米証取委とトロン財団の法廷闘争で書簡の応酬──依然、係争中

米べい証取しょうとり委いとトロン財団ざいだんの法廷ほうてい闘争とうそうで書簡しょかんの応酬おうしゅう──依然いぜん、係争けいそう中ちゅう

By Cheyenne Ligon

2024年ねん 8月がつ 21日にち 07:30

トロン財団ざいだんと創設そうせつ者しゃジャスティン・サン氏しを相手取あいてどった米べい証券しょうけん取引とりひき委員いいん会かいによる訴訟そしょうで、連邦れんぽう判事はんじは同どう委員いいん会かいの法的ほうてき戦術せんじゅつを却下きゃっかした。
両者りょうしゃは依然いぜんとしてニューヨーク南部なんぶ地区ちく連邦れんぽう地方裁判所ちほうさいばんしょで係争けいそう中ちゅうである。

トロン財団ざいだん（Tron Foundation）と創設そうせつ者しゃジャスティン・サン（Justin Sun）に対たいする進行しんこう中ちゅうの証券しょうけん詐欺さぎ訴訟そしょうにおいて、公判こうはん前ぜん協議きょうぎを強制きょうせいするか、追加ついかの答弁とうべん書しょの提出ていしゅつを要求ようきゅうするという米べい証券しょうけん取引とりひき委員いいん会かい（SEC）の要請ようせいは、米べいニューヨーク州しゅうの判事はんじによって却下きゃっかされた。

被告ひこくであるトロン財団ざいだん、ジャスティン・サン氏し、ビットトレント財団ざいだん（BitTorrent Foundation）、旧称きゅうしょうビットトレントのレインベリー（Rainberry）側がわの弁護人べんごにんに対たいし、弁護べんごの際さいに議論ぎろんを不適切ふてきせつに進すすめ、適正てきせいな手続てつづきに則のっとっていないとしてSECは非難ひなんしていた。

SECは米国べいこく時間じかん8月がつ12日にちに裁判所さいばんしょに提出ていしゅつした書簡しょかんの中なかで、以下いかのように訴うったえている。すなわち、被告ひこくがすでに5月30日にちに訴訟そしょう棄却ききゃくの申もうし立たてを提出ていしゅつした後のち、被告ひこく側がわの弁護べんごにおいてさり気げなく新あらたな主張しゅちょうが持もち込こまれようとしているとSECは非難ひなんしたのである。その主張しゅちょうとは、トロン（TRX）とビットトレント（BTT）を売うったことがハウィーテストにおける「共通きょうつうの事業じぎょう」基準きじゅんを満みたしていないというものだ。このハウィーテストは、取引とりひきが投資とうし契約けいやくに当あたるかどうかをSECが判断はんだんするうえで用もちいる方法ほうほうである。

トロン側がわの反論はんろん

トロン側がわの弁護士べんごしはSECの書簡しょかんに返かえす刀かたなで、ニューヨーク南部なんぶ地区ちく連邦れんぽう地方裁判所ちほうさいばんしょ（SDNY）のエドガルド・ラモス（Edgardo Ramos）判事はんじに宛あてた独自どくじの書簡しょかんを作成さくせいして、SECが「論争ろんそうを捏造ねつぞうしようとしている」と非難ひなんし、SECの公判こうはん前ぜん協議きょうぎの要請ようせいを却下きゃっかするよう裁判所さいばんしょに求もとめた。

トロン側がわの弁護士べんごしは、BTTとTRXを売うったことは、ハウィーテストの3番目ばんめの基準きじゅんである、他人たにんの努力どりょくによってもたらされる利益りえきを期待きたいするという点てんを、満みたしていないとする信念しんねんが弁護べんごの大おおきな拠より所どころであると繰くり返かえし述のべた。また同時どうじに、追加ついかの答弁とうべん書しょの提出ていしゅつ許可きょかを求もとめたSECの書簡しょかんが「本件ほんけんの文脈ぶんみゃくにおけるハウィーテストの3番目ばんめの基準きじゅんに関かんする被告ひこくの主張しゅちょうを誤解ごかいし、無視むししている（その点てんが太字ふとじと斜体しゃたいで記しるされていたにもかかわらず）」と主張しゅちょうした。

「実際じっさい、SEC が様々さまざまな（それまでの答弁とうべん書しょでは取とり上あげられていない）「共通きょうつうの事業じぎょう」基準きじゅんに関かんするテストについて取とり上あげた再さい答弁とうべん書しょを提出ていしゅつする許可きょかを得えた場合ばあい、被告ひこくは、この新あたらしい問題もんだいに対たいする立場たちばを述のべるために再々さいさい答弁とうべん書しょを提出ていしゅつする必要ひつようがある」とトロン側がわ弁護士べんごしからの書簡しょかんには記しるされている。「い換いかえれば、SEC は自みずからが好すき勝手かってに出だした問題もんだいに対応たいおうするために3通つう要求ようきゅうしている。」

ラモス判事はんじは最終さいしゅう的てきにトロン側がわ弁護士べんごしの立場たちばを取とり、米国べいこく時間じかん8月がつ19日にちにSECの要求ようきゅうを却下きゃっかする判断はんだんを下くだした。

「ハウィーテストの『共通きょうつうの事業じぎょう』に関かんする要素ようそに対たいして異議いぎを唱となえていないことを被告ひこく側がわが認みとめたため、SEC側がわの書簡しょかんで時宜じぎを得えない主張しゅちょうについてや、または再さい答弁とうべん書しょを提出ていしゅつする許可きょかについて求もとめられていたが、これらは却下きゃっかされる。」