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NTT R&D FORUM 2023 — IOWN ACCELERATION 開催報告

NTT R&D FORUM 2023 — IOWN ACCELERATION

フォーラム概要がいよう

2023ねん3がつにサービスを開始かいししたIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)は、さらなる進化しんかけて着実ちゃくじつあゆみをすすめております。「IOWN ACCELERATION」とだいした今回こんかいのR&Dフォーラムでは、昨今さっこんさまざまな領域りょういき注目ちゅうもくされるNTTばんLLM「tsuzumi」(2023ねん11月公表こうひょう)をはじめ、IOWNの最新さいしん動向どうこうについて紹介しょうかいしました。
11/13の内覧ないらんかいには報道ほうどう関係かんけいしゃのみなさまをご招待しょうたいし、さまざまなTV番組ばんぐみやメディアにて開催かいさい模様もよう放映ほうえいいただき、新聞しんぶんおよびWebにも多数たすう記事きじ掲載けいさいいただきました。11/14から11/17においては、NTTがご招待しょうたいしました国内外こくないがいやく12,000めい多数たすう来場らいじょうしゃのみなさまにリアル会場かいじょうであるNTT武蔵野むさしの研究けんきゅう開発かいはつセンタにおしいただき大変たいへん好評こうひょうをいただきました。くわえて、オンライン会場かいじょう世界せかいからやく19,000めいほうにごらんいただき、大盛おおもりきょうのなかまくじました。
ほんサイトでは、「NTT R&D FORUM 2023 — IOWN ACCELERATION」開催かいさい模様もようをおとどけします。

NTT幹部かんぶかた事業じぎょう戦略せんりゃく技術ぎじゅつ戦略せんりゃくをはじめ、社内外しゃないがい有識者ゆうしきしゃがグローバルでホットな技術ぎじゅつテーマについて紹介しょうかいする特別とくべつセッション、各界かくかいにて著名ちょめい登壇とうだんしゃ世界せかい未来みらいぞうについてかた未来みらいセミナーの合計ごうけい9つの講演こうえんをリアル会場かいじょうにて実施じっしし、オンライン会場かいじょうにおいてもその模様もよう公開こうかいしました。

基調きちょう講演こうえん

NTT代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう島田しまだあきらからは未来みらいけたあたらしいテーマにあらわした社会しゃかい貢献こうけんするNTTの姿すがたとIOWNとNTTばんLLM「tsuzumi」がもたらす未来みらいについて、研究けんきゅう開発かいはつマーケティング本部ほんぶちょう大西おおにし佐知子さちこからは、プロダクトアウトにくわえマーケットイン視点してんでとらえた研究けんきゅう開発かいはつについて講演こうえんおこないました。研究けんきゅう企画きかく部門ぶもんちょう木下きのしたしんわれからは技術ぎじゅつてき解説かいせつんだIOWNとNTTばんLLMおよびその相互そうご作用さようについてご紹介しょうかいしました。

  

基調きちょう講演こうえん1 いどひと地球ちきゅうのために」 NTT R&Dの取組とりく NTT 代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう 島田しまだ あきら

写真しゃしん島田しまだ社長しゃちょう

NTT代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう 島田しまだあきらによる講演こうえんは、NTTのあたらしくしたテーマ「いどひと地球ちきゅうのために」をかかげ、社会しゃかいかかえるさまざまな課題かだい解決かいけつにんがよりよくきるWell-beingな社会しゃかい実現じつげんというおおきな目標もくひょうしめすとともに、その達成たっせいかぎとなるのがIOWNとNTTばんLLM「tsuzumi」であるとべてまくけました。
世界せかいてき社会しゃかい課題かだいとなっている労働ろうどう力不足ちからぶそく環境かんきょう・エネルギー問題もんだい少子しょうし高齢こうれい医療いりょう増大ぞうだいなどの難題なんだいをIOWNとNTTばんLLM「tsuzumi」がどのように解決かいけつできるのか、さらにNTTがWell-beingな社会しゃかいをめざすとは—NTTの技術ぎじゅつ社会しゃかい課題かだい解決かいけつする具体ぐたいてき事例じれいやパートナーときょうそうする未来みらいぞう紹介しょうかいしました。(写真しゃしん1)
IOWNについては、3月に商用しょうよう開始かいしした「IOWN 1.0」のオールフォトニクス・ネットワーク(APN)につづく「IOWN 2.0」以降いこう計画けいかくとして、ネットワークからコンピューティングへとより内部ないぶへとひかりすすめていくロードマップをあらためて紹介しょうかいし、たる2025ねん大阪おおさか関西かんさい万博ばんぱくでは、IOWNの技術ぎじゅつを"体感たいかん"できるパビリオンにも注目ちゅうもくしてほしいとはなしました。 また現在げんざい世界せかいてき注目ちゅうもくあつめる生成せいせいAIの分野ぶんやいちせきとうじるNTTばんのLLM「tsuzumi」の商用しょうよう開始かいし確実かくじつごたえをってんでいるとかたります。そして、IOWNと「tsuzumi」が両輪りょうりん社会しゃかい課題かだい解決かいけつ、そのさきのWell-being実現じつげんおおきく貢献こうけんするとしりょう技術ぎじゅつおおきな可能かのうせい強調きょうちょうしました。
講演こうえん最後さいごかかげたのは、「Innovating a Sustainable Future for People and Planet」のメッセージ。NTTが今後こんごひと地球ちきゅうのために挑戦ちょうせんし、イノベーションをつづけることを宣言せんげんしました。
詳細しょうさい以下いかくわしくる」よりご参照さんしょうください。

基調きちょう講演こうえん2 IOWN ACCELERATION ~想像そうぞう創造そうぞう NTT 研究けんきゅう開発かいはつマーケティング本部ほんぶちょう 大西おおにし 佐知子さちこ

