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「サプライチェーン解剖」その後 | NTTロジスコ

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月刊げっかんロジスティクス・ビジネス連載れんさい
『サプライチェーン解剖かいぼうその

金沢工業大かなざわこうぎょうだい虎ノ門とらのもん大学院だいがくいんMBAプログラム 教授きょうじゅ
上野うえの 善信よしのぶ

月刊げっかんロジスティクス・ビジネスで連載れんさいちゅう
『サプライチェーン解剖かいぼう』の著者ちょしゃが、掲載けいさい記事きじのその追跡ついせき!あの会社かいしゃは、どのような対策たいさくち、現状げんじょうどうなっているのか?

(1かい/がつ 毎月まいつき20にちごろ更新こうしん)

運用うんよう開始かいしされたためし返品へんぴんサービス

2019ねん5がつ20日はつか

双方向そうほうこうサプライチェーンの構築こうちく”とだいしてえいアズダをげたのは2017ねん3がつであった。ウォルマート傘下さんか総合そうごうスーパーであるアズダは、英国えいこくの97%をカバーする自社じしゃ配送はいそうもうと650をえる店舗てんぽ提携ていけいガソリンスタンドに設置せっちした宅配たくはいロッカーをもちいた通販つうはん商品しょうひん受取うけとりサービス、返品へんぴんが20%にたっするアパレル商品しょうひん対処たいしょする受取うけと拠点きょてんでのためし返品へんぴんサービス(“toyou”)など物流ぶつりゅうサービスを強化きょうかし、ネット通販つうはんにもそのサービスを提供ていきょうしている。日本にっぽんにおいても現状げんじょう5%程度ていど返品へんぴんりつは、今後こんご上昇じょうしょう予想よそうされるため、ためし返品へんぴん拠点きょてん整備せいびと、返品へんぴん前提ぜんていとした双方向そうほうこうサプライチェーンの構築こうちく必要ひつようせい指摘してきした。

おなじころ、小島こじまファッションマーケティング代表だいひょう小島こじま健輔けんすけは、通販つうはん商品しょうひんためしょ”TBPP”(Try Buy Pickup Point、http://www.apalog.com/kojima/archive/1935)を提唱ていしょうしている。TBPPは「購入こうにゅうまえためせる」てんでさらに進歩しんぽてきだ。TBPPにまではいたらないが、ためし返品へんぴんサービスの取組とりくみはすでにはじまっている。

ヤマトシステム開発かいはつは2018ねん1がつからの実証じっしょう実験じっけんて、2019ねん3がつより銀座ぎんざかねまつ、三陽商会さんようしょうかい、ディノス・セシールなどのECサイトけにこころみ返品へんぴんサービス”Fittingステーション”の提供ていきょうはじめた。洋服ようふくのおなおしサービスを提供ていきょうする会社かいしゃむことで、すそげなどにも対応たいおうできるてんすぐれる。三井不動産みついふどうさん商業しょうぎょうマネジメントは、自社じしゃ通販つうはんサイト“&mall(アンドモール)”で購入こうにゅうした商品しょうひんためし返品へんぴんサービス“&mall DESK(アンドモールデスク )”を全国ぜんこくのららぽーとなどで提供ていきょうしている。

“Fittingステーション”の実証じっしょう実験じっけんでは、「生地きじ感触かんしょく質感しつかんかる」「ためしができる」というアパレル特有とくゆうのニーズ対処たいしょくわえて、ブランド店員てんいんによる”るための接客せっきゃく”ではなく、洋服ようふくのおなお会社かいしゃによる”フィッティング支援しえん”が評価ひょうかされているてん興味深きょうみぶかい(https://www.nekonet.co.jp/news/20190322)。
しかしこれらためし返品へんぴんサービスはまだブランドと地域ちいき限定げんていてきであるため、購買こうばい利便りべんせい向上こうじょうにはなるが、このサービスの有無うむ購買こうばい決定的けっていてき要因よういんになるほどの影響えいきょうりょくはまだない。今後こんご大手おおてECやECモールなども、サービス提供ていきょうはじめるだろう。だれがプラットフォームとしての地位ちいきずくか興味深きょうみぶか見守みまもりたい。

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