蟲むし愛あいづる姫君ひめぎみ 春夏秋冬しゅんかしゅうとうの花束はなたば

史上しじょう最強さいきょうに奇妙きみょうな夫婦ふうふの、珠玉しゅぎょくの外伝がいでん集しゅう！

「あら、葉は歌か。何なにを書かいているの？」
「ぎゃ、覗のぞかないでくださいまし。これは彩あや蘭らん様さまにあてた機密きみつ文書ぶんしょなんですからね。お妃ひ様さまは存在そんざい自体じたいが重大じゅうだい重要じゅうよう危険きけん機密きみつ。私わたしの命いのちが続つづく限かぎり、何なん十じゅう年ねんでも観察かんさつして記録きろくしてあげますから、覚悟かくごしてくださいね」
「蟲むし愛あいづる姫君ひめぎみ」こと李り玲れい琳が傾倒けいとうする最愛さいあいの姉あね――斎とき国こく女帝にょてい・李り彩あや蘭らんの要請ようせいを受うけ、嫁とつぎ先さきでの妹いもうと姫ひめの行状ぎょうじょうを長年ながねんにわたってひそかに書簡しょかんにしたため、こまめに密告みっこくする玲れい琳付つきの侍女じじょ・葉は歌か。歯はに衣ころも着きせない彼女かのじょが四季しきおりおりに女帝にょていへ書かき送おくった機密きみつ文書ぶんしょの内容ないよう――「むしめづ」メンバーの上うえにふりかかる大小だいしょうさまざまな「事件じけん」の顛末てんまつとは？　玲れい琳の双子ふたごの娘むすめと息子むすこ――十じゅう五ご歳さいに成長せいちょうした火ひ琳と炎ほのお玲れい――それぞれの恋こいのゆくえを描えがく「春はるノ恋文こいぶみ」、双子ふたごがまだ赤あかちゃんだった頃ころの、鍠牙パパの子育こそだて奮闘ふんとう記き（!?）ともいえる「夏なつノ見舞状みまいじょう」、双子ふたご六ろく歳さいのときに発生はっせいしたドタバタ誘拐ゆうかい劇げき「秋あきノ怪文書かいぶんしょ」、そしてこれまで明あかされてこなかった、玲れい琳が魁さきがけ国こくに嫁とつぐに至いたった（玲れい琳自身じしんも知しらなかった）前日ぜんじつ譚たんを描えがく「冬ふゆノ密書みっしょ」、ほか複数ふくすうのＳＳ「寸書すんしょ」をまじえた、「むしめづ」シリーズ待望たいぼうの、究極きゅうきょくにして珠玉しゅぎょくの外伝がいでん集しゅう！

9784094073041