写真しゃしん大西おおにし本部ほんぶちょう

NTT 研究けんきゅう開発かいはつマーケティング本部ほんぶちょう 大西おおにし佐知子さちこは、社会しゃかいへの実装じっそう本格ほんかく進化しんかつづけるIOWNについて商用しょうよう具体ぐたいてき事例じれい紹介しょうかい。テーマを「IOWN ACCELERATION ~想像そうぞう創造そうぞう~」とだいした講演こうえんでは、プロダクトアウト視点してんでのR&Dとマーケットイン視点してんでのR&D 両方りょうほう視点してんから、加速かそくするIOWN構想こうそうとIOWN実現じつげんによりつくられていくあらたな未来みらいぞうしめしました。(写真しゃしん2)
冒頭ぼうとうで「みなさまにIOWNの芽吹めぶきをかんじてほしい」という言葉ことばげかけ、「IOWN 2.0」以降いこうひかりでん融合ゆうごうをはじめとするかく領域りょういき要素ようそ技術ぎじゅつ進歩しんぽがもたらす通信つうしんのブレイクスルーへのみちすじをしめしました。また講演こうえんのポイントごとに、クイズ形式けいしきでNTTがつちかってきた歴史れきしてきマイルストーンにれ、NTTがなぜこのブレイクスルーを実現じつげんできるのか—その裏付うらづけをしめしました。
さらに、ひときるための基礎きそわれるころもしょくじゅうにもれながら、NTTが牽引けんいんする多種たしゅ多様たよう分野ぶんや課題かだい解決かいけつについて紹介しょうかいするとともに、ひとがよりよくきる社会しゃかいをつくるために必要ひつよう技術ぎじゅつやソリューションはどのようなものかというマーケットイン視点してんからとらえなおしたNTTの研究けんきゅう開発かいはつについてしめしました。
そして最後さいごに、NTTが実現じつげんする"ワクワクするする未来みらい"にけて、ひと地球ちきゅうにやさしいSocial Well-beingな価値かち創造そうぞうをめざすという目標もくひょうしめし、NTT技術ぎじゅつへさらなる期待きたいせてほしいとめくくりました。
詳細しょうさい以下いかくわしくる」よりご参照さんしょうください。

基調きちょう講演こうえん3 「LLM+×IOWN」~IOWNの進展しんてん、NTTばんLLMの誕生たんじょう、そしてふたつの相互そうご作用さよう NTT 研究けんきゅう企画きかく部門ぶもんちょう 木下きのした しんわれ

写真しゃしん木下きのした部門ぶもんちょう

NTT研究けんきゅう企画きかく部門ぶもんちょう 木下きのしたしんわれからは、11月に発表はっぴょうしたNTTばんLLM「tsuzumi」とIOWNの進展しんてんくわえ、これらの相互そうご作用さようについて講演こうえん。「LLM+×IOWN」というキーワードをもちいて、りょう技術ぎじゅつわせる・あわせわることによりおおきくひろがる可能かのうせいについて技術ぎじゅつてき解説かいせつおおみながらかたりました。(写真しゃしん3)
LLM分野ぶんやあらたなかぜむ「tsuzumi」がつ、従来じゅうらいのLLMと一線いっせんかくよっつの特長とくちょう「①軽量けいりょうてい消費しょうひ電力でんりょく、②言語げんご性能せいのうとく日本語にほんご)がたかい、③柔軟じゅうなんなカスタマイズ、④マルチモーダル」。それぞれを可能かのうにしている技術ぎじゅつとその裏付うらづけもふくくわしく紹介しょうかいしながら、その性能せいのうたかさをアピールしました。
またIOWNとの相互そうご作用さようとして、学習がくしゅうデータを手元てもといたままやく100kmはなれたデータセンタのGPUを利用りようする、とおはなれたデータセンタをひとつのデータセンタとして利用りようするなどLLMの学習がくしゅう推論すいろん効率こうりつてきおこなうための計算けいさんリソースを物理ぶつりてき距離きょりえてわせ最適さいてきするという、LLMの飛躍ひやくてき発展はってんにつながる実証じっしょう実験じっけん紹介しょうかいしつつ、今後こんごそのフィールドを世界せかいひろげていく実験じっけん計画けいかくあきらかにしました。さらに東京とうきょうはつのスタートアップ企業きぎょうとして世界せかい注目ちゅうもくあつめるSakana AIしゃとの共同きょうどう研究けんきゅう開始かいし発表はっぴょう今後こんご生成せいせいAIがすすむべき方向ほうこうせいやアーキテクチャにたいするかんがかたにおいて親和しんわせいたか両社りょうしゃ連携れんけいがAI分野ぶんやおおきな影響えいきょうりょくあたえる存在そんざいになることを示唆しさしました。
最後さいごには、NTTの研究けんきゅう開発かいはつがれる「いずみ」の精神せいしんかえりました。研究けんきゅう開発かいはつ推進すいしん研究けんきゅう成果せいか実用じつよう・パートナー企業きぎょうのみなさまとともに実現じつげんする実社会じっしゃかいへの実装じっそう — これらをみっつの「覚悟かくご」として姿勢しせいしめしました。
詳細しょうさい以下いかくわしくる」よりご参照さんしょうください。

特別とくべつセッション

特別とくべつセッションは、R&D FORUM 2023の目玉めだまであるIOWNとNTTばんLLM「tsuzumi」について、社内外しゃないがい有識者ゆうしきしゃによる世間せけんでホットなみっつのテーマをじく今後こんご展望てんぼうげる講演こうえんとなりました。

特別とくべつセッション1 Data Drivenな社会しゃかいひらくIOWN 日本にっぽんオラクル株式会社かぶしきがいしゃ 常務じょうむ執行しっこう役員やくいん ストラテジック・クライアント統括とうかつ 永椎ながしい 裕章ひろあき 日本にっぽんオラクル株式会社かぶしきがいしゃ インダストリー・バリュー・アーキテクチャー本部ほんぶ エンタープライズ・アーキテクト 深津ふかづ よしさとし

