原文げんぶん英語えいごで、これはその翻訳ほんやくです。

GNUライセンスにかんしてよくかれる質問しつもん

もくじ


GNUプロジェクト、フリーソフトウェアファウンデーションと、そのライセンスにかんする基本きほんてき質問しつもん

GPLの全般ぜんぱんてき理解りかい

GPLを自分じぶんのプログラムに使つか

GPLのもとでリリースされたプログラムの配布はいふ

GPLのもとでリリースされたプログラムを使つかってのプログラムを

GPLのもとでリリースされたコードを結合けつごうした著作ちょさくぶつ

GPL違反いはんかんする質問しつもん


“GPL”とはなんりゃくですか? (#WhatDoesGPLStandFor)

「GPL」は「一般いっぱん公衆こうしゅうライセンス(General Public License)」のりゃくです。このたねのライセンスでもっと普及ふきゅうしているのが「GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンス(GNU General Public License)」であり、みじかくGNU GPLとばれることもあります。GNU GPLのはなしをしているのがあきらかな場合ばあいには、さらに「GPL」とちぢめてもかまいません。

自由じゆうソフトウェアとは、GPLを使つかっているという意味いみですか?(#DoesFreeSoftwareMeanUsingTheGPL)

そんなことはありません。自由じゆうソフトウェアのライセンスは、GPLのほかにも多数たすう存在そんざいします。すべてを網羅もうらしているわけではありませんが、ライセンスの一覧いちらん用意よういしていますのでごらんください。ユーザに、さだめられた自由じゆう提供ていきょうするライセンスは、すべて自由じゆうソフトウェアのライセンスです。

自由じゆうソフトウェア・ライセンスではなく、GNU GPLを使つかったほうがいのはなぜですか? (#WhyUseGPL)

GNU GPLを適用てきようすることによって、リリースされる改良かいりょうバージョンがすべて自由じゆうソフトウェアであることを要求ようきゅうすることができます。これにより、もと自分じぶん著作ちょさくぶつなのに、それにプロプライエタリな改変かいへんおこなわれたバージョンと自分じぶん競争きょうそうしなければならなくなるといった事態じたいおちいるリスクを回避かいひすることができます。しかし、特別とくべつ場合ばあいにはより寛容かんようなライセンス適用てきようしたほうがいこともあります。

すべてのGNUソフトウェアにはライセンスとしてGNU GPLが使つかわれているのですか? (#DoesAllGNUSoftwareUseTheGNUGPLAsItsLicense)

ほとんどのGNUソフトウェアパッケージにはGNU GPLが適用てきようされていますが、いくつかのGNUプログラム(およびプログラムの一部いちぶ)には、劣等れっとうGPLのようなよりゆるいライセンスが適用てきようされています。こうするときは、わたしたちの戦略せんりゃく問題もんだいです。

GPLを使つかうとそのプログラムはGNUソフトウェアになるのですか? (#DoesUsingTheGPLForAProgramMakeItGNUSoftware)

GNU GPLのもとでプログラムをリリースするのはだれにでも出来できますが、それによってそのプログラムがGNUパッケージのひとつになるということではありません。

プログラムをGNUソフトウェアにするとは、そのプログラムをGNUプロジェクトに明示めいじてき寄贈きぞうすることです。プログラムの開発かいはつしゃとGNUプロジェクトが寄贈きぞう同意どういすると、そのプログラムはGNUソフトウェアになります。プログラムをGNUプロジェクトに寄贈きぞうすることに興味きょうみがあるほうは、<maintainers@gnu.org>まで連絡れんらくください。

GPL違反いはん可能かのうせいがある事例じれいつけたら、どうすればいですか? (#ReportingViolation)

そのむね報告ほうこくしてください。まず事実じじつをできるだけ注意深ちゅういぶか調しらべ、そのうえ問題もんだいとなっているGPLのおよぶプログラムの出版しゅっぱんしゃ著作ちょさくけんしゃ事態じたいつたえましょう。著作ちょさくけんしゃがフリーソフトウェアファウンデーションならば、<license-violation@gnu.org>までご一報いっぽうください。著作ちょさくけんしゃがフリーソフトウェアファウンデーション以外いがい場合ばあいには、プログラムのメンテナーが著作ちょさくけんしゃであることもありますし、そうでなければどうすれば著作ちょさくけんしゃ連絡れんらくできるかおしえてくれるでしょうから、メンテナーに連絡れんらくしましょう。

GPLがユーザの改変かいへんしたはん公開こうかい許可きょかしているのはなぜですか? (#WhyDoesTheGPLPermitUsersToPublishTheirModifiedVersions)

自由じゆうソフトウェアのきわめて重要じゅうようなポイントは、ユーザが自由じゆう協力きょうりょくできるということです。バグフィックスや改良かいりょうのユーザと共有きょうゆうすることによって、おたがいにたすいたいとのぞむユーザのねがいをかなえることは絶対ぜったい必要ひつようなことなのです。

GPLの代替だいたいあんとして、改変かいへんされたはん原作げんさくしゃ許可きょか必要ひつようとする、というような条件じょうけん提案ていあんしたひとがいました。実際じっさい問題もんだいとして、このやりかた原作げんさくしゃがメンテナンスの必要ひつよう対応たいおうれているあいだはうまくくでしょうが、もし作者さくしゃが(おおかれすくなかれ)なに作業さぎょうをすることをめてしまったり、ユーザのニーズすべての面倒めんどうなくなったりしたら、このやりかたまってしまいます。実際じっさいじょう問題もんだいべつとしても、このやりかたはユーザがたがいにたすうことを許可きょかしていません。

ユーザによってつくられた様々さまざまなバージョンあいだでの混乱こんらんけるための手段しゅだんとして、改変かいへんされたバージョンをコントロールすることが提案ていあんされることがあります。しかし、わたしたちの経験けいけんでは、このたね混乱こんらんおおきな問題もんだいではありません。EmacsのおおくのバージョンがGNUプロジェクトの外部がいぶつくられてましたが、ユーザはそれらを別々べつべつのものとして見分みわけることができています。GPLでは、のバージョンと見分みわけがつくようにしてのメンテナたちの名声めいせいまもるため、あるバージョンの作者さくしゃにはかれまたは彼女かのじょ名前なまえせることを要求ようきゅうしています。

GPLは、改変かいへんされたはんのソースコードをおおやけ発表はっぴょうすることを要求ようきゅうしますか? (#GPLRequireSourcePostedPublic)

GPLでは、あなたが改変かいへんしたはんをリリースすることは要求ようきゅうしてはいません。改変かいへんくわえて、リリースせずに個人こじんてき使つかうのはあなたの自由じゆうです。これは組織そしき(企業きぎょうふくむ)でも同様どうようで、ある組織そしきは、改変かいへんしたはん用意よういしてそれを組織そしきがいにリリースすることなく内部ないぶてき利用りようすることができます。

しかし、もしあなたが改変かいへんされたはんなんらかのかたちおおやけにするならば、GPLはあなたが改変かいへんしたソースコードをユーザがGPLのもとで入手にゅうしゅできるようにすることを要求ようきゅうします。

すなわち、GPLは改変かいへんされたプログラムを特定とくていのやりかたでリリースする許可きょかあたえていますが、べつかたちでのリリースは許可きょかしていないのです。しかし、リリースするかどうかはあなた次第しだいです。

あるGPLのおよぶプログラムと、それと関係かんけいのない不自由ふじゆうなプログラムをおなじコンピュータにいても問題もんだいありませんか? (#GPLAndNonfreeOnSameMachine)

そのとおりです。

GPLのおよぶプログラムのコピーをだれかがっているとっている場合ばあい、わたしはそのひとにコピーをくださいと要求ようきゅうできますか? (#CanIDemandACopy)

いいえ。GPLは、あるひともし、そのひとがそうすることをえらんだ場合ばあい、そのとき、プログラムのコピーを作成さくせいし、さい配布はいふする許可きょかあたえます。そのひとは、プログラムをさい配布はいふする選択せんたくをしない権利けんりつのです。

この「いかなる第三者だいさんしゃたいしても法的ほうてき有効ゆうこう書面しょめんによるもう」とはなにのことですか? これは、世界中せかいじゅうだれもが、GPLが適用てきようされたどんなプログラムのソースでもれられるということなのでしょうか? (#WhatDoesWrittenOfferValid)

あなたがソースコードを書面しょめんによるもう提供ていきょうすることを選択せんたくした場合ばあい、ソースコードをあなたに要求ようきゅうするすべてのひとにそれを受領じゅりょうする資格しかくがあります。

GPLには、バイナリをソースコードきで商業しょうぎょうてき配布はいふする場合ばあい、あなたがのちにソースコードを配布はいふするむねかれた書面しょめんによるもう提供ていきょうしなければならないとあります。ユーザがあなたからったバイナリを商業しょうぎょうてきさい配布はいふするときには、この書面しょめんによるもう複製ふくせい一緒いっしょわたさなければなりません。これは、バイナリを直接ちょくせつあなたから入手にゅうしゅしなかった人々ひとびとも、書面しょめんによるもうそくしてソースコードの複製ふくせいることができるということを意味いみします。

わたしたちが、もうがいかなる第三者だいさんしゃにとっても法的ほうてき有効ゆうこうであることを要求ようきゅうするのは、そうすることによって、バイナリを間接かんせつてきった人々ひとびともソースコードをあなたに注文ちゅうもんすることができるからです。

GPLでは、改変かいへんされたバージョンがリリースされた場合ばあい、「すべての第三者だいさんしゃに… ライセンスされ」なければならないとされています。この場合ばあい第三者だいさんしゃとはだれのことですか? (#TheGPLSaysModifiedVersions)

GPLのだい2せつでは、改変かいへんされたバージョンを配布はいふする場合ばあいにはすべての第三者だいさんしゃたいしGPLのもとでライセンスされなければならないとべています。「すべての第三者だいさんしゃ」とは、完全かんぜんだれにでも、ということです。しかしこれは、あなたがかれらになに物理ぶつりてきおこなことを要求ようきゅうするものではありません。これは、かれらがあなたのバージョンにかんして、あなたからGPLのもとでライセンスされているということだけを意味いみします。

GPLのおよぶプログラムに改変かいへんくわえた場合ばあい自分じぶん改変かいへんしたてんかんして著作ちょさくけん主張しゅちょうする必要ひつようはありますか? (#RequiredToClaimCopyright)

あなたの変更へんこうかんして著作ちょさくけん主張しゅちょうする必要ひつようはありませんが、おおくの国々くにぐにでは著作ちょさくけんなにもしなくても自動的じどうてきしょうじることになるので、あなたが改変かいへんしたてん著作ちょさくけん主張しゅちょうしたくないならば、明示めいじてきにパブリックドメインに必要ひつようがあります。

著作ちょさくけん主張しゅちょうするかしないかにかかわらず、あなたは自分じぶん改変かいへんしたバージョンを全体ぜんたいとしてはGPLのもとでリリースしなければなりません。(もし、あなたの改変かいへんしたバージョンをリリースするならば)

あるコードをことなるプログラミング言語げんご翻訳ほんやくすることについてGPLはどうってますか? (#TranslateCode)

著作ちょさくけんほうでは、作品さくひん翻訳ほんやく改変かいへん一種いっしゅであるとかんがえられています。ですから、GPLが改変かいへんばんについてっていることが翻訳ほんやくばんにもてはまります。翻訳ほんやくはオリジナルのプログラムの著作ちょさくけんにカバーされます。

オリジナルのプログラムが自由じゆうなライセンスを場合ばあい、そのライセンスはそのプログラムを翻訳ほんやくする許可きょかあたえるでしょう。あなたがどのように翻訳ほんやくしたプログラムを使つかい、また、ライセンスできるかは、そのライセンスによってまります。オリジナルのプログラムがあるバージョンのGNU GPLでライセンスされている場合ばあい翻訳ほんやくされたプログラムはおなじバージョンのGNU GPLでカバーされなければなりません。

あるプログラムがパブリックドメインにかれたコードとGPLのおよぶコードから構成こうせいされていたとして、パブリックドメインな部分ぶぶんしてパブリックドメインなコードとして利用りようすることができますか? (#CombinePublicDomainWithGPL)

どの部分ぶぶんがパブリックドメインにかれているか見分みわけがつき、それをのこりの部分ぶぶんから分離ぶんりできるならば可能かのうです。もしコードがその開発かいはつしゃによってパブリックドメインにかれていたならば、コードがどこにあろうとそれはパブリックドメインだからです。

GPLは金銭きんせん目的もくてきでプログラムの複製ふくせい販売はんばいすることを許可きょかしていますか? (#DoesTheGPLAllowMoney)

はい。GPLは、だれもが販売はんばいすることを許可きょかしています。複製ふくせい販売はんばいする権利けんり自由じゆうソフトウェアの定義ていぎ一部いちぶです。ひとつの特別とくべつ状況じょうきょうのぞいて、請求せいきゅうできる値段ねだん制限せいげんはありません。(ひとつの例外れいがいとは、バイナリのみのリリースに要請ようせいされるソースコードを提供ていきょうする書面しょめんによるもう(におけるソースコードの提供ていきょうかんする料金りょうきん)です。)

GPLは、わたしの配布はいふサイトからプログラムをダウンロードするのにわたしが課金かきんすることを許可きょかしますか? (#DoesTheGPLAllowDownloadFee)

はい。プログラムの複製ふくせい配布はいふするにあたり、のぞむだけの料金りょうきんすことができます。GPLv2のもとでは、もしあなたがバイナリをダウンロードによって配布はいふするならば、ソースのダウンロードにかんしても「同等どうとうのアクセス」を提供ていきょうしなければなりませんので、ソースのダウンロードに料金りょうきんはバイナリをダウンロードするための料金りょうきんよりもたかくなってはならないということになります。もし、GPLv3のライセンスのもとでバイナリが配布はいふされるならば、おな場所ばしょ追加ついか料金りょうきんなしでソースコードへの同等どうとうのアクセスをおな方法ほうほう提供ていきょうしなければなりません。

GPLは、ソフトウェアをった人間にんげんがわたしに料金りょうきん支払しはらうこと、およびまたは、ったむね通知つうちすることを義務ぎむづけることを許可きょかしていますか? (#DoesTheGPLAllowRequireFee)

いいえ。実際じっさいのところ、そのような要求ようきゅうはプログラムを不自由ふじゆうにしてしまいます。もし人々ひとびとがプログラムの複製ふくせいれたときに料金りょうきん支払しはらったり、だれ特定とくてい人物じんぶつにそのことをらせたりしなければならないなら、そのプログラムは自由じゆうではありません。自由じゆうソフトウェアの定義ていぎ参照さんしょうしてください。

GPLは自由じゆうソフトウェア・ライセンスのひとつですから、そのためにだれかに料金りょうきんはらうことなく、人々ひとびとがソフトウェアを使つかうこと、そしてさい配布はいふすることさえ許可きょかしています。

あなたは、あなたからコピーをひと料金りょうきんすことができますほかのだれかからコピーをるときに、そのひとがあなたに支払しはらうことを要求ようきゅうはできません。

GPLが適用てきようされたソフトウェアを料金りょうきんって配布はいふする場合ばあい、わたしは公衆こうしゅう料金りょうきんなしでもソフトウェアをれられるようにしなければならないでしょうか? (#DoesTheGPLRequireAvailabilityToPublic)

いいえ。しかし、もしだれかがあなたに料金りょうきんはらって複製ふくせいれたならば、GPLはそのひと公衆こうしゅうにその複製ふくせいを、料金りょうきんのありでもなしでも、リリースする自由じゆうあたえています。たとえば、だれかがあなたに料金りょうきんはらったならば、そのひと複製ふくせい一般いっぱん公衆こうしゅうけてウェブサイトで公開こうかいすることが可能かのうです。

GPLは、複製ふくせいぶつ機密きみつ保持ほじ契約けいやく(NDA)のもとで配布はいふすることを許可きょかしていますか?(#DoesTheGPLAllowNDA)

いいえ。GPLは、あなたから複製ふくせい入手にゅうしゅしたひとみな、その複製ふくせいを、改変かいへんありでも、なしでも、さい配布はいふする権利けんりゆうしているとべています。あなたには、著作ちょさくぶつ配布はいふかんして、よりきびしい制限せいげんをかけることは、みとめられません。

もし、だれかが、あなたにFSFのGPLのおよぶソフトウェアをけとるのにNDAにサインすることをもとめるのであれば、すぐにわたしたちにらせてください。連絡れんらくさきは、license-violation@fsf.orgです。

もし、違反いはんだれ著作ちょさくけんしゃのGPLのおよぶコードをふくむならば、その著作ちょさくけんしゃらせてください。あなたが、種類しゅるいのGPLの違反いはんたいするのとおなじように。

GPLは、改変かいへんされたバージョン、あるいはベータばん機密きみつ保持ほじ契約けいやく(NDA)のもとで配布はいふすることを許可きょかしていますか? (#DoesTheGPLAllowModNDA)

いいえ。GPLは、あなたの改変かいへんしたバージョンはGPLにべられたすべての自由じゆうたなければならないとべています。ですから、あなたからあなたのバージョンをっただれもが、そのバージョンの複製ふくせいを(改変かいへんしても、改変かいへんなしでも)さい配布はいふする権利けんりゆうしているのです。あなたは、著作ちょさくぶつのどのバージョンであっても、よりきびしい制限せいげんをつけて配布はいふすることはできません。

GPLは、わたしが機密きみつ保持ほじ契約けいやく(NDA)のもとで改変かいへんされたバージョンを開発かいはつすることを許可きょかしていますか? (#DevelopChangesUnderNDA)

はい。たとえば、あなたはあるプログラムに改変かいへんくわえ、そのあなたの変更へんこうをクライアントがOKをすまでリリースしないことに同意どういするという契約けいやく受諾じゅだくすることができます。この場合ばあい、GPLのおよぶコードがNDAのもとで配布はいふされているということにはなりませんので、こういったことが可能かのうになるのです。

また、あなたはクライアントにたいして自分じぶん変更へんこうをGPLのもとでリリースし、しかしそれらをクライアントがOKとうまでひとにはリリースしないということに合意ごういすることもできます。この場合ばあいも、GPLのおよぶコードがNDAや追加ついかてき制限せいげんのもとで配布はいふされるということにはなりません。

GPLはクライアントがあなたのバージョンをさい配布はいふする権利けんりあたえます。しかし、この筋書すじがきでは、クライアントはおそらく、その権利けんり行使こうししないことを選択せんたくするでしょうが、その権利けんりゆうしているわけです。

わたしは、自分じぶん著作ちょさくぶつによって名声めいせいたいし、人々ひとびと自分じぶんいたもののことをってしいのです。GPLを適用てきようしても、わたしはそのような名声めいせいることができますか? (#IWantCredit)

もちろんあなたはご自分じぶん著作ちょさくぶつについて名声めいせいることができます。あなた自身じしん名前なまえ(ここではあなたが著作ちょさくけんしゃ仮定かてい)を著作ちょさくけん表示ひょうじくのは、GPLのもとでプログラムをリリースすることの一部いちぶです。GPLでは、すべての複製ふくせい適切てきせつ著作ちょさくけん表示ひょうじせることを要求ようきゅうしています。

研究けんきゅう論文ろんぶんでGPLのおよぶソフトウェアとその出力しゅつりょく使つかったさいに、引用いんよう謝辞しゃじ要求ようきゅうする条項じょうこう追加ついかすることを、GPLは、許可きょかしていますか?(#RequireCitation)

いいえ、GPLの条項じょうこうではこれはゆるされません。ただしい引用いんようはアカデミックな発表はっぴょう重要じゅうよう部分ぶぶんであることは認識にんしきしますが、GPLに追加ついか要求ようきゅうとして引用いんよう追加ついかすることはできません。GPLのソフトウェアの使用しようをする研究けんきゅう論文ろんぶん引用いんよう要求ようきゅうすることは、GPLv3のセクション7(b)における容認ようにんできる追加ついか条項じょうこうえたものとなり、ですから、GPLのセクション7における追加ついか制限せいげんかんがえられます。そして、GPLの条項じょうこうでライセンスされているか、ほかのライセンスでかに関係かんけいなく、著作ちょさくけんほうは、そのようにソフトウェアの出力しゅつりょくへの要求ようきゅうみとめていません。

GPLが、プログラムの複製ふくせいすべてにGPLの複製ふくせいふくめることを要求ようきゅうするのはなぜですか? (#WhyMustIInclude)

著作ちょさくぶつにライセンスの複製ふくせいふくめることは、そのプログラムの複製ふくせい入手にゅうしゅしただれもが自分じぶん権利けんり内容ないようについてることができるというてんでとても重要じゅうようです。

ライセンス自体じたいわりに、ライセンスの在処ありかすURLをふくめたくなるかもれません。しかし、URLが今後こんご5ねん、10ねんとずっと有効ゆうこうでありつづけるという確証かくしょうはありません。20ねんてば、今日きょうわたしたちがURLとしてっているものそのもの、がもはや存在そんざいしないかもしれないのです。

ネットワークの世界せかい将来しょうらいこるすべての変化へんかにもかかわらず、プログラムの複製ふくせい人々ひとびとがずっとライセンスをることができることを保証ほしょうする唯一ゆいいつ方法ほうほうは、ライセンスの複製ふくせいをプログラムのなかふくめることです。

GNU GPLのコピーをわたしのリポジトリにれておくだけでGPLを適用てきようするに充分じゅうぶんでしょうか? (#LicenseCopyOnly)

たんにGNU GPLのはいったファイルのコピーをリポジトリにくだけでは、同一どういつのリポジトリにあるコードがGNU GPLで使つかえるか明示めいじてきべるわけではありません。明言めいげんがなければ、ライセンスの許可きょかがどの具体ぐたいてきなソースファイルに実際じっさい適用てきようされるのか、まったく明確めいかくであるわけではありません。明示めいじされた文章ぶんしょうべることがすべての疑念ぎねん除去じょきょします。

ライセンスだけがはいったファイルがあり、そのライセンスでカバーされる特定とくていのほかのファイルについてべられた文章ぶんしょうがないままでかれている、という状況じょうきょうは、どこからもけっしてばれないサブルーチンがはいっているファイルにています。この相似そうじ完全かんぜんではありません: 弁護士べんごし法廷ほうていは、常識じょうしき適用てきようし、GNU GPLのコピーをいたのは、そのコードをそれでライセンスしたかったからにちがいないと結論けつろんづけるかもしれません。もしくは、そうしないかもしれません。しかし、確実かくじつせいをそのままにしておく理由りゆうがあるでしょうか?

この文章ぶんしょうはそれぞれのソースファイルにあるべきです。プログラムのREADMEファイルに明確めいかくべられた文章ぶんしょう法的ほうてきには充分じゅうぶんです(そのコードとともにREADMEがついてくるかぎりにおいて)。しかし、コードとREADMEは容易ようい別々べつべつになりがちです。なぜ、あなたのコードのライセンスの確実かくじつせいのリスクを必要ひつようがあるでしょうか?

