SARVH　サーブ

一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん私的してき録画ろくが補償ほしょう金きん管理かんり協会きょうかい。
録画ろくが機器ききや媒体ばいたいの購入こうにゅう者しゃが支払しはらった私的してき録画ろくが補償ほしょう金きんをメーカーなどから徴収ちょうしゅうし、権利けんり者しゃに分配ぶんぱいしていた団体だんたい。1999年ねん3月がつ1日にち設立せつりつ。著作ちょさく権けん思想しそうの普及ふきゅう活動かつどうなども行おこなっていた。
日本音楽著作権協会にほんおんがくちょさくけんきょうかい、シナリオや脚本きゃくほん家か、放送ほうそう局きょくや映画えいが製作せいさく者しゃの団体だんたいなどからなる私的してき録画ろくが著作ちょさく権けん協議きょうぎ会かいのほか、日本にっぽん芸能げいのう実演じつえん家か団体だんたい協議きょうぎ会かいおよび日本にっぽんレコード協会きょうかいで構成こうせいされていた。

株式会社かぶしきがいしゃ東芝とうしば（以下いか東芝とうしば）は、2009年ねんアナログチューナー非ひ搭載とうさいDVD録画ろくが機器ききを発売はつばいしたが、この機器ききは私的してき録画ろくが補償ほしょう金きん支払しはらい対象たいしょう機器ききではないとして、補償ほしょう金きんを製品せいひんの出荷しゅっか価格かかくに上乗うわのせして徴収ちょうしゅうする協力きょうりょくを拒否きょひした。そのため、SARVHは東芝とうしばに対たいし補償ほしょう金きんの支払しはらいを求もとめて訴訟そしょうを提起ていきしたが、2012年ねん最高裁さいこうさいがSARVHの上告じょうこくを棄却ききゃくしたことでSARVH敗訴はいその控訴こうそ審しん判決はんけつが確定かくていし、私的してき録画ろくが補償ほしょう金きん制度せいどは事実じじつ上じょう機能きのうしない状況じょうきょうに至いたった。その結果けっか、SARVHは2015年ねん3月がつ末まつを持もって解散かいさんした。

英えい: Society for Administration of Remuneration for Video Home Recording

sarah　サーラ

一般社団法人私的録音録画補償金管理協会。
録音ろくおん機器ききや媒体ばいたいの購入こうにゅう者しゃが支払しはらった私的してき録音ろくおん補償ほしょう金きんをメーカーなどから徴収ちょうしゅうし、権利けんり者しゃに分配ぶんぱいすることと、著作ちょさく権けんおよび著作ちょさく隣接りんせつ権けんの保護ほごなどの共通きょうつう目的もくてき事業じぎょうを実施じっしすることを目的もくてきとした団体だんたい。1993年ねん3月がつ3日にち設立せつりつ。
日本音楽著作権協会にほんおんがくちょさくけんきょうかい、日本にっぽんレコード協会きょうかいおよび芸団協げいだんきょうで構成こうせいされている。
2022年ねん6月がつに、一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん私的してき録音ろくおん補償ほしょう金きん管理かんり協会きょうかいから現在げんざいの名称めいしょうへ変更へんこう。
英えい：Society for Administration of Remuneration for Audio Home Recording