写真しゃしん4 (ひだりから)永椎ながしい裕章ひろあき深津ふかづよしさとし

日本にっぽんオラクル株式会社かぶしきがいしゃから永椎ながしい裕章ひろあき深津ふかづよしさとしをおまねきし、データドリブンな社会しゃかい実現じつげんするためにIOWNとオラクルがたす役割やくわりとその未来みらいぞうについて講演こうえんいただきました。(写真しゃしん4)
永椎ながしいはオラクルしゃ創業そうぎょうしゃおもいにもとづく未来みらい志向しこうのビジョンから紹介しょうかいし、そのマインドがさまざまな領域りょういきのデータ活用かつようへの挑戦ちょうせん実績じっせきにつながっていること、さらに再生さいせいエネルギーをはじめクリティカルな要件ようけんもとめられる分野ぶんやでも、オラクルしゃはデータドリブンな社会しゃかいづくりへ貢献こうけんすると意欲いよくしめしました。同時どうじに、データドリブンな社会しゃかい実現じつげんにはIOWNの活用かつようかせないとして、こうセキュリティ、だい容量ようりょうてい遅延ちえん通信つうしんによって実現じつげんされるパラダイムシフトにおおきな期待きたいせていただいています。
つづいて深津ふかづからは、実現じつげんせいとフィージビリティの観点かんてんから「IOWN×オラクル」の具体ぐたいてきなソリューションを紹介しょうかい。NTTがIOWNをもちいて実現じつげんするだい容量ようりょうてい遅延ちえん通信つうしん基盤きばん、それにたい世界せかい最高さいこうのデータ管理かんり技術ぎじゅつつオラクルしゃ創出そうしゅつする、あらたなソリューションへ前向まえむきなかんがえをしめしていただきました。とくにIOWNがたかいセキュリティ技術ぎじゅつについてもNTTにおおきな期待きたいせていただいています。
最後さいごには、NTTとオラクルしゃとの今後こんごのさらなるコラボレーションによる飛躍ひやくてき技術ぎじゅつ進歩しんぽさきに「だれ一人ひとりのこされることのない社会しゃかい」を創出そうしゅつしていく意気込いきごみをかたった永椎ながしい今後こんごのNTTとオラクルしゃきょうそうはなせない講演こうえんとなりました。

特別とくべつセッション2 汎用はんようAIはヒトとらすゆめるか?~だい規模きぼ言語げんごモデル「tsuzumi」の研究けんきゅう開発かいはつ NTT 人間にんげん情報じょうほう研究所けんきゅうじょ 上席じょうせき特別とくべつ研究けんきゅういん 西田にしだ 京介きょうすけ

写真しゃしん5 NTT西田にしだ京介きょうすけ上席じょうせき特別とくべつ研究けんきゅういん

特別とくべつセッション2の前半ぜんはんでは、NTT上席じょうせき特別とくべつ研究けんきゅういん西田にしだ京介きょうすけがNTTばんLLM「tsuzumi」の研究けんきゅう開発かいはつやその特長とくちょうについてくわしく紹介しょうかいしました。(写真しゃしん5)
NTTばんLLM「tsuzumi」の研究けんきゅう開発かいはつ牽引けんいんする西田にしだ上席じょうせき特別とくべつ研究けんきゅういんは、講演こうえん先立さきだち、講演こうえんしょうてが「tsuzumi」との対話たいわ確定かくていしたというおどろきの事実じじつかし、「tsuzumi」の性能せいのうたかさを冒頭ぼうとうから存分ぞんぶんにアピールしました。 さらに「あらゆる環境かんきょうひと自然しぜん共生きょうせい可能かのう汎用はんようAIの思考しこうエンジンをつくり、人々ひとびとのWell-beingを実現じつげんしたい」という研究けんきゅうビジョンを提示ていじしました。講演こうえんのなかでは、「tsuzumi」に具体ぐたいてき質問しつもんまじえたやりとりをおせしました。さらに、AIをかたるうえでけられない「AIに規範きはんをどうにつけさせるか」といういについても「tsuzumi」はこたえます。AIとヒトが共生きょうせいできる世界せかいけて「tsuzumi」がしめした回答かいとう課題かだいかんにこそ「tsuzumi」のたか性能せいのうかんじられるセッションとなりました。

特別とくべつセッション2 自然しぜんかい着想ちゃくそうあたらしい言語げんごモデルの開発かいはつ Sakana AI, Co-Founder CEO David Ha Sakana AI, Co-Founder CTO Llion Jones

写真しゃしん6 Sakana AI(ひだりから)David Ha、Llion Jones

特別とくべつセッション2の後半こうはんでは、さらにSakana AIからDavid HaとLlion Jonesをおまねきしました。
世界せかいてきにも注目ちゅうもくされているSakana AIしゃのDavid HaとLlion Jonesからは、言語げんごモデルを中心ちゅうしんとしたLLMの今後こんご方向ほうこうせいについておはなしいただきました。David Haは、現在げんざいのLLMコミュニティない自身じしん少数しょうすうことわりをれながらも「非常ひじょうおおきなモデルがさらにおおきくなったとしても、現実げんじつ世界せかい複雑ふくざつさをとらえることはできない」というかんがえをしめし、会場かいじょうおどろかせました。つづけて、自然しぜんかいからの着想ちゃくそうをもとに「人間にんげんのインテリジェンスは集団しゅうだんてき知性ちせいによるものがおおきい」という観点かんてんから、ひとつの巨大きょだいなLLMとはことなる「状況じょうきょう動的どうてき適応てきおうしながら連携れんけいする」というLLM進化しんか方向ほうこうせいしめし、多様たよう特徴とくちょうつLLMの連携れんけいつく知性ちせいへのおもいをかたりました。
また、David Ha日本にっぽんというくに自体じたいのポテンシャルにも期待きたいせているとはなします。日本にっぽんがAI分野ぶんやでも世界せかいにその存在そんざいかんしめすことができるか—Sakana AIしゃ日本にっぽん拠点きょてん理由りゆうふく熱量ねつりょうっておはなしいただきました。
つづいて同社どうしゃのLlion Jonesは、「tsuzumi」のつよみとなっている「文字もじレベルモデリング」についてくわしく解説かいせつ現在げんざい英語えいご中心ちゅうしんとしたLLMの世界せかいでは、「文字もじレベル」「単語たんごモデル」両方りょうほう利用りようされている状況じょうきょう説明せつめいしたうえで「文字もじレベル」のモデルに移行いこうしていくべきであると強調きょうちょうします。さらに、AIの学習がくしゅうにおいて、ことなる言語げんごあいだでも重複じゅうふくする構造こうぞうつものがあるという意外いがい事実じじつげ、AI分野ぶんや未知みちなる可能かのうせいあらためてしめしました。
両氏りょうしのおはなしいただいた内容ないようから、NTTとSakana AIが今後こんごのLLMがめざす姿すがた理想りそうとするアーキテクチャに親和しんわせい見出みいだすことができ、日本語にほんごつよみをつ「tsuzumi」の商用しょうようおよびその展開てんかいけておおきな期待きたいかんじさせるセッションとなりました。