これはGNU GPL特有とくゆうのことでは、まったくありません。どんな自由じゆうなライセンスにもてはまります。

なぜ、個々ここのソースファイルそれぞれにライセンス告知こくちくべきなのでしょう? (#NoticeInSourceFile)

ライセンス告知こくちをそれぞれのソースファイルの最初さいしょき、どのライセンスをはこんでいるかべるべきです。そのライセンスとはなされてしまうリスクをけるためです。リポジトリのREADMEがソースファイルがGNU GPLのもとにあるとっている場合ばあい、そのソースファイルをのプログラムにだれかがコピーした場合ばあいどうなるでしょうか? そういったほか文脈ぶんみゃくでは、そのファイルのライセンスがなにしめせないかもしれません。なにかのライセンスであるか、あるいはライセンスがまったくないかえてしまうかもしれません(そうするとコードを不自由ふじゆうにしてしまうでしょう)。

それぞれのソースファイルの最初さいしょ著作ちょさくけん表示ひょうじとライセンス告知こくちくわえることは、容易よういであり、こういった混乱こんらんこりにくくします。

これはGNU GPL特有とくゆうのことでは、まったくありません。どんな自由じゆうなライセンスにもてはまります。

著作ちょさくぶつがライセンス自身じしんよりもそんなにながくない場合ばあいはどうしたらよいですか? (#WhatIfWorkIsShort)

もし全体ぜんたいのソフトウェアパッケージがそんなにちいさいコードしかない(300ぎょうがわたしたちの使つか基準きじゅんです)みじかいならば、GNU GPLのようなコピーレフトのライセンスではなく、よりゆる寛容かんようなライセンスを適用てきようしたほうがいでしょう。(そのコードがとく重要じゅうようでなければ。) わたしたちは、そのような場合ばあいApache ライセンス2.0を推奨すいしょうします

スペース節約せつやくのため、GPLの前文ぜんぶん自分じぶんのプログラムへの適用てきよう方法ほうほう説明せつめいはぶいてもいですか? (#GPLOmitPreamble)

前文ぜんぶん適用てきよう方法ほうほう説明せつめいはGNU GPLの不可欠ふかけつ一部いちぶであり、省略しょうりゃくすることはできません。実際じっさいのところ、GPLには著作ちょさくけん主張しゅちょうされており、そのライセンスではGPL全体ぜんたいのそのままの複製ふくせいのみ許可きょかしています。(法的ほうてき条項じょうこう使つかってべつのライセンスつくることはできるでしょうが、それはGNU GPLではないでしょう。)

前文ぜんぶん適用てきよう方法ほうほう説明せつめいは1000ワードあまりにぎず、GPL全体ぜんたいのサイズの1/5以下いかめるにぎません。ソフトウェアパッケージ自体じたい相当そうとうちいさいのでないかぎり、前文ぜんぶん説明せつめいはパッケージのサイズに実質じっしつてきにわずかな変化へんかをももたらさないでしょう。もしソフトウェアパッケージがちいさいのであれば、GNU GPLではなく、単純たんじゅん全面ぜんめんてき寛容かんようなライセンスを適用てきようしたほうがいいでしょう。

ふたつのライセンスが「両立りょうりつする」とはどういう意味いみですか? (#WhatIsCompatible)

ふたつのプログラム(あるいは両者りょうしゃ本質ほんしつてき部分ぶぶん)を結合けつごうしてひとつのおおきな著作ちょさくぶつにするためには、そういったやりかた両方りょうほうのプログラムを利用りようする許可きょかていなければなりません。ふたつのプログラムのライセンスがこれを許可きょかしていれば、それらのライセンスは両立りょうりつします。両方りょうほうのライセンスを同時どうじたす手段しゅだん存在そんざいしない場合ばあい、それらは両立りょうりつしません。

いくつかのライセンスでは、結合けつごう方法ほうほうがそれらが両立りょうりつするかどうかに影響えいきょうすることがあります。たとえば、あるライセンスは、ふたつのモジュールを一緒いっしょにリンクすることは許可きょかしているが、コードをマージしてひとつのモジュールにすることは許可きょかしていない、といったたぐいです。

たんふたつの別々べつべつのプログラムをおなじシステムにインストールする場合ばあい、それらのライセンスが両立りょうりつする必要ひつようはありません。なぜなら、これは別々べつべつのプログラムをひとつのおおきな著作ちょさくぶつわせてはいないからです。

ライセンスが「GPLと両立りょうりつする」とはどういう意味いみですか? (#WhatDoesCompatMean)

ほかのライセンスとGNU GPLが両立りょうりつするという意味いみです。あなたは、ほかのライセンスのもとでリリースされたコードをGNU GPLのもとでリリースされたコードと結合けつごうしてひとつのおおきなプログラムにすることができます。

すべてのGPLのはんは、プライベートなそのような結合けつごう著作ちょさくぶつ許可きょかしています。また、そのような結合けつごう著作ちょさくぶつ配布はいふ同一どういつのGNU GPLのはんのもとでリリースされるかぎり、許可きょかしています。ほかのライセンスもこれを許可きょかしているならば、そのライセンスは GPLと両立りょうりつします。

GPLv3はGPLv2よりもおおくのライセンスと両立りょうりつします。GPLv3は、GPLv3自身じしんにはないあるしゅ追加ついか要求ようきゅうをもったコードとのわせをゆるします。だい7せつに、これについてもっと情報じょうほうがあり、ゆるされる追加ついか要求ようきゅう一覧いちらんもあります。

不自由ふじゆうなライブラリを利用りようする自由じゆうソフトウェアをけますか? (#FSWithNFLibs)

もし、そうすると、あなたのプログラムは自由じゆう環境かんきょうのもとでは完全かんぜん使用しようできるわけではありません。あなたのプログラムがある特定とくてい作業さぎょうをするために自由じゆうでないライブラリに依存いぞんしている場合ばあい自由じゆう世界せかいではそのプログラムはその作業さぎょうができないということになります。自由じゆうでないライブラリがなければ実行じっこうすることすらできないならば、そのプログラムはGNUのような自由じゆうなオペレーティングシステムの一部いちぶとなることができません。プログラムは自由じゆう世界せかいには完全かんぜん出入でい禁止きんしとされてしまいます。

ですから、どうかかんがえてください。その作業さぎょうを、この自由じゆうでないライブラリを利用りようせずにおこなうことはできませんか? あなたはそのライブラリの自由じゆう代替だいたいひんくことはできませんか?

もしプログラムがすでに自由じゆうでないライブラリを利用りようしてかれていたならば、おそらく決断けつだんえるにはおそすぎるでしょうから、リリースしないよりは、プログラムをそのままリリースしたほうがいいでしょう。しかしREADMEにおいて、自由じゆうでないライブラリが必要ひつようであることは欠点けってんであることに言及げんきゅうし、プログラムを改変かいへんしておな作業さぎょう自由じゆうでないライブラリきでおこなえるようにするということを提案ていあんしてください。このプログラムになにか重要じゅうよう仕事しごとをさらにすすめることをかんがえるだれかにたいして、まず、自由じゆうでないライブラリにたいする依存いぞんから脱却だっきゃくすることを提案ていあんしてください。

GPLのおよ自由じゆうソフトウェアとある自由じゆうでないライブラリを結合けつごうすることにかんして、法的ほうてき問題もんだいがあるかもれないことに注意ちゅういください。くわしくは、GPLソフトウェアにGPLと両立りょうりつしないライブラリをもちいた場合ばあい質問しつもんをごらんください。

GPLのプログラムをプロプライエタリのシステム・ライブラリとリンクしてよいでしょうか? (#SystemLibraryException)

GPLの両方りょうほうのバージョンがコピーレフトにたいする例外れいがいゆうしています。一般いっぱんにシステムライブラリ例外れいがいばれるものです。使つかいたいGPLと両立りょうりつしないライブラリがこのシステムライブラリの範疇はんちゅうにある場合ばあい、これを使つかうのになにか特別とくべつのことは必要ひつようありません。たとえこのライブラリをふくむリンクされた実行じっこう形式けいしき配布はいふしたとしても、全体ぜんたいのプログラムのソースコードを配布はいふする要求ようきゅうにはこのライブラリはふくまれません。

「システムライブラリ」になにがあたるかという範疇はんちゅうはGPLのことなるバージョンあいだことなります。GPLv3は「システムライブラリ」をだい一節いっせつ明確めいかく定義ていぎして、「対応たいおうするソース」の定義ていぎから除外じょがいしています。GPLv2ではだい3せつわりちかくですこちがったやりかたでこの問題もんだいあつかっています。

AGPLv3のおよぶコードとGPLv3のおよぶコードをリンクあるいはわせることがどのような方法ほうほう可能かのうでしょうか?(#AGPLGPL)

このライセンスはそれぞれ明確めいかくにほかのライセンスのコードとリンクすることをみとめています。GPLv3のおよぶモジュールとAGPLv3のおよぶモジュールをリンクするのは(あるいはそのぎゃく)はつね可能かのうです。モジュールのうちいくつかがライブラリであってもなくてもそうです。

GPLソフトウェアにGPLと両立りょうりつしないライブラリをもちいた場合ばあい、どのような法的ほうてき問題もんだい発生はっせいするでしょうか? (#GPLIncompatibleLibs)

システムライブラリ例外れいがいにはふくまれないライブラリにたいしてプログラムをリンクしたい場合ばあい、その許可きょかあたえる必要ひつようがあります。以下いかふたつのライセンス表示ひょうじれいをあげますので、そうするのに使つかうことができます。ひとつはGPLv3のためでもうひとつはGPLv2のためです。いずれのケースでも、この許可きょかあたえるそれぞれのファイルにたいしてこの文章ぶんしょうすべきです。

プログラムの著作ちょさくけんしゃだけが、このような条項じょうこう法的ほうてきにソフトウェアをリリースすることができます。あなたがプログラム全体ぜんたい自分じぶん自身じしんき、また雇用こようしゃあるいは学校がっこう著作ちょさくけん主張しゅちょうしないと仮定かていすれば、あなたが著作ちょさくけんしゃです。よって、あなたは例外れいがい認可にんかすることができます。しかし、ほかの作者さくしゃによるGPLのおよぶプログラムの一部分いちぶぶんをあなたのコードで使つかいたいからといって、あなたが自分じぶんでそれらのための例外れいがい認可にんかすることはできません。それらのプログラムの著作ちょさくけんしゃ承認しょうにん必要ひつようがあります。

ほかの人々ひとびとがプログラムを改変かいへんした場合ばあい、かれらは自分じぶんのコードにまでおな例外れいがいもうける必要ひつようはありません。そうするかどうかはかれらの選択せんたくまかされています。

もし、ライブラリを不自由ふじゆうなものとリンクすることをかんがえているのであれば、自由じゆうでないライブラリを利用りようする自由じゆうソフトウェアをくには、のふしもごらんください。

GPLv3を使つかっている場合ばあいだい7せつかんする追加ついか許可きょかみとめることによってこの目的もくてき達成たっせいすることができます。以下いかのライセンス表示ひょうじがそれをおこないます。この文章ぶんしょうなかのすべてのかく括弧かっこなかぶんをあなたのプログラムにてきしたものにえる必要ひつようがあります。あなたがリンクしようとかんがえているライブラリのソースをだれもが配布はいふできるわけではない場合ばあいちゅう括弧かっこぶん削除さくじょすべきです。そうでない場合ばあいちゅう括弧かっこだけを削除さくじょします。

Copyright (C) [とし] [著作ちょさくけんしゃ名前なまえ]

This program is free software; you can redistribute it and/or modify it under the terms of the GNU General Public License as published by the Free Software Foundation; either version 2 of the License, or (at your option) any later version. 日本語にほんごやく: このプログラムは自由じゆうソフトウェアです。フリーソフトウェアファウンデーションにより発行はっこうされたGNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンス(バージョン2のライセンスあるいは、(あなたの選択せんたくとして)それ以降いこうのバージョンのどれでも)の条項じょうこうのもとで、あなたは、さい配布はいふ、およびまたは、改変かいへんすることができます。

This program is distributed in the hope that it will be useful, but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the GNU General Public License for more details. 日本語にほんごやく: このプログラムは有用ゆうようであることをねがって配布はいふされていますが、まったくの **保証ほしょう** です。商品しょうひんせいまたは特定とくてい目的もくてきたいする適合てきごうせい暗黙あんもく保証ほしょうさえも **ありません** 。詳細しょうさいは、GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンスをごらんください。

You should have received a copy of the GNU General Public License along with this program; if not, see <http://www.gnu.org/licenses>. 日本語にほんごやく: あなたは、GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンスの複製ふくせいをこのプログラムとともにっているべきです。もし、ってない場合ばあい、<https://www.gnu.org/licenses>をごらんください。

Additional permission under GNU GPL version 3 section 7 日本語にほんごやく: GNU GPLバージョン3、だい7せつかんする追加ついか許可きょか

If you modify this Program, or any covered work, by linking or combining it with [name of library] (or a modified version of that library), containing parts covered by the terms of [name of library's license], the licensors of this Program grant you additional permission to convey the resulting work. {Corresponding Source for a non-source form of such a combination shall include the source code for the parts of [name of library] used as well as that of the covered work.} 日本語にほんごやく: [ライブラリのライセンスの名前なまえ]条項じょうこうおよ部分ぶぶんつ、[ライブラリの名前なまえ](またはそのライブラリの改変かいへんバージョン)とリンクまたはわせることによって、この「プログラム」または対象たいしょうふく作品さくひん改変かいへんする場合ばあい、この「プログラム」のライセンサは、結果けっか作品さくひん運搬うんぱんするために追加ついか許可きょかあたえます。{このようなわせのソースではない形態けいたいの「対応たいおうするソース」には、[ライブラリの名前なまえ]使つかわれている部分ぶぶんのソースコードを、対象たいしょうふく作品さくひんのソースコードと同様どうようふくみます。}

GPLv2を使つかっている場合ばあい、ライセンスの条項じょうこうにあなた独自どくじ例外れいがい提供ていきょうすることができます。以下いかのライセンス表示ひょうじがそれをおこないます。ここでも、この文章ぶんしょうなかのすべてのかく括弧かっこなかぶんをあなたのプログラムにてきしたものにえる必要ひつようがあります。あなたがリンクしようとかんがえているライブラリのソースをだれもが配布はいふできるわけではない場合ばあいちゅう括弧かっこぶん削除さくじょすべきです。そうでない場合ばあいちゅう括弧かっこだけを削除さくじょします。

Copyright (C) [とし] [著作ちょさくけんしゃ名前なまえ]

This program is free software; you can redistribute it and/or modify it under the terms of the GNU General Public License as published by the Free Software Foundation; either version 2 of the License, or (at your option) any later version. 日本語にほんごやく: このプログラムは自由じゆうソフトウェアです。フリーソフトウェアファウンデーションにより発行はっこうされたGNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンス(バージョン2のライセンスあるいは、(あなたの選択せんたくとして)それ以降いこうのバージョンのどれでも)の条項じょうこうのもとで、あなたは、さい配布はいふ、およびまたは、改変かいへんすることができます。

This program is distributed in the hope that it will be useful, but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the GNU General Public License for more details. 日本語にほんごやく: このプログラムは有用ゆうようであることをねがって配布はいふされていますが、まったくの **保証ほしょう** です。商品しょうひんせいまたは特定とくてい目的もくてきたいする適合てきごうせい暗黙あんもく保証ほしょうさえも **ありません** 。詳細しょうさいは、GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンスをごらんください。

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Linking [name of your program] statically or dynamically with other modules is making a combined work based on [name of your program]. Thus, the terms and conditions of the GNU General Public License cover the whole combination. 日本語にほんごやく: [プログラムの名前なまえ]静的せいてきもしくは動的どうてきにほかのモジュールとリンクすることは、[プログラムの名前なまえ]をもとにして結合けつごう著作ちょさくぶつ作成さくせいすることです。ですから、全体ぜんたいとして、GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンスの条項じょうこう適用てきようされます。

In addition, as a special exception, the copyright holders of [name of your program] give you permission to combine [name of your program] with free software programs or libraries that are released under the GNU LGPL and with code included in the standard release of [name of library] under the [name of library's license] (or modified versions of such code, with unchanged license). You may copy and distribute such a system following the terms of the GNU GPL for [name of your program] and the licenses of the other code concerned{, provided that you include the source code of that other code when and as the GNU GPL requires distribution of source code}. 日本語にほんごやく: くわえて、特別とくべつ例外れいがいとして、[プログラムの名前なまえ]著作ちょさくけんしゃは、[プログラムの名前なまえ]プログラムを、自由じゆうソフトウェア・プログラムもしくはGNU LGPLでリリースされている自由じゆうソフトウェア・ライブラリ、そして、[ライブラリのライセンスの名前なまえ][ライブラリの名前なまえ]標準ひょうじゅんリリースにふくまれるコード(もしくは、ライセンスの変更へんこうされていない、そのコードの改変かいへんバージョン)と結合けつごうすることを許可きょかします。そのようなシステムを、[プログラムの名前なまえ]たいするGNU GPLの条項じょうこうと、その関係かんけいするコードのライセンスにしたがって、コピーし、配布はいふすることができます。{ただし、GNU GPLがソースコードの配布はいふ要求ようきゅうするときは、それにしたがって、そののコードのソースコードをふくめる必要ひつようがあります。}

Note that people who make modified versions of [name of your program] are not obligated to grant this special exception for their modified versions; it is their choice whether to do so. The GNU General Public License gives permission to release a modified version without this exception; this exception also makes it possible to release a modified version which carries forward this exception. 日本語にほんごやく: [プログラムの名前なまえ]改変かいへんバージョンを作成さくせいする人々ひとびとはこの特別とくべつ例外れいがいをかれらの改変かいへんバージョンでゆる義務ぎむはないことに注意ちゅういください。そうするかどうかは、はかれらの選択せんたくです。GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンスは改変かいへんしたバージョンを、この例外れいがいなしにリリースすることを許可きょかしています。この例外れいがいは、また、改変かいへんバージョンが、この例外れいがいをそのままつことも可能かのうとしています。

GPLのもとでリリースするために、わたしのプログラムにたいする著作ちょさくけんるにはどうしたらいですか? (#HowIGetCopyright)

ベルヌ条約じょうやくのもとでは、かれたものには、それが確固かっこたる形式けいしきかれたときから、すべて自動的じどうてき著作ちょさくけん発生はっせいすることになっています。ですから、だれかがあなたの著作ちょさくぶつ所有しょゆう主張しゅちょうしないかぎり、あなたは自分じぶんいたものにかんして著作ちょさくけんを「る」ためになにかしなければならないということはありません。

しかしながら、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく著作ちょさくけん登録とうろくするのは非常ひじょうかんがえです。これによって、アメリカ国内こくないでの侵害しんがいしゃ対抗たいこうするじょうでよりつよ権力けんりょくあたえられます。

だれ他人たにん著作ちょさくけん主張しゅちょうする可能かのうせいがあるのは、あなたが従業じゅうぎょういん学生がくせいだった場合ばあいです。その場合ばあい雇用こようしゃ学校がっこうはその作業さぎょうはあなたがかれらのためにったもので、著作ちょさくけんはかれらに帰属きぞくすると主張しゅちょうする可能かのうせいがあります。その主張しゅちょう正当せいとうなものかどうかは、あなたがおまいの場所ばしょ法律ほうりつ雇用こよう契約けいやく、どのような種類しゅるい仕事しごとをあなたがしているかなど、状況じょうきょうによります。うたがいの可能かのうせいがある場合ばあいには弁護士べんごし相談そうだんするのが最善さいぜんです。

もし雇用こようしゃ学校がっこう著作ちょさくけん主張しゅちょうするようなことがありるとおもうのでしたら、会社かいしゃ学校がっこう適切てきせつ権限けんげんのある役員やくいんによって署名しょめいされた著作ちょさくけん放棄ほうき声明せいめい(copyright disclaimer)をることで、この問題もんだいをはっきり解決かいけつすることができます。(あなたの直接ちょくせつ上司じょうし教授きょうじゅには、通常つうじょうそのような声明せいめいにサインする権限けんげんは*ありません*。)

わたしの学校がっこうが、わたしのプログラムを学校がっこう自身じしんのプロプライエタリ・ソフトウェア製品せいひんにしたいとおもったらどうしましょう? (#WhatIfSchool)

今日きょうおおくの大学だいがく自身じしん開発かいはつした知識ちしき情報じょうほう利用りよう制限せいげんすることによって資金しきんあつめようとしており、事実じじつじょう営利えいり企業きぎょう大差たいさありません。(この問題もんだいとその影響えいきょうかんする一般いっぱんてき議論ぎろんについては、2000ねん3がつのAtlantic Monthlyにった“The Kept University”をごらんください。)

あなたの学校がっこうが、ご自分じぶんのプログラムを自由じゆうソフトウェアとしてリリースすることを許可きょかしないかもれないという可能かのうせい察知さっちしたら、その問題もんだいをできるかぎはや段階だんかい提起ていきすることが最善さいぜんです。プログラムが便利べんりうごくようにちかづけばちかづくほど、学校がっこう当局とうきょくがわはそれをあなたからげてあなたきで仕上しあげようという誘惑ゆうわくられることになります。初期しょき段階だんかいであれば、あなたはよりつよ影響えいきょうりょくるえます。

そこで、わたしたちは、プログラムがまだ半分はんぶんできかかったような状態じょうたいぎないときに学校がっこうがわちかづき、こううことをおすすめします。「もしあなたがたがこれを自由じゆうソフトウェアとしてリリースすることに同意どういするならば、仕上しあげます」。これをおどしとかんがえてはいけません。説得せっとくするには、こう勇気ゆうき必要ひつようです。「わたしのプログラムは自由じゆうつか、あるいはけっしてまれないか、どちらかだ。」

GPLをわたしのプログラムに適用てきようするにはどうしたらよいか、逐一ちくいち説明せつめいしていただけませんか? (#CouldYouHelpApplyGPL)

こちらのGPLの手順てじゅん説明せつめいをごらんください。

GPLが適用てきようされたプログラムの複製ふくせいを、のライセンスのもとでれたひとがいるときました。こんなことはありるのでしょうか? (#HeardOtherLicense)

GNU GPLは、ユーザがのライセンスをプログラムに添加てんかすることをみとめていません。しかしプログラムの著作ちょさくけんしゃはプログラムをいくつかのことなるライセンスのもとで並行へいこうしてリリースすることができます。そのひとつがGNU GPLなのかもれません。

それが著作ちょさくけんしゃによってふくめられたとかんがえられ、またあなたがその複製ふくせい合法ごうほうてきれたならば、あなたが複製ふくせい一緒いっしょはいったライセンスが、あなたの複製ふくせい適用てきようされるライセンスです。

自分じぶんいたプログラムをGNU GPLのもとでリリースしたいのですが、おなじコードを不自由ふじゆうなプログラムでも使つかいたいのです。(#ReleaseUnderGPLAndNF)

