北朝鮮は4月下旬、尹正浩(ユン・ジョンホ)対外経済相を代表とする使節団をイランに派遣した。伝統的な友好国イランとの軍事取引を強化するためとみられる。イランが4月中旬のイスラエル攻撃に用いた弾道ミサイルの一部には、北朝鮮製のスカッド・ノドン系の部品が使用されていたとされる。北朝鮮が優位性を持つ弾道ミサイル技術とイランのドローン(無人機)が取引対象になる可能性が指摘される。「新・悪の枢軸」と呼ばれるロシア、イラン、北朝鮮の武器がウクライナと中東の2つの戦場で威力を発揮しており、その連携が欧米諸国の「重大な懸念」になりつつある。
軍事技術を相互補完
尹氏率いる使節団は4月27日からの「第6回イラン輸出見本市」の視察を名目に、23日にイラン入りし、10日間滞在した。イラン側の交流サイト(SNS)などによると、尹氏は国営自動車メーカーの車に試乗し、生産・技術協力を要請したという。