http://www.sarah.or.jp/

視聴覚しちょうかく的てき実演じつえんに関かんする北京ぺきん条約じょうやく　シチョウカクテキジツエンニカンスルペキンジョウヤク

→北京ぺきん条約じょうやく

私的してき録音ろくおん録画ろくが補償ほしょう金きん制度せいど　シテキロクオンロクガホショウキンセイド

デジタル技術でじたるぎじゅつの発展はってん・普及ふきゅうに伴ともなう私的してき使用しようのための複製ふくせいの増大ぞうだいによって、権利けんり者しゃが被こうむる経済けいざい的てき不利益ふりえきを補償ほしょうするために1992年ねんに創設そうせつされた制度せいど。
著作ちょさく権けん者しゃ、著作ちょさく隣接りんせつ権けん者しゃはその著作ちょさく物ぶつ等とうの複製ふくせいに対たいし排他はいた的てき許諾きょだく権けんを持もっているが、個人こじん的てき又または家庭かてい内ない等とうの閉鎖へいさ的てき範囲はんい内ないで使用しようする目的もくてきであれば、使用しよう者しゃ本人ほんにんが複製ふくせいすることは権利けんり侵害しんがいにならない（著作ちょさく権けん法ほう第だい30条じょう第だい1項こう）。しかし、デジタル技術でじたるぎじゅつが進展しんてんしオリジナルと同等どうとうの劣化れっかしないコピーが作成さくせいできるようになると、立法りっぽう当初とうしょ想定そうていしていた零細れいさいな利用りようを超こえ、権利けんり者しゃの利益りえきを害がいする状態じょうたいに至いたったことから、この制度せいどが創設そうせつされた。
著作ちょさく権けん法ほうでは、政令せいれい（著作ちょさく権けん法ほう施行しこう令れい）で定さだめるデジタル方式ほうしきの録音ろくおん録画ろくが機器ききや媒体ばいたいを用もちいて音楽おんがく及および映像えいぞうを録音ろくおん又または録画ろくがする者ものは、補償ほしょう金きんを支払しはらわなければならないとしている（著作ちょさく権けん法ほう30条じょう3項こう）。しかし、私的してき録音ろくおん録画ろくがするたびに補償ほしょう金きんを支払しはらうことは、ユーザーにとって大おおきな負担ふたんとなる。そこで、録音ろくおん録画ろくが機器ききや媒体ばいたいを製造せいぞうするメーカーが協力きょうりょく義務ぎむを負おって、機器きき等とうを購入こうにゅうする際さいに販売はんばい価格かかくに一定いってい額がくの私的してき録音ろくおん録画ろくが補償ほしょう金きんをあらかじめ上乗うわのせし、一括いっかつして支払しはらう仕組しくみが用意よういされている（著作ちょさく権けん法ほう104条じょうの2から104条じょうの10）。
私的してき録音ろくおん補償ほしょう金きんに関かかわる業務ぎょうむを行おこなう団体だんたいとして一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん私的してき録音ろくおん補償ほしょう金きん管理かんり協会きょうかい（sarah）が、私的してき録画ろくが補償ほしょう金きんに関かかわる業務ぎょうむを行おこなう団体だんたいとして一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん私的してき録画ろくが補償ほしょう金きん管理かんり協会きょうかい（SARVH）が、それぞれ文化庁ぶんかちょう長官ちょうかんから指定していを受うけている。
株式会社かぶしきがいしゃ東芝とうしば（以下いか東芝とうしば）は、2009年ねんアナログチューナー非ひ搭載とうさいDVD録画ろくが機器ききを発売はつばいしたが、この機器ききは私的してき録画ろくが補償ほしょう金きん支払しはらい対象たいしょう機器ききではないとして、補償ほしょう金きんを製品せいひんの出荷しゅっか価格かかくに上乗うわのせして徴収ちょうしゅうする協力きょうりょくを拒否きょひした。そのため、SARVHは東芝とうしばに対たいし補償ほしょう金きんの支払しはらいを求もとめて訴訟そしょうを提起ていきしたが、2012年ねん最高裁さいこうさいがSARVHの上告じょうこくを棄却ききゃくしたことでSARVH敗訴はいその控訴こうそ審しん判決はんけつが確定かくていし、私的してき録画ろくが補償ほしょう金きん制度せいどは事実じじつ上じょう機能きのうしない状況じょうきょうに至いたった。その結果けっか、SARVHは2015年ねん3月がつ末まつを持もって解散かいさんした。