不自由ふじゆうなプログラムをリリースするのはつね道徳どうとくてきわるいことですが、法的ほうてきにはあなたがそうすることについてなに障害しょうがいもありません。あなたがコードの著作ちょさくけんしゃならば、あなたは場合ばあいおうじて様々さまざまことなる排他はいたてきライセンスのもとでリリースすることができます。

GPLのおよぶプログラムの開発かいはつしゃはGPLによって束縛そくばくされますか? 開発かいはつしゃがGPL違反いはんおかすことはありるでしょうか? (#DeveloperViolate)

厳密げんみつえば、GPLは開発かいはつしゃひとのプログラムの利用りよう配布はいふ改変かいへんかんしてしめすライセンスです。開発かいはつしゃ自身じしんはそれによって束縛そくばくされることはありませんので、開発かいはつしゃなにをしようと、それはGPLの「違反いはん」ではありません。

しかし、開発かいはつしゃだれ人間にんげんによっておこなわれたならばGPL違反いはんとなりそうなことをする場合ばあい開発かいはつしゃはもちろんコミュニティにおける倫理りんりてき名声めいせいしつなうことになるでしょう。

GPLで配布はいふされているあるプログラムの開発かいはつしゃが、のちになってひと排他はいたてき利用りようみとめるということはありますか? (#CanDeveloperThirdParty)

いいえ、公衆こうしゅうはすでにプログラムをGPLのもとで利用りようする権利けんりていますので、この権利けんり撤回てっかいすることはできません。

不自由ふじゆうなプログラムを開発かいはつするために、GNU EmacsのようなGPLのおよぶエディタを使つかってもいでしょうか? GCCのようなGPLのおよぶツールを使つかって自由じゆうでないプログラムをコンパイルすることはできますか? (#CanIUseGPLToolsForNF)

はい、なぜならばエディタやツールの著作ちょさくけんはあなたがくコードには影響えいきょうしないからです。法的ほうてきには、あなたがどんなツールを使つかっても、あなたがご自分じぶんのコードに適用てきようするライセンスにかんしてはなん制限せいげんされません。

プログラムによっては、技術ぎじゅつてき都合つごうから自身じしん一部いちぶ出力しゅつりょく結果けっかにコピーするものがあります。たとえば、Bisonは標準ひょうじゅんパーザ・プログラムを出力しゅつりょくファイルにコピーします。そのような場合ばあい出力しゅつりょく結果けっかにコピーされたテキストはそのソースコードにおよぶものとおなじライセンスによってライセンスされます。一方いっぽう、プログラムにあたえられた入力にゅうりょくから派生はせいした出力しゅつりょく結果けっか一部いちぶ入力にゅうりょくがわ著作ちょさくけん状態じょうたい継承けいしょうします。

たまたま、Bisonは不自由ふじゆうなプログラムを開発かいはつするのにも使つかうことができます。これは、わたしたちがBisonの出力しゅつりょく結果けっかふくまれるBisonの標準ひょうじゅんパーザ・プログラムは制限せいげんなしに利用りようできるということを明確めいかくみとめることを決定けっていしたからです。わたしたちがこうめたのは、Bisonと同様どうようほかのツールで不自由ふじゆうなプログラムでの利用りようみとめているものがすでに存在そんざいしたからです。

GPLのおよぶプログラムのソースコードを「公正こうせい使用しよう(fair use)」する権利けんりはありますか? (#GPLFairUse)

はい、あります。「公正こうせい使用しよう」とは、特別とくべつ許可きょかがなくてもみとめられている利用りようのことです。そのような利用りようかんしては開発かいはつしゃ許可きょか必要ひつようではありませんから、開発かいはつしゃがライセンスそのなにおうと、あるいはライセンスがGNU GPLであろうが自由じゆうソフトウェア・ライセンスであろうが、あなたは「公正こうせい使用しよう」することができます。

公正こうせい使用しよう」について世界せかいてき原則げんそく存在そんざいしないということに注意ちゅういしてください。どのような利用りようが「公正こうせい」であるとみなされるかはくにによって様々さまざまです。

合衆国がっしゅうこく政府せいふはプログラムをGNU GPLでリリースできますか? (#GPLUSGov)

もし合衆国がっしゅうこく連邦れんぽう政府せいふ雇用こようしゃにその雇用こよううちで、そのプログラムがかれたのであれば、それはパブリックドメインであり、著作ちょさくけん主張しゅちょうされないことを意味いみします。GNU GPLは著作ちょさくけんをもとにしているので、そのようなプログラムはGNU GPLのもとではリリースされることはできません。(それは、なお、自由じゆうソフトウェアであることは可能かのうです、パブリックドメインのプログラムは自由じゆうだからです。)

しかし、合衆国がっしゅうこく連邦れんぽう政府せいふ政府せいふ機関きかんがコントラクタを使つかってソフトウェアを開発かいはつしたとき、これはことなる状況じょうきょうです。契約けいやくによってコントラクタがGNU GPLでリリースすることを要請ようせいできます。(GNU Adaはこのようにして開発かいはつされました。) もしくは、契約けいやくで、著作ちょさくけん政府せいふ機関きかん移譲いじょうするとして、それでそのソフトウェアをGNU GPLでリリースするとすることが可能かのうです。

合衆国がっしゅうこく政府せいふはGPLのおよぶプログラムにたいして改善かいぜんをリリースできますか? (#GPLUSGovAdd)

はい。もし合衆国がっしゅうこく政府せいふ雇用こようしゃによってその雇用こよううち改善かいぜんかれたのならば、その改善かいぜんはパブリックドメインです。しかし、改善かいぜんバージョンには、全体ぜんたいとしては、GNU GPLがおよびます。この状況じょうきょうでは、なんの問題もんだいもありません。

もし合衆国がっしゅうこく政府せいふがその仕事しごとをするのにコントラクタを使つかっている場合ばあい改善かいぜん自身じしんにGPLがおよぶようにすることができます。

(GPLの)およ作品さくひんたいし、静的せいてき vs 動的どうてきにリンクされたモジュールについて、GPLにはことなる要求ようきゅうがありますか? (#GPLStaticVsDynamic)

いいえ。GPLのおよ作品さくひん静的せいてきもしくは動的どうてきにほかのモジュールとリンクすることは、GPLのおよ作品さくひんをもとにして結合けつごう著作ちょさくぶつ作成さくせいすることです。ですから、全体ぜんたいとしての結合けつごうには、GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンスの条項じょうこうおよびます。GPLソフトウェアにGPLと両立りょうりつしないライブラリをもちいた場合ばあい、どのような法的ほうてき問題もんだい発生はっせいするでしょうか?もごらんください。

(LGPLの)およ作品さくひんたいし、静的せいてき vs 動的どうてきにリンクされたモジュールについて、LGPLにはことなる要求ようきゅうがありますか? (#LGPLStaticVsDynamic)

LGPL (現存げんそんのどのバージョンでも: v2, v2.1, or v3)に適合てきごうする目的もくてきでは:

(1) LGPLのライブラリにたい静的せいてきにリンクする場合ばあい、ユーザがライブラリを改変かいへんしてアプリケーションとさいリンクできる機会きかいのために、あなたは、あなたのアプリケーションを、オブジェクト(ソースの必要ひつようかならずしもありません)フォーマットでも提供ていきょうする必要ひつようがあります。

(2) ユーザのコンピュータにすで存在そんざいするLGPLのライブラリにたい動的どうてきにリンクする場合ばあい、あなたは、ライブラリのソースを運搬うんぱんする必要ひつようはありません。一方いっぽう、あなたのアプリケーションと一緒いっしょにLGPLのライブラリの実行じっこう形式けいしきをあなた自身じしん運搬うんぱんする場合ばあい、それが静的せいてき、あるいは動的どうてきにリンクされているかによらず、LGPLが提供ていきょうする方法ほうほうひとつでライブラリのソースを運搬うんぱんする必要ひつようがあります。

人々ひとびとがわたしのプログラムを利用りようして出力しゅつりょく結果けっかにGPLを適用てきようする方法ほうほうはないでしょうか? たとえば、わたしのプログラムがハードウェアの設計せっけい使つかわれているとして、その設計せっけい自由じゆうでなければならないと要求ようきゅうすることはできるでしょうか? (#GPLOutput)

一般いっぱんてきって、それは法的ほうてき不可能ふかのうです。著作ちょさくけんほう人々ひとびとがあなたのプログラムとかれらのデータを使つかってつくった出力しゅつりょく結果けっか利用りようかんして、あなたになん発言はつげんけんあたえていません。ユーザがあなたのプログラムを使つかってそのひと自身じしんのデータを入力にゅうりょくないし変換へんかんした場合ばあい出力しゅつりょく結果けっか著作ちょさくけんはそのひとぞくすのであって、あなたにではありません。もっと一般いっぱんてきえば、あるプログラムが入力にゅうりょく形式けいしき変換へんかんする場合ばあい出力しゅつりょく結果けっか著作ちょさくけん状態じょうたいは、生成せいせいもととなった入力にゅうりょくのそれを継承けいしょうするのです。

ですから、あなたが出力しゅつりょく結果けっか利用りようかんして発言はつげんけん唯一ゆいいつ方法ほうほうは、出力しゅつりょく結果けっか本質ほんしつてき部分ぶぶんが(おおかれすくなかれ)あなたのプログラムのテキストから複製ふくせいされている場合ばあいです。たとえば、Bison(上記じょうき参照さんしょう)の出力しゅつりょく結果けっかは、もしわたしたちがこの特定とくていのケースにかんして例外れいがいもうけなければ、GNU GPLがおよんでいたでしょう。

そうする技術ぎじゅつてき理由りゆうがなくても、人為じんいてきにプログラムの出力しゅつりょくにあるテキストをコピーするようにさせることはできます。しかし、複製ふくせいされたテキストは実用じつようてき目的もくてきなんはたさないでしょうから、ユーザはたんにそのテキストを出力しゅつりょく結果けっかから削除さくじょしてのこりだけを使つかうということができます。そうすれば、複製ふくせいされたテキストのさい配布はいふせられた条件じょうけんしたが必要ひつようはなくなります。

GPLプログラムの出力しゅつりょく結果けっかにGPLがおよぶのは、どんな場合ばあいですか? (#WhatCaseIsOutputGPL)

プログラムの出力しゅつりょくは、一般いっぱんてきに、プログラムのコードにたいする著作ちょさくけんでカバーされません。ですから、プログラムのコードのライセンスはその出力しゅつりょくにはおよびません。ファイルへパイプ出力しゅつりょくする、スクリーンショットをる、スクリーンを放映ほうえいする、ビデオにるにしろ、なんにしろです。

例外れいがいは、プログラムがプログラムについてくるテキストや芸術げいじゅつ作品さくひんのフルスクリーンを表示ひょうじする場合ばあいでしょう。この場合ばあい、テキストや芸術げいじゅつ作品さくひん著作ちょさくけん出力しゅつりょくおよびます。音楽おんがく出力しゅつりょくするビデオゲームのようなプログラムも、この例外れいがいにあたるでしょう。

芸術げいじゅつ作品さくひん/音楽おんがくがGPLである場合ばあい、どのようにコピーするかにかかわらず、コピーしたさいにGPLは適用てきようされます。しかしながら、フェアユースは、なお、適用てきようされます。

あるプログラムは、とくにビデオゲームでは、したかれるGPLedのゲームとはべつ芸術げいじゅつ作品さくひん/音楽おんがくがありうるということを、わすれないようにしてください。このケースでは、芸術げいじゅつ作品さくひん/音楽おんがくのライセンスが、動画どうが/ストリーミングがしょうじる場合ばあい条項じょうこう決定けっていするでしょう。GPLをソフトウェア以外いがいのものに使つかうことはできますか?もごらんください。

GPLのおよぶプログラムにたいしてあるモジュールを追加ついかする場合ばあい、わたしのモジュールにもライセンスとしてGPLを適用てきようしなければなりませんか? (#GPLModuleLicense)

GPLでは、結合けつごうされたプログラムの全体ぜんたいはGPLのもとでリリースされなければならないとしています。ですから、あなたのモジュールはGPLのもとでの利用りよう可能かのうでなければなりません。

しかし、あなたが自分じぶんのコードの利用りようかんして追加ついかてき許可きょかあたえることは可能かのうです。そうしたければ、自分じぶんのモジュールを、GPLより制約せいやくゆるいが、GPLと両立りょうりつするライセンスのもとでリリースしてください。ライセンス一覧いちらんのページには、GPLと両立りょうりつするライセンスの部分ぶぶんてきなリストが用意よういされています。

ライブラリが(LGPLではなく)GPLのもとでリリースされている場合ばあい、そのライブラリを利用りようするプログラムはGPLでなければならないのでしょうか? (#IfLibraryIsGPL)

はい。そのプログラムは実際じっさいにライブラリにリンクするわけですから。その場合ばあい、GPLの条項じょうこう全体ぜんたいわせに適用てきようされます。ライブラリにリンクするソフトウェアモジュールはGPLと両立りょうりつするさまざまなライセンスであることが可能かのうですが、全体ぜんたいとしての作品さくひんはGPLでライセンスされねばなりません。ライセンスが「GPLと両立りょうりつする」とはどういう意味いみですか?もごらんください。

プログラミング言語げんごのインタープリタがGPLのもとでリリースされていた場合ばあい、そのインタープリタで解釈かいしゃくされるようにかれたプログラムは、GPLと両立りょうりつするライセンスでなければならないでしょうか? (#IfInterpreterIsGPL)

インタープリタがたん言語げんご解釈かいしゃくするだけならば、こたえはノーです。解釈かいしゃくされるプログラムは、インタープリタにとってはたんなるデータにぎません。GPLのような著作ちょさくけんほうにもとづく自由じゆうソフトウェアのライセンスは、あなたがインタープリタじょう利用りようするデータの種類しゅるい限定げんていすることはできません。あなたは、きなデータ(この場合ばあい解釈かいしゃくされるプログラム)を使つかって、きなようにインタープリタを実行じっこうすることができますし、そのデータをだれかにライセンシングすることについて必要ひつようとされる条件じょうけんなにもありません。

しかし、インタープリタが機能きのう(おおくの場合ばあいライブラリですが、ライブラリである必要ひつようはありません)への「バインディング」を提供ていきょうするように拡張かくちょうされている場合ばあい解釈かいしゃくされるプログラムはバインディングを使つかうことによって事実じじつじょうそれらの機能きのうとリンクされることになります。ですから、もしそういった機能きのうがGPLのもとでリリースされているならば、機能きのう利用りようしている解釈かいしゃくされるプログラムはGPLと両立りょうりつするかたちでリリースされなければなりません。JNI(Javaネイティヴインターフェース)はそのような機能きのういちれいです。JNIによってアクセスされるライブラリは、それらをぶJavaプログラムと動的どうてきにリンクされています。これらのライブラリはインタプリタともリンクされています。もしインタプリタがそれらのライブラリと静的せいてきにリンクされていれば、あるいは、動的どうてきにそれらの特定とくていのライブラリとリンクするように設計せっけいされていれば、それもGPLと両立りょうりつするかたちでリリースされる必要ひつようがあります。

上記じょうきとよくた、非常ひじょう一般いっぱんてきれいとしてはに、ライブラリをそれら自身じしん解釈かいしゃくされるインタープリタと一緒いっしょ提供ていきょうするという場合ばあいがあります。たとえば、PerlはおおくのPerlモジュールと一緒いっしょ配布はいふされており、またJava実装じっそうおおくのJavaクラスをふくんでいます。これらのライブラリとライブラリをぶプログラムはつね一緒いっしょ動的どうてきリンクされています。

結果けっかとして、あなたのプログラムでGPLが適用てきようされたPerlモジュールやJavaクラスを利用りようすることにした場合ばあい、GPLと両立りょうりつするかたちでプログラムをリリースしなければならないということがありえます。この場合ばあい結合けつごうされたPerlやJavaプログラムが実行じっこうされるPerlなりJavaなりのインタープリタに適用てきようされているライセンスがなにであるかは関係かんけいありません。

Microsoft Visual C++ (もしくはVisual Basic)を使つかったWindowsアプリケーションをいているのですが、これをGPLのもとでリリースする予定よていです。GPLは、わたしのプログラムがVisual C++ (もしくはVisual Basic)のランタイムライブラリとダイナミックリンクするのを許可きょかしていますか? (#WindowsRuntimeAndGPL)

このようなライブラリとあなたのプログラムをリンクしコンパイルしたプログラムを他人たにん配布はいふすることは可能かのうです。このとき、ランタイムライブラリはGPLv3が定義ていぎする、「システム・ライブラリ」です。これは、そのプログラムの「対応たいおうするソース」としてその(ライブラリの)ソースコードをふくめることについてにしなくてよいことを意味いみします。GPLv2は同様どうよう例外れいがいだい3せつ提供ていきょうしています。

このようなライブラリをコンパイルされたDLLの形態けいたいでそのプログラムとともに配布はいふすることはできません。良心りょうしんてきでないディストリビュータが「システムライブラリ例外れいがい」をあなとして使つかおうとすることを禁止きんしするために、GPLは、プログラムそれ自身じしんとともに配布はいふされないときにかぎり、そのライブラリがシステムライブラリとしての資格しかくがあるとべています。DLLをプログラムと配布はいふする場合ばあい、この例外れいがいにはもはやあたりませんので、GPLに適合てきごうする唯一ゆいいつ方法ほうほうは、そのソースコードを提供ていきょうすることですが、これはあなたにできないことです。

Windowsでだけうご自由じゆうなプログラムをくことは可能かのうですが、かんがえではありません。これらのプログラムはWindowsの“わなおちいっています”。ですから、自由じゆう世界せかいになにも貢献こうけんしません。

どうしてオリジナルのBSDライセンスはGPLと両立りょうりつしないのですか? (#OrigBSD)

オリジナルのBSDライセンスはGPLにはない特定とくてい要件ようけんすからです。その要件ようけんとは、プログラムの宣伝せんでんかんするものです。GPLv2 のだい6せつはこうべています:

You may not impose any further restrictions on the recipients' exercise of the rights granted herein. わけ: 受領じゅりょうしゃのここでみとめられた権利けんり行使こうしかんして、あなたがさらなる制限せいげんしてはならない。

GPLv3は同様どうようなことをだい10せつべています。宣伝せんでん条項じょうこうはまさしくそのような、さらなる制限せいげん、を規定きていしていて、よってGPLと両立りょうりつしません。

改訂かいていBSDライセンスには宣伝せんでん条項じょうこうがありませんから、問題もんだいがなくなりました。

あるプログラムとそのプラグインが単一たんいつ結合けつごうされたプログラムとかんがえられるのはどのようなときですか?(#GPLPlugins)

それはプログラムがどのようにプラグインをすかにります。メイン・プログラムがforkやexecでプラグインをし、複雑ふくざつなデータ構造こうぞう共有きょうゆうすることで密接みっせつ通信つうしんをしたり、複雑ふくざつなデータ構造こうぞうをやりとりする場合ばあい単一たんいつ結合けつごうされたプログラムとなるでしょう。メイン・プログラムが単純たんじゅんなforkやexecを使つかってプラグインをし、密接みっせつ通信つうしん確立かくりつしないのであれば、プラグインはべつのプログラムとえるでしょう。

もしプログラムがプラグインと動的どうてきにリンクされており、おたがいにファンクションコールを使つかってデータ構造こうぞう共有きょうゆうしている場合ばあい、それらは単一たんいつ結合けつごうされたプログラムを形成けいせいしているとみなされますので、その単一たんいつ結合けつごうされたプログラムは、メインプログラムとプラグインの両方りょうほう拡張かくちょう部分ぶぶんとしてあつかわれなければなりません。もしプログラムがプラグインと動的どうてきにリンクされているが、相互そうご通信つうしんはプラグインの ‘main’ 関数かんすうをあるオプションで起動きどうしそのかえりをつことだけに限定げんていされる場合ばあい、これは境界きょうかいせんのケースとなります。

共有きょうゆうメモリを使つかい、複雑ふくざつなデータ構造こうぞう通信つうしんすることは、動的どうてきなリンクとほとんど同等どうとうです。

GPLのおよぶプログラムで使つかうためにプラグインをわたしがいたとして、わたしのプラグインの配布はいふさいして、わたしが使つかえるライセンスにはどのような要請ようせいがありますか? (#GPLAndPlugins)

この質問しつもんを、あるプログラムとそのプラグインが単一たんいつ結合けつごうされたプログラムとかんがえられるときと、別々べつべつ作品さくひんかんがえられるときを決定けっていするためにんでください。

もしメインプログラムとプラグインが単一たんいつ結合けつごうされたプログラムの場合ばあい、あなたはそのプラグインをGPLかGPLと両立りょうりつする自由じゆうソフトウェア・ライセンスでライセンスしなければならず、GPLの条項じょうこうしたがってソースコードとともに配布はいふする必要ひつようがあります。そのプラグインとかれているメインプログラムは、そのプラグインになんの要請ようせいもしません。

不自由ふじゆうなプログラムけのプラグインにGPLを適用てきようすることはできますか? (#GPLPluginsInNF)

この質問しつもんを、あるプログラムとそのプラグインが単一たんいつ結合けつごうされたプログラムとかんがえられるときと、別々べつべつのプログラムとかんがえられるときを決定けっていするためにんでください。

もしそれらが単一たんいつ結合けつごうされたプログラムを形成けいせいする場合ばあい、GPLのおよぶプラグインと不自由ふじゆうなメインプログラムのわせはGPL違反いはんとなることを意味いみしています。しかし、あなたはこの法的ほうてき問題もんだいを、あなたのプログラムのライセンスに自由じゆうでないメインプログラムとのリンクを許可きょかする例外れいがいくわえることで解決かいけつできます。

質問しつもん自由じゆうでないライブラリを利用りようする自由じゆうソフトウェアをいていますもごらんください。

GPLのおよぶプラグインをロードするように設計せっけいされた不自由ふじゆうなプログラムをリリースすることはできるでしょうか? (#NFUseGPLPlugins)

この質問しつもんを、あるプログラムとそのプラグインが単一たんいつ結合けつごうされたプログラムとかんがえられるときと、別々べつべつのプログラムとかんがえられるときを決定けっていするためにんでください。

もしそれらが単一たんいつ結合けつごうされたプログラムを形成けいせいしている場合ばあい、そのメインプログラムは、GPLかGPLと両立りょうりつする自由じゆうソフトウェア・ライセンスのもとでリリースされなければならず、メインプログラムがそれらのプラグインの使用しようのために配布はいふされるときには、GPLの条項じょうこうしたがわなければならないということです。

しかし、それらが別々べつべつ作品さくひんであれば、そのプラグインのライセンスは、そのメインプログラムについて、なんの要求ようきゅうもなさないでしょう。

質問しつもん自由じゆうでないライブラリを利用りようする自由じゆうソフトウェアをいていますもごらんください。

あなたのGPLが適用てきようされたプログラムをわたしのコードとリンクしてプロプライエタリ・プログラムをビルドしたいとかんがえているのですが、わたしのコードとそのプログラムとをリンクするとわたしのプログラムにもGPLを適用てきようしなければならなくなるというのは事実じじつでしょうか? (#LinkingWithGPL)

正確せいかくにはちがいます。あなたのプログラムをGPLと両立りょうりつするライセンスのでリリースしなければならないことを意味いみします。(より正確せいかくには、あなたのリンクする結合けつごうにおけるのこりのすべてのコードにみとめられる、ひとつあるいは複数ふくすうのGPLのバージョンと両立りょうりつ、です)。この結合けつごうそれ自身じしんは、その場合ばあい、それらのGPLのバージョンで利用りよう可能かのうです。

もしそうならば、プログラムを劣等れっとうGPL(Lesser GPL, LGPL)のもとでライセンスしてもらうことはできないでしょうか? (#SwitchToLGPL)

たのむことはできますが、作者さくしゃおおくはきっぱりとノーとうでしょう。GPLのかんがかたとは、あなたがわたしたちのコードをあなたのプログラムにふくめたいならば、あなたのプログラムもまた自由じゆうソフトウェアでなければならないということです。これによってあなたにたいし、ご自分じぶんのプログラムをわたしたちのコミュニティの一部いちぶとするような方法ほうほうでリリースしなければならないという圧力あつりょくがかかることが期待きたいされています。

あなたには、わたしたちのコードを使つかわずともなに適法てきほう代替だいたい手段しゅだんがあります。

カーネルLinuxとリンクすることを意図いとした不自由ふじゆうなドライバを配布はいふすることはGPLに違反いはんしますか? (#NonfreeDriverKernelLinux)

Linux (GNU/Linux オペレーティング・システムのカーネル)はGNU GPLバージョン2のもとで配布はいふされています。Linuxとリンクすることを意図いとした不自由ふじゆうなドライバを配布はいふすることはGPLに違反いはんしますか?

