国際こくさい企業きぎょうで相次あいつぐ「ウォーターポジティブ」とは

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近年きんねん、情報じょうほう通信つうしんや飲料いんりょうなどの国際こくさい企業きぎょうが相次あいつぎ「ウォーターポジティブ」を目標もくひょうとして掲かかげ始はじめた。例たとえばグーグルやペプシコなどは2030年ねんまでの目標もくひょう実現じつげんを宣言せんげんしている。（もり ひろし）

ウォーターポジティブとは「事業じぎょう活動かつどうにおける淡水たんすいの消費しょうひ量りょうに対たいして、供給きょうきゅう量りょうを多おおくした状態じょうたい」を意味いみする。

水みず資源しげんの安定あんてい的てき確保かくほは、SDGsの目標もくひょうに掲かかげられるほど大おおきな社会しゃかい課題かだいだ。国連こくれんの推計すいけいでは、淡水たんすいの不足ふそく量りょうが2030年ねんまでに40%になると見みられるという。

ところが情報じょうほう通信つうしん技術ぎじゅつの中核ちゅうかく施設しせつであるデータセンターでは、冷却れいきゃく用ように大量たいりょうの水みず資源しげんを必要ひつようとする。このため米国べいこくでは、データセンターの誘致ゆうちについて賛否さんぴが分わかれる自治体じちたいも現あらわれている。

ウォーターポジティブの実現じつげん方法ほうほうは主おもにふたつ。消費しょうひ量りょうを減へらすか供給きょうきゅう量りょうを増ふやすことだ。前者ぜんしゃは雨水あまみず利用りよう、循環じゅんかん利用りよう、節水せっすい（例れい：水みず以外いがいの冷却れいきゃく方法ほうほうの採用さいよう）などの手法しゅほうがある。

いっぽう後者こうしゃは水みず需給じゅきゅうの逼迫ひっぱく度ど（水みずストレス）の高たかい地域ちいきに対たいして、供給きょうきゅう力りょく改善かいぜんのための投資とうしを行おこなう方法ほうほうなどがある。またテック企業きぎょうに独自どくじの方法ほうほうとして、水みず資源しげんの管理かんりに関かんするテクノロジーを自治体じちたいやNPOなどに提供ていきょうする方法ほうほうもある。