特別とくべつセッション3 AI時代じだいにおけるニオブさんリチウムフォトニクス Stanford University, Jr. Professor Emeritus of Applied Physics, William R. Kenan
NTT Research, Physics & Informatics Laboratories, Distinguished Scientist Bob Byer
NTT Research, Physics & Informatics Laboratories, Principal Scientist Timothy McKenna

写真しゃしん7 (ひだりから)Timothy McKenna、Bob Byer

スタンフォード大学だいがく・NTT ResearchのBob Byer、NTT ResearchのTimothy McKennaの2めいによるセッションでは、なが歴史れきし伝説でんせつともいえるブレイクスルーにまつわるエピソードもまじえた話題わだい展開てんかいされました。(写真しゃしん7)
ほんセッションでは、もっと用途ようと機能きのうてき光学こうがく材料ざいりょうひとつであるニオブさんリチウム(以下いか:LN)フォトニクスの歴史れきし背景はいけいから紹介しょうかいし、LNのパイオニアBob Byerから、1960-1970年代ねんだい歴史れきしだいいち世代せだい」について、つづいて近年きんねんNTT Researchのチームをひきいて技術ぎじゅつ革新かくしん商業しょうぎょう推進すいしんするTimothy McKennaから、1980年代ねんだい以降いこうの「だい世代せだい」、つづく「だいさん世代せだい」をかえかたちはじまりました。
おどろくべきは、「だいいち世代せだい」の研究けんきゅうのさなかにフォトニクス結晶けっしょうとし破損はそんしてしまうことが、技術ぎじゅつてきブレイクスルーにつながったという事実じじつです。こわれた結晶けっしょうをどうするか―そのこたえが近年きんねん加工かこう技術ぎじゅつてき躍進やくしんにもつながっていきます。そして現在げんざい、ナノメートル精度せいどでのLNデバイスの製造せいぞう実現じつげんされたことにより、データセンタで高速こうそく効率こうりつてき通信つうしん実現じつげんするためLNが重要じゅうよう役割やくわりたすと予測よそくしています。さらに、TF(薄膜うすまく)LNフォトニクスは、たるAIクラスタの規模きぼ帯域たいいきはばニーズ急増きゅうぞう、フォトニクス市場いちばのさらなる拡大かくだい、データセンタの需要じゅよう規模きぼ拡大かくだいによって、これまで以上いじょう重要じゅうようせいたかまると予言よげんします。2023ねん市場いちば参入さんにゅうしたばかりのTFLNの市場いちば規模きぼは、5ねんには20おくドルをえるとのおどろきの解説かいせつも。LN分野ぶんや牽引けんいんする二人ふたりによる終始しゅうし笑顔えがおのセッションとなりました。
最後さいごに、TFLNの魅力みりょくめた可能かのうせいについて「ハードウェアめん課題かだい解決かいけつするためにおおいに貢献こうけんできる」と期待きたいめてかたり、あかるい未来みらいしんおどらせました。

未来みらいセミナー

かく分野ぶんや活躍かつやくされている著名ちょめいほうをおまねきし、それぞれの視点してんから未来みらいぞうかたっていただきました。NTTの技術ぎじゅつみとかさわせるおはなしいただくことにより、その未来みらいぞう輪郭りんかくたしかなものとなっていきます。みっつのセミナーに共通きょうつうするキーワードとしてかびがってきたのは「えていなかったものがえるようになる」。

未来みらいセミナー1 技術ぎじゅつ革新かくしんによる宇宙うちゅう活用かつよう未来みらい 株式会社かぶしきがいしゃアクセルスペース 代表だいひょう取締役とりしまりやく/CEO 中村なかむら とも

写真しゃしん中村なかむらとも哉氏

株式会社かぶしきがいしゃアクセルスペースの中村なかむらとも哉氏がかたるのは、衛星えいせい開発かいはつ利用りよう視点してんからの技術ぎじゅつ革新かくしん宇宙うちゅうからだからこそえるファクトの重要じゅうようせい、そしてこれからの人間にんげん宇宙うちゅう関係かんけいせいについて講演こうえんしていただきました。(写真しゃしん8)
現在げんざい宇宙うちゅうビジネスが世界せかいてききゅう成長せいちょう産業さんぎょうとしてとらえられ、市場いちば規模きぼは2040ねんまでに1ちょうドルをえると予測よそくされているなか、中村なかむら衛星えいせい活用かつようがもたらす重要じゅうよう要素ようそひとつが「宇宙うちゅうからえるファクト」であるとかたります。衛星えいせい画像がぞう活用かつようさきはスマート農業のうぎょうだけではない―衛星えいせいから地球ちきゅう宇宙うちゅう姿すがたは、あらゆる分野ぶんや世界せかい正確せいかくにとらえ、よりよくしていくための重要じゅうようなデータであり、エビデンスとしても機能きのうすると中村なかむら強調きょうちょうします。
また、衛星えいせい利用りよう目的もくてきからその開発かいはつ製造せいぞうげ~運用うんようまで短期間たんきかんかつワンストップで提供ていきょうするあらたな小型こがた衛星えいせい事業じぎょう紹介しょうかいし、このようなみが宇宙うちゅうビジネスとははなれた分野ぶんや業界ぎょうかい衛星えいせい活用かつよう可能かのうせいひろげ、「宇宙うちゅう民主みんしゅをもたらす」とかたりました。
さらに中村なかむらからは、NTTのIOWNがすすめている光通信ひかりつうしん宇宙うちゅう事業じぎょうにゲームチェンジをもたらすほどのインパクトになるとつよ期待きたいせていただいています。NTTとスカパーJSATしゃ協業きょうぎょうするSpace Compassしゃとアクセルスペースしゃはまさにいま光通信ひかりつうしん宇宙うちゅうひろげようとしています。中村なかむらは、今後こんごもSpace Compassしゃかかげる「次世代じせだい基幹きかん通信つうしんネットワーク」にけて貢献こうけんするとともに、さらなる連携れんけいふかめたいと力強ちからづよ講演こうえんえました。