氏名しめい表示ひょうじ権けん　シメイヒョウジケン

実演じつえん家かの有ゆうする実演じつえん家か人格じんかく権けんの一ひとつ。実演じつえん家かが、その実演じつえんを公おおやけに提供ていきょうする際さいに、その氏名しめいもしくは芸名げいめいを表示ひょうじしたり、実演じつえん家かの名前なまえを表示ひょうじしないこととする権利けんり（著作ちょさく権けん法ほう90条じょうの2）。ただし、実演じつえんを利用りようする者ものは、既すでに表示ひょうじされているところに従したがって、実演じつえん家かの名前なまえを表示ひょうじすればよい（著作ちょさく権けん法ほう90条じょうの2第だい2項こう）。また、実演じつえん家かの氏名しめい等とうの表示ひょうじは、その実演じつえんの利用りよう目的もくてき・態様たいように照てらして、実演じつえん家かの利益りえきを害がいするおそれがないときや、公正こうせいな慣行かんこうに反はんしない場合ばあいには、省略しょうりゃくなどをすることができる（著作ちょさく権けん法ほう90条じょうの2第だい3項こう）。

集中しゅうちゅう管理かんり団体だんたい　シュウチュウカンリダンタイ

多数たすうの著作ちょさく権けん又または著作ちょさく隣接りんせつ権けんに係かかる権利けんり者しゃから権利けんり行使こうしの委任いにん又または権利けんりの信託しんたくを受うけ、権利けんり者しゃに代かわって著作ちょさく物ぶつや実演じつえんなどの利用りようについて権利けんり行使こうしを行おこない、利用りようの対価たいかとして使用しよう料りょうなどを徴収ちょうしゅうし、権利けんり者しゃに分配ぶんぱいを行おこなう団体だんたい。権利けんり者しゃ個人こじんが権利けんり行使こうしするのでは限界げんかいがある利用りよう行為こういについても実効じっこう性せいのある権利けんり行使こうしができるようになるとともに、利用りよう者しゃが多数たすうの権利けんり者しゃと個別こべつ交渉こうしょうする煩雑はんざつさが軽減けいげんされる点てんで、集中しゅうちゅう管理かんりは権利けんり者しゃ、利用りよう者しゃ双方そうほうにメリットがある。

商業しょうぎょう用ようレコード　ショウギョウヨウレコード

市販しはんの目的もくてきをもって製作せいさくされるレコードの複製ふくせい物ぶつ（著作ちょさく権けん法ほう2条じょう1項こう7号ごう）。例たとえば、いわゆるレコード盤ばん（アナログディスクレコード）だけではなく、CD、MD、カセットテープなどをいう。ただし、商業しょうぎょう用ようレコード二に次じ使用しよう料りょう報酬ほうしゅう請求せいきゅう権けんについては、インターネット等とうから直接ちょくせつ配信はいしんされる音源おんげんも対象たいしょうとなる。

商業しょうぎょう用ようレコード送信そうしん可能かのう化か権けん使用しよう料りょう　ショウギョウヨウレコードソウシンカノウカケンシヨウリョウ

商業しょうぎょう用ようレコードを送信そうしん可能かのう化かする際さいに利用りよう者しゃが権利けんり者しゃに支払しはらう使用しよう料りょうをいう。芸団協げいだんきょうCPRAは、放送ほうそう番組ばんぐみに使用しようされた商業しょうぎょう用ようレコードの実演じつえんに係かかる送信そうしん可能かのう化かについて、著作ちょさく権けん等とう管理かんり事業じぎょう者しゃとしてこのような利用りようについて許諾きょだくをし、使用しよう料りょうの徴収ちょうしゅう及および分配ぶんぱいを行おこなっている。

＞送信そうしん可能かのう化か権けん

商業しょうぎょう用ようレコードに係かかる貸与たいよ権けん及および貸与たいよに係かかる報酬ほうしゅう請求せいきゅう権けん　ショウギョウヨウレコードニカカルタイヨケンオヨビタイヨニカカルホウシュウセイキュウケン

