レポハピが提唱ていしょうする考かんがえ方かたの一ひとつに「One to Audience」（ワン・トゥ・オーディエンス）があります。
これは、従来じゅうらいマーケティングの世界せかいで提唱ていしょうされてきた「One to One」に対たいして、本質ほんしつ的てきな顧客こきゃく価値かちの変質へんしつを示しめしています。

従来じゅうらい、顧客こきゃく価値かちは、その顧客こきゃくの購買こうばい力りょくで測はかられてきました。

1回かいだけ購入こうにゅうした顧客こきゃくよりも、10回かい購入こうにゅうした顧客こきゃくのほうが価値かちが高たかく、3万まん円えんの買かい物ものをした顧客こきゃくより、何なん度ども購入こうにゅうして30万まん円えんの買かい物ものをしてくれる顧客こきゃくに価値かちを認みとめてきました。この考かんがえ自体じたいは、至極しごく妥当だとうで、効果こうかを生うむマーケティングの基礎きそとなってきました。

しかしながら、時代じだいが変遷へんせんし、ネット社会しゃかいの成熟せいじゅく、スマートデバイスの普及ふきゅうと高機能こうきのう化か、さらにSNSの日常にちじょう化かにより、消費しょうひ者しゃが積極せっきょく的てきに情報じょうほう発信はっしんをする環境かんきょうが整ととのいました。

するとそこに、新あたらしい顧客こきゃく価値かちとして、「情報じょうほうを人ひとに伝つたえる力ちから」がぐんぐん増ましてきています。 例たとえ、購入こうにゅう回数かいすうは1回かいだけでも、3万まん円えんの買かい物ものであったとしても、その顧客こきゃくが友人ゆうじん・知人ちじんに購入こうにゅうした商品しょうひんや体験たいけんしたサービスのすばらしさを伝つたえてくれたならば、その価値かちは3万まん円えんではないでしょう。

口くちコミは従来じゅうらいから高たかい価値かちをのあるものであったはずですが、消費しょうひ者しゃがインターネットを通つうじて情報じょうほう発信はっしんのスピードを加速かそくし、大おおきな影響えいきょうを及およぼす現代げんだいでは、その価値かちは計はかり知しれないくらい高たかいものとなっています。

レポハピはこの考かんがえ方かたを「One to Audience」という概念がいねんで考かんがえます。つまり「１対たい 聴衆ちょうしゅう」です。顧客こきゃくはその一人ひとりだけではなく、その顧客こきゃくを通つうじた人ひとのつながりまでを価値かちとしてとらえます。

こうした考かんがえ方かたに立たつと、マーケティングのあり方かたも大おおきく転換てんかんする可能かのう性せいを秘ひめています。

従来じゅうらいの「One to One」では、その顧客こきゃくの購入こうにゅう回数かいすうや総そう購入こうにゅう額がくを最さい優先ゆうせんに考かんがえ、価値かちの高たかい顧客こきゃくを囲かこい込こむ戦略せんりゃくが有効ゆうこうであるため、ポイントプログラムに代表だいひょうされるフリークエントショッパーズプログラム（Frequent shoppers program）を競きそって導入どうにゅうしてきました。

しかし、「One to Audience」では、「顧客こきゃくの満足まんぞく」を最さい優先ゆうせんに考かんがえます。つまり購入こうにゅうが1回かいだけでも、購入こうにゅう総額そうがくがそれほど高たかくなくても、すべての顧客こきゃくにより高たかい満足まんぞくを提供ていきょうすることで、商品しょうひんやサービスの素晴すばらしさを「人ひとに伝つたえてもらう」ことを最さい優先ゆうせんの価値かちととらえるマーケティングです。

これは、インセンティブの平準へいじゅん化かともいえるかもしれませんが、実際じっさいは、すべての顧客こきゃくに対たいして最高さいこうの満足まんぞくを提供ていきょうしていくことを目指めざすのですから、大変たいへんハードな戦略せんりゃくと言いえます。

では、どうしたら、企業きぎょうとして効果こうかを最大さいだい化かし、効率こうりつよく「One to Audience」を展開てんかいしていくことができるか。この課題かだいを解決かいけつするために、レポハピは「SNSレイティングデータベース」を開発かいはつしました。