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ソフトバンクの5G戦略を読み解く エリアが“超限定的”なのはなぜ?:石野純也のMobile Eye(1/3 ページ) - ITmedia Mobile
世界を変える5G

ソフトバンクの5G戦略せんりゃくく エリアが“ちょう限定げんていてき”なのはなぜ?石野いしのじゅん也のMobile Eye(1/3 ページ)

» 2020ねん03がつ07にち 0600ふん 公開こうかい

 5Gの商用しょうようサービス開始かいし一番乗いちばんのりで発表はっぴょうしたのは、ソフトバンクだった。同社どうしゃは3がつ27にちに「SoftBank 5G」のサービスをスタートさせる。それにともない、5G対応たいおうのスマートフォン4機種きしゅ一斉いっせい発表はっぴょうした。一方いっぽうで、開始かいし当初とうしょのエリアやなつ以降いこう拡大かくだいするエリアは、お世辞せじにもひろいとはいえない。むしろ東京とうきょう23ですら、ちょう限定げんていてきな“5Gスポット”でしかない印象いんしょうける。ここからは、既存きそん基地きちきょく周波数しゅうはすう最大限さいだいげん活用かつようしたいソフトバンクの思惑おもわく垣間見かいまみえる。

ソフトバンク 3月27にちの5Gの商用しょうようサービスを開始かいしするソフトバンク
ソフトバンク 商用しょうようわせて発表はっぴょうされたラインアップは、スマートフォンがぜん4機種きしゅ

端末たんまつは4機種きしゅ展開てんかい目玉めだまとして用意よういされたOPPOの「Reno3 5G」

 5Gのサービス開始かいしわせ、端末たんまつはまず2機種きしゅ発売はつばいされる。シャープの「AQUOS R5G」と、ZTEの「Axon 10 Pro 5G」がそれだ。4月には、デュアルスクリーンケースで2画面がめんできるLGエレクトロニクスの「LG V60 ThinQ 5G」が、7がつにはソフトバンクとしてはつ採用さいようとなるOPPOの「OPPO Reno3 5G」が発売はつばいひかえる。はつの5Gスマートフォンとして重視じゅうししたのは、「安定あんていかんのあるものと、ちょっとあたらしいもの」(常務じょうむ執行しっこう役員やくいん 菅野かんの圭吾けいご)というラインアップだ。

ソフトバンク
ソフトバンク 「AQUOS R5G」と「Axon 10 Pro 5G」は、5Gのげにわせて発売はつばいされる

 たとえば、AQUOS R5Gは「ユーザーに安定あんていしたかたちよろこんでいただける」(どう鉄板てっぱんはしまつという位置付いちづけになる。過去かこ経緯けいいもあり、ソフトバンクにはとくにシャープ端末たんまつのユーザーがおおい。5Gでも、“いつもの1だい”をえらびたいユーザーにけたのが、この端末たんまつといえる。一方いっぽうで、AQUOS R5Gは高機能こうきのう半面はんめん、オンラインショップでの価格かかくやく13まんえんと、4Gのときより割高わりだかになっているのも事実じじつざんさい半額はんがく免除めんじょする「トクするサポート+」を使つかっても、6まんえんだいなかばだ。

ソフトバンク ラインアップのねらいをかたる、ソフトバンクの菅野かんの常務じょうむ

 より安価あんかな5Gモデルをもとめるニーズにこたえるのが、同時どうじ発売はつばいされる、Axon 10 Pro 5Gだ。どうモデルも、プロセッサはSnapdragon 865を採用さいようしており、背面はいめんにはトリプルカメラを搭載とうさいするなど、スペックはたかい。ただし、おサイフケータイや防水ぼうすい防塵ぼうじん(じん)といった機能きのう仕様しようには対応たいおうしていない。そのぶん価格かかくは9まんえんをわずかに下回したまわり、トクするサポート+を使つかえば、4まんえんだいなかばで購入こうにゅうできる。ソフトバンクの5Gを一番乗いちばんのりで体験たいけんしたいユーザーが、より気軽きがる購入こうにゅうできる端末たんまつといえそうだ。

 とはいえ、それでもAxon 10 Pro 5Gはハイエンドモデルであることにわりはなく、ミドルレンジモデルとくらべて価格かかくたかい。改正かいせい電気でんき通信つうしん事業じぎょうほう以降いこう、ハイエンドモデルの販売はんばいにはきゅうブレーキがかかっている状況じょうきょうかんがえると、より安価あんかはしまつ必要ひつようになる。こうしたニーズにこたえるのが、OPPOのReno3 5Gだ。どうモデルは「ソフトバンクが国内こくない独占どくせん販売はんばいする」(代表だいひょう取締役とりしまりやく ふく社長しゃちょう執行しっこう役員やくいんけんCOO はしばみあつし)ラインアップの目玉めだまだ。価格かかくも「エントリーモデルという位置付いちづけで、おどろくようなてい価格かかく」(どう)だという。

ソフトバンク OPPOの「Reno3 5G」は、ソフトバンクが独占どくせんてい価格かかく端末たんまつとして発売はつばいされるという

 菅野かんのによると、OPPOとは、同社どうしゃ日本にっぽん参入さんにゅうして以降いこう、「ずっと議論ぎろんをしてきた」。ソフトバンクにとってはあらたなメーカーになるため、ネットワークの世代せだいわるタイミングで導入どうにゅうめたという。2019ねん12月に発売はつばいされた「LG G8X ThinQ」は、ハイエンドモデルながら5まんえんだいというてい価格かかく話題わだいあつめたが、これはあらたなメーカーを導入どうにゅうするにあたり、「ユーザーベースをつくっていこうと、おもった価格かかくでやらせていただいた」からだ。詳細しょうさい価格かかくかされなかったが、同様どうよう新規しんき参入さんにゅうメーカーとなるOPPOのReno3 5Gも、めた価格かかくになることが期待きたいできそうだ。

 一方いっぽうで、菅野かんのかたる「あたらしいもの」にあたるのが、LGのV60 ThinQだ。「あたらしいコンテンツ(5G LAB)も一緒いっしょ発表はっぴょうしたが、それを十分じゅうぶんたのしめる端末たんまつとして、LGのV60 ThinQ 5Gを発表はっぴょうした」というのが投入とうにゅうねらいだ。マルチスクリーンで視点してん映像えいぞうたのしめるのは、たしかに5Gらしい先進せんしんせいがある。12月に投入とうにゅうしたG8X ThinQと同様どうよう片側かたがわをゲームのコントローラーとして使つかうこともできるため、5G LABにふくまれるクラウドゲームサービスの「GeForce NOW Powered by SoftBank」とも相性あいしょうがよさそうな端末たんまつといえる。

ソフトバンク デュアルスクリーンを採用さいようするLGの「V60 ThinQ 5G」は、5Gならではのコンテンツをかす端末たんまつとして導入どうにゅうされた
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