実演じつえん家かの有ゆうする許諾きょだく権けん及および報酬ほうしゅう請求せいきゅう権けんのひとつ。実演じつえん家かは、商業しょうぎょう用ようレコードを公衆こうしゅうに貸与たいよする権利けんりを専有せんゆうする（著作ちょさく権けん法ほう95条じょうの3第だい1項こうおよび97条じょうの3第だい1項こう）。この許諾きょだく権けんは、商業しょうぎょう用ようレコードの販売はんばい後ご1年ねん以内いないしか認みとめられていない（著作ちょさく権けん法ほう95条じょうの3第だい2項こうおよび97条じょうの3第だい2項こう）。販売はんばい後ご1年ねんを超こえ、著作ちょさく隣接りんせつ権けんの保護ほご期間きかんが終了しゅうりょうするまでの間あいだに商業しょうぎょう用ようレコードを貸与たいよする場合ばあいには、実演じつえん家かに対たいして報酬ほうしゅうを支払しはらわなければならないとする、報酬ほうしゅう請求せいきゅう権けんが認みとめられている（著作ちょさく権けん法ほう95条じょうの3第だい3項こうおよび97条じょうの3第だい3項こう）。

芸団協げいだんきょうは、実演じつえん家かの貸与たいよ報酬ほうしゅう請求せいきゅう権けんを行使こうしする団体だんたいとして、文化庁ぶんかちょう長官ちょうかんから指定していされている。芸団協げいだんきょうCPRAは、日本にっぽんコンパクトディスク・ビデオレンタル商業しょうぎょう組合くみあい（CDV-J）と協議きょうぎし、取決とりきめた料率りょうりつに基もとづき、報酬ほうしゅう請求せいきゅう権けんに基もとづく報酬ほうしゅうと合あわせて、貸与たいよ権けんに基もとづく使用しよう料りょうをレンタル事業じぎょう者しゃより徴収ちょうしゅうし権利けんり者しゃに分配ぶんぱいしている（著作ちょさく権けん法ほう95条じょうの3第だい5項こう）。

商業しょうぎょう用ようレコードの二に次じ使用しよう料りょう請求せいきゅう権けん　ショウギョウヨウレコードノニジシヨウリョウセイキュウケン

実演じつえん家かの有ゆうする報酬ほうしゅう請求せいきゅう権けんのひとつ。放送ほうそう事業じぎょう者しゃ等とうが、商業しょうぎょう用ようレコードを用もちいて放送ほうそう又または有線ゆうせん放送ほうそうした場合ばあい又または放送ほうそうを受信じゅしんして同時どうじに有線ゆうせん放送ほうそうを行おこなった場合ばあい、実演じつえん家かには、二に次じ使用しよう料りょうを受うける権利けんりとして、請求せいきゅう権けんが認みとめられている（著作ちょさく権けん法ほう95条じょう1項こう、97条じょう1項こう）。通称つうしょうとして「商業しょうぎょう用ようレコード二に次じ使用しよう料りょう」という。

芸団協げいだんきょうは、実演じつえん家かの有ゆうする商業しょうぎょう用ようレコード二に次じ使用しよう料りょう請求せいきゅう権けんを行使こうしする団体だんたいとして、文化庁ぶんかちょう長官ちょうかんから指定していされている。芸団協げいだんきょうCPRAは放送ほうそう事業じぎょう者しゃやその団体だんたい等とうと協議きょうぎし取決とりきめた金額きんがくを徴収ちょうしゅうし、権利けんり者しゃに分配ぶんぱいしている。（著作ちょさく権けん法ほう95条じょう5項こう）。

商業しょうぎょう用ようレコード録音ろくおん権けん使用しよう料りょう　ショウギョウヨウレコードロクオンケンシヨウリョウ

放送ほうそう事業じぎょう者しゃは6カ月かげつ間あいだを超こえて放送ほうそう番組ばんぐみに収録しゅうろくされた実演じつえんを保存ほぞんする場合ばあいには、その権利けんり者しゃに許諾きょだくを得える必要ひつようがある。このため芸団協げいだんきょうCPRAと放送ほうそう事業じぎょう者しゃは、商業しょうぎょう用ようレコード二に次じ使用しよう料りょうの契約けいやく時じに、著作ちょさく権けん等とう管理かんり事業じぎょう法ほうに基もとづいて商業しょうぎょう用ようレコードの録音ろくおんについて利用りよう範囲はんいを定さだめ、包括ほうかつ的てきな利用りよう許諾きょだく契約けいやくを行おこなっている。

