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会田あいだ 弘ひろし継つぎ
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それでもなぜ、トランプは支持しじされるのか―アメリカ地殻ちかく変動へんどうの思想しそう史し Kindle版ばん

会田あいだ 弘ひろし継つぎ (著ちょ) 形式けいしき: Kindle版ばん
4.4 5つ星ほしのうち4.4 12個この評価ひょうか
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南北戦争なんぼくせんそう以来いらいの「内戦ないせん」は起おこるのか。
ウクライナは見放みはなされるのか。
日米にちべい安保あんぽは破棄はきされるのか。

第だい一いち次じトランプ政権せいけんの終焉しゅうえん、バイデン当選とうせん、「Qアノン」による連邦れんぽう議事堂ぎじどう襲撃しゅうげきから約やく4年ねん。
次期じき大統領だいとうりょう選せんに向むけた皮切かわきりとなるアイオワ州しゅう共和党きょうわとう予備よび選せん（24年ねん1月がつ）で大差たいさの勝利しょうりを得えたトランプ。
日本にっぽんから見みていると信しんじられないかもしれないが、アメリカ共和党きょうわとう内ないでは依然いぜんとして圧倒的あっとうてき支持しじを得えており、共和党きょうわとう大統領だいとうりょう候補こうほとして選えらばれることが確実視かくじつしされている。
一方いっぽうで前回ぜんかい大統領だいとうりょう選せん後ごの議事堂ぎじどう襲撃しゅうげきを扇動せんどうした罪つみなどで司法しほうからは多数たすうの刑事けいじ訴追そついをされており、このまま何事なにごともなく選えらばれていくのかを疑問ぎもん視しする声こえもある。
それでもなぜ、彼かれはこれだけ支持しじを集あつめているのだろうか。
トランプ現象げんしょうの本質ほんしつを最もっとも早はやく見抜みぬいたアメリカ・ウォッチャーの第一人者だいいちにんしゃが、アメリカ政治せいじに起おきている地殻ちかく変動へんどうと、建国けんこく以来いらいの保守ほしゅ思想しそうがその源流げんりゅうにあることを明あきらかにしていく。

ゴジラはなぜ、何なん度ども何なん度ども、日本にっぽんに戻もどってくるのか。同おなじように問といかけてみるべきだろう。ドナルド・トランプはなぜ、またアメリカ大統領だいとうりょう選せんに戻もどってくるのか。なぜトランプのような破壊はかい的てき存在そんざいが出現しゅつげんしたのか、その「生命せいめい力りょく」の不思議ふしぎをわれわれは「研究けんきゅう」すべきだ。「トランプが民主みんしゅ主義しゅぎを破壊はかいしている」というような単純たんじゅんな話はなしではなく、トランプを生うみ出だしたアメリカの病やまいとその原因げんいんを探さぐらなければ始はじまらない。トランプという怪物かいぶつは繰くり返かえし戻もどってくる。それはどんな無念むねんを抱いだく、数すう多おおくの戦死せんし者しゃの「亡霊ぼうれい」（再来さいらい）なのか。異様いような格差かくさを生うむ不平等ふびょうどうの構造こうぞうが変かわらない限かぎり、支配しはいされる側がわの怒いかりと怨嗟えんさの「ゴジラ」であるトランプは、いくどでもアメリカの政治せいじに登場とうじょうすることになるのだ。――序論じょろんより

トランプは病因びょういんではない、病状びょうじょうなのだ。原因げんいんではない、結果けっかなのだ、というのはアメリカを観察かんさつする者ものにとっては、今いまではほぼ常識じょうしきとなっているはずだ。少すくなくともアメリカの学識がくしき者しゃの間あいだでは共通きょうつう認識にんしきであろう。ところが、どうも日本にっぽんではそのことがよく理解りかいされていない。――序論じょろんより

