- 今年最初の8カ月間のBTCの累積取引高は2兆8700億ドルに達していた。
- 暗号資産とマクロ経済特有の不確実性により、市場参加者が増加している兆候だ。
ビットコイン(BTC)市場は2024年の最初の8カ月間で、2021年の強気相場で記録された取引高を上回る、前例のない活況を呈していた。
パリに拠点を置くデータプロバイダーのカイコ(Kaiko)によると、中央集権型取引所で売買されたBTCの累計取引高またはドル建ての価値は、最初の8カ月間で2兆8740億ドル(約416兆7300億円、1ドル=145円換算)に達した。
これは、2021年の最初の8カ月間に記録された2兆4240億ドル(約351兆4800億円)を20%近く上回り、2012年以降で最多だった。
「暗号資産(仮想通貨)のボラティリティの上昇は、少なくともビットコイン市場では、市場参加者の増加を伴っている」と、カイコは週次の報告書で述べ、記録的な取引高について論じている。
チャート作成プラットフォームTradingViewのデータによると、アメリカで上場しているビットコイン現物ETF(上場投資信託)への資金流入が活発化したことや、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待から、ビットコインの10日間のヒストリカル・ボラティリティ(あるいはリアライズド・ボラティリティ)は、4月に年率換算で100%に急上昇し、7万ドルを超える過去最高値を記録した。
先月初めには、アメリカ経済への懸念や円キャリートレードの巻き戻しにより、暗号資産を含むリスク資産が不安定化し、再びボラティリティが高まった。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Trading Volume Surged to $2.8T in January to August Period