アウトドア利用りようを極きわめる──G'zOne TYPE-Rのソフトウェア

[斎藤さいとう健二けんじ，ITmedia]

　防水ぼうすい・対たい衝撃しょうげき性せいと、そのデザインに注目ちゅうもくが集あつまるG'zOne TYPE-Rだが、開発かいはつ陣じんの想おもいが何なにより感かんじられたのが、ソフトウェアの作つくり込こみだ。アウトドアでの利用りようを想定そうていした各種かくしゅの新しん機能きのうは、単たんに耐水たいすい・対たい衝撃しょうげき性能せいのうとデザインだけの端末たんまつではないことをアピールしている。

“時計とけい”にこだわったモノクロ背面はいめん液晶えきしょう

　背面はいめんの液晶えきしょうディスプレイは視認しにん性せいにこだわり、敢あえて白黒しろくろの大型おおがた液晶えきしょうを使つかった。「“時計とけい”として機能きのうに力ちからを入いれた」（開発かいはつに携たずさわったカシオ日立ひたちモバイルコミュニケーションズ戦略せんりゃく推進すいしんグループの甫はじめ足あし博信ひろのぶ氏し）のが理由りゆうだ。

　そしてこの背面はいめん液晶えきしょうは、側面そくめんのモードボタンを押おすことで機能きのうが切きり替かわる。

　まず1回かい押おすと、方位ほうい磁石じしゃく画面がめんとなる。電子でんしコンパス（地磁気ちじきセンサー）を使つかったもので、アウトドアでその威力いりょくを発揮はっきする。もちろんEZナビウォークでも便利べんりに活用かつようできる。

　2回かい押おすと、アラームに切きり替かわる。あらかじめ設定せっていしておいた5種類しゅるいのアラームから任意にんいのアラームを選択せんたくできる。ちなみにこの状態じょうたいで液晶えきしょうを開あけると、メイン画面がめんにはアラームの設定せってい画面がめんが表示ひょうじされるよう、リンクされている。

　3回かい押おすと、今度こんどはカウントダウンタイマーとなる。“3分ふん”といった時間じかんを簡単かんたんに計測けいそく可能かのうだ。

　4回かい目めは、ストップウォッチ。100分ぶんの1秒びょうまで計はかれる本格ほんかく派はで、スプリットタイムも記録きろくできる。もちろん、これらの機能きのうの動作どうさ中ちゅうに液晶えきしょうを開あければ、より詳細しょうさいな画面がめんがメイン液晶えきしょうに表示ひょうじされる。

ブザーにライト、電池でんちを最後さいごの一いち滴てきまで活用かつよう

　［0］キーを長押なげししすると、約やく80デシベルの音量おんりょうでブザーが鳴なり響ひびく「ホットブザー」機能きのうも搭載とうさいされている。防犯ぼうはんブザーとしての使つかい方かたはもちろん、アウトドアでの緊急きんきゅう時じに注意ちゅういを引ひくといった使つかい方かたもできる。

　側面そくめんボタンの長押なげししで、カメラ用ようのライトも点灯てんとうする。ボタンから手てを離はなしてもしばらく点灯てんとうが続つづき、非ひ常用じょうようのライトとしても役やくに立たつ。

　極きわめつけは「エクステンションモード」だ。携帯けいたいの電池でんちが切きれたとき、アドレス帳ちょうだけでも見みられないか！ と思おもったことはないだろうか。G'zOne TYPE-Rは、この要望ようぼうに応こたえた。

　エクステンションモード設定せっていをオンにしておくと、電池でんち残ざん量りょうが残のこりわずかになったときにエクステンションモードに移行いこうする。通話つうわもできないしメールも出だせない、ギリギリの残のこり容量ようりょうのタイミングだ。「もう一度いちど電源でんげんを落おとしたら起動きどうしないくらい」（甫はじめ足あし氏し）だという。

　移行いこうすると、電波でんぱの送受信そうじゅしんをオフ、サブディスプレイもオフとなり、音おとも止とまる。こうして電池でんちの減へりを防ふせぎ、アドレス帳ちょうやメールボックスのチェックなど、情報じょうほうの確認かくにんを最後さいごの最後さいごまで可能かのうにするのだ。

　これらのソフトウェア機能きのうは、電子でんしコンパス機能きのうの追加ついかを除のぞき、実じつは先さきに発表はっぴょうされた「A5512CA」でも同様どうようだ。ソフトウェアベースを共通きょうつう化かすることで、開発かいはつ効率こうりつの向上こうじょうを狙ねらったのだろう。しかし、これらのソフトウェアはG'zOne TYPE-Rにまさにしっくりとくるものだ。

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　G'zOne TYPE-Rは、これぞ究極きゅうきょくのアウトドア端末たんまつだといえる端末たんまつに仕上しあがった。JIS7等級とうきゅうの防水ぼうすい性能せいのうにより水深すいしん1メートルに沈しずめても30分ふんOK。さまざまなアイデアが生いかされたソフトウェアは、作つくり込こまれた道具どうぐという実感じっかんをひしひしと伝つたえてくる。

　携帯けいたいが生活せいかつに密着みっちゃくする道具どうぐとなる中なか、唯一ゆいいつ、持もって行いくことのできなかったお風呂ふろなど、水みず場じょうでの利用りようが可能かのうになることも忘わすれてはならない。また、“汚よごれたら水みずで洗あらえばいい”という、これまでは考かんがえもしなかった発想はっそうの使つかい方かたも可能かのうだ。