【主おもな内容ないよう】
序じょ　論ろん　それでもなぜ、トランプは支持しじされるのか

第だいⅠ部ぶ　トランプ政権せいけん誕生たんじょうの思想しそう史し

忘わすれ去さられた異端いたん者しゃらの復権ふっけん――トランプ政権せいけん誕生たんじょうの思想しそう史し／ジェームズ・バーナム思想しそうとトランプ現象げんしょう／よみがえる「美うつくしき敗者はいしゃたち」

第だいⅡ部ぶ　現代げんだいアメリカの思想しそう潮流ちょうりゅう

保守ほしゅ思想しそうとアメリカ政治せいじの現在げんざい――ポピュリズムとの相克そうこく／トランプ政権せいけんの外交がいこう思想しそうを考かんがえる／トランプ政権せいけんを取とり囲かこむ思想しそう潮流ちょうりゅう

第だいⅢ部ぶ　地殻ちかく変動へんどうの後景こうけい

福音ふくいん派ははなぜ政治せいじを動うごかせるのか――アメリカの「政教せいきょう分離ぶんり」が意味いみするもの／アメリカ白人はくじん社会しゃかいの格差かくさと病やまい――『絶望ぜつぼう死しのアメリカ』など／ハイデガー「技術ぎじゅつ論ろん」でアメリカ公共こうきょう宗教しゅうきょうを読よみ直なおす――『「ポスト・アメリカニズム」の世紀せいき』／トランプ現象げんしょうは終おわらない――建国けんこくにさかのぼる孤立こりつ主義しゅぎ

第だいⅣ部ぶ　文化ぶんか戦争せんそうと「キャンセル・カルチャー」

アメリカに吹ふきすさぶポリコレの嵐あらし／『ニューヨーク・タイムズ』が突つき進すすむ歴史れきし歪曲わいきょく／国民こくみんを分断ぶんだんする歴史れきし教育きょういくと左翼さよく意識いしきの「目覚めざめ」

第だいⅤ部ぶ　思想しそうの地政学ちせいがく

バイデン政権せいけんが抱かかえた課題かだい／ウクライナ侵攻しんこうの「思想しそう地政学ちせいがく」

第だいⅥ部ぶ　思想家しそうかラッセル・カーク再考さいこう

『保守ほしゅ主義しゅぎの精神せいしん』出版しゅっぱん七なな〇年ねんとアメリカの分断ぶんだん／保守ほしゅ思想家しそうかラッセル・カークと「死者ししゃたち」／近代きんだいに見失みうしなわれた共とも時じ性せいが貫つらぬく共同きょうどう体たい／Ｅ・マクレランと江藤えとう淳あつしの『こころ』
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  1. 本ほんの長ながさ
    378ページ
  2. 言語げんご
    日本語にほんご
  3. 出版しゅっぱん社しゃ
    東洋経済新報社とうようけいざいしんぽうしゃ
  4. 発売はつばい日び
    2024/7/10
  5. ファイルサイズ
    3408 KB
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  1. アメリカ革命　独立戦争から憲法制定、民主主義の拡大まで (中公新書)
  2. トランプ人気の深層 (宝島社新書)
  3. 「世界の終わり」の地政学　野蛮化する経済の悲劇を読む　上（集英社シリーズ・コモン） (集英社学芸単行本)
  4. 私たちの真実～アメリカン・ジャーニー～
  5. 沈む日本　４つの大罪
  6. ナショナリズムと政治意識～「右」「左」の思い込みを解く～ (光文社新書)
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出版しゅっぱん社しゃより

それでもなぜ、トランプは支持されるのか

それでもなぜ、トランプは支持しじされるのか

トランプは病因びょういんではない、病状びょうじょうなのだ。原因げんいんではない、結果けっかなのだ、というのはアメリカを観察かんさつする者ものにとっては、今いまではほぼ常識じょうしきとなっているはずだ。少すくなくともアメリカの学識がくしき者しゃの間あいだでは共通きょうつう認識にんしきであろう。ところが、どうも日本にっぽんではそのことがよく理解りかいされていない。