CDV-J　シーディーブイジェイ

日本にっぽんコンパクトディスク・ビデオレンタル商業しょうぎょう組合くみあい。
DVDやCDなどのレンタル事業じぎょう者しゃにより構成こうせいされる業界ぎょうかい団体だんたい。日本にっぽんレコードレンタル商業しょうぎょう組合くみあいとして1984年ねん3月がつに認可にんかされ、1998年ねん6月がつに、現在げんざいの日本にっぽんコンパクトディスク・ビデオレンタル商業しょうぎょう組合くみあいとなった。
英えい：Compact Disc ＆ Video Rental Commerce Trade Association of Japan

http://www.cdvnet.jp/modules/aboutus/index.php/index.html

実演じつえん　ジツエン

音楽おんがくや脚本きゃくほんなどの著作ちょさく物ぶつを、演えんじたり、演奏えんそうしたり、歌唱かしょうしたり、朗詠ろうえいしたりすること。サーカスや手品てじななど著作ちょさく物ぶつを演えんじないが、芸能げいのう的てきな性質せいしつを有ゆうするものも、実演じつえんに含ふくまれる（著作ちょさく権けん法ほう2条じょう1項こう3号ごう）。例たとえば、スタジオで歌うたを歌うたったり、演奏えんそうしたり、テレビドラマで演技えんぎをしたり、ステージ上じょうで踊おどることなどが実演じつえんにあたる。

実演じつえん及およびレコードに関かんする世界せかい知的ちてき所有しょゆう権けん機関きかん条約じょうやく　ジツエンオヨビレコードニカンスルセカイチテキショユウケンキカンジョウヤク

→WPPT

実演じつえん家か　ジツエンカ

俳優はいゆう、舞踊ぶよう家か、演奏えんそう家か、歌手かしゅなど、著作ちょさく物ぶつを実演じつえんする者ものをいう。例たとえば、楽曲がっきょくを歌うたったり、脚本きゃくほんに基もとづいて演技えんぎしたりする者もののほか、サーカスや手品てじな師しなど芸能げいのう的てきな性質せいしつを有ゆうすることを行おこなう者ものも実演じつえん家かとなる（著作ちょさく権けん法ほう2条じょう1項こう3号ごう参照さんしょう）。また、実演じつえん家かを指図さしずして実演じつえんをさせているようなオーケストラの指揮しき者しゃや舞台ぶたいの演出えんしゅつ家かも、実演じつえん家かとされている（著作ちょさく権けん法ほう2条じょう1項こう4号ごう）。

実演じつえん家か、レコード製作せいさく者しゃ及および放送ほうそう機関きかんの保護ほごに関かんする国際こくさい条約じょうやく　ジツエンカ、レコードセイサクシャオヨビホウソウキカンノホゴニカンスルコクサイジョウヤク

→ローマ条約じょうやく

実演じつえん家か、レコード製作せいさく者しゃ及および放送ほうそう機関きかんの保護ほごに関かんする国際こくさい条約じょうやく　ジツエンカ、レコードセイサクシャオヨビホウソウキカンノホゴニカンスルコクサイジョウヤク

→ローマ条約じょうやく

実演じつえん家か人格じんかく権けん　ジツエンカジンカクケン

実演じつえん家かの人格じんかく的てき利益りえきを保護ほごするため、著作ちょさく権けん法ほうに定さだめられた権利けんり。具体ぐたい的てきには、氏名しめい表示ひょうじ権けん（著作ちょさく権けん法ほう90条じょうの2）と同一どういつ性せい保持ほじ権けん（著作ちょさく権けん法ほう90条じょうの3）が定さだめられている。実演じつえん家か人格じんかく権けんは、他人たにんに譲渡じょうとすることはできず、相続そうぞくの対象たいしょうにもならない（著作ちょさく権けん法ほう101条じょうの2）。ただし、実演じつえん家かの死後しごであっても、実演じつえん家かが生いきているとしたならば、実演じつえん家か人格じんかく権けんの侵害しんがいとなる行為こういをしてはならないと定さだめられている（著作ちょさく権けん法ほう101条じょうの3）。

