土石流は谷あいの地形に沿って、勢いを失わないまま流れ下ったとみられている。住宅がのみ込まれ、熱海市の伊豆山地区の風景は一変してしまった。警察、消防、自衛隊による捜索が続くものの、多くの住民らの安否は分からないままだ。
あの日、広い範囲で激しい雨が降り続き、東海や関東は記録的な大雨に見舞われていた。梅雨の終わりを控える7月上旬は、毎年のように豪雨に関連する災害が起きている。
熊本県を中心とする豪雨(2020年)、岡山県などを襲った西日本豪雨(2018年)、福岡県や大分県の九州北部豪雨(2017年)。今年は静岡県だった。「災害大国」に住む私たちにとって、決してひとごとではない。