「トランプが民主みんしゅ主義しゅぎを破壊はかいしている」と、よく聞きく。「民主みんしゅ主義しゅぎ」が「アメリカ社会しゃかい・政治せいじ」、あるいは「国際こくさい秩序ちつじょ」といった言葉ことばにも置おき換かえられる。メディアに登場とうじょうする専門せんもん家かや識者しきしゃらの説明せつめいだ。だが、どこかズレていないか。逆ぎゃくに、民主みんしゅ主義しゅぎが壊こわれたから、あるいはアメリカ社会しゃかいや政治せいじ、そのアメリカ主導しゅどうで作つくられた、自由じゆうで開ひらかれたとされる国際こくさい秩序ちつじょが行いき詰づまったから、トランプが登場とうじょうしたのではないか。そのトランプだけを力ちからで押おしのけようとしても、ムダかもしれない。（序論じょろんより一部いちぶ抜粋ばっすい）

それでもなぜ、トランプは支持されるのか

「絶望ぜつぼうの国くに」の大統領だいとうりょう

ジェフ・ベゾス、ビル・ゲイツ、ウォーレン・バフェットという3人にんの富豪ふごうの資産しさんを合計ごうけいすると、アメリカ国民こくみんの下位かい50%の資産しさん合計ごうけい額がくに並ならぶといったら、これがまともな国こっかと思おもうだろう。こうしたすさまじい格差かくさの底辺ていへんで、資産しさんのみならず学歴がくれきも世襲せしゅうされて固定こてい化かした階層かいそう社会しゃかいができあがった。そこをはい上あがることのできない低てい学歴がくれきの白人はくじん労働ろうどう者しゃ階級かいきゅうの間あいだでは、死亡しぼう率りつが上あがっている。自殺じさつ、薬物やくぶつ中毒ちゅうどく、過剰かじょうな飲酒いんしゅに起因きいんする肝きも疾患しっかんを原因げんいんとする彼かれらの死しは「絶望ぜつぼう死し」と名付なづけられるようになった。他たの先進せんしん国こくには見みられない異様いような事態じたいだ。「封建ほうけん社会しゃかい」どころか、死者ししゃまで生うみ出だすのだから、今日きょうのアメリカの資本しほん主義しゅぎは暴虐ぼうぎゃくな圧政あっせいに似にた状況じょうきょうを生うんでいるともいえる。そうして「絶望ぜつぼうしている国くに（人々ひとびと）」がトランプを生うんだのである。トランプが格差かくさを生うんだのではない、格差かくさがトランプを生うんだのだ。（序論じょろんより一部いちぶ抜粋ばっすい）