実演じつえん家かの権利けんり　ジツエンカノケンリ

実演じつえん家かの権利けんりには、実演じつえん家かの人格じんかく的てき利益りえきの保護ほごを目的もくてきとした権利けんりである実演じつえん家か人格じんかく権けんと、財産ざいさん的てき利益りえきの保護ほごを目的もくてきとした経済けいざい的てき権利けんりとに大おおきく分わけられる。実演じつえん家か人格じんかく権けんには、現行げんこうの著作ちょさく権けん法ほうでは、氏名しめい表示ひょうじ権けん（著作ちょさく権けん法ほう90条じょうの2）と同一どういつ性せい保持ほじ権けん（著作ちょさく権けん法ほう90条じょうの3）とが定さだめられている。

他方たほう、財産ざいさん的てき利益りえきを保護ほごすることを目的もくてきとした権利けんりは、その権利けんりの性格せいかくによって、許諾きょだく権けんと報酬ほうしゅう・補償ほしょう金きん請求せいきゅう権けんとに分わけることができる。許諾きょだく権けんには、録音ろくおん権けん・録画ろくが権けん（著作ちょさく権けん法ほう91条じょう1項こう）、放送ほうそう権けん・有線ゆうせん放送ほうそう権けん（著作ちょさく権けん法ほう92条じょう1項こう）、送信そうしん可能かのう化か権けん（著作ちょさく権けん法ほう92条じょうの2第だい1項こう）、譲渡じょうと権けん（著作ちょさく権けん法ほう95条じょうの2）および商業しょうぎょう用ようレコードに係かかる貸与たいよ権けん（著作ちょさく権けん法ほう95条じょうの3第だい1項こう）がある。他方たほう、報酬ほうしゅう・補償ほしょう金きん請求せいきゅう権けんには、商業しょうぎょう用ようレコードの二に次じ使用しよう料りょう請求せいきゅう権けん（著作ちょさく95条じょう1項こう）、一定いってい期間きかん経過けいか後ごの商業しょうぎょう用ようレコードの貸与たいよに係かかる報酬ほうしゅう請求せいきゅう権けん（著作ちょさく権けん法ほう95条じょうの3第だい3項こう）、リピート放送ほうそう等とうに係かかる報酬ほうしゅう請求せいきゅう権けん（著作ちょさく権けん法ほう94条じょう2項こう）、放送ほうそうされる実演じつえんの同時どうじ再さい送信そうしんに係かかる報酬ほうしゅう・補償ほしょう金きん請求せいきゅう権けん（著作ちょさく権けん法ほう94条じょうの2、102条じょう6項こう）および私的してき録音ろくおん録画ろくが補償ほしょう金きん請求せいきゅう権けん（著作ちょさく権けん法ほう102条じょうによる30条じょう2項こうの準用じゅんよう）がある。

厳密げんみつには、実演じつえん家かに与あたえられる許諾きょだく権けんを著作ちょさく隣接りんせつ権けんと呼よんでいる（著作ちょさく権けん法ほう89条じょう6項こう）。

実演じつえんの保護ほご期間きかん　ジツエンノホゴキカン

実演じつえんは、実演じつえんを行おこなったときに発生はっせいし、当該とうがい実演じつえんが行おこなわれた日ひの属ぞくする年としの翌年よくねんから起算きさんして70年間ねんかん保護ほごされる（著作ちょさく権けん法ほう101条じょう）。例たとえば、2012年ねん4月がつに行おこなわれた実演じつえんも同年どうねん8月がつに行おこなわれた実演じつえんも、等ひとしく2082年ねん12月31日にちまで保護ほごされることになる。

自動じどう公衆こうしゅう送信そうしん　ジドウコウシュウソウシン

公衆こうしゅう送信そうしんのうち、公衆こうしゅうからの求もとめに応おうじ自動的じどうてきに行おこなうもの（例れい：インターネットなどを用もちいてリクエストを受うけて行おこなう送信そうしんなど）。ただし、放送ほうそうまたは有線ゆうせん放送ほうそうに該当がいとうするものは除のぞかれる（著作ちょさく権けん法ほう第だい2条じょう1項こう9号ごうの4）。例たとえば、インターネットを通つうじて、視聴しちょう者しゃからのリクエストを受うけて、自動的じどうてきに行おこなう送信そうしんがこれにあたる。

