「３５年ねんまでに石炭せきたん火力かりょく発電はつでんを廃止はいし」　Ｇ７じーせぶん環境かんきょう相しょう会議かいぎで合意ごうい成立せいりつ

（ＣＮＮ） イタリア北部ほくぶトリノで開催かいさいされている主要しゅよう７カ国かこく（Ｇ７じーせぶん）環境かんきょう相しょう会合かいごうで、２０３５年ねんまでにＧ７じーせぶん各国かっこくの石炭せきたん火力かりょく発電はつでんを廃止はいしするとの合意ごういが成立せいりつした。

石炭せきたんは化石かせき燃料ねんりょうの中なかでも二酸化炭素にさんかたんそ（ＣＯ２しーおーつー）排出はいしゅつ量りょうが最もっとも多おおい。気候きこう変動へんどう対策たいさくの焦点しょうてんとなる石炭せきたん火力かりょく発電はつでんの全廃ぜんぱい期限きげんをめぐっては、かねて国際こくさい的てきな議論ぎろんが続つづいていた。

特とくに石炭せきたん火力かりょくの発電はつでん割合わりあいが大おおきく、昨年さくねんの時点じてんで３２％を占しめた日本にっぽんは、これまでのＧ７じーせぶん会合かいごうで廃止はいしの流ながれに抵抗ていこうしていた。

英えいエネルギー安全あんぜん保障ほしょう・ネットゼロ省しょうのボウイ政務次官せいむじかんは２９日にち、伊いメディアとのインタビューで「３０年代ねんだい前半ぜんはんに石炭せきたんを廃止はいしする合意ごういが成立せいりつした」と発表はっぴょう。「昨年さくねんの国連こくれん気候きこう変動へんどう枠組わくぐみ条約じょうやく締約ていやく国こく会議かいぎ（ＣＯＰ２８）では達成たっせいできなかった歴史れきし的てきな合意ごういだ」「Ｇ７じーせぶん諸国しょこくが討議とうぎに集あつまり、石炭せきたんの段階だんかい的てき廃止はいしを世界せかいに発信はっしんするのは実じつに驚異きょうい的てきなこと」と述のべた。

米べい国務省こくむしょうは合意ごういについてのコメントを避さけた。米べい環境かんきょう保護ほご庁ちょう（ＥＰＡ）は先週せんしゅう、国内こくないの石炭せきたん火力かりょく発電はつでん所しょに対たいし、温室おんしつ効果こうかガス排出はいしゅつ量りょうのほぼすべてを回収かいしゅうしなければ、３９年ねんまでに稼働かどうを停止ていしするよう求もとめる新あらたな規制きせいを発表はっぴょうしていた。

英えいシンクタンク「エンバー」のデーブ・ジョーンズ氏しは「Ｇ７じーせぶんの英えい仏ふつとイタリア、カナダが石炭せきたん火力かりょく発電はつでんの廃止はいしを表明ひょうめいしてから７年ねん。このたび米国べいこくが、そしてついには日本にっぽんが明確めいかくに意思いし表示ひょうじしたのは喜よろこばしいことだ」とコメント。ただしガスの消費しょうひは続つづくと指摘してきし、最終さいしゅう的てきにはすべての化石かせき燃料ねんりょうを排除はいじょする必要ひつようがあると訴うったえた。

Ｇ７じーせぶんの決断けつだんは、温室おんしつ効果こうかガス排出はいしゅつ量りょうの多おおい中国ちゅうごくやインド、化石かせき燃料ねんりょう産出さんしゅつ国こくのサウジアラビアやロシアを含ふくむ主要しゅよう２０カ国かこく・地域ちいき（Ｇ２じーつー０）にも影響えいきょうを及およぼすことが予想よそうされる。