第だいI部ぶ トランプ政権せいけん誕生たんじょうの思想しそう史し

第だい1章しょう 忘わすれ去さられた異端いたん者しゃらの復権ふっけん

第だい2章しょう ジェームズ・バーナム思想しそうとトランプ現象げんしょう

第だい3章しょう よみがえる「美うつくしき敗者はいしゃたち」

第だいII部ぶ トランプ政権せいけんの思想しそう

第だい4章しょう 保守ほしゅ思想しそうとアメリカ政治せいじの現在げんざい : ポピュリズムとの相克そうこく

第だい5章しょう トランプ政権せいけんの外交がいこう思想しそうを考かんがえる

第だい6章しょう トランプ政権せいけんを取とり囲かこむ思想しそう潮流ちょうりゅう

第だいIII部ぶ 地殻ちかく変動へんどうの後景こうけい

第だい7章しょう 福音ふくいん派ははなぜ政治せいじを動うごかせるのか：アメリカの「政教せいきょう分離ぶんり」

第だい8章しょう アメリカ白人はくじん社会しゃかいの格差かくさと病やまい：『絶望ぜつぼう死しのアメリカ』

第だい9章しょう ハイデガー「技術ぎじゅつ論ろん」でアメリカ公共こうきょう宗教しゅうきょうを読よみ直なおす

第だい10章しょう トランプ現象げんしょうは終おわらない：建国けんこくにさかのぼる孤立こりつ主義しゅぎ

第だいIV部ぶ 文化ぶんか戦争せんそうと「キャンセル・カルチャー」

第だい11章しょう アメリカに吹ふきすさぶポリコレの嵐あらし

第だい12章しょう 『ニューヨーク・タイムズ』が突つき進すすんだ歴史れきし歪曲わいきょく

第だい13章しょう 国民こくみんを分断ぶんだんする歴史れきし教育きょういくと左翼さよく意識いしきの「目覚めざめ」

第だいV部ぶ 思想しそうの地政学ちせいがく

第だい14章しょう バイデン政権せいけんが抱かかえた課題かだい

第だい15章しょう ウクライナ侵攻しんこうの「思想しそう地政学ちせいがく」

第だいVI部ぶ 思想家しそうかラッセル・カーク再考さいこう

第だい16章しょう 『保守ほしゅ主義しゅぎの精神せいしん』出版しゅっぱん70年ねんと米国べいこくの分断ぶんだん

第だい17章しょう 保守ほしゅ思想家しそうかラッセル・カークと「死者ししゃたち」

第だい18章しょう 近代きんだいに見失みうしなわれた共とも時じ性せいが貫つらぬく共同きょうどう体たい

第だい19章しょう E・マクレランと江藤えとう淳あつしの『こころ』

アメリカは内戦に向かうのか 新しい封建制がやってくる WOKE CAPITALISM 「意識高い系」資本主義が民主主義を滅ぼす 新しい階級闘争 西洋の自死 新自由主義と脱成長をもうやめる
アメリカは内戦ないせんに向むかうのか 新あたらしい封建ほうけん制せいがやってくる WOKE CAPITALISM 「意識いしき高たかい系けい」資本しほん主義しゅぎが民主みんしゅ主義しゅぎを滅ほろぼす 新あたらしい階級かいきゅう闘争とうそう 西洋せいようの自じ死し 新しん自由じゆう主義しゅぎと脱だつ成長せいちょうをもうやめる
カスタマーレビュー
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価格かかく ￥2,640 ￥2,200 ￥2,640 ￥2,200 ￥3,080 ￥2,200
著者ちょしゃ バーバラ・Ｆ・ウォルター著ちょ／井坂いざか　康志やすし訳やく ジョエル・コトキン著ちょ／中野なかの　剛志ごうし解説かいせつ／寺下てらした　滝たき郎ろう訳やく カール・ローズ著ちょ／庭田にわた　よう子こ訳やく／中野なかの　剛志ごうし解説かいせつ マイケル・リンド著ちょ／中野なかの　剛志ごうし解説かいせつ／施ほどこせ　光ひかり恒つね監訳かんやく／寺下てらした　滝たき郎ろう訳やく ダグラス・マレー著ちょ／中野なかの　剛志ごうし解説かいせつ／町田まちだ　敦夫あつお訳やく 中野なかの　剛志たけし著ちょ／佐藤さとう　健志たけし著ちょ／施ほどこせ　光ひかり恒ひさし著ちょ／柴山しばやま　桂かつら太ふとし著ちょ
内容ないよう紹介しょうかい トランプの大統領だいとうりょう選せん再さい出馬しゅつばは２度目どめの南北戦争なんぼくせんそうを招まねくのか。アメリカを代表だいひょうする政治せいじ学者がくしゃによる２０年ねんに及およぶ徹底てってい調査ちょうさと歴史れきし的てきな分析ぶんせき。 階級かいきゅうや格差かくさの固定こてい化か、社会しゃかい的てき地位ちい上昇じょうしょう機会きかいの喪失そうしつがもたらす「新あたらしい封建ほうけん制せい」。現代げんだいの「貴族きぞく階級かいきゅう」「農奴のうど」「新しん奴隷どれい階級かいきゅう」を徹底てってい分析ぶんせき。 「なんちゃって企業きぎょう倫理りんり」が民主みんしゅ主義しゅぎを滅ほろぼす。「ＷＯＫＥ」視点してんで現代げんだい資本しほん主義しゅぎの裏側うらがわを読よみ解とく、オリジナルかつユニークな論考ろんこう。 資本しほん家か対たい労働ろうどう者しゃという「古ふるい階級かいきゅう闘争とうそう」から、大都市だいとしエリート対たい地元民じもとみんという「新あたらしい階級かいきゅう闘争とうそう」への時代じだい変遷へんせんを読よみ解とくバイブル。 気鋭きえいの英国えいこく人じんジャーナリストが欧州おうしゅうの移民いみん問題もんだいを徹底てっていルポ。移民いみん受うけ入いれがもたらした欧州おうしゅうリベラリズムの死しに方かたを克明こくめいに描えがく。 「新しん自由じゆう主義しゅぎからの脱却だっきゃく」「分配ぶんぱいと成長せいちょう」「新あたらしい資本しほん主義しゅぎ」を実現じつげんするための条件じょうけんは何なにか。東洋とうよう経済けいざいオンライン人気にんき連載れんさいを書籍しょせき化か。
発売はつばい日び 2023/3/24 2023/11/1 2023/4/14 2022/11/18 2018/12/14 2024/3/13

