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Googleのサービスを使えない「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」はどれだけ“使える”のか:石野純也のMobile Eye(1/2 ページ) - ITmedia Mobile
世界を変える5G

Googleのサービスを使つかえない「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」はどれだけ“使つかえる”のか石野いしのじゅん也のMobile Eye(1/2 ページ)

» 2020ねん03がつ16にち 1000ふん 公開こうかい

 ファーウェイ・ジャパンが、5G対応たいおうスマートフォンの「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」を日本にっぽん発売はつばいする。先行せんこう販売はんばいぶん受付うけつけは、3月16にちから3がつ25にちまで。3月28にちから銀座ぎんざ東京とうきょう中央ちゅうおう)にあるファーウェイ・カスタマーサービスセンターで購入こうにゅう可能かのうになる。4月4にちからは、梅田うめだ大阪おおさかきた)のどう拠点きょてん販売はんばいはじまる。ヨドバシカメラやビックカメラでの一般いっぱん販売はんばいは、4がつからを予定よてい楽天らくてん市場いちばとPayPayモールにある同社どうしゃ店舗てんぽでも一般いっぱん販売はんばいおこなう。

Huawei ファーウェイは3がつ16にち、フラグシップモデルの「Mate 30 Pro 5G」を日本にっぽん発売はつばいすることを発表はっぴょうした

7680fpsのスローモーションや、ISO感度かんど最大さいだい5まん1200のちょう強力きょうりょくカメラが魅力みりょく

 Mate 30 Pro 5Gは、ファーウェイ(Huawei)のフラグシップモデル。薄型うすがたでカメラけいしん技術ぎじゅつをいちはや搭載とうさいするPシリーズにたいし、より画面がめんおおきく、パフォーマンスのたかさにこだわったはしまつがMateシリーズという位置付いちづけになる。グローバルでは2019ねん9がつ発表はっぴょうされていた端末たんまつだが、まんもたして日本にっぽん投入とうにゅうされる格好かっこうだ。

 特徴とくちょうてきなのは、左右さゆうおおきくカーブした6.53がたのフレックスOLED採用さいようディスプレイと、クアッドカメラだ。ディスプレイのはしを88カーブさせたことで、まるで額縁がくぶちがないような外観がいかん実現じつげん。6.53がただい画面がめんわりには、ったときのフィットかんもいい。1176×2400ピクセルと解像度かいぞうどたかく、「DCI-P3 HDR」対応たいおうこうあやかつこうコントラストを実現じつげんしている。

Huawei ディスプレイのはしおおきくカーブし、正面しょうめんからると左右さゆうのベゼルがないようにえる

 カメラは、ちょう広角こうかく広角こうかく望遠ぼうえんカメラにくわえ、3Dうつしかい深度しんどカメラの4つを搭載とうさいする。ちょう広角こうかく広角こうかくはどちらもメインカメラという位置付いちづけで、画素がそすうはともに4000まんちょう広角こうかくが1/1.54がた広角こうかくが1/1.7がたと、センサーサイズもおおきい。7680fpsのウルトラスローモーション撮影さつえいや、ISO感度かんど5まん1200のウルトラローライト感度かんどにも対応たいおうしているなど、カメラ性能せいのう定評ていひょうのあった「P30 Pro」から、さらに高機能こうきのうした。一方いっぽうで、望遠ぼうえんカメラは光学こうがく3ばいと、P30 Proよりおさえられている。このてんで、りょう機種きしゅ差別さべつはかられているといえる。

Huawei ちょう広角こうかく広角こうかく望遠ぼうえんに3Dうつしかい深度しんどカメラをくわえたクアッドカメラ構成こうせい

 搭載とうさいするプロセッサは、5G対応たいおうの「Kirin 990 5G」。冒頭ぼうとう記載きさいしたように、通信つうしん方式ほうしきとして5Gに対応たいおうしており、日本にっぽん中国ちゅうごく両方りょうほうの5Gで使つかわれる周波数しゅうはすう対応たいおうする。5Gの対応たいおうバンドは、「n1」「n3」「n28」「n38」「n41」「n77」「n78」「n79」の8つ。日本にっぽんではn77をドコモ以外いがいの3キャリアが採用さいよう。n78はドコモとauが採用さいようするが、いずれもMate 30 Pro 5Gで利用りようできる。日本にっぽんではドコモだけが利用りようできる、n79にも対応たいおうした。

Huawei
Huawei プロセッサにはKirin 990 5Gを採用さいよう。Sub-6のみだが、日本にっぽんの4キャリアが採用さいようする5Gのバンドにも対応たいおうする

 5Gはソフトウェアアップデート利用りよう可能かのうになるというが、ファーウェイによると、3しゃのネットワークで動作どうさするよう、調整ちょうせいおこなっているという。5GようのIOT(相互そうご運用うんようせい試験しけん)をとおしたうえ発売はつばいするとていいだろう。当初とうしょの5Gスマートフォンはキャリア自身じしんあつかうものだけとおもわれていたが、冒頭ぼうとうべたとおり、Mate 30 Pro 5Gはファーウェイ自身じしん販売はんばいするSIMロックフリースマートフォン。キャリアやメーカーはもちろん、ユーザーにとっても予想よそうがいの“伏兵ふくへい”が登場とうじょうした格好かっこうだ。

GMSがふさがれたファーウェイ、HMSとAppGalleryの実力じつりょくとは?