未来みらいセミナー2 デジタル技術でじたるぎじゅつ未来みらい健康けんこうかんがえる~自律じりつ神経しんけいちょうない環境かんきょう 順天堂大学じゅんてんどうだいがく大学院だいがくいん医学いがく研究けんきゅう医学部いがくぶ教授きょうじゅ 小林こばやし 弘幸ひろゆき

写真しゃしん小林こばやし弘幸ひろゆき

順天堂大学じゅんてんどうだいがく大学院だいがくいん医学いがく研究けんきゅう医学部いがくぶ教授きょうじゅ小林こばやし弘幸ひろゆきをおまねきし、医療いりょうかかえるさまざまな課題かだいへの対策たいさく技術ぎじゅつ進歩しんぽがもたらすあらたな解決かいけつほうについて、からうろこかんがかたまじえながら講演こうえんしていただきました。(写真しゃしん9)
小林こばやしは、データサイエンスの基本きほんえないものをえるすること」によって、わたしたちが「うん」とおもんでいるものさえじつは「科学かがく」で立証りっしょうできるとはなします。疾病しっぺい感染かんせんしょうのみならず、スポーツも科学かがくかせるとの見解けんかいを、ゴルフの事例じれいしめしながら解説かいせつ会場かいじょうおどろかせました。また、医療いりょうやスポーツ科学かがくにおいて重要じゅうよう要素ようそとされる"再現さいげんせい"という視点してんでは、医療いりょう分野ぶんや遠隔えんかく手術しゅじゅつなどでも適用てきようすすめられているNTTの「運動うんどう能力のうりょく転写てんしゃ技術ぎじゅつ」をげ、研究けんきゅう開発かいはつのレベルと技術ぎじゅつ医療いりょう世界せかいにもたらす可能かのうせいたか評価ひょうかいただきました。習熟しゅうじゅくした医師いし手術しゅじゅつスキルを研修けんしゅうにも—そのような時代じだい到来とうらいをも予感よかんさせました。
つづいて話題わだいは「健康けんこうとはなにか?」へと展開てんかい—そして健康けんこう生活せいかつおくるために重要じゅうよう要素ようそちょうない環境かんきょうであるとはなし、「ヨーグルトがちょうない環境かんきょう影響えいきょうおよぼすのはなぜか?それはヨーグルトが"転校生てんこうせい"だから」というユーモアにんだ解説かいせつまじえながら、健康けんこう生活せいかつおくるうえでのちょうない環境かんきょう重要じゅうようせいきました。
セミナー終盤しゅうばんでは会場かいじょうへのいかけもまじえながら、ひと健康けんこうてき生活せいかつおびやかすさまざまな問題もんだいたいする、悪循環あくじゅんかんおちいらない行動こうどうかんがかたをご紹介しょうかいいただきました。

未来みらいセミナー3 DXのさきにある未来みらい社会しゃかいのビジョン 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく 医学部いがくぶ教授きょうじゅ 宮田みやた 裕章ひろあき

写真しゃしん10 宮田みやた裕章ひろあき

慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく医学部いがくぶ教授きょうじゅ宮田みやた裕章ひろあきをからは、DXがめざすべき世界せかいやIOWN構想こうそう実現じつげんさきにどのような未来みらいつくることができるのかというテーマを中心ちゅうしん講演こうえんしていただきました。(写真しゃしん10)
ITすすみ、検索けんさくエンジンとうによる情報じょうほう収集しゅうしゅう普及ふきゅうすることで、"まなぶ"といういとなみはおおきく変化へんかしたとかえるとともに、昨今さっこん一般いっぱんてき普及ふきゅう様相ようそうをみせてきた生成せいせいAIはかく分野ぶんやおおきなインパクトをあたえているとかたります。生成せいせいAIが課題かだい整理せいりかついつつあるなか、ひと必要ひつようなことは「未来みらいて、そして技術ぎじゅつ位置付いちづけること」と宮田みやたはなしました。また、生成せいせいAIやDXは、現在げんざいおこなっている作業さぎょう効率こうりつするというよりも、いままでできなかった理想りそうてき姿すがた実現じつげんしようとする視点してん重要じゅうようだとかたります。
また、通信つうしん基盤きばん整備せいびやSNSの普及ふきゅうつうじて、物理ぶつりてき距離きょりえてたがいに直接ちょくせつ認識にんしき共鳴きょうめいできるようになってきた"つながり"にこそ価値かちがあると強調きょうちょうし、NTTのIOWNによりさらにそのつながりはつよまるのではないかと期待きたいせていただきました。
一方いっぽうで、世界せかい経済けいざいフォーラム(WEF)発表はっぴょうした「グレート・リセット」というキーワードをげ、まさにいま経済けいざい位置付いちづけや価値かちかん転換てんかんおとずれているとはなします。その重要じゅうよう局面きょくめんにおいて、従来じゅうらいの「最大さいだい多数たすう幸福こうふく」にわる価値かちかんとして「最大さいだい"多様たよう"の最大さいだい幸福こうふく」の必要ひつようせい主張しゅちょうし、IOWNをベースにしたデータ共有きょうゆうと「ともにきながら未来みらいつくる」というアプローチの重要じゅうようせいしめ講演こうえんめくくりました。