商品しょうひんの説明せつめい

著者ちょしゃについて

会田あいだ 弘ひろし継つぎ(アイダ ヒロツグ)
ジャーナリスト、思想しそう史家しか
ジャーナリスト・思想しそう史家しか。1951年ねん生うまれ。東京外国語大学とうきょうがいこくごだいがく英えい米べい語ご科か卒業そつぎょう。共同通信社きょうどうつうしんしゃジュネーブ支局しきょく長ちょう、ワシントン支局しきょく長ちょう、論説ろんせつ委員いいん長ちょうなどを歴任れきにん。その後ご、青山学院大学あおやまがくいんだいがく教授きょうじゅ、関西大学かんさいだいがく客員きゃくいん教授きょうじゅを務つとめ現在げんざいに至いたる。著書ちょしょに『破綻はたんするアメリカ』(岩波いわなみ現代げんだい全書ぜんしょ)、『トランプ現象げんしょうとアメリカ保守ほしゅ思想しそう』(左右さゆう社しゃ)、『増補ぞうほ改訂かいてい版ばん 追跡ついせき・アメリカの思想家しそうかたち』(中公ちゅうこう文庫ぶんこ)など。訳書やくしょにフランシス・フクヤマ『政治せいじの起源きげん』『政治せいじの衰退すいたい』(いずれも講談社こうだんしゃ)、同どう『リベラリズムへの不満ふまん』(新潮社しんちょうしゃ)、ラッセル・カーク『保守ほしゅ主義しゅぎの精神せいしん』(中公ちゅうこう選書せんしょ)など。『週刊しゅうかん東洋とうよう経済けいざい』の「Inside USA」連載れんさい中ちゅう。

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  • ASIN ‏ : ‎ B0D5CQRT61
  • 出版しゅっぱん社しゃ ‏ : ‎ 東洋経済新報社とうようけいざいしんぽうしゃ (2024/7/10)
  • 発売はつばい日び ‏ : ‎ 2024/7/10
  • 言語げんご ‏ : ‎ 日本語にほんご
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会田 弘継

会田あいだ 弘ひろし継つぎ

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上位じょういレビュー、対象たいしょう国こく： 日本にっぽん