ジュネーヴ条約じょうやく　ジュネーヴジョウヤク

　許諾きょだくを得えないレコードの複製ふくせいからのレコード製作せいさく者しゃの保護ほごに関かんする条約じょうやく。レコード保護ほご条約じょうやくとも呼よばれる。レコード製作せいさく者しゃの権利けんりを保護ほごするための条約じょうやくで、1971年ねんにスイス・ジュネーブで作成さくせい、1973年ねん発効はっこう。日本にっぽんは1978年ねんに受諾じゅだくしている。
　レコード製作せいさく者しゃの権利けんりについては、1961年ねんのローマ条約じょうやくでも定さだめられていたが、締約ていやく国こくが少すくなく、海賊版かいぞくばんの防止ぼうしには不十分ふじゅうぶんであった。実施じっしする手段しゅだんは、締約ていやく国こくに委ゆだねられており、著作ちょさく権けん法ほうによる保護ほご以外いがいにも、不正ふせい競争きょうそうや刑事けいじ罰ばつに基もとづく保護ほごも認みとめられている。

＞ローマ条約じょうやく

譲渡じょうと権けん　ジョウトケン

実演じつえん家かの有ゆうする許諾きょだく権けんのひとつ。実演じつえん家かは、その実演じつえんを、録音ろくおん物ぶつ又または録画ろくが物ぶつの譲渡じょうとにより公衆こうしゅうに提供ていきょうする権利けんりを専有せんゆうする（著作ちょさく権けん法ほう95条じょうの2）。例たとえば、音楽おんがくCDを最初さいしょに提供ていきょうする場合ばあいには、実演じつえん家かの譲渡じょうと権けんが及およぶが、いったん適法てきほうに販売はんばいされると、中古ちゅうこCD販売はんばいのように以後いご、この音楽おんがくCDを提供ていきょうする場合ばあいには譲渡じょうと権けんは及およばない（著作ちょさく権けん法ほう95条じょうの2第だい3項こう）。

SCAPR　スカプル

実演じつえん家か権利けんり管理かんり団体だんたい協議きょうぎ会かい。
国際こくさい的てきな実演じつえん家かの権利けんり保護ほごのため、実演じつえん家かの権利けんりを管理かんりする団体だんたい間あいだの協定きょうてい締結ていけつを推進すいしんするために設立せつりつされた民間みんかんの国際こくさい組織そしき。1986年ねんにウィーンにて最初さいしょの会合かいごうが開ひらかれ、2001年ねんにオスロにて正式せいしきに設立せつりつされた。各国かっこくの実演じつえん家かの権利けんり集中しゅうちゅう管理かんり団体だんたいや、レコード製作せいさく者しゃと実演じつえん家かの権利けんり集中しゅうちゅう管理かんり団体だんたいが会員かいいんとなっている。
英えい：Societies Council for the Collective Management of Performers Rights

http://www.scapr.org/

世界せかい貿易ぼうえき機関きかん　セカイボウエキキカン

→WTO

送信そうしん可能かのう化か権けん　ソウシンカノウカケン

実演じつえん家かの有ゆうする許諾きょだく権けんのひとつ。実演じつえん家かは、その実演じつえんを送信そうしん可能かのう化かする権利けんりを専有せんゆうする（著作ちょさく権けん法ほう92条じょうの2）。送信そうしん可能かのう化かとは、サーバーにアップロードするなどの方法ほうほうにより自動じどう公衆こうしゅう送信そうしんし得える状態じょうたいにすることをいう（著作ちょさく権けん法ほう2条じょう1項こう9号ごうの5）。例たとえば、ホームページに音楽おんがくファイルを無む許諾きょだくでアップロードし、視聴しちょう者しゃからのリクエストがあれば直ただちに送信そうしんできる状態じょうたいに置おかれていれば、実際じっさいに、視聴しちょう者しゃに対たいして音楽おんがくファイルが送信そうしんされていなくても、送信そうしん可能かのう化か権けんの侵害しんがいとなる。