雑踏で目を凝らし、すり犯を探す男性巡査部長=札幌市中央区(石川崇子撮影)
全国で「すり」による窃盗被害が急増している。警察庁によると、昨年1年間に全国の警察が認知したすり事件は、前年比30%増の1443件に上った。道内でも新型コロナウイルス禍の収束で、国内外から多くの観光客らが再び訪れるようになり、すり犯に狙われるリスクは増す。人が密集する場所で隙を狙って財布から現金などを抜き取るすり犯と対峙(たいじ)するのが、すり専門の捜査員だ。雑踏の中に溶け込み、すり犯を追う道警捜査3課の男性巡査部長(36)に密着した。...