 一方いっぽうで、Mate 30 Pro 5Gには、Googleの各種かくしゅアプリはプリインストールされない。米国べいこく制裁せいさいによる禁輸きんゆ措置そち解除かいじょされておらず、GoogleのGMS(Google Mobile Service)が利用りようできないからだ。Mate 30 Pro 5Gは、Android OSを採用さいようした端末たんまつの1つではあるが、GMSのAPIを採用さいようしたアプリも動作どうさしない。わりに搭載とうさいされているのが、「HMS(Huawei Mobile Service)」と対応たいおうアプリを配信はいしんするためにファーウェイが運用うんようする「AppGallery」だ。

HuaweiHuawei ホーム画面がめんにはGoogleアプリが見当みあたらない。アプリストアは、ファーウェイのAppGalleryを使用しようする

 iOS、GMSのAndroidにつづく“だい3のみち”をあゆもうとしているファーウェイだが、日本にっぽんでも本格ほんかくてきにHMSを始動しどうさせる。そのだい1だんとなるのが、Mate 30 Pro 5Gというわけだ。2013ねん前後ぜんこうに、TizenやFirefox OSが「だい3のOS」として注目ちゅうもくされたことをおぼえているきもあるかもしれないが、いずれの計画けいかく頓挫とんざ。Tizenはサムスン電子でんしのスマートウォッチやテレビようのOSとしてのこっているものの、存在そんざいかんちいさい。

 ファーウェイのHMSがこれら「だい3のOS」とことなるのは、ユーザーベースがすでにあるところだ。ファーウェイによると、AppGalleryのアクティブユーザーは4おくにんちょう提供ていきょうするくに地域ちいきも、170をえる。Mate 30 Pro 5GもOSそのものはオープンソースとして提供ていきょうされるAndroidになるため、操作性そうさせいわるにもおおきなちがいはない。GMSのAPIを使つかっていないアプリについては、そのままでも動作どうさするといい、これもファーウェイにとってのかぜといえる。

Huawei ファーウェイの用意よういしただい3のみちであるAppGalleryとHMSだが、ベースとなるOSはAndroidだ
Huawei ユーザーすう展開てんかいこくおおいのが、ファーウェイのつよみといえる

 Mate 30 Pro 5Gの実機じっきると、たしかにGoogleが提供ていきょうするPlayストアはなく、一般いっぱんてきなAndroidスマートフォンに内蔵ないぞうされているGoogleマップやGoogleフォト、Gmail、Googleカレンダーなどのアプリも見当みあたらない。ファーウェイ純正じゅんせいアプリは内蔵ないぞうされており、メールアプリではGmailのアドレスは利用りようできるが、カレンダーや写真しゃしんなどの同期どうきには対応たいおうだ。

Huawei 一般いっぱんてきなAndroidスマートフォンとはことなり、端末たんまつにGoogleアカウントを設定せっていできない

 ファーウェイによると、PlayストアのわりとなるAppGalleryにはグローバルで120まん以上いじょうのアプリが登録とうろくされており、開発かいはつしゃも130まんにんになったという。かく地域ちいきわせたローカライズもすすめているところだ。実際じっさい、AppGalleryをひらくと、「NAVITIME」や「メルカリ」「ウェザーニュース」「ビックカメラ」「楽天らくてん市場いちば」「gooニュース」など、日本にっぽん企業きぎょうのアプリがならぶ。

HuaweiHuawei
Huawei 日本にっぽんでおなじみのアプリも、AppGalleryに登録とうろくされていた

 海外かいがいコンテンツプロバイダーが提供ていきょうするアプリのなかにも、しっかり日本語にほんごされているものはある。メジャーなサービスとしては、FacebookもHMSに対応たいおうしてAppGalleryで配信はいしんされている。「アスファルト9」や「フォートナイト」のようなゲームも、日本語にほんご提供ていきょうされている。当然とうぜん、GMSを採用さいようしたAndroidにくらべるとアプリはすくないが、ある程度ていど代替だいたい手段しゅだん用意よういされているようにもえる。

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