NTTばんLLM「tsuzumi」をはしらとする技術ぎじゅつを「IOWN Pick Up」として展示てんじしたほか、IOWN関連かんれん技術ぎじゅつをその成熟せいじゅく度合どあいで「IOWN Now」「IOWN Evolution」「IOWN Future」のみっつのタイムラインにけて最新さいしん動向どうこうやデモによる実演じつえんまじえて紹介しょうかいしました。今回こんかいはさらにタイムラインを分類ぶんるいした「次世代じせだいコンピューティング基盤きばん」や「サステナブル技術ぎじゅつ」、「APN」、「次世代じせだい無線むせん技術ぎじゅつ」など幅広はばひろい18のテーマに沿ったかたち展示てんじすることにより、領域りょういきごとの進歩しんぽがIOWN実現じつげんへと着実ちゃくじつにつながっているてんつたえました。

IOWN Pick Up

2023ねん11月に発表はっぴょうしたNTTばんLLM「tsuzumi」の研究けんきゅう開発かいはつにスポットライトをて、NTTがこれまでつちかってきた自然しぜん言語げんご処理しょり技術ぎじゅつをはじめとする研究けんきゅう開発かいはつ成果せいか結集けっしゅうした「tsuzumi」および言語げんごにとどまらないさまざまなコミュニケーションの可能かのうせいしめしました。

だい規模きぼ言語げんごモデル「tsuzumi」(展示てんじ番号ばんごうP01)

NTTがまんもたして世界せかいしめし、おおきな注目ちゅうもくあつめる「tsuzumi」とはどういった技術ぎじゅつなのか―展示てんじだい規模きぼ言語げんごモデル「tsuzumi」』では、その特長とくちょうを「軽量けいりょう日本語にほんご得意とくい」「柔軟じゅうなんなカスタマイズ」のふたつにけて紹介しょうかい特筆とくひつすべきは、「tsuzumi」はローカル環境かんきょうでGPU1まいでも動作どうさ可能かのうなほど軽量けいりょうというてん言語げんご学習がくしゅうデータのしつりょう向上こうじょうさせたことにより、消費しょうひ電力でんりょく運用うんようコストを大幅おおはば削減さくげんしつつも国内こくない最高峰さいこうほう性能せいのう達成たっせいしています。従来じゅうらいのLLMのようにだい規模きぼひとつのLLMではなく、ちいさくかしこいLLMが連携れんけいすることにより、ただしいこたえをみちびすというかんがかたしめしました。また「tsuzumi」の汎用はんようLLMをベースに「アダプタ」を適用てきようするというかたちで、お客様きゃくさま要求ようきゅう業界ぎょうかい特性とくせいわせてLLMをとくさせるなど柔軟じゅうなんせいおおきなポイントとしてかかげています。これらの特長とくちょうかしたさまざまなでの活用かつよう期待きたいできます(1)。

1 だい規模きぼ言語げんごモデル「tsuzumi」

グラフィカルな文書ぶんしょ理解りかいできる「tsuzumi」(展示てんじ番号ばんごうP02)

さらに「tsuzumi」は言語げんごえたコミュニケーションへもひろがります。『グラフィカルな文書ぶんしょ理解りかいできる「tsuzumi」』では、まるでLLMが"視覚しかく"をっているかのようなる「tsuzumi」について展示てんじしました。テキストデータをベースにした従来じゅうらいのLLMにたいし、この「tsuzumi」はグラフから手書てが書類しょるいまで多様たよう形式けいしき文書ぶんしょから状況じょうきょう理解りかいただしいこたえをみちびします。LLMがデジタルされていない環境かんきょう状況じょうきょうでも人間にんげんとの言語げんごコミュニケーションをおこな世界せかいえてきます(2)。

2 グラフィカルな文書ぶんしょ理解りかいできる「tsuzumi」

聴覚ちょうかく音声おんせいつ「tsuzumi」(展示てんじ番号ばんごうP04)

さらに、「tsuzumi」はおとによるコミュニケーションへと展開てんかいします。『聴覚ちょうかく音声おんせいつ「tsuzumi」』では、音声おんせいをはじめとする情報じょうほうを"聴覚ちょうかく"からります(3)。テキストにはあらわれない声色こわいろ語気ごきなど体調たいちょう感情かんじょうなどの言語げんご情報じょうほうって人間にんげんうコミュニケーションのかたち提起ていきしました。その展示てんじにおいても、視覚しかくのみならず"五感ごかん"あるいはそれをえる言語げんご以外いがいのコミュニケーションへ「tsuzumi」を展開てんかいした様子ようすをご紹介しょうかいしました。

3 聴覚ちょうかく音声おんせいつ「tsuzumi」
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IOWN Now

「IOWN Now」では、ネットワークからコンピューティングへとあゆみを着実ちゃくじつすすめるIOWNの"いま"を展示てんじ。さまざまな分野ぶんや活用かつようはじまっているNTTの研究けんきゅう成果せいか要素ようそ技術ぎじゅつ解説かいせつし、社会しゃかいへのおおきなインパクトとともにつたえしました。

All-Photonics Networkをささえるひかり電子でんしデバイス技術ぎじゅつ展示てんじ番号ばんごうN09)

All-Photonics Networkをささえるひかり電子でんしデバイス技術ぎじゅつ」では、IOWN2.0でもAPNをささえるさまざまな先端せんたんデバイスを発表はっぴょう。マルチコアファイバ、波長はちょう変換へんかんデバイス、1Tbpsきゅうデバイス、ちょう広帯域こうたいいきこうスイッチなどNTT研究所けんきゅうじょ技術ぎじゅつ集約しゅうやくして開発かいはつしたそれぞれの研究けんきゅう成果せいかが、APNの「だい容量ようりょう」「てい遅延ちえん」「てい消費しょうひ電力でんりょく実現じつげん一翼いちよくにないます(4)。

4 All-Photonics Networkをささえるひかり電子でんしデバイス技術ぎじゅつ

ひかりでん融合ゆうごうデバイス(展示てんじ番号ばんごうN10)