はい。これは違反いはんです。なぜなら結果けっかとしてこれはよりおおきなわせの作品さくひんつくるからです。ユーザがこれらの部品ぶひんわせることが期待きたいされるという事実じじつは、実際じっさいはなにも関係かんけいしません。

コードの重要じゅうよう部分ぶぶん著作ちょさくけんつLinuxのめいめいの貢献こうけんしゃは、GPLを行使こうしでき、わたしたちは、めいめいが不自由ふじゆうなLinuxのドライバを配布はいふするものにたいして行動こうどうこすことを推奨すいしょうします。

プロプライエタリ・モジュールを、わたしのGPLのおよぶライブラリと指定していしたインターフェースのもとでのみリンクすることを許可きょかするにはどうしたらよいでしょうか? (#LinkingOverControlledInterface)

パッケージにふくまれるそれぞれのファイルのライセンス表示ひょうじでそのファイルがGNU GPLのもとで配布はいふされるむねべますが、その最後さいご以下いか文面ぶんめんくわえてください:

Linking ABC statically or dynamically with other modules is making a combined work based on ABC. Thus, the terms and conditions of the GNU General Public License cover the whole combination. 日本語にほんごやく: ABCを静的せいてきもしくは動的どうてきにほかのモジュールとリンクすることは、ABCをもとにして結合けつごう著作ちょさくぶつ作成さくせいすることです。ですから、全体ぜんたいとして、GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンスの条項じょうこう適用てきようされます。

As a special exception, the copyright holders of ABC give you permission to combine ABC program with free software programs or libraries that are released under the GNU LGPL and with independent modules that communicate with ABC solely through the ABCDEF interface. You may copy and distribute such a system following the terms of the GNU GPL for ABC and the licenses of the other code concerned, provided that you include the source code of that other code when and as the GNU GPL requires distribution of source code and provided that you do not modify the ABCDEF interface. 日本語にほんごやく: 特別とくべつ例外れいがいとして、ABCの著作ちょさくけんしゃは、ABCプログラムを、自由じゆうソフトウェア・プログラムもしくはGNU LGPLでリリースされている自由じゆうソフトウェア・ライブラリ、そしてABCとABCDEFインタフェースをつうじてのみ通信つうしんする独立どくりつのモジュールと結合けつごうすることを許可きょかします。そのようなシステムを、ABCにたいするGNU GPLの条項じょうこうと、そのほかの関係かんけいするコードのライセンスにしたがって、コピーし、配布はいふすることができます。ただし、GNU GPLがソースコードの配布はいふ要求ようきゅうするときは、それにしたがって、そのほかのコードのソースコードをふくめる必要ひつようがあります。また、ABCDEFインタフェースを改変かいへんしていないものとします。

Note that people who make modified versions of ABC are not obligated to grant this special exception for their modified versions; it is their choice whether to do so. The GNU General Public License gives permission to release a modified version without this exception; this exception also makes it possible to release a modified version which carries forward this exception.If you modify the ABCDEF interface, this exception does not apply to your modified version of ABC, and you must remove this exception when you distribute your modified version. 日本語にほんごやく: ABCの改変かいへんバージョンを作成さくせいする人々ひとびとはこの特別とくべつ例外れいがいをかれらの改変かいへんバージョンでゆる義務ぎむはないことに注意ちゅういください。そうするかどうかは、はかれらの選択せんたくです。GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンスは改変かいへんしたバージョンを、この例外れいがいなしにリリースすることを許可きょかしています。この例外れいがいは、また、改変かいへんバージョンが、この例外れいがいをそのままつことも可能かのうとしています。ABCDEFインタフェースを改変かいへんした場合ばあい、この例外れいがいはABCの改変かいへんしたバージョンには適用てきようされず、改変かいへんバージョンを配布はいふするさいには、この例外れいがい削除さくじょしなくてはなりません。

この例外れいがいはGNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンス、バージョン3 (“GPLv3”)のだい7せつ追加ついか許可きょかです。

この例外れいがいは、指定していしたインタフェース(“ABCDEF”)をつうじて、ことなってライセンスされたモジュールとリンクすることを可能かのうとしつつ、ユーザが通常つうじょうにGPLの場合ばあいにそうであるようにソースコードをけとることを確実かくじつにしています。

プログラムの著作ちょさくけんしゃだけが、法的ほうてきにこのような例外れいがい認可にんかすることができます。あなたがプログラム全体ぜんたい自分じぶん自身じしんき、また雇用こようしゃあるいは学校がっこう著作ちょさくけん主張しゅちょうしないと仮定かていすれば、あなたが著作ちょさくけんしゃです。よって、あなたは例外れいがい認可にんかすることができます。しかし、ほかの作者さくしゃのGPLのおよぶプログラムの一部分いちぶぶんをあなたのコードで使つかいたいからといって、あなたが自分じぶんでそれらのための例外れいがい認可にんかすることはできません。それらのプログラムの著作ちょさくけんしゃ承認しょうにん必要ひつようがあります。

わたしはおおくのことなるコンポーネントとリンクするアプリケーションをいたのですが、それらは様々さまざまなライセンスが適用てきようされています。わたしは自分じぶんのプログラムにどのようなライセンシング条件じょうけんされるのがさっぱりかりません。わたしが適用てきようできるライセンスをおしえていただけませんか? (#ManyDifferentLicenses)

この質問しつもんこたえるには、わたしたちはあなたのプログラムが利用りようするそれぞれのコンポーネントとそのコンポーネントのライセンスのリスト、そしてあなたのライブラリがそれらのコンポーネントをどう利用りようするか記述きじゅつした簡単かんたんな(それぞれにすうセンテンスでじゅうふん)説明せつめい必要ひつようがあります。ふたれいをあげると:

  • わたしのソフトウェアを動作どうささせるには、劣等れっとうGPLのもとで利用りよう可能かのうなFOOライブラリとリンクしなければなりません。
  • わたしのソフトウェアはシステムコールで(わたしがビルドしたコマンドラインとともに)BARプログラムを実行じっこうします。BARプログラムは「GPLだが、QUUXとのリンクを許可きょかする特別とくべつ例外れいがいみとめる」とライセンスされています。
集積しゅうせきぶつ」とそのほかの種類しゅるいの「改変かいへんされたバージョン」のちがいはなにですか? (#MereAggregation)

集積しゅうせきぶつ」はいくつかの別々べつべつのプログラムからなり、それらはおなじCD-ROMやそのほかのメディアにいっしょにれられて配布はいふされます。GPLは集積しゅうせきぶつ作成さくせい配布はいふすることをみとめています。たとえ、ほかのソフトウェアが不自由ふじゆうあるいはGPLと両立りょうりつしないものである場合ばあいでもです。ただひとつの条件じょうけんは、あなたは、それぞれのプログラムの個別こべつのライセンスがゆる権限けんげんをユーザが行使こうしすることをさまたげるような、あるライセンスのもとで集積しゅうせきぶつをリリースすることはできないということです。

ふたつの別々べつべつのプログラムとふたつの部分ぶぶんひとつのプログラムをけるせんはどこにあるでしょうか? これは法的ほうてき問題もんだいであり、最終さいしゅうてきには裁判官さいばんかんめることです。わたしたちは、適切てきせつ基準きじゅんはコミュニケーションのメカニズム(exec、パイプ、rpc、共有きょうゆうアドレス空間くうかんでの関数かんすうし、など)とコミュニケーションのセマンティクス(どのようなたね情報じょうほう相互そうご交換こうかんされるか)の両方りょうほうによるとかんがえています。

モジュールがおな実行じっこうファイルにふくまれている場合ばあい、それらはうまでもなくひとつのプログラムに結合けつごうされています。もしモジュールが共有きょうゆうアドレス空間くうかんでいっしょにリンクされて実行じっこうされるよう設計せっけいされているならば、それらがひとつのプログラムに結合けつごうされているのはほぼ間違まちがいないでしょう。

ぎゃくに、パイプ、ソケット、コマンドライン引数ひきすう通常つうじょうふたつの分離ぶんりしたプログラムのあいだ使つかわれるコミュニケーションメカニズムです。ですからそれらがコミュニケーションのために使つかわれるときには、モジュールは通常つうじょう別々べつべつのプログラムです。しかしコミュニケーションのセマンティクスが親密しんみつであったり、複雑ふくざつ内部ないぶデータ構造こうぞう交換こうかんしたりする場合ばあいは、それらもふたつの部分ぶぶんがよりだい規模きぼなプログラムに結合けつごうされているとかんがえる基準きじゅんとなりうるでしょう。

ふたつのソフトウェアが単一たんいつ作品さくひんをなすかどうかを決定けっていするさい、そのコードがひとつあるいはもっとおおくのコンテナにあることはなにか影響えいきょうしますか?(#AggregateContainers)

いいえ、単一たんいつ作品さくひん集積しゅうせきぶつどうかの分析ぶんせきはコンテナの関与かんよによってわることはありません。

どうしてFSFは、FSFが著作ちょさくけんゆうするプログラムへの貢献こうけんしゃみずからの著作ちょさくけんをFSFに移譲いじょうすることを要求ようきゅうするのですか? もしわたしがGPLが適用てきようされたプログラムの著作ちょさくけんゆうしているならば、わたしも著作ちょさくけん移譲いじょうすべきでしょうか? もしそうなら、どうやって? (#AssignCopyright)

わたしたちの弁護士べんごしは、侵害しんがいしゃたいして法廷ほうていGPLを強制きょうせいするじょう最良さいりょう立場たちばつには、プログラムの著作ちょさくけん状態じょうたい可能かのうかぎ単純たんじゅんたもつべきだとべています。このため、わたしたちは貢献こうけんしゃのみなさんにたいし、FSFにたいするご自分じぶん貢献こうけんかんする著作ちょさくけん譲渡じょうとするか、貢献こうけんかんして著作ちょさくけん主張しゅちょうしないことをおねがいしています。

また、わたしたちは個々ここ貢献こうけんしゃかれらの雇用こようしゃ(もしいれば)からの著作ちょさくけん放棄ほうき声明せいめいて、そういった雇用こようしゃたちが将来しょうらいになって貢献こうけん所有しょゆうしていると主張しゅちょうすることがないよう保証ほしょうすることもおねがいしています。

もちろん、すべての貢献こうけんしゃかれらのコードをパブリックドメインにいたならば、GPLを強制きょうせいすべき著作ちょさくけん存在そんざいしません。ですからわたしたちは、大量たいりょうのコードを貢献こうけんしてくださった場合ばあい著作ちょさくけん譲渡じょうとし、ちいさな改変かいへんてんかんしてはパブリックドメインにくことを推奨すいしょうしています。

あなたのプログラムにかんしてGPLを強制きょうせいしたいならば、おなじようなポリシーにしたがうのはおそらくあなたにとってもかんがえでしょう。くわしくは<licensing@gnu.org>連絡れんらくください。

わたしがGPLを修正しゅうせいして修正しゅうせいばんのライセンスをつくることはできますか? (#ModifyGPL)

GPLの修正しゅうせいバージョンをつくることはできますが、実際じっさいにはあるまった結果けっかになる傾向けいこうがあります。

法的ほうてき問題もんだいなくGPLの条項じょうこうを(必要ひつようならば修正しゅうせいして)べつのライセンスに使つかうことはできるでしょう。あなたのライセンスをべつ名前なまえび、GPLの前文ぜんぶんふくめないかぎりですが。また、最後さいごにある利用りようかんする手順てじゅん修正しゅうせいして、いいまわしはあきらかにことなるものとし、GNUについてれないようにする必要ひつようがあります(実際じっさい手順てじゅん同様どうようとなるでしょうが)。

わたしたちの前文ぜんぶん修正しゅうせいライセンスで使つかいたい場合ばあい<licensing@gnu.org>まで許可きょかもとめる連絡れんらくをください。この目的もくてきのために、承認しょうにんするかどうか、わたしたちは実際じっさいのライセンスの要件ようけん確認かくにんしたいとおもいます。

わたしたちは、あなたが修正しゅうせいライセンスをこうやって作成さくせいすることに法的ほうてき反対はんたいをしないでしょうが、わたしたちはあなたが再度さいど検討けんとうし、そうしないことをのぞみます。そのような修正しゅうせいライセンスは、ほとんど確実かくじつGNU GPLと互換ごかんであり、そのような互換ごかんせいはモジュールの有用ゆうようわせを阻害そがいします。ことなる自由じゆうソフトウェア・ライセンスのたんなる増殖ぞうしょくは、それ自体じたい負担ふたんです。

GPLを修正しゅうせいするよりは、むしろGPLバージョン3によって提供ていきょうされている例外れいがいメカニズムを使つかってください。

GNU GPLのもとでソフトウェアの一部いちぶ入手にゅうしゅして利用りようするとして、わたしはオリジナルのコードをあたらしいプログラムにわせてみ、それを商業しょうぎょうてき配布はいふ販売はんばいすることはできるでしょうか? (#GPLCommercially)

改変かいへんしたプログラムの複製ふくせい商業しょうぎょうてきることは許可きょかされていますが、それはGNU GPLの条項じょうこうのもとでのみです。そこでたとえば、あなたはGPLが指定していするとおりソースコードをプログラムのユーザが入手にゅうしゅできるようにしなければなりませんし、またユーザはGPLにかれているとおりそれを改変かいへんしたりさい配布はいふしたりできなければなりません。

これらは、あなたが入手にゅうしゅしたGPLのおよぶコードをあなた自身じしんのプログラムにふくめるうえでの要件ようけんです。

GPLをソフトウェア以外いがいのものに使つかうことはできますか? (#GPLOtherThanSoftware)

その著作ちょさくぶつにとって「ソースコード」がなににあたるかを明確めいかくにするかぎり、 GPLはどんな種類しゅるい著作ちょさくぶつにでも適用てきようすることができます。GPLではソースコードを、ある著作ちょさくぶつ改変かいへんくわえるうえこのましい形式けいしき、と定義ていぎしています。

しかし、マニュアルや教科書きょうかしょ、あるいはより一般いっぱんてきなにかについておしえることを意図いとしている著作ちょさくぶつたいしては、GPLではなくGFDLを適用てきようすることを推奨すいしょうします。

LGPLはJavaにどうはたらきますか? (#LGPLJava)

詳細しょうさいはこちらのしょうろんをごらんください。LGPLは設計せっけいされたように、意図いとされたように、そして期待きたいされたようにはたらきます。

以下いかのような状況じょうきょうかんがえてみましょう: 1) Xがあるプロジェクトのバージョン1をGPLのもとでリリースする。 2) Yがバージョン1をもとに改変かいへん新規しんきのコードをくわえ、バージョン2の開発かいはつ貢献こうけんする。 3) Xがバージョン2をGPLではないライセンスに改変かいへんしようとする。この場合ばあいXはYの許可きょか必要ひつようがありますか? (#Consider)

はい。Xのバージョン1をもとにしたということの結果けっかとして、Yは自分じぶんのバージョンをGNU GPLのもとでリリースすることが要求ようきゅうされています。自分じぶんのコードにかんしてGPL以外いがいのライセンスに同意どういすることにかんして、Yは、なに要求ようきゅうされていません。ですから、XはそのコードをのライセンスのもとでリリースするまえにYの許可きょか必要ひつようがあるのです。

わたしのプロプライエタリ・システムに、GPLのおよぶソフトウェアをれたいのです。わたしには、このソフトウェアを使つか許可きょかはGPLがあたえてくれるもの以外いがいにはなにもありません。わたしはできますか?(#GPLInProprietarySystem)

GPLのおよぶソフトウェアをプロプライエタリ・システムにれることはできません。GPLの目標もくひょうは、だれたいしてもプログラムを複製ふくせいさい配布はいふ理解りかい改変かいへんする自由じゆうあたえるということです。自由じゆうでないシステムにGPLのおよぶソフトウェアをれることが可能かのうなら、GPLのおよぶソフトウェアは自由じゆうではなくなってしまうでしょう。

GPLのおよぶプログラムをれたシステムは、そのプログラムの拡張かくちょうバージョンとなります。GPLは、あるプログラムの拡張かくちょうバージョンは、それをリリースするならばGPLのもとでリリースされなければならないとべています。これはふたつの理由りゆうがあります。ひとつには、ソフトウェアを入手にゅうしゅしたユーザがかれらがつべき自由じゆうることが保証ほしょうされるということ、もうひとつは、人々ひとびとおこなった改良かいりょうてん還元かんげんするのを奨励しょうれいするということです。

しかしおおくの場合ばあい、GPLのおよぶソフトウェアをプロプライエタリ・システムと一緒いっしょ配布はいふすることは可能かのうです。これを妥当だとうかたちおこなうには、自由じゆうなプログラムと自由じゆうではないプログラムとがそれぞれ独立どくりつたもったかたちでコミュニケートし、それらが事実じじつじょう単一たんいつのプログラムとなってしまうような方法ほうほう結合けつごうされていないことを確認かくにんしなければなりません。

GPLのおよぶソフトウェアを一緒いっしょ配布はいふすることと「む」こととのちがいは、あるてんでは実質じっしつてき問題もんだいであり、あるてんでは形式けいしき問題もんだいです。実質じっしつてき問題もんだいとは、ふたつのプログラムが結合けつごうされ、それらが事実じじつじょうひとつのプログラムのふたつの部分ぶぶんとなるならば、あなたはそれらをふたつの別々べつべつのプログラムとしてあつかうことができないということです。よって、この場合ばあいGPLは全体ぜんたいおよぶということになります。

コンパイラとカーネル、あるいはエディタとシェルというように、ふたつのプログラムがきちんと分離ぶんりされたものであれば、あなたはそれらをふたつの別々べつべつのプログラムとしてあつかうことができます。しかしあつかいにはけなければなりません。ここで問題もんだいとなるのは、あなたがなにをしているのかちゃんと記述きじゅつするという単純たんじゅん形式けいしきのことです。どうしてわたしたちはこんなことに使つかうのでしょう? それは、わたしたちはユーザにたいし、あるソフトウェアのコレクションにおさめられたGPLのおよぶソフトウェアが自由じゆうであるということをユーザがあきらかに理解りかいすることを保証ほしょうしたいからです。

人々ひとびとが、GPLのおよぶソフトウェアをその一部いちぶがプロプライエタリであるとユーザがっているシステムの「一部いちぶ」とんで配布はいふしようとしている場合ばあい、ユーザはGPLのおよぶソフトウェアにかんするかれらの権利けんりについて自信じしんてないかもしれません。しかしかれらがったものが自由じゆうなプログラムにそうでないものをならべて追加ついかしただけのものだということがかれば、かれらの権利けんり明確めいかくになるでしょう。

プロプライエタリ・ソフトウェアをつくろうとするわたしたちのプロジェクトにおいて、あるGPLが適用てきようされたGNUプログラムを使つかいたいのですが、GPLがそれをゆるしてくれません。わたしたちのために例外れいがいもうけてくれませんか? そうすればそのプログラムはよりおおくのユーザをることになるんです。(#WillYouMakeAnException)

もうわけありませんが、そのような例外れいがいもうけることはありません。それはただしいことではありませんので。

ユーザすう最大さいだいすることがわたしたちの目標もくひょうなのではありません。むしろ、わたしたちはできるかぎおおくのユーザに重要じゅうよう自由じゆうあたえようと努力どりょくしています。一般いっぱんてきにいって、プロプライエタリ・ソフトウェアのプロジェクトは自由じゆう主張しゅちょうたすけるものではなく、さまたげるものです。

場合ばあいによってはライセンスに例外れいがいもうけ、GPL以外いがいのライセンスのもとで自由じゆうソフトウェアをつくっているプロジェクトを支援しえんすることもありますが、しかしそのためには、なぜそれが自由じゆうソフトウェアの主張しゅちょう促進そくしんさせるのかについてきちんとした理由りゆうがないといけません。

また、わたしたちはときたまパッケージの配布はいふ条件じょうけん変更へんこうすることもありますが、それは変更へんこうあきらかに自由じゆうソフトウェアの主張しゅちょうたすただしいみちであるようにかんがえられるときにかぎります。しかしこれにかんしてはわたしたちは非常ひじょう慎重しんちょうなので、あなたはわたしたちを納得なっとくさせられるだけの十分じゅうぶん説得せっとくりょくある理由りゆうしめ必要ひつようがあるでしょう。

GPLのおよぶソフトウェアをわたしのプロプライエタリ・システムにみたいとかんがえています。GPLのおよ部分ぶぶんとプロプライエタリの部分ぶぶんとのあいだにGPLと両立りょうりつするゆるい寛容かんようなライセンス(X11ライセンスのような)の「ラッパー」モジュールをはさむことにより、これは可能かのうですか? (#GPLWrapper)

いいえ。X11ライセンスはGPLと両立りょうりつします。ですから、GPLのおよぶプログラムにモジュールを追加ついかして、そのモジュールはX11ライセンスのもととすることができます。しかし、もし、その両方りょうほうをひとつのおおきなプログラムにむならば、全体ぜんたいはGPLのおよ部分ぶぶんふくみますから、全体ぜんたいとしてはGNU GPLのもとライセンスされなければならないでしょう。

