ボーダフォンが上場じょうじょう廃止はいしとなるまで

[斎藤さいとう健二けんじ，ITmedia]

　ボーダフォンは監理かんりポストに割わり当あてられ、上場じょうじょう廃止はいしとなることが決きまった。しかし、「ボーダフォンという会社かいしゃは上場じょうじょうしていたっけ？」と疑問ぎもんに思おもう方ほうもいるのではないか。

　実みのところ、今回こんかい上場じょうじょう廃止はいしとなるボーダフォンという会社かいしゃは、日本にほんテレコムとして上場じょうじょうしていた会社かいしゃだ。合併がっぺいと社名しゃめい変更へんこうを繰くり返かえす中なかで、現在げんざいは携帯けいたい電話でんわ事業じぎょうを行おこなうボーダフォンという社名しゃめいになった。

この数すう年ねんのボーダフォンを振ふり返かえる

　そもそも固定こてい通信つうしんを中心ちゅうしんとした日本にほんテレコムが上場じょうじょうしたのは1994年ねん9月がつのこと。

　2002年ねん8月がつに、日本にほんテレコムは持株もちかぶ会社かいしゃ制せいに移行いこうし、社名しゃめいを日本にほんテレコムホールディングスに変更へんこう。上場じょうじょう企業きぎょう自体じたいはこちらになり、固定こてい通信つうしん事業じぎょうなどを扱あつかう子会社こがいしゃとして新しん会社かいしゃ「日本にほんテレコム」を新設しんせつした（2002年ねん5月がつの記事きじ参照さんしょう）。

　その後ご、日本にほんテレコムホールディングスは、リップルウッド・ホールディングスに日本にほんテレコムを売却ばいきゃくする。2003年ねん8月がつのことだ。固定こてい通信つうしん事業じぎょうを売却ばいきゃくしたことで、同社どうしゃの主要しゅよう事業じぎょうは、子会社こがいしゃであるボーダフォンが営いとなむ携帯けいたい電話でんわ事業じぎょうとなった。

　同年どうねん12月がつには、ブランド力りょく強化きょうかなどを目的もくてきに、社名しゃめいを日本にほんテレコムホールディングスからボーダフォンホールディングスに変更へんこう（2003年ねん11月12日にちの記事きじ参照さんしょう）。さらに、2004年ねん10月がつにはボーダフォンホールディングスと事業じぎょう会社かいしゃであるボーダフォンが合併がっぺいし、社名しゃめいをボーダフォンに変更へんこうした（2004年ねん10月がつ1日にちの記事きじ参照さんしょう）。

　こうした合併がっぺいと社名しゃめい変更へんこうを経へて、当初とうしょ日本にほんテレコムとして上場じょうじょうした会社かいしゃは、主おもな事業じぎょう内容ないようを携帯けいたい事業じぎょうとするボーダフォンという名称めいしょうになっていたわけだ。

　Vodafoneグループによる公開こうかい買かい付つけなどにより、少数しょうすう特定とくてい社しゃ持株もちかぶ数すうの割合わりあいが上場じょうじょう株式かぶしき数すうの90％を超こえたのは、2004年度ねんどに入はいってから。規則きそくによると、3月がつ末まつの決算けっさん時じに90％を超こえると監理かんりポストへ割わり当あてられる。ボーダフォンホールディングスとボーダフォンの合併がっぺい発表はっぴょう時点じてんで上場じょうじょう廃止はいしが取とりざたされたが、2004年ねん3月がつ末まつの時点じてんでは、まだ基準きじゅんを超こえていなかった。