そして、ネットワークのさらに微細びさい部分ぶぶんへもひかりもちいていくための研究けんきゅう開発かいはつひかりでん融合ゆうごうデバイス」の展示てんじでは、LSI(Large Scale Integration:だい規模きぼ集積しゅうせき回路かいろ)に配置はいち可能かのう小型こがたこうでん融合ゆうごうデバイスを紹介しょうかいしました。IOWNが「ネットワークからコンピューティングへ」とすすみ、電気でんき信号しんごう光信みつのぶごう変換へんかんする機構きこうを、ボードあいだ半導体はんどうたいパッケージあいだ半導体はんどうたいパッケージないへとより微細びさい接続せつぞく部分ぶぶん適用てきようするための技術ぎじゅつです。今後こんごの ロードマップに計画けいかくされたIOWNの進歩しんぽだい容量ようりょう」「てい遅延ちえん」「てい消費しょうひ電力でんりょく」におおきく貢献こうけんします(5)。

5 ひかりでん融合ゆうごうデバイス

建設けんせつ機械きかい遠隔えんかく操作そうさ現場げんば環境かんきょう把握はあく実現じつげんするIOWN APN(展示てんじ番号ばんごうN11)

このように加速かそくするIOWNの可能かのうせいをよりかんじていただけるものとして、「だい容量ようりょう」「てい遅延ちえん」「てい消費しょうひ電力でんりょく」という特長とくちょう社会しゃかい課題かだい解決かいけつかす様子ようすを「建設けんせつ機械きかい遠隔えんかく操作そうさ現場げんば環境かんきょう把握はあく実現じつげんするIOWN APN」の展示てんじ動態どうたいデモでご紹介しょうかいしました。APNで現場げんばこう精細せいさい映像えいぞうてい遅延ちえん伝送でんそうし、人間にんげん操作そうさをリアルタイムへ現場げんばへとリアルタイムにフィードバックすることにより精密せいみつ遠隔えんかく操作そうさ可能かのうとなります。人手ひとで不足ふそく技術ぎじゅつしゃ安全あんぜん作業さぎょう環境かんきょう確保かくほなど建築けんちく業界ぎょうかいかかえるさまざまな課題かだい貢献こうけんできるAPNの有用ゆうようせいしめしました(6)。

6 建設けんせつ機械きかい遠隔えんかく操作そうさ現場げんば環境かんきょう把握はあく実現じつげんするIOWN APN
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IOWN Evolution

「IOWN Evolution」では、日々ひび進化しんかつづけるIOWNによってひらかれる実現じつげん間近まぢか未来みらいぞうをみなさまへご紹介しょうかい。IOWNによるさまざまな社会しゃかい課題かだい解決かいけつとWell-being実現じつげんかうNTTの研究けんきゅう開発かいはつをごらんいただきました。

オンデマンドがたAPNとネットワークない映像えいぞう処理しょり技術ぎじゅつ展示てんじ番号ばんごうE01)

映像えいぞう配信はいしんのありかた革新かくしんする技術ぎじゅつともえる「オンデマンドがたAPNとネットワークない映像えいぞう処理しょり技術ぎじゅつ」では、ふたつの要素ようそ技術ぎじゅつひかりパスをオンデマンドに利用りようできる技術ぎじゅつ」「通信つうしんされるデータのまま映像えいぞう処理しょりおこな技術ぎじゅつ」をはしらとして、リアルタイムせいたか放送ほうそう配信はいしんサービスやインタラクティブな映像えいぞう体験たいけん実現じつげんする様子ようす展示てんじしました。会場かいじょうではニュースや文化ぶんかてき遺産いさん紹介しょうかい映像えいぞうなどをもちいた映像えいぞう処理しょりのデモ実演じつえんとともに(7)、カメラで撮影さつえいされた映像えいぞう時間じかんてき情報じょうほうてき損失そんしつなく視聴しちょうしゃとどけるだけでなく、視聴しちょうしゃたいカメラ映像えいぞうえらべる時代じだい到来とうらいしめしました。また、放送ほうそうきょくよう専用せんよう機器ききではなくスーパーホワイトボックスをもちいた通信つうしんがわから制御せいぎょできる技術ぎじゅつであることもおおきなインパクトとしておつたえしました。

7 オンデマンドがたAPNとネットワークない映像えいぞう処理しょり技術ぎじゅつ

ひかりファイバ環境かんきょうモニタリング(展示てんじ番号ばんごうE10)

さらにIOWNは既存きそん設備せつびかし、あらたな価値かち創造そうぞうにつなげる方向ほうこうにも展開てんかいしています。「ひかりファイバ環境かんきょうモニタリング」では、地下ちか敷設ふせつされたひかりケーブルをセンサとして利用りようした振動しんどう解析かいせき技術ぎじゅつをご紹介しょうかい遠隔えんかくから豪雪ごうせつ地帯ちたい除雪じょせつ判断はんだんおこなった世界せかいはつれい展示てんじしました。世界せかいおおくの場所ばしょ敷設ふせつされたひかりファイバを通信つうしん用途ようとだけではない、環境かんきょう整備せいびとしてのインフラとして活用かつようすることにより、さまざまな地域ちいき課題かだい解決かいけつへの貢献こうけん見込みこまれます(8)。

8 ひかりファイバ環境かんきょうモニタリング

リアルの多様たようかたをとらえるハイパースペクトルデータ解析かいせき技術ぎじゅつ展示てんじ番号ばんごうE40)

さらに人間にんげん知覚ちかくえて世界せかいをよりふかくとらえるというてんで「リアルの多様たようかたをとらえるハイパースペクトルデータ解析かいせき技術ぎじゅつ」では、ハイパースペクトカメラで撮影さつえいした画像がぞうから色彩しきさい変化へんか予測よそくおこな表現ひょうげんする技術ぎじゅつについてご紹介しょうかいしました。人間にんげんでは捕捉ほそくすることのできない視覚しかく情報じょうほう可視かしすることにより、これまでの画像がぞう映像えいぞう付加ふか価値かちあたえる可能かのうせいおおきくしめしました。実演じつえんデモでは、2023ねんのパリコレクションでももちいられた、広範囲こうはんいひかり照射しょうしゃ衣服いふくいろかた変化へんかさせるエンターテイメント分野ぶんやでの活用かつよう事例じれいもごらんいただきました(9)。また隣接りんせつする展示てんじメタレンズとAIを融合ゆうごうしたハイパースペクトル撮像さつぞう技術ぎじゅつ」(展示てんじ番号ばんごうE41)では、果物くだもの画像がぞうたい糖度とうどちがいをしめ視覚しかく情報じょうほう重畳ちょうじょうすることにより、果物くだものあま部分ぶぶん可視かしするという事例じれい10)をしめし、多岐たきにわたる適用てきようれい紹介しょうかいしました。将来しょうらいてきにはハイパースペクトル画像がぞうでとらえたさまざまないろ正確せいかく可視かしすることで、いろもちいたさまざまな視覚しかく表現ひょうげん情報じょうほう伝達でんたつ可能かのうにできるとかんがえています。