プロプライエタリのモジュールAがGPLのおよぶモジュールCとX11でライセンスされたモジュールBだけをつうじて通信つうしんするという事実じじつは、法的ほうてきには関係かんけいありません。問題もんだいなのはモジュールCが全体ぜんたいなかふくまれるという事実じじつです。

GCCランタイムライブラリ例外れいがいについてもっとりたいのですが、どこをればよいでしょう? (#LibGCCException)

GCCランタイムライブラリ例外れいがいはlibgcc, libstdc++, libfortran, libgomp, libdecnumber およびGCCで配布はいふされるほかのライブラリにおよびます。この例外れいがいは、これらのライブラリの一部いちぶがコンパイルのプロセスのいちふんとして実行じっこう形式けいしきふくまれたとしても、人々ひとびとがGCCでコンパイルしたプログラムをかれらの選択せんたくする条項じょうこう配布はいふすることをみとめる意図いとがあります。もっとくわしくるには、GCCランタイムライブラリ例外れいがいについてのFAQをごらんください。

GPLのおよぶプログラムを改変かいへんし、カネヨコセしゃ(Money Guzzler Inc.)からているポータビリティ・ライブラリとリンクしたいのですが、カネヨコセしゃのライブラリとリンクしたバージョンを改変かいへんしたいユーザは、それらのライブラリをべつ入手にゅうしゅしなければなりませんので、わたしはカネヨコセしゃのライブラリのソースコードを配布はいふすることができません。どうしてGPLはこれを許可きょかしていないのですか? (#MoneyGuzzlerInc)

これにはふたつの理由りゆうがあります。まず、一般いっぱんろんからご説明せつめいしましょう。わたしたちが企業きぎょうAにたいしてプロプライエタリ・ファイルをつくることをみとめ、さらに企業きぎょうBがそのファイルとGPLのおよぶソフトウェアをリンクしたものを配布はいふすることをみとめたとすると、それはGPLにトラックが悠々ゆうゆうとおれるほどおおきなあなけてしまうということにほかなりません。これは、GPLのおよぶソフトウェアへのあらゆる種類しゅるい改変かいへん拡張かくちょう必要ひつようなソースコードをあたえず留保りゅうほするということにかんして、白紙はくし委任いにんじょうわたすにひとしいからです。

すべてのユーザにソースコードへのアクセスを提供ていきょうするということはわたしたちのおも目標もくひょうひとつであり、上記じょうきのような状況じょうきょうはもちろんわたしたちがけたいものです。

より具体ぐたいてきえば、カネヨコセしゃのライブラリとリンクされているプログラムのあるバージョンは、実際じっさいのところわたしたちが理解りかいするところの「自由じゆうソフトウェア」ではありません。ユーザがプログラムを改変かいへんさいコンパイルすることを可能かのうとする完全かんぜんなソースコードととも提供ていきょうされていないソフトウェアは、自由じゆうソフトウェアとはばないからです。

あるモジュールQのライセンスの条件じょうけんがGPLと両立りょうりつしないのですが、しかしその条件じょうけんはQが単体たんたい配布はいふされたときのみ適用てきようされ、Qがよりだい規模きぼなプログラムにふくまれているときには適用てきようされないというものだったとします。このライセンスはGPLと両立りょうりつするでしょうか? QをGPLのおよぶプログラムとリンクあるいは結合けつごうすることができますか? (#GPLIncompatibleAlone)

プログラムPがGPLのもとでリリースされているということは、Pのあらゆる部分ぶぶんがGPLにしたがって利用りようできるということを意味いみします。もしあなたがモジュールQをPに統合とうごうし、結合けつごうされたプログラムP+QをGPLのもとでリリースしたならば、P+Qのぜん部分ぶぶんがGPLのもとで利用りようできるということになります。P+Qの一部いちぶはQです。ですから、P+QをGPLのもとでリリースするということは、Qのいかなる部分ぶぶんももGPLのもとで利用りようできるということにほかなりません。いいかえれば、あるユーザがP+QをGPL のもとで入手にゅうしゅしてPに相当そうとうする部分ぶぶん削除さくじょすれば、Qだけがのこり、しかもGPLのもとで利用りようできるということになるのです。

モジュールQのライセンスがそうすることを許可きょかしているならば、それはGPLと両立りょうりつしますが、そうでなければQのライセンスはGPLと両立りょうりつしません。

Qのライセンスが、Qをそれ単体たんたいさい配布はいふするさいなにか(GPLと両立りょうりつしないこと)をしなければならないとはっきりとべている場合ばあいには、QのライセンスはQをGPLのもとで配布はいふすることを許可きょかしていません。よってあなたはP+QをGPLのもとで配布はいふすること自体じたいができません。ですからあなたはPをQとリンクしたり結合けつごうしたりすることはできないのです。

GPLのおよぶプログラムの改変かいへんしたバージョンをバイナリ形態けいたいのみでリリースできますか? (#ModifiedJustBinary)

いいえ。GPLの全体ぜんたいのポイントは、すべての改変かいへんバージョンが自由じゆうソフトウェアでなければならないということです。とくにこの場合ばあい改変かいへんバージョンのソースコードがユーザに利用りよう可能かのうでなければならないという意味いみとなります。

バイナリだけをネットからダウンロードしました。もし、わたしがコピーを配布はいふするとき、ソースコードを取得しゅとくしてそれも配布はいふしなければなりませんか? (#UnchangedJustBinary)

はい。一般いっぱんてきなルールは、バイナリを配布はいふしたら、対応たいおうする完全かんぜんなソースコードも配布はいふしなければならない、です。ソースコードの書面しょめんによるもうった場合ばあい例外れいがいはとても限定げんていてきなものです。

バイナリを、対応たいおうするソースきで物理ぶつりてき媒体ばいたい配布はいふしたいのですが、FTPでソースコードを提供ていきょうしてもよいでしょうか? (#DistributeWithSourceOnInternet)

バージョン3のGPLでは、これをみとめます。くわしくは、オプション6(b)をごらんください。バージョン2では、ソースをFTPで提供ていきょうすることはたしかに自由じゆうですし、ほとんどのユーザがそこからソースを取得しゅとくするでしょう。しかしながら、ユーザのだれかがむしろソースを物理ぶつりてきなメディアじょうで、郵便ゆうびん取得しゅとくしたい場合ばあい、あなたはそれを提供ていきょうする必要ひつようがあります。

FTPでバイナリを配布はいふする場合ばあいあなたはソースもFTPで配布はいふするべきです。

わたしの友達ともだちがGPLのおよぶバイナリをソースコードのもうとともに取得しゅとくしました。そして、ひとつコピーをわたしにくれました。そのもうをわたし自身じしん使つかって、ソースをることができますか? (#RedistributedBinariesGetSource)

はい、できます。もうはそれと一緒いっしょたバイナリのコピーをっているだれたいしてもかくてのないものでなければなりません。これが、GPLが、バイナリのコピーにそってもうのコピーをわたさなければならないとっている理由りゆうです。ですから、それを利用りようすることができます。

バイナリをわたしのインターネットサーバにき、ソースはのインターネットサイトにくということはできるでしょうか? (#SourceAndBinaryOnDifferentSites)

はい。6(d)ふしがこれをゆるします。しかし、人々ひとびとがソースを獲得かくとくできるように明確めいかく手順てじゅんしめ必要ひつようがあり、オブジェクトコードを配布はいふするかぎり、ソースが利用りよう可能かのうのままであることを確実かくじつにするようをつける必要ひつようがあります。

あるGPLのおよぶプログラムの拡張かくちょうしたバージョンをバイナリ形式けいしき配布はいふしたいのですが、オリジナルバージョンのソースを配布はいふするだけで十分じゅうぶんですか? (#DistributeExtendedBinary)

いいえ、あなたはバイナリに対応たいおうするソースコードを提供ていきょうしなければなりません。対応たいおうするソースとは、ユーザがおなじバイナリをさいビルドできるソースということです。

自由じゆうソフトウェアというかんがかた一部分いちぶぶんは、ユーザがかれらが使つかうプログラムのソースコードへのアクセスをるべきだということです。あなたのバージョンを使つかっている人々ひとびとは、あなたのバージョンのソースコードへのアクセスをるべきなのです。

GPLのおも目標もくひょうは、自由じゆうなプログラムへの改良かいりょうがそれら自身じしん自由じゆうであることを保証ほしょうすることにより、自由じゆう世界せかい構築こうちくすることです。もしあなたがGPL のおよぶプログラムの改良かいりょうされたバージョンをリリースしたならば、あなたは GPLのもとで改良かいりょうされたソースコードをリリースしなければなりません。

バイナリを配布はいふしたいのですが、完全かんぜんなソースを配布はいふするのは不便ふべんです。ユーザに、バイナリといっしょに「標準ひょうじゅん」バージョンからの差分さぶん(diff)を提供ていきょうするだけでいですか? (#DistributingSourceIsInconvenient)

これは意味いみのある要求ようきゅうですが、このソース提供ていきょう方法ほうほうのところあまりやくちません。

いまからいちねんにソースをしいとおもうユーザは、その時点じてんのサイトから適切てきせつなバージョンを入手にゅうしゅできなくなっているかもしれません。標準ひょうじゅん配布はいふサイトにはあたらしいバージョンがあるかもしれませんが、おな差分さぶんはおそらくそのバージョンにはたらなかったり、うまく動作どうさしなかったりするでしょう。

ですから、あなたは差分さぶんだけではなく、完全かんぜんなソースをバイナリととも配布はいふしなければなりません。

Anonymous FTPでバイナリを入手にゅうしゅ可能かのうにして、ソースはそれを注文ちゅうもんしたひとにのみおくりたいのですが可能かのうですか?。 (#AnonFTPAndSendSources)

ネットワークサーバにオブジェクトコードをいて利用りよう可能かのうとする場合ばあい、「対応たいおうするソース」を同様どうようにネットワークサーバで提供ていきょうする必要ひつようがあります。もっとも簡便かんべん方法ほうほうは、おなじサーバにおいて公開こうかいすることでしょう、しかし、あなたがのぞむならば、わりにべつのサーバから、もしくは、バージョン・コントロール・システムであっても、ソースを取得しゅとくする手順てじゅん提供ていきょうすることが可能かのうです。いずれにしても、そのソースは、オブジェクトコードとおなじようにアクセスが容易よういであるべきです。これはGPLv3のだい6(d)ふし規程きていされています。

あなたが提供ていきょうするソースは正確せいかくにバイナリと確実かくじつ対応たいおうしていなければなりません。とくに、あなたはそれらがプログラムのおなじバージョンのソースであることを保証ほしょうしなければなりません。ふるくてもあたらしくてもダメです。

バイナリをダウンロードしたかくユーザがソースも入手にゅうしゅしたということを確認かくにんするにはどうしたらいいですか? (#HowCanIMakeSureEachDownloadGetsSource)

これをたしかめる必要ひつようはありません。ソースとバイナリを入手にゅうしゅ可能かのうにしておき、ユーザがなに入手にゅうしゅできるかかってしいものがれるならば、あなたは要求ようきゅうされたことをやったということになります。ソースをダウンロードするしないはユーザ次第しだいです。

さい配布はいふしゃへのわたしたちの要求ようきゅうは、ユーザがソースコードを入手にゅうしゅできるということを保証ほしょうするということを意図いとしているのであって、ユーザがしくもないのにソースコードをダウンロードするよう強制きょうせいしろということではありません。

GPLは、配布はいふしているバイナリと正確せいかく一致いっちするハッシュのものをビルドできるソースコードを提供ていきょうすることを要請ようせいしますか? (#MustSourceBuildToMatchExactHashOfBinary)

完全かんぜん対応たいおうするソースとは、バイナリが作成さくせいされたソースを意味いみします。しかし、これは、ツールが配布はいふしているバイナリと正確せいかく一致いっちするハッシュのバイナリを作成さくせいできなければならないことを意味いみするとはかぎりません。いくつかのケースでは、配布はいふされているバイナリとハッシュ正確せいかく一致いっちするバイナリをソースからビルドすることは(ほとんど)不可能ふかのうでしょう。以下いかれいかんがえてみてください: システムはバイナリにタイムスタンプをれるかもしれませんし、そのプログラムはことなるコンパイラのバージョン(リリースされてないもののことさえあります)でビルドされているかもしれません。

ある会社かいしゃがGPLが適用てきようされたプログラムの改変かいへんバージョンをウェブサイトでうごかしています。GPLはかれらは改変かいへんしたソースコードを配布はいふしなければならないとってますか? (#UnreleasedMods)

GPLはだれもが改変かいへんしたバージョンを作成さくせいし、配布はいふすることなく、使つかうことをゆるしています。この会社かいしゃおこなっているのはこの特別とくべつ場合ばあいです。ですから、この会社かいしゃ改変かいへんしたソースコードをリリースする必要ひつようはありません。改変かいへんされたプログラムがGNUアフェロGPL条項じょうこうのもとでライセンスされているときには、この状況じょうきょうことなります。

この状況じょうきょうを、ユーザがこのウェブサイトをおとずれたさいにユーザにたいしてべつのGPLプログラムが配信はいしんされるような状況じょうきょう(よくJavaScriptかれますが、ほかの言語げんご使つかわれます)と比較ひかくしてみてください。べつのGPLプログラムが配信はいしんされる状況じょうきょうでは、配信はいしんされるプログラムのソースコードは、ユーザーにたいしてGPLの条項じょうこうもとでリリースされる必要ひつようがあります。

ある会社かいしゃがGNUアフェロGPLのライセンスのプログラムのの改変かいへんバージョンをウェブサイトでうごかしています。AGPLは、かれらは改変かいへんしたソースコードをリリースしなければならないとってますか? (#UnreleasedModsAGPL)

GNUアフェロGPLは、改変かいへんしたバージョンのソフトウェアが、そのソフトウェアとコンピュータネットワークをつうじてやりとりするすべてのユーザにたいして、ソースを機会きかい提供ていきょうすることを要請ようせいします。その会社かいしゃおこなっていることはこの意味いみかんがえられますから、その会社かいしゃ改変かいへんしたソースコードをリリースしなければなりません。

ひとつの組織そしきあるいは会社かいしゃ複数ふくすうのコピーを作成さくせいして使つかうことは「配布はいふ」となりますか? (#InternalDistribution)

いいえ、そのケースでは、その組織そしき自分じぶん自身じしんのためにコピーを作成さくせいしているだけです。結果けっかとして、ある会社かいしゃやほかの組織そしきは、改変かいへんされたバージョンを開発かいはつしたり、そのバージョンを自分じぶん自身じしん設備せつびつうじてインストールできます。これは、そのスタッフに、その改変かいへんしたバージョンを外部がいぶにリリースする許可きょかあたえることなくできます。

しかしながら、その組織そしきがコピーをほかの組織そしき個人こじんうつしたとき、それは配布はいふとなります。とくに、その場所ばしょ以外いがいでの利用りようのためにコントラクタにコピーを提供ていきょうすることは、配布はいふです。

だれかがGPLのおよぶプログラムのバージョンがはいったCDをぬすみました。GPLは、その盗人ぬすっとに、このバージョンをさい配布はいふする権利けんりあたえますか? (#StolenCopy)

そのバージョンが(ぬす以前いぜんに)すでにどこかにリリースされているのであれば、盗人ぬすっとはおそらくコピーを作成さくせいし、さい配布はいふする権利けんりをGPLのもとでゆうするでしょう。しかし、CDをぬすんだことで刑務所けいむしょはいるのならば、盗人ぬすっとはそうするまえ解放かいほうされるまで必要ひつようがあるかもしれません。

もし、問題もんだいのそのバージョンが、発表はっぴょうされていないもので、ある会社かいしゃによってそのトレード・シークレットとかんがえられているのならば、その状況じょうきょうにもよりますが、それを公表こうひょうすることはトレード・シークレットの法律ほうりつ違反いはんとなる可能かのうせいがあります。GPLはこれを変更へんこうはできません。もし、その会社かいしゃがそのバージョンをリリースしようとし、それでもなお、トレード・シークレットとみなそうとするのならば、それはGPLに違反いはんするでしょう。しかし、その会社かいしゃがそのバージョンをリリースしていなければ、そのような違反いはんこりません。

ある会社かいしゃがほかの開発かいはつしゃのGPLがおよ作品さくひんのコピーをわたしにたいしてトレード・シークレットとして配布はいふしたらどうですか? (#TradeSecretRelease)

その会社かいしゃはGPLに違反いはんしており、そのプログラムの配布はいふ停止ていししなければなりません。これが上述じょうじゅつ窃盗せっとうのケースとちがうのは、その会社かいしゃぬすまれた場合ばあいには意図いとしてコピーを配布はいふしたのではないので、そのケースではGPLには違反いはんしていないのです。

ある会社かいしゃ自身じしんのGPLがおよ作品さくひんのコピーをわたしにたいしてトレード・シークレットとして配布はいふしたらどうですか? (#TradeSecretRelease2)

その配布はいふされたプログラムがほかのだれかのGPLのおよ作品さくひんんでいない場合ばあい、その会社かいしゃはGPLに違反いはんしてはいません(くわしくはGPLのおよぶプログラムの開発かいはつしゃはGPLによって束縛そくばくされますか?をごらんください)。しかし、それは、あなたがそのプログラムについてなにができるかについて、ふたつの矛盾むじゅんする言明げんめいをしています。一方いっぽうではさい配布はいふできるとい、一方いっぽうではできないとうのです。コピーを受領じゅりょうするまえに、そのプログラムの利用りようかんする条項じょうこうについて説明せつめいもとめることが妥当だとうでしょう。

いくつかのGNUライブラリが、劣等れっとうGPLではなくふつうのGPLのもとでリリースされているのはなぜですか? (#WhySomeGPLAndNotLGPL)

劣等れっとうGPLを特定とくていのライブラリに適用てきようするのは、自由じゆうソフトウェアにとっては後退こうたい意味いみします。それはわたしたちがユーザの自由じゆうまもろうとするこころみを部分ぶぶんてき放棄ほうきしているということを意味いみし、GPLのおよぶソフトウェアのうえきずかれたものを共有きょうゆうするための要件ようけん一部いちぶ放棄ほうきしていることにもなります。本質ほんしつてきに、それらはくない変化へんかです。

局地きょくちてき後退こうたい戦略せんりゃくであることもあります。場合ばあいによっては、LGPLをライブラリに適用てきようすればそのライブラリがよりひろ使つかわれるようになり、改良かいりょうがよりおおくわえられ、ソフトウェアへのより広汎こうはんなサポートがられる、といったことがこるかもしれません。これは、もし華々はなばなしい成果せいかられるならば自由じゆうソフトウェアにとっていこととえるでしょう。しかしこれがどの程度ていどこるのか、わたしたちにできるのは予想よそうすることだけです。

LGPLをそれぞれのライブラリにしばらく適用てきようしてみて、それがたすけになるかしばらく様子ようすうえで、LGPLがたすけにならなければGPLにもどすということができればそれがいのでしょうが、いったんLGPLをある特定とくていのライブラリに適用てきようするともどすのは至難しなんなので、これは不可能ふかのうです。

ですからわたしたちはそれぞれのライブラリにどのライセンスを適用てきようするか、ケースバイケースでめています。この問題もんだいをどう判断はんだんしているかについては、以下いかなが説明せつめいがあります。

プログラムで「GPLのバージョン3かそれ以降いこうのすべてバージョン」というようにべるべきなのはなぜですか? (#VersionThreeOrLater)

どき変遷へんせんしたがい、すうねんあいだいて、わたしたちはGPLを変更へんこうします。なにかを明確めいかくするときもありますし、それまでは許可きょかしていなかった特定とくているい利用りよう許可きょかすることもあり、また要件ようけん厳格げんかくすることもあります。(最新さいしんかい改訂かいていは2007ねんと1991ねんおこなわれました。) この「間接かんせつてきなポインタ」をそれぞれのプログラムで使つかうことで、GPLを更新こうしんするときに、GNUソフトウェアのコレクション全体ぜんたい配布はいふ条件じょうけん変更へんこうすることが可能かのうになります。

それぞれのプログラムに間接かんせつてきポインタがないと、すうおおくの著作ちょさくけんしゃ変更へんこうについて長々ながなが議論ぎろんせざるをなくなるかもれず、また事実じじつじょうこれは不可能ふかのうでしょう。実際じっさいには、GNUソフトウェアが一様いちよう配布はいふ条件じょうけん可能かのうせいはゼロとなってしまうでしょう。

あるプログラムが「GPLのバージョン3かそれ以降いこうのすべてのバージョン」が適用てきようされるとべており、GPLのしんバージョンがリリースされたとしましょう。あたらしいGPLが追加ついかてき許可きょかあたえるものであれば、その許可きょか即座そくざにプログラムのすべてのユーザにたいしてあたえられることになります。しんGPLがより厳格げんかく要件ようけんしたとしても、そのプログラムは依然いぜんとしてGPLバージョン3のもとで利用りようできますから、プログラムの現在げんざいのバージョンの利用りよう制限せいげんされることにはなりません。プログラムが「GPLバージョン3かそれ以降いこうのすべて」とべていれば、GPLのよりあたらしいバージョンが利用りよう可能かのうとなったのちでさえ、ユーザはGPLバージョン3の条項じょうこうしたがつねにそのプログラムを利用りようしたり、それを改変かいへんしたりすることができるのです。

GPLのしんバージョンが指定していするより厳格げんかく要件ようけん既存きそんのソフトウェアがしたが必要ひつようがないならば、どのようにそれは有用ゆうようなのでしょうか? いったんGPLバージョン4が利用りよう可能かのうになれば、ほとんどのGPLのおよぶプログラムの開発かいはつしゃはかれらのプログラムのそれ以降いこうのバージョンを「GPLのバージョン4かそれ以降いこうのすべて」と指定していしてリリースするでしょうから、ユーザもそのにリリースされたプログラムにかんしてはGPLバージョン4のより厳格げんかく要件ようけんしたがわなければならなくなるというわけです。

しかし、開発かいはつしゃたちにこうすることが義務ぎむづけられているわけではありません。開発かいはつしゃは、そうしたければGPLの以前いぜんのバージョンにしたがった利用りよう許可きょかつづけることができます。

あるプログラムが最新さいしんバージョンのGNU GPLでだけ使つかえるとべるライセンスを使つかうことはよいかんがえでしょうか? (#OnlyLatestVersion)

こうすべきでない理由りゆうは、ユーザが以前いぜんゆうしていたある許可きょかをいつのか、自動的じどうてきげる結果けっかになりうるからです。

あるプログラムが2000ねんに「最新さいしんのGPLバージョン」でリリースされたとしましょう。その時点じてんではGPLv2で使つかうことができました。2007ねんにGPLv3が発行はっこうされた、すべてのひと突然とつぜんにそれをわりにGPLv3で使つかうことをいられるかもしれないのです。

