【6がつ20にち AFP】深刻しんこくいなごがい(こうがい)に見舞みまわれたひがしアフリカ地域ちいきでは、あらたにすうじゅうおくひきものバッタがふするとみられ、バッタ襲来しゅうらいだい3そなえている。豪雨ごうう新型しんがたコロナウイルスの流行りゅうこうによりどう地域ちいきはすでに打撃だげきけており、さらに食料しょくりょう供給きょうきゅうまでおびやかされる事態じたいとなっている。

編集へんしゅうおすすめ】バッタがれとなる原因げんいんのうない物質ぶっしつセロトニン、えい研究けんきゅう

 ひがしアフリカでは2019ねん後半こうはん以降いこう記録きろくてきかずのバッタが襲来しゅうらい。バッタの繁殖はんしょくてきした気象きしょう条件じょうけんかさなったことで拍車はくしゃかった。殺虫さっちゅうざいもちいて一斉いっせい駆除くじょ作業さぎょう実施じっしされたものの、あらたな大群たいぐんとうとしている。

 国際こくさい救済きゅうさい委員いいんかいInternational Rescue Committee)は今月こんげつ報告ほうこくしょ発表はっぴょう。「アフリカのかくHorn of Africa)」とばれるアフリカ北東ほくとうからひがしアフリカにかけて、すうまんヘクタールの耕地こうち牧草ぼくそうがすでに被害ひがいけたとし、小規模しょうきぼれでも1にちにおよそ3まん5000にんぶん相当そうとうする食料しょくりょうくしると指摘してきした。

 ひがしアフリカ地域ちいき経済けいざい共同きょうどうたい政府せいふあいだ開発かいはつ機構きこうIGAD)」が6がつ発表はっぴょうした報告ほうこくしょによると、エチオピアでは今年ことし1~4がつ、130まんヘクタールの牧草ぼくそうと20まんヘクタールちか耕地こうちいなごがい見舞みまわれ、穀物こくもつ35まんトンがうしなわれた。

 だが、新型しんがたウイルスの流行りゅうこう現地げんち調査ちょうささまたげとなり、バッタの襲来しゅうらいだい1だい2対応たいおうするこの暫定ざんてい推計すいけいには、被害ひがい全体ぜんたいぞう十分じゅうぶんとらえられていない。

 IGADの気象きしょう監視かんしプログラムであるICPACのケネス・ムワンギ(Kenneth Mwangiは、「さらに数字すうじれるまでは、耕地こうちもっと被害ひがいけたのは、間違まちがいなくエチオピアだということしかえない。いでソマリアだ」とかたった。

 ケニアではここすうげつ豪雨ごうう洪水こうずい相次あいついで多数たすう死者ししゃたが、ソマリアでも2がついなごがい発生はっせいし、すでに「国家こっか非常ひじょう事態じたい」が宣言せんげんされている。

 これまでのところ、ひがしアフリカ地域ちいき隣接りんせつするタンザニアやルワンダ、ブルンジはバッタの被害ひがいまぬかれているものの、バッタはすうじゅうおくひきから巨大きょだいれを形成けいせいし、1にちに150キロ移動いどうすることができる。

■4000おくひき駆除くじょ

 ただ世界銀行せかいぎんこうWorld Bank)は5月、飢餓きが脆弱ぜいじゃく(ぜいじゃく)なひがしアフリカの国々くにぐにへのいなごがい対策たいさく支援しえんとして5おくドル(やく530おくえん規模きぼのプログラムを承認しょうにん

 3かげつごとに20ばいかず増加ぞうかさせることができるというバッタを一掃いっそうする一助いちじょとなるべく、2がつ以降いこう殺虫さっちゅうざい散布さんぷ作戦さくせん展開てんかいされている。

 国連こくれん食糧しょくりょう農業のうぎょう機関きかんFAO)の専門せんもんであり、ナイロビを拠点きょてんとするシリル・フェランド(Cyril Ferrandは、「1がつから3がつなかばにかけて、どう地域ちいきやく40まんヘクタールが制御せいぎょかれた。われわれは、バッタ4000おくひき駆除くじょされたと推定すいていしている」と指摘してき

「とりわけソマリアなど、一部いちぶ地域ちいきにはアクセスできないため全体ぜんたいすう推定すいていできないが、そのかず大幅おおはばったことはかっている」とかたった。(c)AFP/Marion DOUET