外宮げくうの御ご鎮座ちんざに由緒ゆいしょを持もつ日にち別べつ朝夕ちょうせき大だい御ご饌祭は、内宮ないくうと外宮げくう、別宮べつみやそれぞれのご祭神さいじんにお食事しょくじを奉たてまつる神事しんじで、外宮げくう鎮座ちんざより約やく1500年間ねんかん、朝夕あさゆうの二に度ど行おこなわれ、そのお祭まつりは禰宜ねぎねぎ1名めい、権けん禰宜ねぎごんねぎ1名めい、宮みや掌てのひらくじょう1名めい、出仕しゅっし2名めいによって奉仕ほうしされます。

神饌しんせんしんせんは御飯ごはん三さん盛もり、鰹節かつおぶし、魚さかな、海草かいそう、野菜やさい、果物くだもの、御ご塩しお、御ご水みず、御酒みき三献さんこんと品目ひんもくが定さだめられ、それに御ご箸はしが添そえられます。

神饌しんせんを調理ちょうりするのは忌き火屋ほや殿どのいみびやでんという建物たてものです。神かみに奉たてまつる神饌しんせんは特別とくべつにおこした火ひで調理ちょうりすることになっており、その火ひを清浄せいじょうな火ひという意味いみで忌き火ひと呼よんでいます。忌き火ひは神職しんしょくが古代こだいさながらに火ひ鑚具ひきりぐを用もちいておこした火ひでなければなりません。また、御ご水みずは外宮げくう神域しんいき内ないにある上うえ御井みい神社じんじゃから毎日まいにちお汲くみしてお供そなえされます。

早朝そうちょう、前夜ぜんやからお籠こもりした神職しんしょくによって神饌しんせんが調理ちょうりされ、準備じゅんびが整ととのうと、忌き火屋ほや殿どのの祓はらい所しょはらえどで辛からし櫃ひつからひつに納おさめられた神饌しんせんを御ご塩しおでお清きよめして御ご饌殿にお運はこびします。

神饌しんせんは御ご饌殿の中なかで天照大御神あまてらすおおみかみを始はじめ両りょう宮みやと別宮べつくのご祭神さいじんにお供そなえされ、禰宜ねぎが御ご饌殿の前まえで祝詞のりとのりとを奏上そうじょうし、皇室こうしつのご安泰あんたい、国民こくみんが幸福こうふくであるようにと、日々ひび祈いのりが捧ささげられます。