書斎しょさい人じん
5つ星ほしのうち5.0 トランプ現象げんしょうの根底こんていにあるもの
2024年ねん9月がつ16日にちに日本にっぽんでレビュー済ずみ
Amazonで購入こうにゅう
アメリカ大統領だいとうりょう選せんにおけるトランプ現象げんしょうを述のべた本ほんは多数たすう出版しゅっぱんされていますが、この本ほんはその中なかで最もっとも重要じゅうような本ほんです。
　トランプ現象げんしょうを社会しゃかい経済けいざい的てき側面そくめんから分析ぶんせきするだけでなく、アメリカ保守ほしゅ主義しゅぎの系譜けいふの中なかでトランプ現象げんしょうの思想しそう的てきな意味いみについて論ろんじられて、なぜ知識ちしき人じんの一部いちぶにまでトランプ支持しじ層そうが広ひろがっているのかという点てんを明あきらかにしています。
　そのうえで、最後さいごの部分ぶぶんでは、ロックを始祖しそとするアメリカの自由じゆう主義しゅぎの思想しそうを根底こんていから批判ひはんし異議いぎ申もうし立たてをしたラッセル・カークについて触ふれられています。このラッセル・カーンの思想しそうがが、トランプ自体じたいは意識いしきしていないと思おもわれますがトランプ現象げんしょうの思想しそう的てき根源こんげんであることを示唆しさします。
2人ふたりのお客様きゃくさまがこれが役やくに立たったと考かんがえています
役やくに立たった
 レポート
Jun Makita
5つ星ほしのうち4.0 絶望ぜつぼうしている国くにだからトランプを選えらんだ。では日本にっぽんは？
2024年ねん9月がつ7日にちに日本にっぽんでレビュー済ずみ
本書ほんしょは、”トランプは病因びょういんではない。病状びょうじょうなのだ” で始はじまります。著者ちょしゃは、アメリカの学識がくしき者しゃの間あいだでは
共通きょうつう認識にんしきであるが、日本にっぽんではそのことがよく吟味ぎんみされていないと言いいます。
トランプ氏しが2016年ねんの大統領だいとうりょう選せんに勝利しょうりし、4年間ねんかん大統領だいとうりょうとして実施じっししてきた施策しさくや言行げんこうを目まの当あたり
にしていた当時とうじは、”トランプは病因びょういん” と私わたしたち日本人にっぽんじんは認識にんしきしてきましたが、今年ことし2024年ねんの大統領だいとうりょう
選せんを冷静れいせいに観察かんさつするにつれ、トランプ氏しが米国べいこくの病状びょうじょうであることに気きづいてる日本人にっぽんじんも多おおいです。

著者ちょしゃの見立みたてでは、米国べいこく民主みんしゅ主義しゅぎが抱かかえる課題かだいの根本こんぽんは「経済けいざい格差かくさ」であり、それが構造こうぞう的てきな問題もんだい
であることです。それによって、トランプ現象げんしょうで共和党きょうわとうはいっそう白人はくじん労働ろうどう者しゃの政党せいとうになり、民主みんしゅ
党とうは高学歴こうがくれきのホワイトカラーの政党せいとうに変貌へんぼうしたという対立たいりつ構造こうぞうを指摘してきしています。
その象徴しょうちょう的てきな彼かれの国くにの現状げんじょうは、白人はくじん労働ろうどう者しゃ階級かいきゅうの自殺じさつと薬物やくぶつ中毒ちゅうどくという「絶望ぜつぼう死し」です。
この本ほんのユニークな点てんは、アメリカ思想しそうをはじめとして歴史れきしをさかのぼり米国べいこく政治せいじの潮流ちょうりゅうを読よみ解かい
いていることです。残念ざんねんな点てんは、現時点げんじてんで米国べいこく人口じんこうの6割わりを切きった白人はくじんだけにほぼ焦点しょうてんを当あてている
ことです。