9 リアルの多様たようかたをとらえるハイパースペクトルデータ解析かいせき技術ぎじゅつ 10  メタレンズとAIを融合ゆうごうしたハイパースペクトル撮像さつぞう技術ぎじゅつ

リアル世界せかい体感たいかん再現さいげんするXRスポーツ空間くうかん生成せいせい展示てんじ番号ばんごうE43)

そして視覚しかくのみならず、五感ごかんかんじるバーチャル空間くうかん実現じつげんする技術ぎじゅつとして「リアル世界せかい体感たいかん再現さいげんするXRスポーツ空間くうかん生成せいせい」を展示てんじしました。バーチャルで再現さいげんした空間くうかん時間じかん変化へんか音声おんせい振動しんどうなどの情報じょうほうによって、リアルなスポーツ体験たいけん提供ていきょうするちょうこう臨場りんじょうメタバース空間くうかん「XRスポーツ空間くうかん」にかんする技術ぎじゅつ11)。にくわえごらんいただいた動態どうたいデモでは自転車じてんしゃレースに参加さんかする様子ようすをご紹介しょうかいし、映像えいぞう音響おんきょう触覚しょっかくをあたかも現実げんじつかのように再現さいげんした技術ぎじゅつおおくの注目ちゅうもくをいただきました(12)。とおはなれた場所ばしょ開催かいさいされている国際こくさい大会たいかい自分じぶん参加さんかし、選手せんしゅとリアルタイムで"競走きょうそう"できる世界せかいちかづいてきました。

11 リアル世界せかい体感たいかん再現さいげんするXRスポーツ空間くうかん生成せいせい 12 空間くうかん生成せいせい技術ぎじゅつによる自転車じてんしゃレースのデモ実演じつえん様子ようす
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IOWN Future

「IOWN Future」では、NTTの技術ぎじゅつひらあらたな社会しゃかい課題かだい解決かいけつについて地球ちきゅうレベルのおおきなスケールでしめすとともに、ひとよりきるWell-beingな社会しゃかいにつながる未来みらいつめたみを紹介しょうかいしました。

人工じんこう光合成こうごうせい展示てんじ番号ばんごうF07)

カーボンニュートラルが世界せかいてき課題かだいとなっているなか、植物しょくぶつ生育せいいくするいとなみに着想ちゃくそう研究けんきゅう開発かいはつすすめている「人工じんこう光合成こうごうせい」の展示てんじでは、NTTのつよみである「こう品質ひんしつ半導体はんどうたいこう触媒しょくばい」に、劣化れっか抑制よくせい機能きのうたせた保護ほごそう適用てきようすることでCO2を削減さくげんする技術ぎじゅつ進展しんてんについて展示てんじしました(13)。この技術ぎじゅつでNTTは世界せかいトップクラスとなる「すうひゃく時間じかん以上いじょう連続れんぞく動作どうさ」を実現じつげんしています。実演じつえんデモでは実際じっさい光合成こうごうせいする様子ようすをご紹介しょうかいし、おおきながりと実現じつげんけた期待きたいせていただきました(14)。

13 植物しょくぶつ光合成こうごうせい人工じんこう光合成こうごうせい 14 人工じんこう光合成こうごうせい実演じつえんデモ

IOWNと未来みらいくるま展示てんじ番号ばんごうF10)

一方いっぽう世界せかいてきにもさまざまなみや技術ぎじゅつ開発かいはつおこなわれているくるまについても、未来みらいすえた研究けんきゅう開発かいはつおこなっています。社会しゃかい課題かだい解決かいけつするのみならず、Well-beingにつながるくるまとは?--「IOWNと未来みらいくるま」の展示てんじでは、IOWN Global Forumにおいても議論ぎろんされている分野ぶんやである「未来みらいくるま」、その未来みらいぞう実現じつげん不可欠ふかけつとなIOWNのひかり伝送でんそう技術ぎじゅつひかりでん融合ゆうごう技術ぎじゅつ・コンピューティング技術ぎじゅつ適用てきようについてしめしました。安心あんしん安全あんぜん運転うんてんのためぜん方位ほういカメラ・センサなどの情報じょうほうをフル活用かつようしながら、より安全あんぜんかつたのしい車内しゃない空間くうかん実現じつげんするのはもちろんのこと、生成せいせいAI搭載とうさいてい消費しょうひ電力でんりょくコンピューティングによる高機能こうきのうにより、くるま移動いどう手段しゅだんのみならず「生活せいかつささえるパートナー」へと進化しんかさせ、快適かいてきかつ持続じぞく可能かのう未来みらいをもたらす展示てんじおおきな注目ちゅうもくあつめました(15)。

15 IOWNと未来みらいくるま
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フォーラムをえて

今回こんかいのフォーラムでは、NTTが牽引けんいんする研究けんきゅう開発かいはつ進展しんてんするなか、IOWNの実現じつげんけた着実ちゃくじつあゆみと、IOWNやNTTばんLLM「tsuzumi」がもたらすあたらしい可能かのうせいについてご紹介しょうかいしました。おおくのみなさまにNTTの最新さいしん技術ぎじゅつ今後こんご展望てんぼう、そしてさまざまなパートナーときょうそうしていく未来みらいぞうについて、実感じっかんってごらんいただけたとかんじています。
これからもNTTは「ひと」と「地球ちきゅう」にとってゆたかな未来みらい創造そうぞうをめざし、なく挑戦ちょうせん革新かくしんつづけてまいります。加速かそくしていくIOWNおよびNTTの研究けんきゅう開発かいはつ今後こんごもご期待きたいください。