「ビットコインはより広範な市場環境に左右されているだろう」とNYDIGのグレッグ・シポラーロ氏は述べた。
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ビットコイン(BTC)は先週金曜日(9月6日)に一時5万3000ドルを割るなど、9月の始まりは不調だったが、9日は上昇した。
当記事執筆時点、ビットコインは5万7000ドルをわずかに上回る水準で取引されており、24時間で5%上昇。より広範な市場指であるCoinDesk 20 Index(CD20)の4.2%上昇を上回っている。イーサリアム(ETH)は、ビットコインやCD20と比較すると依然として苦戦しており、3%上昇の2341ドル。
暗号資産の上昇は米国株式の上昇と並行した(先週は株式も下落した)。ナスダックとS&P500は9日、1.15%上昇。
だがビットコインは9月に入ってから約3%下落しており、3月に7万3000ドル以上の史上最高値を記録して以来、20%超下落している。
「残念ながら、ビットコインの短期的な推進要因は、現時点では乏しい」と、暗号資産投資会社NYDIGのグローバルリサーチ責任者グレッグ・シポラーロ(Greg Cipolaro)は週次情報に記している。他の人々と同様に同氏は8月と9月はビットコインにとって弱い月と指摘した。良いニュースとしては、10月および第4四半期(10-12月期)は一般的に価格推移に良い傾向があると述べた。
第4四半期はまだ数週間先であり、それまでの間、ビットコイン強気派はビットコイン以外のポジティブな要因を求めるしかないだろうと同氏は述べた。例えば、雇用、インフレ、FRB(米連邦準備制度理事会)の政策といったマクロニュースなどだ。
また、11月には米大統領選挙があり、ドナルド・トランプ候補は暗号資産に非常に友好的なスタンスを見せているが、カマラ・ハリス候補はスタンスを明確にしていない。
「どちらが勝利するかを推測するつもりはないが、11月は業界にとって重要な瞬間となるだろう」とシボラーロ氏。
「しかし、それまではビットコインは広範な市場環境に左右されるだろう」
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Retakes $57K, but Potential Positive Catalysts Are ‘Sparse,’ Says NYDIG