特筆とくひつすべきなのは、コーエンの見方みかたである ”オバマもトランプも実質じっしつ同おなじだ。オバマ政権せいけんの内向ないこうき
政策せいさくは、その前まえのG・W・ブッシュ政権せいけんで用意よういされた” です。
また、オバマ政権せいけんの失政しっせいが中産ちゅうさん階級かいきゅうを崩壊ほうかいさせたことで、人種じんしゅ対立たいりつを深ふかめてトランプ登場とうじょうの下地したじを
作つくったと主張しゅちょうしています。
会田あいださんは言及げんきゅうしていませんが、トランプ氏しというモンスター級きゅうの独善どくぜん的てき専制せんせい型がたリーダーではなか
ったかもしれないけれども、格差かくさ問題もんだいに起因きいんする二に大だい政党せいとうの対立たいりつ構図こうずと格差かくさ拡大かくだいによる米国べいこくの分断ぶんだん
はどっちみち進すすんだだろうと読よめます。
今年ことしの米国べいこく大統領だいとうりょう選せんの結果けっかは読よめませんが、バイデン氏しが降おりた民主党みんしゅとうの大統領だいとうりょう候補こうほであるカマラ・
ハリス氏しはトランプ氏しとの対決たいけつ姿勢しせいを取とりながらも、民主みんしゅ・共和きょうわ両りょう党とうの協調きょうちょう路線ろせんを打うち出だし始はじめて
います。
どちらが次期じき大統領だいとうりょうになるのかに依よりますし、ハリス氏しが選えらばれたとしても潮目しおめを一気いっきに変かえるこ
とはできないでしょう。だけども、米国べいこくが絶望ぜつぼう的てきな状況じょうきょうにある現実げんじつを見据みすえて、未来みらいに踏ふみ出だすこと
ができるなら、彼かれの国くにの底力そこぢからを見みることになります。世界せかいを牽引けんいんする唯ただ一いち無二むにの超ちょう大国たいこくではなくなっ
たにせよ、国際こくさい政治せいじ面めんでも経済けいざい面めんでも最もっとも力ちからを持もつ彼かれの国くににはそれを実現じつげんする力ちからを内包ないほうしています。

翻ひるがえってこの国くにを見みた時ときには、絶望ぜつぼうを通とおり越こした諦観ていかんが漂ただよっています。
徐々じょじょに温度おんどが上あげられる中なかでゆるやかな死しを迎むかえる ”ゆでガエルの論理ろんり” に屈くっするのではなく、歴史れきし
から私わたしたち日本人にっぽんじんは学まなび、繁栄はんえいのための一いち歩ほを踏ふみ出だすことが求もとめられています。

本書ほんしょはトランプを、アメリカを通とおして日本にっぽんを見みるための書しょでもあります。
6人にんのお客様きゃくさまがこれが役やくに立たったと考かんがえています
役やくに立たった
 レポート
馬うまに乗のった水夫すいふ
5つ星ほしのうち5.0 トランプ氏しが支持しじされる思想しそう的てき背景はいけいが分わかる
2024年ねん7月がつ19日にちに日本にっぽんでレビュー済ずみ
・もしトラ的てきな本ほんなどが随分ずいぶんありますが、本書ほんしょは、トランプ氏しがなぜこんなにも支持しじされるかの、その思想しそう的てき背景はいけいを解説かいせつした本ほんです。
・著者ちょしゃは言いいます。「『絶望ぜつぼうしている国くに（人々ひとびと）』がトランプを生うんだのである。トランプが格差かくさを生うんだのではない、格差かくさがトランプを生うんだのだ」
・その格差かくさとは、「ジェフ・ベゾス、ビル・ゲイツ、ウォーレン・バフェットという三さん人にんの富豪ふごうの資産しさんを合計ごうけいすると、アメリカ国民こくみんの下位かい５０％の資産しさん合計ごうけいに並ならぶ」というものです。日本にっぽんだって大概たいがいだと感かんじますが、アメリカはそれ以上いじょうです。そうした分析ぶんせきに加くわえ、民主党みんしゅとうと共和党きょうわとうの支持しじ基盤きばんの変化へんかなども説明せつめいされ、納得なっとくさせられます。
・序論じょろん以外いがいは、ここ数すう年ねんの論壇ろんだん誌しや学術がくじゅつ誌しに書かかれたもので、固かたい内容ないようではあるのですがその分ぶん読よみ応ごたえがあります。
・ニュースやネットで最新さいしんの情報じょうほうは得えられる時代じだいですが、このようにじっくりとした分析ぶんせきはやはり紙かみの本ほんから得えるしかないのかなあと考かんがえさせられました。
28人にんのお客様きゃくさまがこれが役やくに立たったと考かんがえています
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