あるユーザはGPLバージョン3についてらないかもしれませんが、それを使つかうことを要求ようきゅうされてしまうかもしれません。ニュースをらなかったために、意図いとせずにプログラムのライセンスに違反いはんしてしまうこともありえます。それは人々ひとびとたいするのによい方法ほうほうではありません。

違反いはんしたさい例外れいがいですが、すでにあたえられた許可きょかげるのは間違まちがいだとわたしたちはかんがえます。もし、自由じゆうされうる場合ばあい、それは本当ほんとう自由じゆうではありません。ですから、あるバージョンのライセンスであるプログラムのバージョンのコピーを入手にゅうしゅした場合ばあいいつもそのバージョンのライセンスであたえられた権限けんげんをあなたはゆうするべきなのです。「GPLバージョンNあるいはそれ以降いこうのバージョン」でリリースするのはこの原則げんそくしたがっています。

どうしてマニュアルにはGPLを使つかわないのですか? (#WhyNotGPLForManuals)

マニュアルにGPLを適用てきようすることは可能かのうですが、マニュアルけにはGNU自由じゆう文書ぶんしょライセンス(GFDL)のほうがはるかにすぐれています。

GPLはプログラムのために設計せっけいされ、プログラムにとって重要じゅうようなたくさんの複雑ふくざつ条項じょうこうがあります。これは、煩雑はんざつほんやマニュアルには必要ひつようないものでしょう。たとえば、(もしGPLを適用てきようすると)ほん出版しゅっぱんするだれもが、ほん印刷いんさつされたコピーごとに、機械きかい可読かどくの「ソースコード」をふくめるか、「ソースコード」を後日ごじつおく書面しょめんでのもう提供ていきょうしなければならないことになります。

一方いっぽう、GFDLは自由じゆうマニュアルの出版しゅっぱんしゃがコピーの販売はんばい利益りえきることをたすける条項じょうこうがあります。たとえば、表紙ひょうしです。エンドースメント・セクションの特別とくべつなルールがGFDLを公式こうしき標準ひょうじゅんばんのために使つかうことを可能かのうとしています。これは、改変かいへんされたバージョンをゆるしますが、改変かいへんされたバージョンを「標準ひょうじゅんばん」とぶことはできません。

GFDLを使つかい、わたしたちはマニュアルの技術ぎじゅつてき内容ないようあつかった文面ぶんめん変更へんこう許可きょかします。技術ぎじゅつてき部分ぶぶん変更へんこうができることは重要じゅうようです。なぜなら、プログラムを改変かいへんする人々ひとびとはドキュメンテーションも対応たいおうして改変かいへんしなければならないからです。これが自由じゆうにできることは倫理りんりてき要請ようせいです。

わたしたちのマニュアルにはわたしたちの自由じゆうソフトウェアにかんする政治せいじてき見解けんかいべたセクションもあります。わたしたちは、それを「不変ふへん」とマークして、変更へんこうしたり、削除さくじょできないようにします。GFDLは、これらの「不変ふへんセクション」を規定きていします。

GPLはフォントにどのように適用てきようできるでしょうか? (#FontException)

フォントのライセンシングは複雑ふくざつ問題もんだい真剣しんけん考察こうさつ必要ひつようです。以下いかのライセンス例外れいがい実験じっけんてきですが、一般いっぱん利用りよう承認しょうにんされています。これにかんする提案ていあん歓迎かんげいします。こちらの説明せつめいみ、licensing@gnu.org連絡れんらくください。

この例外れいがい使つかうには、パッケージにふくまれるそれぞれのファイル(可能かのう範囲はんいで)のライセンス表示ひょうじでそのファイルがGNU GPLのもとで配布はいふされるむねべますが、その最後さいご以下いか文面ぶんめんくわえてください:

As a special exception, if you create a document which uses this font, and embed this font or unaltered portions of this font into the document, this font does not by itself cause the resulting document to be covered by the GNU General Public License. This exception does not however invalidate any other reasons why the document might be covered by the GNU General Public License. If you modify this font, you may extend this exception to your version of the font, but you are not obligated to do so. If you do not wish to do so, delete this exception statement from your version. 日本語にほんごやく:特別とくべつ例外れいがいとして、このフォントを使つかって文書ぶんしょ作成さくせいし、このフォントまたはこのフォントの変更へんこうされてない部分ぶぶん文書ぶんしょんだとき、このフォントは、それ自身じしんとして、結果けっか文書ぶんしょを、GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンスのおよぶものとはしません。この例外れいがいは、しかしながら、GNU一般いっぱん公衆こうしゅうライセンスが文書ぶんしょおよぶ、その理由りゆう無効むこうとはしません。このフォントを改変かいへんしたとき、あなたはこの例外れいがいをあなたのバージョンのフォントにも拡張かくちょうできますが、その義務ぎむはありません。そうしたくない場合ばあいは、この例外れいがいぶんをあなたのバージョンからけずってください。

わたしはウェブサイトの保守ほしゅのシステムをいています(“コンテント管理かんりシステム”とばれます)が、ほかのアプリケーションがテンプレートからウェブ・ページを生成せいせいします。そのようなテンプレートにどのライセンスを使つかうべきでしょうか? (#WMS)

テンプレートは、コピーレフトを使つかって保護ほごするにあたいしない、たいしたことのないものでしょう。たいしたことのない著作ちょさくぶつにコピーレフトを使つかうことは通常つうじょうがいがありませんが、アプリケーションのユーザの提供ていきょうしたデータとわさってわせたものが配布はいふされるので、テンプレートは特別とくべつなケースです。ですから、わたしたちは、テンプレートには簡潔かんけつ寛容かんよう条項じょうこうのライセンスをもちいることを推奨すいしょうします。

あるテンプレートは、Javascriptの関数かんすうびます。Javascriptはしばしば、るにらないものではなく、コピーレフトとするにあたいします。テンプレートはユーザのデータとわされますから、テンプレート+ユーザデータ+Javascriptは著作ちょさくけんほうのもとでひとつの作品さくひんとみなされることがありえます。(コピーレフトとされる)Javascriptとユーザ・コード(通常つうじょう両立りょうりつしない条件じょうけん)のあいだ線引せんひきがされる必要ひつようがあります。

上記の内容に関する図

Javascriptのコードにたいして線引せんひきをおこな例外れいがいです:

GPLへの特別とくべつ例外れいがいとして、このコードにたん関数かんすうしをおこなう(あるいはそのために参照さんしょうとしてふくまれる)いかなるHTMLファイルも、著作ちょさくけんほう趣旨しゅしではべつ作品さくひん判断はんだんされます。くわえて、このコードの著作ちょさくけんしゃは、このコードをGNU LGPLでリリースされた自由じゆうソフトウェアライブラリとわせる許可きょかあたえます。もし、このコードを改変かいへんした場合ばあい、あなたのバージョンのこのコードに、この例外れいがい拡張かくちょうすることができますが、そうする義務ぎむはありません。そうしたくない場合ばあい、この例外れいがい文面ぶんめんをあなたのバージョンから削除さくじょしてください。

不自由ふじゆうなツールをもちいて開発かいはつしたプログラムをGPLでリリースできるでしょうか? (#NonFreeTools)

ソースコードを編集へんしゅうする、コンパイルする、研究けんきゅうする、あるいは記録きろくするのにあなたが使つかったプログラムは、ソースコードのライセンシングにかんした問題もんだいに、通常つうじょう、なんのちがいもあたえません。

しかしながら、不自由ふじゆうなライブラリをリンクする場合ばあいは、あつかわなければならない問題もんだいとなります。それは、ソースコードをGPLのもとでリリースすることをさまたげませんが、もしライブラリが「システム・ライブラリ」例外れいがい適合てきごうしない場合ばあい、そのライブラリとあなたのプログラムをリンクする許可きょかあたえる明示めいじてき告知こくち添付てんぷするべきです。FAQのエントリのGPLと両立りょうりつしないライブラリをもちいた場合ばあいにどうしたらいいかくわしい情報じょうほうがあります。

GPLを言語げんご翻訳ほんやくしたものはありますか? (#GPLTranslations)

GPLを英語えいご以外いがい言語げんご翻訳ほんやくしたものは有用ゆうようですし、実際じっさい翻訳ほんやくしてわたしたちにおくってくださる方々かたがたもいます。しかしわたしたちは、そういった翻訳ほんやく正式せいしき法的ほうてき効力こうりょくがあるものとしてはあえて承認しょうにんしないことにしています。承認しょうにんすると、とても容認ようにんできない非常ひじょうおおきなリスクがまれてしまうのです。

法的ほうてき文書ぶんしょはある意味いみプログラムにています。法的ほうてき文書ぶんしょ翻訳ほんやくはプログラムをある言語げんごやオペレーティングシステムから移植いしょくするようなものです。両方りょうほう言語げんご堪能かんのう弁護士べんごしのみがそれをすることができます。しかも、そのような弁護士べんごしおこなった場合ばあいでさえ、バグをんでしまうリスクは存在そんざいするのです。

わたしたちがあるGPLの翻訳ほんやく正式せいしき承認しょうにんした場合ばあい、わたしたちはすべてのひとたいして、かれらがすることができるとその翻訳ほんやくべていることすべてをする許可きょかあたえたことになります。もしそれが完全かんぜん正確せいかく翻訳ほんやくならば、なに問題もんだいありませんが、もし誤訳ごやくがあった場合ばあい結果けっかはわたしたちが修復しゅうふく不可能ふかのう災厄さいやくとなりうるのです。

プログラムにバグがある場合ばあい、わたしたちはあたらしいバージョンをリリースできますし、そうすればふるいバージョンはおそかれはやかれやがてはえることになるでしょう。しかしわたしたちがすべてのひとたいし、ある特定とくてい翻訳ほんやくしたがって行動こうどうすることを許可きょかしたならば、そのバグがあったことにづいてもわたしたちはその許可きょかすことができないのです。

有能ゆうのう人々ひとびと翻訳ほんやく作業さぎょうおこなうことをもうくださることがあります。問題もんだいが、だれ作業さぎょうをしてくれるひとさがすというだけのことならば、これで万事ばんじ解決かいけつなのですが、しかし実際じっさい問題もんだい誤訳ごやくのもたらすリスクなので、作業さぎょうもうはリスクを回避かいひすることにはなりません。弁護士べんごしではない人々ひとびとによる翻訳ほんやく正式せいしき承認しょうにんすることはわたしたちにはどうしてもできないことなのです。

ですから、現状げんじょうではわたしたちはGPLの翻訳ほんやく世界中せかいじゅう法的ほうてき有効ゆうこうかつ拘束こうそくりょくがあるものとは承認しょうにんしていません。わりに、わたしたちは以下いかふたつのことをおこなっています。

  • 人々ひとびと非公式ひこうしき翻訳ほんやく参照さんしょうさせる。これにより、わたしたちは人々ひとびとがGPLの翻訳ほんやくおこなうことを許可きょかしますが、しかしそれらが法的ほうてき有効ゆうこう拘束こうそくりょくがあるとはみとめていないことになります。

    承認しょうにんされていない翻訳ほんやく法的ほうてき効力こうりょくちませんから、そうはっきりと翻訳ほんやくちゅうべられているべきです。すなわち、以下いかのように記載きさいすることが必要ひつようです。

    This translation of the GPL is informal, and not officially approved by the Free Software Foundation as valid. To be completely sure of what is permitted, refer to the original GPL (in English). 日本語にほんごやく: このGPLの翻訳ほんやく非公式ひこうしきなもので、フリーソフトウェアファウンデーションによって法的ほうてき効力こうりょくがあると承認しょうにんされたものではありません。なに許可きょかされているか厳密げんみつ確認かくにんするためには、(英語えいごかれた)オリジナルのGPLを参照さんしょうしてください。

    承認しょうにんされていない翻訳ほんやくであっても、英語えいごばんのGPLをどう理解りかいするかのヒントとしてやくちます。おおくのユーザにとってはこれで十分じゅうぶんです。

    しかし、GNUソフトウェアを商業しょうぎょう活動かつどう利用りようするビジネスや、ftpによる公開こうかい配布はいふおこな人々ひとびとは、実際じっさい英語えいごばんGPLをチェックしてそれがなに許可きょかしているのかたしかめるべきでしょう。

  • 翻訳ほんやく発表はっぴょうはある単一たんいつくにでのみ有効ゆうこうである。

    わたしたちは現在げんざい正式せいしき法的ほうてき効力こうりょくがあるとされる翻訳ほんやく発表はっぴょうはあるひとつのくにでのみ有効ゆうこうとするということを検討けんとうしています。こうすれば、もし誤訳ごやくがあったとしても、影響えいきょうはそのくににのみ限定げんていされますから、ダメージがそんなにおおきくなることはないでしょう。

    いずれにせよ、そのような翻訳ほんやく現実げんじつのものとなるには力量りきりょうとわたしたちへの共感きょうかんそなえた弁護士べんごし相当そうとう専門せんもん知識ちしき努力どりょく必要ひつようとなるので、そのような翻訳ほんやくちかいうちにるとはお約束やくそくできません。

プログラミング言語げんごのインタープリタにGPLと両立りょうりつしないライセンスが適用てきようされていた場合ばあい、そのうえでGPLのおよぶプログラムを実行じっこうすることは可能かのうでしょうか? (#InterpreterIncompat)

インタープリタがたん言語げんご解釈かいしゃくするだけならば、こたえはイエスです。解釈かいしゃくされるプログラムは、インタープリタにとってはたんなるデータにぎません。また、GPLはGPLが適用てきようされたプログラムを処理しょりするツールがなにであるかまでは規制きせいしません。

しかし、インタープリタが機能きのう(おおくの場合ばあいライブラリですが、それだけとはかぎりません)への「バインディング」を提供ていきょうするように拡張かくちょうされている場合ばあい解釈かいしゃくされるプログラムはそういったバインディングをつうじて事実じじつじょうそれが使つか機能きのうとリンクされることになります。JNI(Javaネイティヴインターフェース)はそのような拡張かくちょう機能きのういちれいです。JNIによってアクセスされるライブラリは、それらをぶJavaプログラムと動的どうてきにリンクされることになります。

ですから、アクセスされる機能きのうがGPLと両立りょうりつしないライセンスのもとでリリースされている場合ばあい状況じょうきょうとしては方法ほうほうでGPLと両立りょうりつしないライブラリとリンクする場合ばあいとほぼおなじです。すなわち、

  1. コードをGPLのもとでいてリリースする場合ばあい、あなたはGPLと両立りょうりつしない機能きのうとのリンクを明示めいじてき許可きょかする例外れいがい条項じょうこう記載きさいすることができます。
  2. プログラム自体じたいはGPLのもとでかれリリースされているが、そういったGPLと両立りょうりつしないライセンスが適用てきようされた機能きのうとも動作どうさするよう設計せっけいされていることが明白めいはくならば、人々ひとびとはプログラムをそれらの機能きのうとリンクする許可きょか暗黙あんもく例外れいがいとしてあたえられているとかんがえる可能かのうせいがあります。しかしそれがあなたの意図いとならば、そうはっきりべておいたほうがいでしょう。
  3. だれひといたGPLのおよぶコードをってきて、そういうふうに使つかったり、そのような例外れいがいくわえたりすることはできません。例外れいがい追加ついかできるのはそのコードの著作ちょさくけんしゃだけです。
GPLを行使こうしするちからがあるのはだれですか? (#WhoHasThePower)

GPLは著作ちょさくけんのライセンスですから、GPLを行使こうしするちからつのはソフトウェアの著作ちょさくけんしゃです。GPLに違反いはんした事例じれい発見はっけんした場合ばあい、あなたは関係かんけいするGPLのおよぶソフトウェアの開発かいはつしゃたちにらせるべきです。かれらは自身じしん著作ちょさくけんしゃであるか、著作ちょさくけんしゃとつながりがあるでしょう。GPL違反いはん報告ほうこくかんしてもっと

Javaのようなオブジェクト指向しこう言語げんごにおいて、GPLが適用てきようされたあるクラスをそれ自体じたい改変かいへんせず、サブクラスして利用りようするとします。このような場合ばあい、GPLは結果けっかとしてのプログラムにはどのように影響えいきょうするのでしょうか? (#OOPLang)

サブクラス派生はせいぶつ作成さくせいにほかなりません。そこで、GPLが適用てきようされたクラスのサブクラスが作成さくせいされたプログラム全体ぜんたいにGPLの条項じょうこう影響えいきょうします。

自分じぶんのプログラムをGNU/Linuxじょう移植いしょくしたら、わたしはそれを自由じゆうソフトウェアとしてGPLやその自由じゆうソフトウェア・ライセンスのもとでリリースしなければならないのでしょうか? (#PortProgramToGPL)

一般いっぱんてきえば、こたえはノーです。これは法的ほうてき要件ようけんではありません。個々ここのケースでは、こたえはあなたが使つかいたいライブラリとそのライセンスによります。おおくのシステムライブラリは GNU劣等れっとうGPLか、そのライブラリをなんとリンクしてもよいという許可きょか例外れいがい条項じょうこうとしてくわえたGNU GPLが使つかわれています。これらのライブラリは自由じゆうでないプログラムにも利用りようできます。ただし劣等れっとうGPLの場合ばあいには、したがわなければならないいくつかの要件ようけんがありますので注意ちゅういしてください。

一部いちぶのライブラリはGNU GPLのみのもとでリリースされていますので、そういったライブラリを使つかいたいならばあなたはGPLと両立りょうりつするライセンスを自分じぶんのソフトウェアに適用てきようしなければなりません。しかし通常つうじょうそういったライブラリはより特別とくべつなライブラリであり、ほかのプラットフォームでそのようなものはあまりないようなものですから、たんなるポーティングでそういったライブラリを利用りようしようとおもうことはまずないでしょう。

もちろん、あなたのソフトウェアは、自由じゆうでない場合ばあい、わたしたちのコミュニティへの貢献こうけんにはなりませんので、自由じゆう重視じゅうしする人々ひとびと使用しよう拒否きょひするでしょう。自由じゆうよろこんで放棄ほうきする人々ひとびとのみがあなたのソフトウェアを使つかうことになるでしょうし、それはあなたのソフトウェアが、人々ひとびと自分じぶん自由じゆううしなわせてしまう誘因ゆういんとして有効ゆうこう機能きのうするということになりません。

いつのかあなたがご自分じぶんのキャリアをかえったとき自分じぶん自由じゆうぜんなる社会しゃかい成長せいちょうなに貢献こうけんしたとおもいたいならば、あなたは自分じぶんのソフトウェアを自由じゆうにしなければなりません。

ある企業きぎょうがGPLの適用てきようされたプログラムの複製ふくせい所有しょゆうしており、それを入手にゅうしゅするためにはおかねがかかります。インターネットじょう入手にゅうしゅできるようにしないというてんで、かれらはGPLに違反いはんしているのではないでしょうか? (#CompanyGPLCostsMoney)

いいえ。GPLはインターネットを使つかって配布はいふすることを要件ようけんとはしていません。また、GPLはプログラムをだれ特定とくていひとさい配布はいふすることも要求ようきゅうしません。そして(ある特別とくべつ場合ばあいのぞいて)、だれかがプログラムをときにさい配布はいふするさいにも、GPLはそのひと特定とくてい個人こじんとしてのあなたやだれ特定とくていひと配布はいふしなければならないということを要求ようきゅうしていません。

GPLが要求ようきゅうするのは、配布はいふするひとが、もしそのひとがそうしたければ、あなたに複製ふくせい配布はいふできる自由じゆうゆうしなければならないということです。いったん著作ちょさくけんしゃだれかにプログラムの複製ふくせい配布はいふしたら、今度こんどはそのだれかが、自分じぶんにできる範囲はんいでプログラムをあなたやだれかほかのひとさい配布はいふできるわけです。

改変かいへんくわえたバージョンはGPLのもとで配布はいふしていが、オリジナル自体じたいはGPLのもとで配布はいふしてはならない、このようなライセンスをけてプログラムをリリースすることは可能かのうでしょうか? (#ReleaseNotOriginal)

いいえ。そのようなライセンスは自己じこ矛盾むじゅんしているとえるでしょう。自分じぶんいちユーザのつもりになって、その意味いみするところをかんがえてみましょう。

オリジナルバージョン(バージョンAとびましょう)に改変かいへんくわはじめたとします。コードを追加ついかし(1000ぎょう想像そうぞうしましょう)、改変かいへんしたバージョン(バージョンBとします)をGPLのもとでリリースします。GPLによれば、だれでも再度さいどバージョンBを改変かいへんして、結果けっかをGPLのもとでリリースしていことになっていますから、わたし(あるいはだれひと)は追加ついかされた1000ぎょうのコードを削除さくじょしさえすれば、バージョンAとおなじコードでしかもGPLのもとでリリースされているバージョンCをつくるということが可能かのうになるのです。

バージョンBから追加ついかされた部分ぶぶん削除さくじょすることにより、バージョンAと同一どういつ著作ちょさくぶつをGPLのもとで複製ふくせいすることを明示めいじてき禁止きんしする、というようにライセンスのなかでこういったやりかた禁止きんしすることもできますが、今度こんどは、そのようなライセンスのもとではバージョンBをGPLが許可きょかするすべての方法ほうほう完全かんぜん利用りようすることができないということになってしまいます。いいかえれば、そのようなライセンスは実際じっさいのところユーザがバージョンBのような改変かいへんされたバージョンをGPLのもとでリリースすることを許可きょかしていないということになるのです。

(親会社おやがいしゃかぶの)多数たすうゆうされてささえられた子会社こがいしゃにコピーをうつすことは配布はいふとなりますか? (#DistributeSubsidiary)

コピーをこの子会社こがいしゃうつす(または子会社こがいしゃからうつす)ことが「配布はいふ」にあたるかどうかは、その適切てきせつ管轄かんかつ著作ちょさくけんほうでその場合ばあいごと決定けっていされる問題もんだいです。GPLはローカルな法律ほうりつ上書うわがきしたり上書うわがきできるものではありません。合衆国がっしゅうこく政府せいふ法律ほうりつはこのてんかんして完全かんぜん明確めいかくというわけではありませんが、これを配布はいふとはみなさないようにみえます。

もし、あるくにで、これが配布はいふとみなされ、子会社こがいしゃがそのプログラムをさい配布はいふする権利けんりらなければならないのであっても、実際じっさいじょうは、なんちがいもないでしょう。子会社こがいしゃ親会社おやがいしゃによってコントロールされ、権利けんりがあってもなくても、親会社おやがいしゃがそうすることを決定けっていしないかぎり、そのプログラムをさい配布はいふしないでしょう。

ソフトウェア・インストーラが人々ひとびとにGPLに同意どういするかクリックさせることはできますか?もし、あるソフトウェアをGPLで入手にゅうしゅしたとき、なにかに同意どういしないといけないのですか? (#ClickThrough)

