NGS」に
限った
話ではないと
思いますが,「
好きな
作品とコラボしてるから!」という
理由だけでゲームを
新規に
遊び
始める
方は,それほどいないんですよ。
ただ,
知ってもらうだけでもいいのかなと。
例えば,コラボしたある
作品を
好きな
方が,その
作品の
情報を
追っていく
中で,「NGS」というゲームがあるのかと
知ってもらえるだけでも
価値があると
思っています。
もしかしたら
半年後,1
年後に
何かオンラインゲームを
遊びたいと
思ったとき,「NGS」を
思い
浮かべてもらえるかもしれませんからね。
認知を
広げるという
意味で,すごく
大事なのかなと
思っています。
4Gamer:
最後に,
今後に
向けてのお
話と,プレイヤーに
向けてメッセージをお
願いします。
濱崎氏:
プレイヤーの
皆さんに
支えていただき,「NGS」も
無事に3
周年を
迎えることができました。
本当にありがとうございます。7月には「PSO2」も12
周年を
迎えて,
非常に
長い
期間プレイしていただけていることを,
非常に
嬉しく
思っています。
3
年,そして12
年という
月日。
僕も「PSO2」の
初期のころから
開発に
携わっているので,
非常に
感慨深いですね。
今後も,「ラインストライク」や
新アクションの
追加など,コンテンツの
配信を
予定しておりますので,
楽しみにしていただければと
思います。
「NGS」も4
周年に
向けて,
開発を
進めていきますので,
引き
続き
応援をよろしくお
願いいたします。
木村氏:
言いたいことは,ほぼほぼ
言われちゃったかなというところですが(笑)。とはいえ,
改めまして「NGS」は3
周年,「PSO2」は12
周年を
迎えられること,
非常に
喜ばしく
思っています。
濱崎も
言っていましたが,
本当に
遊んでくれている
皆さんのおかげです。
今後も,
我々開発と
運営チームが
一丸となって,より
遊びやすく,より
楽しい「NGS」を
継続していきたいと
思っています。
少しでも
長くサービスを
続けることが,オンラインゲームにとって
何よりも
大事なことだと
思っていて,「10
年はやります!」と
言って
始めた「PSO2」でしたが,
気付けばもう12
年目になりました。
更に
長く
続けて,プレイヤーの
皆さんが
集まれる
場を
残していけるように
頑張っていこうと
思いますので,
今後ともよろしくお
願いいたします。
4Gamer:
本日はありがとうございました。