「LINE Pay」と「メルペイ」が業務ぎょうむ提携ていけい　2019年ねん夏なつをめどに加盟かめい店てんを相互そうご開放かいほう　他社たしゃにも参加さんか呼よびかけ

[井上いのうえ翔しょう，ITmedia]

　LINE Payとメルペイは3月がつ27日にち、キャッシュレス普及ふきゅうに向むけた業務ぎょうむ提携ていけいに基本きほん合意ごういしたことを発表はっぴょう。2019年ねん初夏しょかをめどに両社りょうしゃのコード決済けっさい加盟かめい店てんを相互そうご開放かいほうする他ほか、「MOBILE PAYMENT ALLIANCE（仮かり）」（以下いか「MPA」）を設立せつりつ。他たの事業じぎょう者しゃにも参加さんかを呼よびかけ、加盟かめい店てんの相互そうご開放かいほうを推進すいしんする。

提携ていけいの概要がいよう

　今回こんかいの提携ていけいは「LINE Payとメルペイの加盟かめい店てん相互そうご開放かいほう」と「MPAの結成けっせい」が大おおきな柱はしらとなっている。

加盟かめい店てんの相互そうご開放かいほう

　コード決済けっさいサービスは多数たすうの事業じぎょう者しゃが参入さんにゅうし盛もり上あがりを見みせている。しかし、「加盟かめい店てん側がわの負担ふたんやオペレーションが大変たいへん」（LINE Pay 長福ながふく久弘ひさひろCOO）になってきている上うえ、サービスごとにアプリが異ことなることから「消費しょうひ者しゃも煩雑はんざつさを覚おぼえる」（同どう）といった課題かだいが出でてきた。

　この課題かだいを解決かいけつすべく、両社りょうしゃは2019年ねん初夏しょかをめどにコード決済けっさいサービスとしての「LINE Pay」と「メルペイ」の加盟かめい店てんを相互そうごに開放かいほうする。

　加盟かめい店てんは、導入どうにゅうにおける金銭きんせん的てき、業務ぎょうむ的てき負担ふたんを軽減けいげんできるメリットがある。両りょうサービスが一緒いっしょに印字いんじされたアクセプタンスマーク（利用りよう可能かのうであることを示しめす掲示けいじ）によって、より広ひろく集客しゅうきゃくできる利点りてんもある。

　一方いっぽうでユーザーは、利用りようできる店舗てんぽが広ひろがるメリットや使つかう決済けっさいサービスをどちらかにまとめられるメリットを享受きょうじゅできる。

加盟かめい店てんアライアンスの展開てんかい

　ただ、LINE Payとメルペイの2社しゃだけでは、先述せんじゅつの課題かだいを解決かいけつすることは難むずかしい。

　そこで、両社りょうしゃは加盟かめい店てんの相互そうご開放かいほうを目的もくてきとしてMPAを結成けっせい。「中立ちゅうりつ的てきなアライアンス」（LINE Pay 長福ながふくCOO）として他ほかのコード決済けっさい事業じぎょう者しゃの参加さんかを募つのる。

　加盟かめい店てんがMPAに加盟かめいする事業じぎょう者しゃ1社しゃと契約けいやくすれば、その他たのMPA加盟かめい事業じぎょう者しゃのコード決済けっさいサービスもまとめて利用りようできる――これが両社りょうしゃの目指めざすイメージだ。

「乗のり越こえるべきは現金げんきん利用りよう」

　ある意味いみで「競合きょうごう他社たしゃ」が協業きょうぎょうすることになる今回こんかいの取とり組くみ。それは「（コード決済けっさい事業じぎょう者しゃが）共通きょうつうして乗のり越こえるべき『現金げんきん』という壁かべ」（メルペイ 青柳あおやぎ直樹なおき社長しゃちょう）があるからだ。

　他た事業じぎょう者しゃも含ふくめた枠組わくぐみを作つくることで、両社りょうしゃはコード決済けっさいを含ふくむ「キャッシュレス」化かを推進すいしんしていきたいとしているが、サービスごとに加盟かめい店てん手数料てすうりょうが異ことなることを始はじめとして検討けんとうすべき課題かだいも多おおい。

　LINE Payとメルペイの取とり組くみは、どこまで広ひろがるのか。2019年ねん初夏しょか以降いこうの動向どうこうに注目ちゅうもくしたい。