あるソフトウェア・パッケージングシステムは、あなたがGPLの条項じょうこう同意どういすることをクリックしてすすむ、もしくはしめ必要ひつようがある場所ばしょ用意よういしています。これは必要ひつようもなければ、かといって、きんじられてもいません。クリックしてすすんでもすすまなくても、GPLのルールはおなじままです。

たんにGPLに同意どういすることは、あなたになん義務ぎむわせることはありません。GPLでライセンスされたソフトウェアをたん使つかうことにかんして、なにかに同意どういする必要ひつようはありません。ソフトウェアに改変かいへん配布はいふおこなった場合ばあいにだけ、義務ぎむしょうじます。GPLにクリックしてすすむことがそんなにも面倒めんどうであれば、GPLとされたソフトウェアをいじって、それをバイパスするように、あなたがすることをめるものはなにもありません。

GPLのソフトウェアをあるしゅのインストレーション・ソフトウェアとわせたいとおもいます。このインストーラはGPLと両立りょうりつするライセンスの必要ひつようがありますか? (#GPLCompatInstaller)

いいえ。インストーラとインストールされるファイルは別々べつべつ著作ちょさくものです。結果けっかとして、GPLの条項じょうこうはインストレーション・ソフトウェアには適用てきようされません。

GPLソフトウェアのあるディストリビュータが、かれらのEULAのもとで、もしくはかれらのダウンロードの手順てじゅん一部いちぶとして、わたしにたいして、合衆国がっしゅうこくにいること、あるいは、そのソフトウェアを関係かんけいする輸出ゆしゅつ規制きせい法律ほうりつしたがって配布はいふすることを意図いとしている、と「表明ひょうめい保証ほしょうする」と要求ようきゅうします。なぜ、かれらはこうするのでしょうか、そしてこれはディストリビュータのGPLの義務ぎむたいする違反いはんではないでしょうか? (#ExportWarranties)

これはGPL違反いはんではありません。このディストリビュータ(自由じゆうソフトウェアのディストリビューションと関連かんれんサービスを販売はんばいする商用しょうようビジネスのほとんどがそうですが)は、かれら自身じしん法的ほうてきリスクをらそうとこころみているのです、あなたの行動こうどうをコントロールしようとしているわけではありません。合衆国がっしゅうこく輸出ゆしゅつ規制きせいは、かれらがりながらソフトウェアをあるくに輸出ゆしゅつした場合ばあい、もしくはそのような輸出ゆしゅつをするとっている団体だんたいにソフトウェアをあたえた場合ばあい、かれらが責任せきにんわれるかもしれないとしています。顧客こきゃくやソフトウェアを配布はいふする対象たいしょうのほかのひとにこういった文章ぶんしょうたずねることで、かれらは規制きせい当局とうきょく後日ごじつ、かれらが配布はいふしたソフトウェアがどこにいたかっていることをわれる機会きかいにおいて、かれら自身じしんまもっているのです。これは、ソフトウェアでできることを制限せいげんしておらず、あなたがおこななにかにかんしてかれらが非難ひなんされないよう防御ぼうぎょするにぎません。ソフトウェアに追加ついか制限せいげんくものではないので、GPLv3のだい10せつあるいはGPLv2のだい6せつには違反いはんしません。

FSFは自由じゆうソフトウェアについて、合衆国がっしゅうこく輸出ゆしゅつ規制きせいほう適用てきよう反対はんたいします。このような法律ほうりつがソフトウェアの自由じゆう一般いっぱんてき目的もくてき両立りょうりつしないというだけでなく、それが意味いみのある政府せいふ目的もくてきなに達成たっせいしないからです。なぜなら、自由じゆうソフトウェアは、ほとんどすべてのくに団体だんたいから(輸出ゆしゅつ規制きせいがなにもなく、合衆国がっしゅうこく主導しゅどうする通商つうしょう停止ていし参加さんかしない国々くにぐにふくめて)現在げんざいにおいて利用りよう可能かのうであり、そしていつでもそうであるべき、だからです。ですから、合衆国がっしゅうこく輸出ゆしゅつ規制きせいほうによって、どの政府せいふ実際じっさいのところ自由じゆうソフトウェアをうばわれることはなく、かれらの政府せいふ政策せいさくがどうあっても、わたしたちにかんするかぎり、どのくに市民しみん自由じゆうソフトウェアをうばわれるべきではありません。FSFによって公開こうかいされたGPLでライセンスされたソフトウェアのすべての複製ふくせいは、あなたがどこにすんでいるかまたはあなたがどうするつもりかをしめすことなく、わたしたちから入手にゅうしゅすることができます。同時どうじに、FSFは合衆国がっしゅうこく位置いちする商用しょうようディストリビュータの、合衆国がっしゅうこくほうまもりたいというねがいも理解りかいします。かれらは自由じゆうソフトウェアの特定とくていのコピーをだれ配布はいふしたいか選択せんたくする権利けんりがあります。この権利けんり行使こうしは、GPLでゆるされたものをえて契約けいやくじょう制限せいげんくわえないかぎり、GPLに違反いはんしません。

顧客こきゃくがサブスクリプション・フィーを支払しはらうことを継続けいぞくしない場合ばあい動作どうさしなくなるデバイスにGPLのソフトウェアを使つかえますか? (#SubscriptionFee)

いいえ。このシナリオでは、料金りょうきん支払しはらうことを継続けいぞくするという要求ようきゅうがユーザがプログラムを実行じっこうする能力のうりょく制限せいげんします。これはGPLのうえへの追加ついか要求ようきゅうでライセンスはこれを禁止きんししています。

(L)GPLv2から(L)GPLv3にどのようにしてアップグレードできますか? (#v3HowToUpgrade)

だいいちに、あたらしいライセンスをあなたのパッケージにふくめます。もし、LGPLv3をあなたのプロジェクトに使つか場合ばあい、GPLv3とLGPLv3の両方りょうほうのコピーをふくめることを確実かくじつにしてください。これは、いま、LGPLv3はGPLv3のうえいちくみ追加ついか許可きょかをするかたちかれているからです。

つぎに、現在げんざいのv2のライセンス表示ひょうじ(通常つうじょう、それぞれのファイルの一番いちばんじょう)を、GNUライセンスHOWTO利用りよう可能かのうあたらしい推奨すいしょう文章ぶんしょうえます。これは、より将来しょうらいにわたり安心あんしんなものとなっています。なぜなら、FSFの郵便ゆうびん住所じゅうしょがもはやふくまれないからです。

もちろん、パッケージのライセンスについてべる(READMEのような)説明せつめい文章ぶんしょう対応たいおうして更新こうしんするべきです。

どのようにGPLv3はBitTorrentでの配布はいふ容易よういにしていますか? (#BitTorrent)

GPLv2はP2Pのソフトウェア配布はいふ普通ふつうになる以前いぜんかれたので、このような方法ほうほうでコードを共有きょうゆうするときにその要求ようきゅうたすことはむずかしくなっています。BitTorrentでGPLv2のオブジェクト・コードを配布はいふするときに適合てきごうするのに確実かくじつ最適さいてき方法ほうほうは、おなじtorrentにすべての対応たいおうするソースをふくめることでしょう。これはないほど高価こうかなものですが。

GPLv3はこの問題もんだいふたつの方法ほうほうあつかっています。だいいちに、このtorrentをダウンロードしそのプロセスの一部いちぶとしてデータをほかのひとおく人々ひとびとは、なにも要求ようきゅうされません。なぜならば、だい9せつが「たんにコピーをるためにP2P転送てんそうもちいる結果けっかとしてこる、(GPLv3のおよぶ)作品さくひん付属ふぞくてき伝播でんぱ同様どうように[ライセンスの]同意どうい必要ひつようとしません」とべているからです。

だいに、GPLv3のだい6(e)ふしはディストリビュータ(最初さいしょにtorrentをはじめるひと)にソースを提供ていきょうする明確めいかく簡単かんたん方法ほうほうあたえています。それは、ったひとにどこの公開こうかいのネットワークサーバにそれ(ソース)があるかをつたえるということです。これは、ソースをりたいすべてのひとがそうできることを確実かくじつにし、ディストリビュータをほとんどなになやますこともないでしょう。

Tivoizationとはなんですか? GPLv3はどうやってこれを防止ぼうししますか? (#Tivoization)

あるデバイスは自由じゆうソフトウェアを使つかい、アップグレードが可能かのうです。しかし、そのソフトウェアをユーザが改変かいへんすることをみとめないように設計せっけいされています。こうするにはたくさんのことなる方法ほうほうがあります。たとえば、インストールされるソフトウェアにたいしハードウェアがチェックサムを確認かくにんして、署名しょめい期待きたいされたものと一致いっちしない場合ばあい、シャットダウンするのです。ソースコードをあたえることによって製造せいぞう業者ぎょうしゃはGPLv2に適合てきごうしますが、使つかっているソフトウェアを改変かいへんする自由じゆうはありません。わたしたちはこの慣習かんしゅうをTivoizationとびます。

GPLv3のプログラムをふくむUser Productを人々ひとびと配布はいふするときだい6せつにより、ソフトウェアを改変かいへんするのに必要ひつよう情報じょうほう提供ていきょうする必要ひつようがあります。User Productはこのライセンスでとく定義ていぎされた用語ようごです。User Productのれいには、ポータブル音楽おんがくプレーヤ、ディジタル・ビデオ・レコーダやホームセキュリティ・システムをふくみます。

GPLv3はDRMを禁止きんししますか? (#DRMProhibited)

禁止きんししません。GPLv3でリリースされたコードを使つかって、あなたののぞむあらゆる種類しゅるいのDRM技術ぎじゅつ開発かいはつすることが可能かのうです。しかし、こうする場合ばあいだい3せつは、そのシステムは効果こうかてき技術ぎじゅつてき保護ほご手段しゅだんとはみなされないことになる、とべています。これは、だれかがDRMをやぶった場合ばあい、そのひとはかれのソフトウェアを配布はいふすることが自由じゆうにでき、DMCAや同様どうよう法律ほうりつによってさまたげられることはないということです。

いつもどおり、GNU GPLはソフトウェアで人々ひとびとなにをするか制限せいげんをせず、(ソフトウェアが)ほかのひと制限せいげんすることを禁止きんしするだけです。

GPLをハードウェアをライセンスするのに使つかうことはできますか? (#GPLHardware)

著作ちょさくけん設定せっていできるなにたいしてでも、GPLでライセンスすることができます。GPLv3は、また、半導体はんどうたいのマスクのような、著作ちょさくけんのようなほかの法律ほうりつおよぶものをライセンスするのにも使つかうことができます。ですから、れいとして、物理ぶつりてきなオブジェクトの製図せいず回路かいろをGPLでリリースすることが可能かのうです。

製図せいずから物理ぶつりてきなハードウェアを作成さくせいすることについて、ほとんどの状況じょうきょうで、著作ちょさくけんはおよびません。このような状況じょうきょうでは、製図せいずのライセンスは、どのようなライセンスを使つかったとしても、物理ぶつりてきなハードウェアを作成さくせいしたり販売はんばいすることについて、なんのコントロールもはたらかせることはできません。ハードウェアを作成さくせいするのに著作ちょさくけんおよ場合ばあい、たとえばICマスクの場合ばあい、GPLは有用ゆうようかたちでそのケースをあつかうでしょう。

出所しゅっしょただしさを証明しょうめいできるよう、公開こうかいかぎ暗号あんごう使つかって、わたしのコードに署名しょめいします。わたしが秘密ひみつかぎをリリースするようGPLv3が強制きょうせいするというのは本当ほんとうですか? (#GiveUpKeys)

いいえ。署名しょめいかぎをリリースする必要ひつようがあるかもしれないただひとつのケースは、GPLのソフトウェアをUser Productのなか運搬うんぱんし、そのハードウェアが、そのソフトウェアを動作どうささせるまえ有効ゆうこう暗号あんごう署名しょめい確認かくにんする場合ばあいです。この特定とくていのケースでは、そのデバイスを所有しょゆうするだれもにたいして、要求ようきゅうがあれば、署名しょめいし、そのデバイスに改変かいへんしたソフトウェアをインストールし実行じっこうできるよう、かぎ提供ていきょうする必要ひつようがあるでしょう。デバイスの個々ここことなるかぎ使つかっている場合ばあい、それぞれの購入こうにゅうしゃには、そのデバイスのかぎだけをあたえる必要ひつようがあります。

GPLv3は投票とうひょうしゃ投票とうひょうマシンでうごいているソフトウェアを改変かいへんすることを要請ようせいしますか? (#v3VotingMachine)

いいえ。最大限さいだいげん、GPLのソフトウェアをふくむデバイスを配布はいふする会社かいしゃが、オブジェクトコードのコピーを人々ひとびとたいし、そのソフトウェアのソースと「インストール情報じょうほう」を提供ていきょうすることが要請ようせいされます。(ほかのどのようなキオスク端末たんまつ同様どうように)投票とうひょうマシンを使つか投票とうひょうしゃ一時いちじてきにも、それを所有しょゆうしませんから、投票とうひょうしゃはそのなかのバイナリを所有しょゆうもしないでしょう。

しかし、投票とうひょうはとても特別とくべつ場合ばあいです。コンピュータのなかのソフトウェアが自由じゆうであるといって、あなたが投票とうひょうのコンピュータを信用しんようできるとはえません。投票とうひょうのためにコンピュータを信頼しんらいすることはできない、とわたしたちはかんがえます。投票とうひょうかみおこなわれるべきです。

GPLv3には「特許とっきょ報復ほうふく条項じょうこう」がありますか? (#v3PatentRetaliation)

効果こうかとしては、はい、あります。だい10こうがそのソフトウェアを運搬うんぱんする人々ひとびとがそのほかのライセンスにたいし、特許とっきょ訴訟そしょうこすことを禁止きんししています。それでもだれかが訴訟そしょうこした場合ばあいだい8こうで、かれらがそのライセンスとそれに付随ふずいする特許とっきょのライセンスをどのようにうしなうかを説明せつめいしています。

GPLのおよぶソースコードの一部いちぶをGPLとは両立りょうりつしないあるライセンスの文書ぶんしょなか使つかうことはできるでしょうか? (#SourceCodeInDocumentation)

フェアユースもしくは同様どうよう法律ほうりつのもとでそれをふくめることができるほどそのコードの一部いちぶちいさいならば、イエス、です。そうでなければ、ノー、です。

GPLv3のだい6せつはじめでは、「だい4せつだい5せつ条項じょうこうにより」オプジェクト・コードの形態けいたいで(GPLv3のおよぶ)作品さくひん運搬うんぱんできる(だい6せつ条件じょうけんたすかぎり)としています。これはどういう意味いみでしょうか? (#v3Under4and5)

これはソースコードを運搬うんぱんするためのすべての許可きょか条件じょうけんがオブジェクト・コードを運搬うんぱんするときにも適用てきようされるということを意味いみします。料金りょうきんすこともできますし、著作ちょさくけん表示ひょうじをそのままそこなわずに保持ほじしなければならない、などです。

わたしの会社かいしゃはたくさんの特許とっきょ所有しょゆうしています。“GPL version 2 or any later version”の(複数ふくすうの)プロジェクトにたいし、すうねんわたり、わたしたちはコードを貢献こうけんしてきました。そして、あるプロジェクトも同一どういつ条項じょうこう配布はいふされてきました。あるユーザがそのプロジェクトのコードを(わたしの貢献こうけんふくめて)、GPLv3であつかうとめたとき、わたしがGPLv3の明示めいじ特許とっきょライセンスをそのユーザに自動的じどうてきあたえることを意味いみしますか? (#v2OrLaterPatentLicense)

いいえ。GPLとされたソフトウェアを運搬うんぱんするとき、ある特定とくていのバージョンのライセンスの条項じょうこうしたが必要ひつようがあります。そうしたとき、そのバージョンがあなたがしたがうべき義務ぎむ定義ていぎします。ユーザはよりあたらしいバージョンのGPLを使つかうことをえらぶこともできますが、その場合ばあい、かれらにたん追加ついか許可きょかをもたらすのみです。あなたが、ユーザとおなじのよりあたらしいバージョンのGPLの条項じょうこうまもることを要求ようきゅうするのではありません。

あなたの特許とっきょによってコミュニティをおびやかすことができる、とこれをらないでください。おおくのくにで、GPLv2でソフトウェアを配布はいふすることは、ったひとにGPLのもとでその権利けんり行使こうしする暗黙あんもく特許とっきょライセンスがあたえられることを意味いみします。そうでなかったとしても、攻撃こうげきてき特許とっきょ行使こうしすることをかんがえるだれもがコミュニティのてきであり、そのような攻撃こうげきたいしては、わたしたちは自分じぶん自身じしんまもるでしょう。

LGPLv3のおよぶわたしが改変かいへんしたライブラリとリンクしたプロプライエタリのプログラムをわたしが配布はいふした場合ばあい、わたしが明示めいじされた特許とっきょのライセンスの許可きょかあたえる範囲はんい決定けっていするための「貢献こうけんしゃのバージョン」とはなんでしょうか? ライブラリだけですか、それとも全体ぜんたいわせですか? (#LGPLv3ContributorVersion)

貢献こうけんしゃのバージョン」とはあなたのバージョンのライブラリだけです。

GPLv3はGPLv2と両立りょうりつしますか? (#v2v3Compatibility)

いいえ。GPLv2からGPLv3でおおくの要求ようきゅう変更へんこうされました。これは、GPLv2の正確せいかく要求ようきゅうはGPLv3に存在そんざいしないこと(そのぎゃくも)を意味いみします。たとえば、GPLv3の停止ていし条件じょうけんはGPLv2のものよりもだいぶ許容きょようてきですから、GPLv2の停止ていし条件じょうけんとはことなります。

こういった差異さいのため、このふたつのライセンスは両立りょうりつしません: GPLv2でリリースされたコードとGPLv3でリリースされたコードを結合けつごうしようとすると、GPLv2のだい6こう違反いはんすることになるでしょう。

しかし、コードがGPL “version 2 or later,” でリリースされていれば、それはGPLv3と両立りょうりつします。なぜならGPLv3はそれがゆる選択肢せんたくしひとつだからです。

GPLv2はインストール情報じょうほう配布はいふについて要求ようきゅうがありますか? (#InstInfo)

GPLv3は明示めいじてき必要ひつような「インストール情報じょうほう」のすべてをふくむことをさい配布はいふ要求ようきゅうします。GPLv2はこの用語ようごもちいていませんが、さい配布はいふコンパイルと実行じっこう形式けいしきのインストールにもちいたスクリプトふくめることを要求ようきゅうしています。これはGPLv3が「インストール情報じょうほう」とぶものの一部いちぶ(すべてではない)をカバーします。ですからGPLv3の要求ようきゅうはインストール情報じょうほうについてよりつよいとえます。

GPLv3違反いはんを「解決かいけつする」とはどういう意味いみですか? (#Cure)

違反いはん解決かいけつするという意味いみは、ライセンスの要請ようせい適合てきごうするよう、あなたの慣習かんしゅう修正しゅうせいするということです。

GPLv3の保証ほしょう責任せきにん否認ひにん合衆国がっしゅうこく法律ほうりつ特定とくていのものだとおもわれます。わたしのコードにわたし独自どくじ否認ひにんくわえてもよいですか? (#v3InternationalDisclaimers)

はい。だい7せつはあなた独自どくじ否認ひにんくわえる許可きょかあたえています。

わたしのプログラムは視覚しかくてきではない性質せいしつのインタラクティブなユーザ・インタフェースをゆうします。GPLv3の「適切てきせつ法律ほうりつじょう告知こくち」(Appropriate Legal Notices)の要請ようせいをどのようにしてたせばよいでしょうか?(#NonvisualLegalNotices)

あなたが必要ひつようなことのすべては、あなたのインタフェースで、ユーザにたいし、「適切てきせつ法律ほうりつじょう告知こくち」が容易ようい利用りよう可能かのうとなることを確実かくじつにすることです。たとえば、音声おんせいインタフェースをいた場合ばあい告知こくち音読おんどくするコマンドをふくむことができるでしょう。

GPLv3のおよぶプログラムのコピーを会社かいしゃ同僚どうりょうにあげた場合ばあい、そのコピーをそのひとに「運搬うんぱん」したことになりますか? (#v3CoworkerConveying)

あなたたち双方そうほう個人こじんとしてではなくその会社かいしゃ仕事しごとでソフトウェアを使つかっているかぎり、こたえは、いいえ、です。そのコピーは会社かいしゃぞくし、あなたや同僚どうりょうにはぞくしません。このコピーは伝播でんぱであり、運搬うんぱんではありません。なぜならその会社かいしゃはそのほかへと利用りよう可能かのうになるようにコピーを作成さくせいしてないからです。

GPLv3がおよぶプログラムを配布はいふした場合ばあい、ユーザがそのプログラムを改変かいへんしたら無効むこうとなるような保証ほしょう提供ていきょうすることはできますか? (#v3ConditionalWarranty)

はい。ユーザが内部ないぶのソフトウェアを改変かいへんしたら保証ほしょうする必要ひつようがないデバイスと同様どうように、GPLv3がおよぶソフトウェアにだれかがおこないうるすべての活動かつどうたいして保証ほしょう提供ていきょうする必要ひつようはありません。

なぜGNUアフェロGPLv3をべつのライセンスとしてくことをめたのですか? (#SeparateAffero)

GPLv3のはや段階だんかいのドラフトでは、ライセンサがソースを公開こうかいするためにアフェロのような要求ようきゅうだい7せつくわえることをみとめていました。しかし、自由じゆうソフトウェアを開発かいはつし、それに依存いぞんしているいくつかの会社かいしゃがその要求ようきゅうはかなりきびしいとかんがえました。かれらは、この要求ようきゅうのあるコードをけたいとし、この追加ついか要求ようきゅうがあるかどうかコードを確認かくにんする管理かんりじょうのコストにかんする懸念けねん表明ひょうめいしました。GNUアフェロGPLv3をべつのライセンスとして公開こうかいすることで、その規程きていとGPLv3で、それらのライセンスのコードが、それぞれとリンクできることをみとめ、わたしたちの初期しょき目的もくてきのすべてを達成たっせいし、かつ、ソース公開こうかい要求ようきゅうがあるのはどのコードかをめるのを簡単かんたんにしたのです。

GPLv3で “propagate” (伝播でんぱ)と “convey” (運搬うんぱん)というあたらしい用語ようご創出そうしゅつしたのはなぜですか? (#WhyPropagateAndConvey)

GPLv2で使つかわれていた “distribute” (配布はいふ)という用語ようご合衆国がっしゅうこく著作ちょさくけんほうからりてきたものです。ある管轄かんかつ著作ちょさくけんほうでは、これとおな言葉ことば使つかわれていますが、ちが意味いみつことがあることを、わたしたちはすうねんわたりました。わたしたちはこれらのあたらしい用語ようご創出そうしゅつし、どこでライセンスが解釈かいしゃくされても問題もんだいないようにできるかぎりわたしたちの意図いと明確めいかくとしました。この用語ようご世界せかいのどの著作ちょさくけんほうでも使つかわれておらず、わたしたちはこのライセンスで直接ちょくせつその定義ていぎあたえています。

