疲労ひろうとはなにか

疲労ひろうとウイルスの意外いがいな関係かんけい

なぜ疲労ひろうを研究けんきゅうするのか

疲労ひろうの研究けんきゅうが一番いちばん進すすんでいる国くには日本にっぽんである。これはある意味いみ事実じじつだが、世界せかいにおける疲労ひろう研究けんきゅうが遅おくれているともい換いかえられる。日本にっぽんでは過労かろう死しが社会しゃかい問題もんだい化かし、疲労ひろうに対たいしては高たかい関心かんしんが持もたれている。一方いっぽう、欧米おうべいでは疲つかれているのに働はたらくのは「自己じこ管理かんりができていない」と解釈かいしゃくされ、疲労ひろうは医学いがく的てきには重要じゅうよう視しされてこなかった。

しかし、欧米おうべいにならって疲労ひろうの研究けんきゅうをおろそかにしていいわけではない。「過労かろう死し」と言いっているが、この原因げんいんで一番いちばん多おおいのは、うつ病びょうによる自殺じさつである。こう聞きくとゾッとしないだろうか。それから、世界せかい的てきな問題もんだいとなっている新型しんがたコロナウイルスの後遺症こういしょうにおける最大さいだいの問題もんだいは疲労ひろうにあると考かんがえられている。

その人ひとの人生じんせいを変かえてしまうほど脳のうの機能きのうに重要じゅうような影響えいきょうを与あたえる。これが疲労ひろうのおそろしいところといえるだろう。

「疲労ひろう」と「疲労ひろう感かん」

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さまざまな病気びょうきを引ひき起おこす疲労ひろう。この問題もんだいを解決かいけつするにはどうしたらいいか。それは疲労ひろうを科学かがく的てきに扱あつかうことだ。軽視けいしするわけでも根性こんじょう論ろんで乗のり切きるわけでもなく、疲労ひろうを客観きゃっかん的てきにとらえることが何なによりも重要じゅうようである。

ここで最初さいしょに押おさえておきたいのが「疲労ひろう」には2種類しゅるいの意味いみがあるということだ。疲つかれたという感覚かんかくの「疲労ひろう感かん」と、疲労ひろう感かんの原因げんいんとなる「体からだの障害しょうがいや機能きのう低下ていか」を意味いみする「疲労ひろう」は、どちらも「疲労ひろう」といわれることがある。現在げんざいの科学かがくは前者ぜんしゃの「感覚かんかく」を扱あつかえるほど発展はってんはしていないので、科学かがくの対象たいしょうとしやすいのは後者こうしゃのほうだ。