わたしのコードをGPLでライセンスしたいとおもいますが、軍事ぐんじ利用りよう商用しょうよう利用りようをさせないようにはっきりしたいとかんがえています。これは可能かのうですか? (#NoMilitary)

いいえ、そのふたつの目的もくてきたがいに矛盾むじゅんしますから。GNU GPLは、さらなる制限せいげんくわえることをさまたげるようとく設計せっけいされています。GPLv3は、だい7せつで、とても限定げんていされた制限せいげん追加ついかみとめていますが、そのほかのあらゆるくわえられた制限せいげんはユーザによって削除さくじょされることが可能かのうです。

より一般いっぱんてきには、だれが、もしくは、なにのためにプログラムを使つかえるかについて制限せいげんするライセンスは自由じゆうソフトウェア・ライセンスではありません

GPLv3での“convey” (運搬うんぱん)はGPLv2が “distribute” (配布はいふ)によって意味いみしているものとおなじものですか? (#ConveyVsDistribute)

はい、おおかれすくなかれ。GPLv2の強制きょうせい過程かていにおいて、ある管轄かんかつちがった意味いみで“distribute”をその独自どくじ著作ちょさくけんほう使つかっていることをりました。あたらしい用語ようご創出そうしゅつし、わたしたちの意図いと明確めいかくにし、こうした差異さいによってしょうずるであろう問題もんだいけています。

GPLv3は伝播でんぱれいとして「一般いっぱん公衆こうしゅう利用りよう可能かのうとする」をあげています。これはなに意味いみしますか? 利用りよう可能かのうとすることは運搬うんぱんいち形態けいたいではありませんか? (#v3MakingAvailable)

一般いっぱん公衆こうしゅう利用りよう可能かのうとする」ひとつのれいは、ソフトウェアを一般いっぱんけのwebやFTPサーバにくことです。いたのちに、だれもそのソフトウェアを実際じっさい入手にゅうしゅしないまえに、ある時間じかん経過けいかすることがありえます。しかし、「一般いっぱん公衆こうしゅう利用りよう可能かのうとする」ということは(いた)その時点じてんきることで、GPLの義務ぎむにその時点じてんしたが必要ひつようがあります。ですから、わたしたちは運搬うんぱんにこの活動かつどうふくむと定義ていぎしました。

GPLv3で、配布はいふ一般いっぱん公衆こうしゅう利用りよう可能かのうとすることは伝播でんぱいち形態けいたいであり、運搬うんぱんでもあります。運搬うんぱんではない、伝播でんぱれいはなんでしょうか? (#PropagationNotConveying)

自分じぶんのためにソフトウェアのコピーを作成さくせいすることは、運搬うんぱんではない伝播でんぱおも形態けいたいです。複数ふくすうのコンピュータにそのソフトウェアをインストールしたり、バックアップを作成さくせいすることがこれにあたります。

GPLバイナリをパフォーマンスの最適さいてきのためにシステムのさまざまなライブラリとプリリンクすることは改変かいへんにあたるでしょうか? (#Prelinking)

いいえ。プリリンクはコンパイルのプロセスの一部いちぶです。ほかのコンパイルの様相ようそうがもたらすそれ以上いじょう要請ようせいをこれがもたらすことはありません。もし、あるライブラリをあるプログラムとリンクすることがゆるされているならば、プリリンクも同様どうようによいでしょう。もし、プレリンクされたオブジェクトコードを配布はいふする場合ばあいだい6せつ条項じょうこうにしたがう必要ひつようがあります。

だれかがGPLのソフトウェアをラップトップにインストールし、そのソフトウェアのソースコードを提供ていきょうすることなくそのラップトップをある友達ともだちした場合ばあい、かれらはGPLに違反いはんしたでしょうか? (#LaptopLoan)

いいえ。この問題もんだい調査ちょうさした管轄かんかつにおいて、このたね貸出かしだし運搬うんぱんにあたらないでしょう。ラップトップの所有しょゆうしゃはGPLのなんの義務ぎむわないとかんがえられます。

ふたつの会社かいしゃが「インストール情報じょうほう」(Installation Information)を提供ていきょうすることの要請ようせい回避かいひするべく、一方いっぽう会社かいしゃ署名しょめいきソフトウェアをリリースし、もう一方いっぽうが、だいいち会社かいしゃ署名しょめいきソフトウェアでだけ実行じっこうできる「ユーザ製品せいひん」(User Product)をリリースしたとしましょう。これはGPLv3違反いはんでしょうか? (#TwoPartyTivoization)

はい。もし、ふたつの団体だんたいがGPLの要請ようせい回避かいひしようと結託けったくしようとする場合ばあい両方りょうほう著作ちょさくけん侵害しんがいとして追及ついきゅうされることがありえます。だれかがてき侵害しんがいかんして責任せきにんわれる活動かつどうについて、明確めいかく運搬うんぱん定義ていぎふくまれますので、これはとくただしいとえます。

もし、わたしがFTPサーバでバイナリを提供ていきょうし、ソースは、CVSやSubversionのようなバージョン・コントロール・システムのソースコード・リポジトリへのリンクによって提供ていきょうした場合ばあい、わたしはGPLv3を遵守じゅんしゅしているでしょうか? (#SourceInCVS)

ソースのチェックアウトのプロセスが苦痛くつうになったり制限せいげんとなったりしないかぎり、これは容認ようにんされます。オブジェクトコードをダウンロードできるだれもが、一般いっぱん利用りよう可能かのう自由じゆうソフトウェアのクライアントをもちいて、ソースをバージョン・コントロール・システムからチェックアウトすることができるべきです。ユーザはダウンロードしたそのオブジェクトコードにまさに対応たいおうしたソースをるやりかたを、明確めいかく簡便かんべん手順てじゅん提供ていきょうされるべきです。最新さいしん開発かいはつコードをユーザがしがるとはかならずしもかぎりません。

>GPLv3のおよぶソフトウェアをUser Productのなか運搬うんぱんしたあるひとが、あるユーザがそのソフトウェアを改変かいへんできないように外部がいぶ検証けんしょう機関きかん使つかうことはできますか? (#RemoteAttestation)

いいえ。ソフトウェアをUser Productのなか運搬うんぱんするさいにソースとともに提供ていきょうしなければならないInstallation Informationの定義ていぎでは、明示めいじてきにこうべています: 「改変かいへんされたオブジェクトコードがたん改変かいへんされたということだけで継続けいぞくして動作どうさすることが禁止きんしされたりさまたげられたりすることがけっしてないよう、十分じゅうぶん情報じょうほうでなければなりません。」 もしそのデバイスが外部がいぶ検証けんしょう機関きかんなんらかのかたち使つか場合ばあい、Installation Informationは変更へんこうしたソフトウェアが正当せいとうであると報告ほうこくする方法ほうほう提供ていきょうしなければなりません。

GPLv3で「ネットワークの通信つうしん規約きやくとプロトコル」とはなに意味いみしますか? (#RulesProtocols)

これは、ネットワークじょうであなたがおくることができる通信つうしんりょうについての規約きやくします。たとえば、サーバにおく要求ようきゅうかず制限せいげんがある場合ばあいや、どこかにアップロードできるファイルのサイズに制限せいげんがある場合ばあい、あなたがそういった制限せいげんまもらない場合ばあい、それらの資源しげんへのあなたのアクセスは、拒否きょひされてしまうかもしれません。

これらの規約きやくにはネットワークをするデータにかんして直接ちょくせつ関係かんけいしないものをなにもふくみません。たとえば、ネットワークのサーバがユーザのためのメッセージをあなたのデバイスにおく場合ばあい、あなたのネットワークへのアクセスがあなたがソフトウェアを改変かいへんしたというだけを理由りゆうとして拒否きょひされ、そのメッセージが表示ひょうじされないということがあってはなりません。

GPLv3のもとでInstallation Informationを提供ていきょうするデストリビュータは、製品せいひんの「サポートサービス」を提供ていきょうする必要ひつようはないとされています。どのような種類しゅるいの「サポートサービス」を意味いみしていますか? (#SupportService)

これには、おおくのデバイスの製造せいぞうしゃ提供ていきょうするような、製品せいひんのインストール、利用りよう問題もんだい解決かいけつ手助てだすけするサービスの種類しゅるいふくみます。もし、デバイスが適切てきせつ機能きのうするためにウェブサービスや同様どうよう技術ぎじゅつ依存いぞんしている場合ばあい、ネットワークにたいするアクセスにかんするだい6せつ条項じょうこうにより、それは、通常つうじょう改変かいへんされたバージョンにたいしてであっても利用りよう可能かのうであるべきです。

GPLv3とAGPLv3で「このライセンスのいかなるほかの規定きていにもかかわらず」というとき、それはどういう意味いみですか? (#v3Notwithstanding)

これは単純たんじゅんにこれらと衝突しょうとつする可能かのうせいがあるライセンスのなかほかなににでもたいし、つづ条項じょうこう優先ゆうせんすることを意味いみしています。たとえば、このぶんがなければ、あなたはAGPLv3のコードとGPLv3のコードをわせることができないと、ある人々ひとびと主張しゅちょうするかもしれません。なぜならAGPLの追加ついか要求ようきゅうはGPLv3のだい7せつの「さらなる制限せいげん」に該当がいとうするかもしれないからです。このぶんは、わたしたちの意図いとする解釈かいしゃくただしいものであることを明確めいかくにし、あなたは、このわせを作成さくせいすることができます。

このぶんはライセンスのことなる条項じょうこうあいだ衝突しょうとつ解決かいけつするだけです。ふたつの条件じょうけん衝突しょうとつがないとき、両方りょうほう条件じょうけんたす必要ひつようがあります。これらのパラグラフはライセンスののこりの部分ぶぶん無視むしする白紙はくし委任いにんをあなたにあたえているのではありません。そうではなく、とても限定げんていてき例外れいがいのぞいているのです。

AGPLv3でProgramをだい13せつしたがって変更へんこうした場合ばあい提供ていきょうしなければならない対応たいおうするソースはなにでしょうか? (#AGPLv3CorrespondingSource)

対応たいおうするソース」はライセンスのだい1せつ定義ていぎされ、それらであげられているものを提供ていきょうするべきです。改変かいへんしたバージョンが、ExpatライセンスやGPLv3など、べつのライセンスのライブラリに依存いぞんする場合ばあい対応たいおうするソースはそれらのライブラリをふくみます(それらがシステムライブラリでないかぎり)。それらのライブラリを改変かいへんしてある場合ばあい、それらにたいしての改変かいへんしたソースコードを提供ていきょうする必要ひつようがあります。

だい13せつ最初さいしょのパラグラフの最後さいごぶんは、ほとんどの人々ひとびと自然しぜん仮定かていしていることをつよめているだけの意味いみです。GPLv3のコードとのわせはだい13せつ特別とくべつ例外れいがいつうじてあつかわれますが、それでも対応たいおうするソースには、「プログラム」とこの方法ほうほうわせたものをふくめるべきです。このぶんは、GPLv3のおよぶソースを提供ていきょうする必要ひつようがあるだけ意味いみしているのではなく、そのようなコードは対応たいおうするソースの定義ていぎから除外じょがいされない意味いみしているのです。

AGPLv3で「コンピュータネットワークをかいして[ソフトウェアと]遠隔えんかくからやりとりする」にあたるのはなんでしょうか? (#AGPLv3InteractingRemotely)

そのプログラムが、ネットワークをつうじてユーザの要求ようきゅうり、応答おうとうかえすように明白めいはく設計せっけいされている場合ばあい、この範疇はんちゅうはいります。このカテゴリにはいるプログラムのよくあるれいには、Webやメールサーバ、インタラクティブなwebベースのアプリケーション、そしてオンラインであそぶゲームのサーバがあるでしょう。

ネットワークをつうじてユーザとやりとりするようにプログラムが明白めいはく設計せっけいされてはいないがたまたまそのような場所ばしょで、そのような環境かんきょう実行じっこうされている場合ばあい、このカテゴリにははいりません。たとえば、そのユーザがSSHや遠隔えんかくXセッションをつうじて実行じっこうしているからといって、それだけであるアプリケーションはソースを提供ていきょうする必要ひつようがある、とはなりません。

GPLv3の“you”のコンセプトはApacheライセンス2.0における“Legal Entity”の定義ていぎ比較ひかくしてどうでしょうか? (#ApacheLegalEntity)

実効じっこうてきにはそれらは同一どういつです。Apacheライセンス2.0における“Legal Entity”の定義ていぎは、さまざまな種類しゅるい法律ほうりつじょう契約けいやくのとても標準ひょうじゅんてきなものです。それはとても標準ひょうじゅんてきで、法廷ほうていにおいて、その用語ようご明示めいじされた定義ていぎがない場合ばあい同様どうよう解釈かいしゃくされないことがあったらおどろきのほかない、というようなものです。GPLv3をみて、ライセンスされるひとかんがえた場合ばあいおなじようにあつかわれることを全面ぜんめんてきにわたしたちは期待きたいします。

GPLv3で「プログラム」“the Program” はなにをしますか? GPLv3でリリースされたすべてのプログラムですか? (#v3TheProgram)

「プログラム」という用語ようごは、GPLv3でライセンスされるひとつの特定とくてい作品さくひん意味いみし、ある上流じょうりゅうのライセンスするものあるいは配布はいふしゃから、特定とくていのライセンスされるものによって、受領じゅりょうされたものです。「プログラム」は特定とくていのソフトウェアの作品さくひんで、あなたが受領じゅりょうしたとき、GPLv3のライセンシングの実例じつれいとして受領じゅりょうしたものです。

「プログラム」が「GPLv3でリリースされたすべてのプログラム」を意味いみすることはできません。その解釈かいしゃくはいくつもの理由りゆう意味いみちません。わたしたちは「プログラム」“the Program”の用語ようご解析かいせきせていますので、もっとりたいほうはそれをごらんください。

GPLのおよぶプログラムの複製ふくせい作成さくせいし、ほかのひと配布はいふしたり運搬うんぱんせずに、実行じっこうさせただけの場合ばあい、ライセンスが要求ようきゅうすることはなんでしょうか? (#NoDistributionRequirements)

なにもありません。GPLはその活動かつどうになんの条件じょうけんいていません。

あるネットワーク・クライアントのソフトウェアがAGPLv3でリリースされた場合ばあい、やりとりするサーバにソースコードを提供ていきょうできるようにしなければなりませんか? (#AGPLv3ServerAsUser)

AGPLv3は「コンピュータネットワークをつうじて遠隔えんかくでそれとやりとりするすべてのユーザ」にたいし、あるプログラムがソースコードを提供ていきょうすることを要求ようきゅうします。そのプログラムを「クライアント」もしくは「サーバ」とぶかどうかは関係かんけいしません。うべき問題もんだいは、あるひとがネットワークをつうじて遠隔えんかくでそのプログラムでやりとりするかどうかです。

プロキシサーバを実行じっこうするソフトウェアがAGPLでライセンスされているとします。そのコードとやりとりするユーザに、どのようにソースのもう提供ていきょうできるでしょうか?(#AGPLProxy)

プロキシサーバじょうのソフトウェアについては、そういった種類しゅるいのユーザにメッセージをおく通常つうじょう方法ほうほうつうじてソースのもう提供ていきょうすることが可能かのうです。たとえば、ウェブプロキシは、起動きどうのページを使つかえます。ユーザがプロキシの利用りよう最初さいしょ開始かいししたとき、ユーザをそのページにかわせて、提供ていきょうしようとめた情報じょうほうとともにソースのもう説明せつめいすることができます。

AGPLは「すべてのユーザ」にもうおこなわなければならない、とっています。あるユーザがもうすでせられていることをっているならば、現行げんこうのバージョンのそのソフトウェアについて、そのユーザに再度さいどかえ必要ひつようはありません。

さまざまなGNUライセンスはどのようにしてたがいに両立りょうりつしますか? (#AllCompatibility)

さまざまなGNUライセンスがたがいにひろ両立りょうりつせいちます。ふたつのこれらのライセンスのコードをわせることができないただひとつの場合ばあいは、ふるいバージョンのあるライセンスだけのコードとあたらしいバージョンの(ライセンスの)コードを使つかいたいときだけです。

下記かきしめすのがGNUライセンスのさまざまなわせの詳細しょうさい両立りょうりつせいのマトリックスで、特定とくてい場合ばあいについて使つかいやすい参照さんしょう提供ていきょうします。これは、あるひとがあるソフトウェアをこれらのライセンスのひとつのもとでき、そのコードを、あなたがリリースしようとしている、あるプロジェクト(あなたのオリジナル作品さくひんあるいはべつだれかのソフトウェアの改変かいへんバージョン)に、どうにかみたいという場合ばあい仮定かていしています。ひょう一番いちばんじょうれつで、あなたのプロジェクトのためのライセンスをつけ、くだりひだりでそののコードのライセンスをつけてください。くだりれつ指定していされるセルが、わせがゆるされるかどうかをしめします。

「コードをコピーする」とわたしたちがいうとき、それはあるソースから、ある部分ぶぶんを、改変かいへんありまたはなしで、し、あなた自身じしんのプログラムに挿入そうにゅうし、この部分ぶぶんをもとにした作品さくひん形成けいせいする、ことを意味いみします。「ライブラリを使用しようする」とは、ソースを直接ちょくせつにはなにもコピーせず、リンク、インポート、もしくはコンパイルして実行じっこうするさいのソースをわせるそのほかの典型てんけいてきなメカニズムでやりとりする、ことを意味いみします。

このマトリックスでGPLv3とべてある場所ばしょでは、AGPLv3にたいする両立りょうりつせいのステートメントがしんとなります。

両立りょうりつせいのマトリックスをスキップする


自分じぶんのコードを以下いか条件じょうけんでライセンスしたい
GPLv2 only GPLv2 or later GPLv3 or later LGPLv2.1 only LGPLv2.1 or later LGPLv3 or later
コードを以下いか条件じょうけんでコピーしたい GPLv2 only OK OK [2] NO OK: わせは、GPLv2だけ [7] OK: わせは、GPLv2だけ [7][2] NO
GPLv2 or later OK [1] OK OK OK: わせは、GPLv2もしくはそれ以降いこう [7] OK: わせは、GPLv2もしくはそれ以降いこう [7] OK: わせはGPLv3 [8]
GPLv3 NO OK: わせはGPLv3 [3] OK OK: わせはGPLv3 [7] OK: わせはGPLv3 [7] OK: わせはGPLv3 [8]
LGPLv2.1 only OK: GPLv2でコピーしたコードを運搬うんぱんする [7] OK: GPLv2もしくはそれ以降いこう、でコピーしたコードを運搬うんぱんする [7] OK: GPLv3もしくはそれ以降いこう、でコピーしたコードを運搬うんぱんする [7] OK OK [6] OK: GPLv3でコピーしたコードを運搬うんぱんする [7][8]
LGPLv2.1 or later OK: GPLv2でコピーしたコードを運搬うんぱんする [7][1] OK: GPLv2もしくはそれ以降いこう、でコピーしたコードを運搬うんぱんする [7] OK: GPLv3もしくはそれ以降いこう、でコードを運搬うんぱんする [7] OK [5] OK OK
LGPLv3 NO OK: わせはGPLv3 [8][3] OK: わせはGPLv3 [8] OK: わせはGPLv3 [7][8] OK: わせはLGPLv3 [4] OK: わせはGPLv3
このライセンスのあるライブラリを使つかいたい: GPLv2 only OK OK [2] NO OK: わせは、GPLv2だけ [7] OK: わせは、GPLv2だけ [7][2] NO
GPLv2 or later OK [1] OK OK OK: わせは、GPLv2もしくはそれ以降いこう [7] OK: わせは、GPLv2もしくはそれ以降いこう [7] OK: わせはGPLv3 [8]
GPLv3 NO OK: わせはGPLv3 [3] OK OK: わせはGPLv3 [7] OK: わせはGPLv3 [7] OK: わせはGPLv3 [8]
LGPLv2.1 only OK OK OK OK OK OK
LGPLv2.1 or later OK OK OK OK OK OK
LGPLv3 NO OK: わせはGPLv3 [9] OK OK OK OK

脚注きゃくちゅうをスキップする

1: コードをわせるこの場合ばあいは、GPLv2の条項じょうこうしたが必要ひつようがあります。GPLの以降いこうのバージョンの条項じょうこう利点りてん使つかうことはできません。

2: この場合ばあい、あなたのオリジナルの作品さくひんそして/あるいはあなたがGPLv2-or-laterで改変かいへんした作品さくひん、その両方りょうほうをGPLv2-or-laterでリリースすることは可能かのうですが、あなたの使つかっているGPLv2だけのコードはGPLv2だけのままでなければならないことに注意ちゅういください。あなたのプロジェクトがそのコードに依存いぞんするかぎり、あなたのプロジェクトのライセンスをGPLv3-or-laterにすることはできず、全体ぜんたいとしての作品さくひん(あなたのプロジェクトとそのほかのコードの両方りょうほうのいかなるわせも)はGPLv2の条項じょうこうのもと運搬うんぱんされることだけができます。

3: GPLv2もしくは以降いこうのどのバージョンのもとでプロジェクトをリリースする能力のうりょくがある場合ばあい、GPLv3もしくは以降いこうのどのバージョンでも選択せんたくしてリリースすることができます。そして一旦いったんそうしたら、あなたはそのGPLv3でリリースされたコードをむことができます。

4: LGPLv2.1もしくは以降いこうのどのバージョンのもとでプロジェクトをリリースする能力のうりょくがある場合ばあい、LGPLv3もしくは以降いこうのどのバージョンでも選択せんたくしてリリースすることができます。そして一旦いったんそうしたら、あなたはそのLGPLv3でリリースされたコードをむことができます。

5: この場合ばあい、コードをむときLGPLv2.1の条項じょうこうしたが必要ひつようがあります。LGPLの以降いこうのバージョンの条項じょうこう利点りてん使つかうことはできません。

6: こうする場合ばあい、プロジェクトがLGPLv2.1だけのコードをふくかぎり、プロジェクトのライセンスをLGPLv3以降いこうにアップグレードすることはできません。

7: LGPLv2.1はコードをGPLv2以降いこうのどのバージョンにでもリライセンスするすることをみとめています。この場合ばあいのLGPLのコードをわりに適当てきとうなバージョンのGPLを使つかうと変更へんこうすれば(このテーブルでしめされているとおり)、このわせを作成さくせいすることができます。

8: LGPLv3はGPLv3にべつ許可きょかくわわったものですが、その許可きょかについてはこのケースでは無視むしできます。

9: GPLv2はLGPLv3とのわせをゆるさないので、この場合ばあい、プロジェクトをGPLv3の条項じょうこう運搬うんぱんする必要ひつようがあります。GPLv3はそのわせをゆるします。